沖縄県の年間自己破産件数は802件
裁判所の「司法統計」によると、令和3年に沖縄地方裁判所に申立てられた自己破産の件数は802件です。全国的に自己破産件数が減少する中、沖縄県は増加しています。
沖縄県の自己破産件数は全国の約1%を占めています。
沖縄県の年間自己破産件数 ※自然人のみ(法人を除く) |
全国の年間自己破産件数 ※自然人のみ(法人を除く) |
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平成28年 | 710 | 71,840 |
平成29年 | 740 | 76,015 |
平成30年 | 777 | 80,012 |
令和元年 | 814 | 80,202 |
令和2年 | 768 | 78,104 |
令和3年 | 802 | 73,457 |
参照:裁判所「 司法統計」
沖縄県の自己破産事例
借金が膨らむ理由はさまざまで、生活費や子どもの教育資金、家族への仕送り、奨学金の返済などにお金を充てた結果、いつの間にか返済しきれないほどの金額になっていたというケースもみられます。
どのような理由で、どれくらいの借金があった人が自己破産を選択したのかイメージできるように、ここからは、沖縄県の自己破産事例を3つ紹介します。
【自己破産】沖縄県で300万円減額できた事例
借り入れ社数 | 5社 |
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不動産の有無 | 無 |
借金の理由 | 生活費 |
借金総額(債務整理前) | 300万円 |
借金総額(債務整理後) | 0円 |
減額できた金額 | 300万円 |
【自己破産】沖縄県で400万円減額できた事例
借り入れ社数 | 5社 |
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不動産の有無 | あり |
借金の理由 | 生活費/収入減少 |
借金総額(債務整理前) | 400万円 |
借金総額(債務整理後) | 0円 |
減額できた金額 | 400万円 |
【自己破産】沖縄県で1,200万円減額できた事例
借り入れ社数 | 6社 |
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不動産の有無 | あり |
借金の理由 | 住宅ローン等を含む生活費が月々の収入を上回ったことで借財を繰り返した |
借金総額(債務整理前) | 1,200万円 |
借金総額(債務整理後) | 0円 |
減額できた金額 | 1,200万円 |
沖縄県の自己破産の相談ができる窓口
自己破産の手続きを依頼する際は、弁護士や司法書士に依頼するのがおすすめです。「まずは相談窓口を利用したい」「どこの事務所に依頼すれば良いか迷う」といった場合は、下記のような相談窓口を利用してみましょう。
- 法テラス
- 沖縄県弁護士会法律相談センター
- 沖縄県司法書士会総合相談センター
それぞれの窓口の特徴を紹介していきます。
法テラス(日本司法支援センター)
法テラスとは、国が設置した法律の総合案内所です。借金による自己破産の手続きの相談はもちろん、離婚や相続、労働、住まいのトラブルなどさまざまな法律問題を弁護士・司法書士に相談できます。
なお、収入や資産が一定基準以下であれば、民事法律扶助制度を利用できます。無料相談(30分)を3回まで利用できるのに加え、弁護士・司法書士の費用立替制度なども用意されています。
沖縄県の収入と資産の基準は、下記のとおりです。
家族人数 | 収入基準 | 資産基準 |
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1人 | 182,000円 | 180万円以下 |
2人 | 251,000円 | 250万円以下 |
3人 | 272,000円 | 270万円以下 |
4人 | 299,000円 | 300万円以下 |
ただし、家賃や住宅ローン、医療費、教育費の支払いなどのやむを得ない事情がある場合は、上記の基準以上の収入や資産があっても法テラスを利用できる可能性があります。
沖縄県にある法テラスの窓口は、以下のとおりです。
法テラス | 所在地 | 電話番号 |
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法テラス沖縄 | 〒900-0025 那覇市壺川1-1-15 アルファビル2階 | 0570-078368 |
沖縄県弁護士会法律相談センター
各都道府県には弁護士会と呼ばれる組織があり、それぞれ法律相談センターを設置しています。
沖縄県の場合は、沖縄弁護士会が法律相談センターを運営しています。自己破産を含む債務整理の相談も受け付けており、多重債務者無料法律相談を利用可能です。
沖縄県内には複数の法律相談センターが存在します。各センターで受け付けている相談内容や相談料が異なるため、下記の情報を参考にしてください。
法律相談センター | 所在地 | 電話番号 | 相談料 |
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那覇法律相談センター | 〒900-0014 沖縄県那覇市松尾2丁目2番26-6 沖縄弁護士会館2階 | 098-865-3737 | 5,500円(税込)30分 |
沖縄支部法律相談センター | 〒904-2143 沖縄県沖縄市知花6-6-5 山城店舗102号室 | 098-934-5722 | 5,500円(税込)30分 |
名護支部法律相談センター | 〒905-0011 沖縄県名護市宇茂佐914-3 1階 | 0980-52-5559 | 5,500円(税込)30分 |
※多重債務者無料法律相談の場合は無料で相談可能です。
参照:沖縄弁護士会「沖縄弁護士会の法律相談」
参照:沖縄県公式ホームページ「多重債務の解決方法」
沖縄県司法書士会総合相談センター
司法書士も各都道府県に司法書士会と呼ばれる組織、相談窓口を設置しています。沖縄県では、那覇・沖縄市・うるま市・名護市の4拠点で無料相談(30分以内)を行っています。
総合相談センター | 所在地 | 電話番号 |
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なは司法書士総合相談センター | 〒900-0006 沖縄県那覇市おもろまち4丁目16番33号 | 098-867-3577 |
ちゅうぶ司法書士総合相談センター① | 〒904-0000 沖縄県沖縄市仲宗根町26番1号(沖縄市役所内) | 098-867-3577 |
ちゅうぶ司法書士総合相談センター② | 〒904-2292 沖縄県うるま市みどり町1丁目1番1号(うるま市役所内) | 098-867-3577 |
やんばる司法書士総合相談センター | 〒905-0011 沖縄県名護市大中1丁目19番24号(名護市産業支援センター内) | 098-867-3577 |
参照:沖縄県司法書士会「司法書士総合相談センター」
参照:全国司法書士総合相談センター一覧表
多重債務問題の他、相続・不動産登記、商業登記、成年後見、裁判関係などの相談などが可能です。面談での相談以外に電話相談、WEB相談も受け付けており、いずれも無料で利用できます。
自己破産にかかる費用相場は30~130万円程度
自己破産には同時廃止事件、管財事件、少額管財事件の3種類あり、それぞれ手続きにかかる費用が異なります。
種類 | 特徴 | 費用 |
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同時廃止事件 | 浪費などによる借金ではない、所有する財産がない場合に行われる手続きです。破産管財人が不要な分、管財事件と比べて費用は少額です。 | 裁判所費用:2万円程度 弁護士費用:30~50万円 合計30万円~ |
管財事件 | 浪費など借金が増えた過程に問題がある、所有する財産がある場合に行われる手続きです。破産管財人が必要となるため、最も費用がかかります。 | 裁判所費用:50万円~ 弁護士費用:30~80万円 合計80万円~ |
少額管財事件 | 管財事件の費用を少額にし、簡略化した手続きです。少額財産に対応した裁判所に申立て、弁護士を代理人とするなどの条件を満たすことで利用できます。 | 裁判所費用:20万円程度 弁護士費用:30~50万円 合計50万円~ |
裁判所に払う費用の相場は2~80万円
裁判所に支払う費用の内訳は下記のとおりです。
予納金 | 同時廃止事件:1万円程度 管財事件:40万円~ 少額管財事件:20万円~ |
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収入印紙 | 1,500円程度 |
郵便切手 | 3,000~5,000円程度 |
合計 | 同時廃止事件:2万円程度 管財事件:50万円~ 少額管財事件:20万円~ |
予納金とは、自己破産の手続きに最低限かかる費用として、裁判所に最初に支払う費用です。同時廃止事件では官報公告費として支払うため、1万円程度と費用はあまりかかりません。
一方、管財事件と少額財産事件は破産管財人報酬が含まれるため、その分費用が高くなります。
弁護士に払う費用の相場は30~80万円
弁護士事務所によって料金体系は異なりますが、おおよその内訳は下記のとおりです。
着手金 | 20~30万円程度 |
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報酬金 | 10~30万円程度 |
実費 | 1~5万円程度 |
日当 | 半日:3~5万円程度 一日:5~10万円程度 |
合計 | 30~80万円程度 |
事務所によっては着手金を高くして報酬金をなしにしている、反対に着手金を安くして報酬金を高くしているといった場合もあります。
自己破産は認められない場合がある
自己破産の手続きを行っても、必ずしも裁判所が認めてくれるとは限りません。下記のようなケースでは、自己破産が認められない可能性があります。
- 100万円以下など借金額が少なく、支払い不能状態とみなされない
- 浪費による借金や財産の隠匿などの免責不許可事由に該当する
- 自己破産の手続きに必要な予納金を支払えない
- 弁護士や税理士などの職業に従事しており、職業制限に対応できない
- 自己破産の免責を過去7年以内に受けている
100万円以下など、客観的に見て返済可能と考えられるような借金額の場合は、自己破産が認められない可能性が高いといえます。ただし、生活保護受給者などで返済するのが難しい場合は例外的に自己破産が認められる場合もあります。
ギャンブルなどの浪費による借金、債務者への返済を減らすことを目的とした財産隠しなども、破産法で定められた免責不許可事由に該当するため、原則、自己破産が認められません。また、7年以内に自己破産の手続きをしている人も自己破産ができません。
先述した通り、自己破産の手続きは、最低限の手続き費用として最初に予納金を支払います。この予納金が支払えない場合は手続きが進められず、自己破産ができません。
その他、職業によっては自己破産手続きが難しい場合もあります。弁護士や税理士、司法書士などの士業、証券会社の外務員、保険外交員などの職業の場合、自己破産の手続きを行うと一定期間資格を喪失することとなります。そのため、これらの職業の人は自己破産ではなく、任意整理や個人再生を選択する場合もあります。
自己破産を弁護士に相談する際に聞かれること
自己破産の弁護士に相談した場合には、下記のような内容を聞かれます。
- 債権者名や住所、借金額、保証人の有無などの債務内容
- 借金の原因や借入金の使い道
- 現在の職業や職歴、収入
- 家族構成や住居、家計の状況
- 借金返済が困難となった時期や理由
- 現在所有している財産とその資産価値
- 免責不許可事由の有無
弁護士に自己破産の手続きを依頼すると、弁護士が代理人となったことを知らせる受任通知を債権者に送付します。督促を止めるためにも必要な通知となるため、債権者の情報が必要となるのです。
借金の返済が滞るまでの経緯や時期、借入金の使い道も詳しく聞かれます。どのようにお金を使って、なぜ返せなくなったのかを明らかにすることが破産手続きに必要なためです。
また、保有している現金や預貯金、退職金見込額、有価証券、生命保険、自動車、不動産といった財産についても確認されます。
弁護士は手続きをサポートしてくれる味方であるため、手続きで不利となりそうな内容であっても隠さずにすべて話すことが重要です。
自己破産を弁護士に依頼すべき理由
自己破産の手続きは自分でも行えますが、手続きは煩雑なため、弁護士に依頼することをおすすめします。弁護士に依頼すべき理由は下記のとおりです。
- 債権者からの督促が止まる
- 必要な書類や手続きの進め方などをアドバイスしてもらえる
- 裁判所とのやり取りをほとんど任せられる
- 裁判官や破産管財人との面談をサポートしてもらえる
- 手続きがスムーズに進み、時間短縮につながる
自己破産の手続きを弁護士に依頼すると、債権者の窓口が弁護士となるため、自分への督促が止まります。督促が大きなストレスとなっていた場合は、大きな安心感につながるでしょう。
また、自己破産手続きでは、戸籍謄本や住民票、財産資料、債務資料、収入証明書などのさまざまな書類を揃え、申立書の作成・提出が必要です。申立て後は裁判所や破産管財人とのやり取りも発生します。
弁護士に依頼すれば、このような煩雑な手続きややり取りを任せられるため、負担を減らすことができるでしょう。弁護士の助言をもとに手続きを進められるためロスが少なく、時間短縮にもつながります。
自己破産を依頼する弁護士を選ぶポイント
自己破産の相談を弁護士に依頼する場合は、下記のようなポイントを押さえて弁護士を選びましょう。
- 自己破産の取り扱いを明示している
- 自己破産に関する情報に詳しく、実績がある
- 自己破産の申し立てをする裁判所の運用ルールを把握している
- 弁護士費用を明確にしている
- 無料相談や分割払いに対応している
弁護士と一口にいっても、債務整理、交通事故、相続、離婚、刑事事件など得意分野はさまざまです。ホームページなどで自己破産の取り扱いを明示しており、実績のある弁護士だと安心して手続きを任せられるでしょう。
自己破産の申し立てをする裁判所の運用ルールを把握している弁護士であるかも重要です。自己破産においては、裁判所によって運用ルールに差があります。例えば、手元に残せる現金額、申し立て時の面談の有無などです。自己破産を依頼するのであれば、自分の住む地域での手続き経験の多い弁護士を選びましょう。
また、弁護士費用を明確をしているのはもちろん、無料相談や分割払いに対応しているかなども確認しながら、弁護士を探すと良いでしょう。
自己破産にかかる期間と流れ
自己破産にかかる期間は、同時廃止事件の場合は3~4ヵ月、管財事件(少額管財事件)の場合は半年~1年程度です。
同時廃止事件での自己破産の手続きの流れ、必要な期間は下記のとおりです。
- 弁護士などの専門家に相談する
- 債権者に受任通知が送付され、督促が止まる
- 書類作成などの申立ての準備をする(2ヵ月程度)
- 裁判所に自己破産申立てをする
- 破産審尋で裁判官と面談する
- 自己破産手続きの開始が決定する(2週間~1ヵ月程度)
- 免責審尋で裁判官と面談する
- 免責許可が決定する
- 免責許可が確定する(1ヵ月程度)
同時廃止事件では、破産手続きの開始と同時に手続きが廃止されます。破産管財人の選任が必要なく、財産調査や債権者やの配当手続きなどがないため、3~4ヵ月と比較的短い期間で手続きが完了します。
続いて、管財事件(少額管財事件)での自己破産の手続きの流れ、必要な期間は下記のとおりです。
- 弁護士などの専門家に相談する
- 債権者に受任通知が送付され、督促が止まる
- 書類作成などの申立ての準備をする(2ヵ月程度)
- 裁判所に自己破産申立てをする
- 破産審尋で裁判官と面談する
- 自己破産手続きの開始が決定する(2週間~1ヵ月程度)
- 破産管財人が選任され、面談する
- 破産管財人が財産を処分する
- 債権者集会を行う
- 免責審尋で裁判官と面談する(2~6ヵ月程度)
- 免責許可が決定する
- 免責許可が確定する(1ヵ月程度)
管財事件(少額管財事件)では、破産手続き開始後に破産管財人が選任され、保有する財産・負債の調査のうえ、破産者の財産を現金化して債権者に配当する「換価回収作業」が行われます。債権者に進捗状況を伝える債権者集会なども開かれるため、債権者が多い場合は時間を要する可能性があります。そのため、必要な期間が半年~1年と幅があります。