借金500万円を任意整理すると、大幅な減額効果に期待ができます。実際、借り入れ金利によっては数百万円以上の減額効果が見込まれます。
ただ、任意整理費用は減額金額に比例する形で高額になるため、費用面で任意整理を検討されているのであれば、その他の債務整理を検討したほうが良いケースもあります。
この記事では、借金500万円を任意整理した場合の返済シミュレーションや弁護士費用、その他の債務整理手続きについてお伝えしています。「借金の返済が苦しい…」と感じている方は、本記事でお伝えしていることをぜひ参考にしてください。
- 借金500万円を任意整理すると、数百万円程度の減額効果が見込まれる。また、毎月の返済費用も大幅に減額できる可能性が高い
- 任意整理費用の相場は「4万円〜10万円+減額金額の10%」で計算する。実際の減額金額をもとに費用相場を紹介
- 任意整理をしても借金の返済が苦しい場合は、その他の債務整理を検討しても良い。その他の債務整理手続きの概要を解説
500万円の借金を任意整理するとどれだけ減らせるのか?
任意整理は、原則として利息をすべてカットして元金のみを3年〜5年かけて完済を目指す借金の整理手続きです。よって、500万円の借金のうち減額できる可能性がある部分は、500万円の借り入れに付随する利息のみです。
利息は、500万円の借金の借り入れ金利や予定返済期間によっても大きく異なります。
返済期間が長かったり、借入利率が高かったりすると総利息金額が高額になるため、減額幅も大きくなるでしょう。反対に、低金利の借り入れや早期の完済を目指していた方は、減額幅が少なくなります。
上記のことを踏まえ、500万円の借金を任意整理した場合の減額シミュレーションについてみていきましょう。
500万円の借金を任意整理した場合の減額シミュレーションについてお伝えしますが、実際は金利や返済期間によって減額幅が前後します。より細かく、正確な減額金額を知りたい方は、下記の減額シミュレーターを活用してください。
500万円の借金を任意整理した場合のシミュレーション結果
任意整理は借入金額や借入利率、予定返済期間によって減額できる金額が異なります。
年率を15%・10%・5%と設定して、減額シミュレーション結果をお伝えします。ご自身で借りている金利に近いシミュレーションを参考にしてください。
なお、任意整理をしたあとの元金は、原則3年以内、長くても5年以内で完済を目指します。ただし、債権者(お金を貸している側)との交渉次第で支払い期間の延長も可能です。
そのため、任意整理後の返済期間は3年〜7年で設定しています。任意整理をすれば、確実に返済を継続できるのか?についても確認しながらシミュレーションを参考にしてください。
年率15%で借り入れをしていた場合の減額金額
返済期間 | 利息 | 総支払金額 | 年間返済額 | 月々の返済額 |
---|---|---|---|---|
5年 | 2,136,940円 | 7,136,940円 | 1,427,388円 | 118,949円 |
7年 | 3,104,572円 | 8,104,572円 | 1,157,796円 | 96,483円 |
10年 | 4,680,040円 | 9,680,040円 | 968,004円 | 80,667円 |
15年 | 7,596,220円 | 12,596,220円 | 839,748円 | 69,979円 |
返済期間 | 利息 | 総支払金額 | 年間返済額 | 月々の返済額 |
---|---|---|---|---|
3年 | 0円 | 500万円 | 1,666,666円 | 138,888円 |
4年 | 0円 | 500万円 | 125万円 | 104,166円 |
5年 | 0円 | 500万円 | 100万円 | 83,333円 |
7年 | 0円 | 500万円 | 714,285円 | 59,523円 |
500万円の借金を年率15%で借りていた場合、利息だけでも数百万円単位の支払いを求められます。仮に、3年という短期間で完済を目指していたとしても、利息だけで200万円以上支払わなければいけません。
毎月の返済金額を軽減するために、長期間での完済を目指していた場合は、元金以上の利息を支払わなければいけないこともあります。任意整理で利息をカットできれば、毎月の返済額を大幅に減額できるうえに早期の完済を目指せます。
なお、500万円の借金に対して年率15%は非常に高金利です。早期に、任意整理を検討しなければ、自分自身が損をしてしまうでしょう。
年率10%で借り入れをしていた場合の減額金額
返済期間 | 利息 | 総支払金額 | 年間返済額 | 月々の返済額 |
---|---|---|---|---|
5年 | 1,374,100円 | 6,374,100円 | 1,274,820円 | 106,235円 |
7年 | 1,972,420円 | 6,972,420円 | 996,060円 | 83,005円 |
10年 | 2,929,000円 | 7,929,000円 | 792,900円 | 66,075円 |
15年 | 4,671,400円 | 9,671,400円 | 644,760円 | 53,730円 |
返済期間 | 利息 | 総支払金額 | 年間返済額 | 月々の返済額 |
---|---|---|---|---|
3年 | 0円 | 500万円 | 1,666,666円 | 138,888円 |
4年 | 0円 | 500万円 | 125万円 | 104,166円 |
5年 | 0円 | 500万円 | 100万円 | 83,333円 |
7年 | 0円 | 500万円 | 714,285円 | 59,523円 |
500万円の借金を年率10%で借りていた場合、短期完済を目指していても100万円以上の利息が発生します。仮に、長期間(15年程度)での完済を目指していた場合は、毎月の返済額こそ5.4万円弱と少額ですが、利息金額で470万円弱になります。
もしも、短期間での完済を目指せるだけの資力がない、あるいは利息の負担を軽減したいと考えているならば、早期に任意整理を検討したほうが良いでしょう。任意整理をすれば、上記の通り、毎月の返済額を軽減しながら返済期間を短縮できます。
年率5%で借り入れをしていた場合の減額金額
返済期間 | 利息 | 総支払金額 | 年間返済額 | 月々の返済額 |
---|---|---|---|---|
5年 | 661,360円 | 5,661,360円 | 1,132,272円 | 94,356円 |
7年 | 936,196円 | 5,936,196円 | 848,028円 | 70,669円 |
10年 | 1,363,840円 | 6,363,840円 | 636,384円 | 53,032円 |
15年 | 2,117,020円 | 7,117,020円 | 474,468円 | 39,539円 |
【任意整理後】
返済期間 | 利息 | 総支払金額 | 年間返済額 | 月々の返済額 |
---|---|---|---|---|
3年 | 0円 | 500万円 | 1,666,666円 | 138,888円 |
4年 | 0円 | 500万円 | 125万円 | 104,166円 |
5年 | 0円 | 500万円 | 100万円 | 83,333円 |
7年 | 0円 | 500万円 | 714,285円 | 59,523円 |
500万円の借金を年率5%で借りている場合の利息は、比較的少額です。また、毎月の返済額も比較的安い傾向です。そのため、毎月の返済金額の部分だけでみてしまうと、任意整理をすることによって負担が大きくなる恐れもあるでしょう。
ただ、総支払い金額や完済までの期間を考慮すると、任意整理をするメリットは非常に大きいです。
もしも、任意整理したあとの返済費用支払いが難しいのであれば、その他の債務整理(個人再生や自己破産)も視野に入れて検討されたほうが良いでしょう。
500万円の借金を任意整理した解決事例
任意整理によって実際に借金を減額できた事例を下記の通り3種類紹介します。
- 家族に秘密のまま利息を減額できた事例
- 継続収入が見込めなくても任意整理が成功した事例
- 任意整理を行って過払金が発覚した事例
現在、任意整理を検討されている方は、多くの不安や悩みを抱えていることでしょう。実際に、借金を減額できた事例を参考にしつつ、自分の任意整理の参考にされてみてはどうでしょうか。
家族に秘密のまま利息を減額できた事例
Uさんは、配偶者の方に借金のことを秘密にしており、このまま返済を継続していけるか心配されていました。弁護士は、長期間キャッシングの取引を行っている業者について、引き直し計算により借金を減額できる可能性があり、返済可能な金額まで減額が見込めることをお伝えしました。
Uさんは納得され、すぐにご依頼いただきました。ほかに借入を行っていた2社は、クレジットカードのショッピング利用で、支払いも遅れていなかったことから、ご自身での返済継続を希望されました。弁護士は、長期間キャッシングの取引を行っている業者に取引履歴の開示を求め、それから過払い金が発生していることを主張し、借金を減らすよう交渉しました。また、将来発生する利息のカットについても、業者と粘り強く交渉していきました。
弁護士が過払い金の発生を見抜いたことや粘り強く交渉したことにより、将来発生する見込みのある利息のカットに成功しました。そのことにより借入額が大幅に減額され、毎月の返済額も大きくに減少しました。
引用元:アディーレ法律事務所
任意整理を検討されている方の中には、家族に借金をバレたくない、任意整理をバレたくないと思われている方もいるでしょう。任意整理の場合は、家族に内緒のままでも手続きを進められるのが特徴です。
任意整理を依頼する弁護士に「家族には絶対バレたくない」などとお伝えしておくことで、書類や連絡面など、あらゆる部分で配慮をしてもらえます。
継続収入が見込めなくても任意整理が成功した事例
Iさんは、ブランド品の購入や交際費などのために借金をするようになりました。さらに、悪徳商法に騙されてしまったり、交際相手の事業資金の捻出や生活費のために借入してしまったりした結果、返済のために借入を行う自転車操業状態に陥り、約440万円の借金の返済が困難になってしまいました。Iさんは結婚を機に、借金の悩みを解決したいと考え、当事務所にご相談くださいました。
弁護士が詳しくお話を伺ったところ、Iさんは妊娠中で、今後、継続した収入が見込めないことから、はじめは自己破産手続でご依頼いただきました。しかし、利息制限法に従い引直し計算をした結果、借入先のうち1社からの借金がなくなり、過払い金が返還されたことにより、毎月の返済額を無理のない金額に設定することが可能になったことから、任意整理に方針を変更しました。
弁護士のサポートのもと利息制限法に従った引直し計算をしたところ、1社の借金がなくなり、さらに過払い金が返還されたことにより、返済の方針を自己破産から任意整理に変更することができました。
任意整理を行った結果、Iさんの借金は約200万円まで減額しました。そして、Iさんは毎月2万円の返済を約1年間続け、借金を完済しました。引用元:アディーレ法律事務所
任意整理は債権者と交渉をしたあと、返済計画案に従って返済を継続しなければいけません。そのため、前提として安定した収入があり、返済できることが条件です。しかし、弁護士に相談をすることで、あらゆる手段を検討して任意整理をできるようになることもあります。
どのような状況であれ、まずは弁護士へ相談されてみてはどうでしょうか。
任意整理を行って過払金が発覚した事例
Kさんは、貸金業者からの借金を30年以上も返済し続けていました。年金生活の中で貯金を切り崩しながら返済を続けていたところ、TVやラジオのCMで過払い金の存在を知りました。過払い金の存在を知ったことで、「もしかしたら自分にも過払い金が発生しているのでは?」と考えるようになり、当事務所にご相談くださいました。
弁護士が詳しくお話を伺ったところ、Kさんには借金がまだ残っていることがわかりました。ただ、借金は残っているものの、取引期間が長いために過払い金が発生しており、過払い金の回収や回収した過払い金で借金を返済できる可能性がありました。Kさんから任意整理手続のご依頼をいただき、弁護士がすぐに貸金業者から取引履歴を取り寄せて計算したところ、高額の過払い金が発生していることがわかりました。Kさんとよく相談した結果、少しでも高額の過払い金を回収し、今後の生活資金に充てるために貸金業者に対して裁判を提起しました。
裁判を提起したことにより、借金を帳消しにできただけでなく、高額の過払い金を獲得できました。過払い金請求をした結果、Kさんの借金がなくなるだけでなく、660万円の過払い金が返還されました。
引用元:アディーレ法律事務所
弁護士に任意整理を依頼した結果、最終的には過払金が発生していたケースです。
過払金とは支払いすぎていた利息のことです。過払金が発生していた場合は、差額分を元金返済に充当し、それでもなお余った場合は債務者に全額返金されます。
今回のケースでは、任意整理の相談をきっかけに借金が0円になったうえに、高額の過払金も返ってきました。
そもそも任意整理はどんな手続きなのか?
任意整理とは借金の利息部分をカットして、原則元金のみを3年〜5年かけて完済を目指す債務整理手続きの1種類です。です。
任意整理は裁判所を介さずに行える手続きであるため、債務整理の中でも比較的手続きを進めやすいのが特徴です。また、家族などにもバレずに借金を解決できるのもメリットと言えるでしょう。
その他の債務整理であれば、家族などにバレないように配慮をしていても、可能性を0にすることができません。
任意整理は他の債務整理手続きと比較すると、減額できる借金額こそ少ないですが、メリットが多い手続きです。次に、そもそも任意整理とはどのような手続きなのか?についても詳しくお伝えします。
任意整理は借金総額に関係なく手続きができる
任意整理は借金総額に関係なく手続きが可能です。よって、あなたが500万円の借金を抱えていたとしても、なんら問題なく任意整理手続きができるでしょう。
ただ、唯一任意整理ができないケースとして、債権者(相手方)が交渉に応じないケースが挙げられます。
任意整理は、あくまでも債権者との交渉手続きであるため、中には「絶対に任意整理には応じない」という金融業者もいます。そういった金融業者から借金をしていた場合は、任意整理が難しくなる恐れもあるでしょう。
とはいえ、ほとんどの金融業者は任意整理交渉に応じます。また、債務整理に慣れた弁護士に依頼することで、交渉できる確率も上がります。任意整理を検討されている方は、当サイトおすすめの弁護士へご相談されてみてはどうでしょうか。
任意整理後は500万円を3年〜5年で完済を目指す
任意整理は利息をカットして、元金を原則3年〜5年程度で完済を目指します。つまり、500万円の借金を3年で返済する場合は、毎月138,888円程度の返済になり、5年で完済を目指す場合は83,333円程度になります。
返済期間は、債務者(あなた)の状況を鑑みながら、債権者側と交渉を行います。そのため、和解条件によっては毎月の返済額が高額になる恐れもあるでしょう。反対に、債権者が応じてくれれば、5年以上の返済期間が認められることがあるかもしれません。
債務者側の意見を一方的に伝えることはできませんが、支払う意思を見せることによって、和解交渉が比較的スムーズに進んでいくでしょう。
任意整理によって減らせる利息
任意整理によってカットできる可能性がある利息は下記の通りです。
- 将来利息
- 経過利息
- 遅延損害金(遅延利息)
- その他(利息制限法を超えた分)
将来利息
将来発生する予定だった利息は、任意整理によってカットできます。
たとえば、あなたが任意整理手続きを行わなかった場合、今後も継続的に利息を支払わなければいけません。このように、将来発生し得る利息を将来利息と言います。
基本的には、任意整理によって将来利息をすべてカットできます。しかし、取引期間が短い場合などは、利息が一部残る可能性もあるので注意してください。
経過利息
経過利息とは、現在までに発生している利息のことを言います。
最後の返済日から和解交渉が成立して実際に返済を再開するまでの間も、当然に利息が発生しています。しかし、この経過利息も任意整理の和解交渉次第でカットできるでしょう。
遅延損害金
遅延損害金は遅延利息とも言われ、あなたが借金の返済に遅れてから発生する利息のことを言います。
遅延損害金は一般的な利率よりも高くなり、高額な費用を請求されているケースも多いです。しかし、任意整理によって全額カットできる可能性があります。
その他(利息制限法を超えた分)
2010年6月17日以前から取引をしている金融業者がいる場合は、利息制限法を超えた金利での借り入れがあるかもしれません。仮に、利息制限法を超えて借り入れをしていた場合は、超えた分を減額、返還請求ができます。
元金 | 利息制限法上限 |
---|---|
10万円未満 | 20%/年 |
10万円以上100万円未満 | 18%/年 |
100万円以上 | 15%/年 |
※遅延損害金は20%/年が上限
過払金が発生する可能性がある取引は、法改正が行われる前である2010年6月16日以前です。過払金請求の時効は完済から10年経過時点で成立してしまいます。
仮に、2010年6月17日以前から取引がある金融業者がいる場合で、現在も取引が継続している場合は過払金が発生している可能性が高いです。時効が成立してしまう前に、弁護士へ相談しましょう。
500万円の借金を自己破産や個人再生でなく任意整理で解決すべきケース3つ
任意整理は、借金の利息部分のみをカットできる債務整理手続きです。よって、その他の債務整理手続きと比較すると、減額できる金額が少ないです。
もちろん、任意整理には任意整理なりのメリットは多くありますが、借金の返済に困窮されている方は個人再生や自己破産を検討されたほうが良いかもしれません。
次に、あえて任意整理で借金問題を解決するべきケースについて、下記の通りお伝えします。
- 月々の返済額さえ減らせればまだ返済できる場合
- 消費者金融など金利の高い借入の場合
- 残したい財産がある場合
①月々の返済額さえ減らせればまだ返済できる場合
500万円の借金を任意整理した場合、毎月83,333円〜138,888円程度の支払い額になります。上記金額を無理なく返済できる見込みがあるのであれば、任意整理を選択しても良いでしょう。
一方で、上記金額を返済できる見込みがない方や、失業などによって収入が減って債務整理を検討されている方は、自己破産を検討してください。
②消費者金融など金利の高い借入の場合
任意整理は利息をカットする債務整理手続きであるため、消費者金融など、比較的高金利で借金をされている方は任意整理を検討してください。
一方で、自動車ローンや教育ローンなどのような目的別ローンは、比較的低金利であるため、任意整理をしてもメリットが少ないです。実際に減額できる金額を詳細にシミュレートしたうえで、どの債務整理手続きを選択するのか?検討されてみてはどうでしょうか。
③残したい財産がある場合
手元に残しておきたい財産がある方は、任意整理を選択されたほうが良いでしょう。個人再生や自己破産を選択してしまった場合は、一定以上の財産はすべて処分の対象になってしまうため、場合によっては家族や今後の生活に影響をあたえることもあるためです。
また、特定の借金のみを手続きしたくない場合なども、任意整理のほうが良いです。
たとえば、自動車ローンを抱えている場合、自動車ローンを債務整理してしまうと車を引き上げられてしまう恐れがあります。個人再生や自己破産は、すべての借金が対象になるため、車を引き上げられてしまう可能性が高くなります。
任意整理であれば、ひとつの債務から手続きが可能であるため、「車を残したい」といったケースでも安心です。
借金500万円を任意整理する場合の弁護士費用相場はいくら?
任意整理の弁護士費用は、「4万円〜10万円+減額金額の10%」です。その他、過払金が発生した場合は、回収額の20〜25%程度の費用が発生します。
先ほどお伝えした借金減額シミュレーションを元に、500万円の借金を任意整理した場合の弁護士費用について、詳しく見ていきましょう。
任意整理に関わる弁護士費用の早見表
返済期間 | 5% | 10% | 15% |
---|---|---|---|
5年 | 661,360円 | 1,374,100円 | 2,136,940円 |
7年 | 936,196円 | 1,972,420円 | 3,104,572円 |
10年 | 1,363,840円 | 2,929,000円 | 4,680,040円 |
15年 | 2,117,020円 | 4,671,400円 | 7,596,220円 |
仮に、任意整理で上記金額全額を減額できた場合、弁護士に支払う費用は下記の通りです。
利率 | 弁護士費用 |
---|---|
5%の場合 | 106,136円〜311,702円 |
10%の場合 | 177,410円〜567,140円 |
15%の場合 | 253,694円〜859,622円 |
上記の通り、減額金額が少なければ任意整理費用も抑えられます。一方で、利息金額が大きく、大幅な減額に成功した場合は、弁護士費用も高額になるでしょう。
任意整理費用は減額できた金額に応じて、大きく前後します。500万円の借金で利息金額が大きい場合は、減額幅も大きくなるため、弁護士費用も高額になるでしょう。もしもあなたが「費用を抑えたい」という思いで任意整理を検討しているならば、状況次第で自己破産費用のほうが安く済みます。まずは、減額シミュレーションをされてみてはどうでしょうか。
弁護士費用の用意が難しくてもまずは相談を
弁護士費用の準備が難しくても、まずは弁護士へ相談をしてください。すぐに費用を準備できなくても、下記の方法で任意整理手続きをすることができます。
- 受任通知の送付で借金返済義務が一時的に停止するため費用の準備が可能
- 弁護士費用は分割払いが可能
- 費用の準備が難しいときは法テラスの民事法律扶助制度がある
今すぐに弁護士費用を準備できなくても、弁護士が債権者に受任通知(任意整理を受任したことを知らせる通知)を送付した時点で取り立てや返済義務が停止します。そのため、あなたが毎月返済していた費用を弁護士費用に充てれば無理なく用意できるでしょう。
また、一括での準備が難しい方は、分割払いにも対応しています。まずは、弁護士にご相談ください。
それでもなお、弁護士費用の準備が難しい方は、法テラスの民事法律扶助制度を利用してください。細かい収入要件や資産要件こそありますが、経済的に困窮されている方であれば利用できるかもしれません。
任意整理以外で借金500万円を解決する方法
任意整理は利息をカットする債務整理手続きであるため、他の債務整理と比較すると、減額できる借金額は少ないです。そのため、500万円という高額な借金を抱えている方の中には、「思ったより減額を見込めない」「任意整理をしても毎月の支払いが厳しい」と思っている方も多いのではないでしょうか。
もしも、任意整理をすることに対するメリットを感じられないのであれば、個人再生や自己破産といった手続きを検討しても良いでしょう。最後に、任意整理以外で借金500万円を解決する方法について紹介します。
個人再生で借金を100万円まで減額する
個人再生をすれば、500万円の借金を100万円まで減額できます。残った借金は原則3年程度で完済しなければいけませんが、毎月の返済額は28,000円弱です。
任意整理の場合は、毎月83,333円〜138,888円程度であるため「毎月の返済負担額を大幅に軽減したい」と考えている方は個人再生を検討するべきでしょう。
ただし、個人再生は法的手続きの一種であるため、個人再生を検討するなら自己破産をしてしまったほうが良いです。デメリットで比較しても大差はないため、特別な事情がない方は自己破産を検討してください。
なお、個人再生を検討するべき人は、マイホームを持っている方や自己破産によって資格制限を受ける恐れがある方です。「自分はどの債務整理手続きを行うべきか?」と、悩まれている方は、まず弁護士に相談されてみてはどうでしょうか。
自己破産ですべての借金を免責にする
自己破産をすれば、500万円の借金全額が免責(返済義務が免除)されます。
任意整理と比較しても、経済的メリットが非常に大きいため「元金のみの返済も厳しい…」と感じている方は、自己破産を検討してください。
まとめ
今回は、借金500万円を任意整理した場合の減額シミュレーションや弁護士費用などについてお伝えしました。任意整理は、借金の利息部分をカットする債務整理手続きであるため、あくまでもカットできるのは利息部分のみです。
とはいえ、借金が500万円もある場合は利息金額も数百万円程度になることもあるため、減額効果は相当大きいと言えるでしょう。
ただ、減額幅が大きければ大きいほど、任意整理費用が高額になってしまうこともあります。実際、任意整理費用を支払うのであれば、個人再生や自己破産を検討されたほうが良いこともあります。
まずは、今回お伝えしたことを参考にしていただきながら、弁護士へ相談されてみてはどうでしょうか。
500万円の借金を任意整理する場合のよくある質問
500万円の借金を任意整理した場合、いくらくらいの減額を見込めますか?
借金500万円を任意整理する場合の弁護士費用はいくらくらいですか?
なお、任意整理費用の準備が難しい方も、分割払いなどに対応しているので、まずはご相談ください。
任意整理をすることによるデメリットはありますか?
500万円を任意整理した場合、毎月の返済額は軽減されますか?
実際に、いくらくらい減額できるかは、債務者の借り入れ状況や債権者との交渉次第出あるため一概には言えません。詳しくは、本記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
借金の返済が苦しいとき、任意整理以外の選択肢はありますか?
さらなる減額を検討されている方は、個人再生や自己破産といった債務整理手続きを検討されたほうが良いでしょう。