キャバクラで働いているのですが、お客さんのお代をツケにしていたところ、飛ばれてしまいました。仕方なく借金をしてお店に支払ったのですが、その借金は私が返済しないといけないのでしょうか?
消費者金融などからの借金は借りた本人に返済義務があります。そのため、あなたが返済しなければなりません。お客さんの連絡先はわかりますか?
そうなんですね・・・。一応名刺に電話番号は書いてあるのですが、繋がりません・・・。
名刺があれば、お客さんに請求できるかもしれません。ただし、借金は滞納するとあなたの財産が差押えられますので、注意してください。名刺やツケ払いの証拠となる資料があれば、持参してぜひ一度弁護士・司法書士事務所へ相談に来てください。
飲食店では、お客の飲食代を「ツケ払い」とし、後で支払うようにすることがあります。とくに、キャバクラやホストクラブではツケ払いが利用される場面が多いです。
しかし、お客さんがツケを払わないままお店に来なくなる、いわゆる「飛んでしまう」ケースが多いのも現状です。
そうなると、ツケ払いを約束した店員がお店にツケを支払わなければなりませんが、金額が大きくやむを得ず借金をする人も少なくありません。
そして、借金は借りた本人に返済義務があります。お客さんに請求もできますが、返済が滞ると自身の給料や財産の差押えに繋がってしまいます。
そのため、返済が困難だと感じたら債務整理も視野に、弁護士や司法書士へ相談するとよいでしょう。当サイトでは無料相談可能な弁護士・司法書士事務所を紹介していますので、借金に困ったらぜひ問い合わせてみてください。
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- 借金は、借りた本人に返済義務がある。
- お客さんの連絡先や住所が分かれば、あとから支払った借金の請求ができる。
- 借金は滞納すると差押えの可能性も。返済に困ったら弁護士や司法書士へ相談しよう。
ツケで飛ばれて借金した場合は本人に返済義務がある
ツケ払いにしていたお客さんに飛ばれ、消費者金融などから借金をしてお店に払った人は「仕方なくした借金なのに自分に返済義務があるの?」と疑問に思うのではないでしょうか。
結論からいうと、消費者金融やカードローンなどの借金は、借りた本人に返済義務があります。
そのため、自分で返済していかなければなりません。
次の項目では、借金の返済を滞納するとどうなるのかお伝えしますので、参考にしてください。
返済が滞ると自分の給料や財産が差押えられる
借金を滞納すると、一般的に以下の流れで債権者から督促を受けます。
滞納翌日~ | 遅延損害金が発生 |
---|---|
滞納から1ヶ月 | 電話や通知による督促 |
滞納から2~3ヶ月 | 借金の一括請求 ブラックリスト掲載 |
滞納から3ヶ月~ | 給料や財産の差押え |
のちの項目で解説しますが、肩代わりしたツケ払い分の借金は、お客さんへ請求できます。
しかし、借金自体は借りた本人に返済義務があり、債権者は返済を待ってはくれません。
そのため、お客さんへ請求をしている途中でも、返済をしなければ上記のようなペナルティを受けてしまうので注意しましょう。
もしも、すでに債権者から督促状が届いていると、差押えまであまり時間がありません。早急に弁護士や司法書士へ相談することをおすすめします。
>>【借金問題に即対応】弁護士・司法書士への無料相談はこちら
ツケ払いのためにした借金が払えないときはどうする?
前述したように借金の返済が滞ると、さまざまなペナルティを受けてしまいます。
しかし、借金の返済が苦しい人も多いのではないでしょうか。
そこでこの項目では、借金の返済が難しいときの対処法を6つ紹介します。
内容証明郵便で相手にツケを請求する
お客さんの連絡先がわかるなら、内容証明郵便でツケを請求するとよいでしょう。
内容証明郵便とは、いつ、どのような内容の文書を誰からだれに宛てて出したかということを、日本郵便が証明してくれる制度です。
ただし、内容証明郵便を受け取ったからといって必ずお客さんがツケを払ってくれるとは限りません。
そのため、内容証明郵便を送っても返答がない場合は、法的措置に移行する旨も記載しておくとよいでしょう。
無理な取立ては違法行為で損害賠償を請求されるので注意
お客さんの連絡先がわかる場合、ツケを払ってほしいと連絡する人がほとんどかと思います。
個人間の借金に貸金業法は適用されないので、夜中の電話や勤務先への訪問が違法となることはありません。
しかし、恐喝などの行き過ぎた取立ては不法行為とみなされ、逆に相手から損害賠償を請求されてしまう恐れもあるため、気をつけましょう。
少額訴訟を提起して相手の給料や財産を差押える
ツケが60万円以下の場合、少額訴訟を提起して相手に支払いを求めることができます。
少額訴訟でお金を貸した側の主張が認められたにも関わらず、相手が支払いをしない場合は、預貯金や給料、財産を差押えることも可能です。
少額訴訟は通常の訴訟よりも判決が出るのが早く、手数料が少ないのもメリットです。
訴訟の目的とする金額 | 手数料 |
---|---|
10万円まで | 1,000円 |
20万円まで | 2,000円 |
30万円まで | 3,000円 |
40万円まで | 4,000円 |
50万円まで | 5,000円 |
60万円まで | 6,000円 |
少額訴訟は以下の裁判所のページを参考に、自分で手続きすることもできますが、不安な場合は弁護士や司法書士に依頼するとよいでしょう。
参照:最高裁判所「少額訴訟」
複数の借金があるなら弁護士・司法書士に債務整理を依頼する
なかにはツケ以外にも、複数の借金を抱えている人もいるのではないでしょうか。
借金の返済が自力では困難な場合、弁護士や司法書士へ債務整理を依頼することをおすすめします。
債務整理とは、国に認められた借金救済の手段で以下の3つの方法があります。
- 任意整理・・・将来分の利息や遅延損害金をカットして、元金のみを分割返済する
- 自己破産・・・20万円以上の価値ある財産をすべて手放し、借金を0にする
- 個人再生・・・借金総額を1/5程度に圧縮し、残りを分割返済していく
借金総額がそこまで高額ではなく、安定した収入がある場合は任意整理を選択するケースが多いです。
任意整理は他の手続きに比べると比較的費用が安く、裁判所を通さずに弁護士や司法書士が直接債権者と交渉をするので、周りの人に知られにくいメリットがあります。
ただ、どの手続きを選択するかは債務者の借入状況や収入によって、弁護士や司法書士と相談のうえで決定します。
借金の返済に困ったら、まずは一度、弁護士・司法書士事務所の無料相談を利用してみてはいかがでしょうか。
弁護士や司法書士があなたに合った借金の解決方法を提示してくれます。
ツケ払いで未収を防ぐための対処法
そもそも、なるべくならツケ払いにしないのが未収を防ぐ一番の方法です。
しかし、お客さんとの関係などによっては、ツケ払いもやむを得ないときもあるでしょう。その場合はお客さんの連絡先と住所を必ず控えましょう。
そのうえで、ツケ払いで未収を防ぐための対処法は主に以下の3つです。
- 目先の売上のためにツケ払いを利用しない
- ツケにするときは必ず借用書を作成する
- 時効を成立させないための手続きをとる
次の項目から、それぞれ詳しくお伝えします。
目先の売上のためにツケ払いを利用しない
売上のためにツケ払いをお客さんにお願いするケースは少なくありません。
しかし、お客さんによっては「本当はそんな高額なシャンパンを開けるつもりはなかった」と思っている人もいるでしょう。
その結果、ツケ払いを約束していても飛んでしまうケースがあるのです。
また、ツケ払いを重ねた結果支払いきれずに飛ぶお客さんもいるでしょう。
そのため、目先の売上にとらわれず、やむを得ない場合や絶対に信頼できるお客さんの場合のみ、ツケ払いにするなどツケ払いの利用を自身で制限しましょう。
無理なツケ払いは無効となる可能性も
お客さんにツケ払いを強要した場合、そのツケ払いは無効となることがあります。
お客さんが「強要された」「脅迫された」「勝手にツケ払いにされた」などと主張すると、そのツケ払い分は無効となることが、民法でも定められています。
第九十六条 詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
そしてもちろん、脅迫が認められた場合は、ツケの支払い義務はあなたにあります。
そのため、ツケ払いを利用する際は、必ずのちの項目で説明する借用書を作成しましょう。
ツケにするときは必ず借用書を作成する
お客さんと同意のもとツケ払いにする際は、必ず借用書を作成しましょう。
お客さんのことを信用していないと思われそうで言いにくいかもしれませんが「お店のルールなので」などと気持ちよくサインしてもらえるように、お店側にも頼んでおくのがおすすめです。
借用書に利用する紙は何でもよく、印鑑がなくても成立します。
しかし、後から「覚えていない」「ツケ払いを了承していない」などと言われてしまわないよう、以下のことに気をつけるとよいでしょう。
- 本人に手書きで署名してもらう
- 印鑑を持ってなければ拇印を押してもらう
ツケ払いに関しては、トラブルが起きやすいのが現状です。お店の店長やスタッフとも協力し、ルールを作っておくとよいでしょう。
時効を成立させないための手続きをとる
ツケ払いには5年間の時効があります。
ただし、以下の中断事由が発生すると、時効はリセットされます。
- 債権者が裁判を起こした
- 差押え、仮差押え、仮処分がおこなわれた
- 債務の承認をした
債務の承認とは、お客さんがツケ払いの事実を認めることです。
そのため、ツケ払いを時効にしないためにも、定期的にお客さんにツケ払いの事実を確認し、証拠を残しておくとよいでしょう。
まとめ
ツケ払いにしたお客さんに飛ばれ借金をした場合、借金の返済義務は借りた本人にあります。
お客さんに請求する方法もありますが、その間に借金を滞納すると最悪の場合、預貯金や給料を差押えられてしまいます。
そのため、借金の支払いが難しいと感じたら、弁護士や司法書士へ相談するのがよいでしょう。
当サイトでは24時間無料相談可能な弁護士・司法書士事務所を紹介しています。借金問題で困ったことがあったら気軽にお問い合わせください。
借金の返済義務に関するよくある質問
友達に頼まれて消費者金融から借金をしたところ、友達と連絡が取れなくなりました。この場合、借金はどうなりますか?
もし支払いが難しければ、借金問題に詳しい弁護士へ相談することをおすすめします。
STEP債務整理「債務整理に力を入れるおすすめの弁護士を紹介」
口約束で「困ったら肩代わりする」と言っていた弟の借金を本当に請求されました。返済義務はありますか?
相手にしつこく要求される場合は、弁護士へ相談して返済義務がないことを法的に証明してもらうのもひとつの方法です。
酔っていたときにツケ払いの約束をしていたようで、後日自筆の借用書を提示されました。払えないのですが、どうしたらよいでしょうか。
自筆の署名や拇印がある場合は、証明が難しくなるため弁護士へ相談するとよいでしょう。
兄が勝手に私の名前で借金していました。返済義務はありますか?
しかし、実印の保管方法などによっては、あなた名義の借金が認められてしまう可能性があるので、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
1年前にツケ払いにしていたことを忘れていたキャバクラから請求が来ました。時効にできますか?
そのため、時効にはならず支払いをする必要があります。