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2024年11月現在

昔の借金がいくらあるかわからない場合に調べる方法とは?

リボ払いで買い物をしたり、複数の会社からローンを組んだりしているので、今いったいどれだけ借金があるのか、いつ完済できるのかわからなくなってしまいました。

もう、ずっと長いこと返済しているのに、なぜ返済が終わらないのでしょう?

複数の会社から借り入れをして自分の借金額がわからなくなってしまったら、信用情報機関から情報を取り寄せて債務状況を把握しましょう。本人からの申請なら、郵送でもネット上からも情報の取り寄せができますよ。

でも、取り寄せをしてみて、もしあまりにも多かったら・・・と思うと、なんだか知るのが怖い気もします。

信用情報を取り寄せてみて、返済に不安を感じたら、債務整理を検討しましょう。債務整理を検討する目安は、借金の残元金を36回で割った金額を、毎月返済するのが厳しいと感じるかどうかです。

ただし、債務整理は早期に開始するほど有利です。返済に不安を感じたら、一度弁護士に相談してみましょう。

「なんだか最近、返済ばかりしていて家計が苦しい」
「借り入れと返済を繰り返しているので、自分の借金残高がわからない」

借金生活が長引くと、当然借り入れ先も多くなり、管理も煩雑になるでしょう。分割払いやキャッシング、リボ払いやローンなど、借り入れ方法も借り入れ先も数多くあると、全てを把握するのは難しくなってしまいます。

なんだかずっと返済している気がするけれど、なかなか借金が終わらない、というときには、一度全ての借金を調べ、自分の借金がどこにどれだけあるのかを把握しなければなりません。

この記事では、借金がいくらあるかわからないときに調べる方法について解説します。調べてみたら意外と多かった、という人に向けて、借金の解決方法も解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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この記事でわかること
  • 借金がいくらあるか調べるには、信用情報機関から自分の信用情報を取り寄せる。
  • 信用情報機関は3つあるが、漏れがないように全社取り寄せをおこなう。
  • 借金を早期に完済するには、まずは返済計画を立て、利率の高い債権者から繰り上げ返済をしていく。
  • 将来的に返済が難しい場合は、債務整理も選択肢として検討する

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借金がいくらあるかわからないなら、信用情報を取り寄せる

借金の正確な金額がわからないときは、「信用情報」を取り寄せて調べることができます。

以下で、信用情報について、またその取り寄せ方法について解説します。

信用情報機関は3つ

「信用情報」とは、いわゆるクレジットヒストリーのことで、契約内容や返済状況など、顧客の個人情報が含まれます。

クレジットカード会社や貸金業者などの金融機関との取引情報は、信用情報機関によって記録され、金融審査の際の判断材料となります。

顧客のクレジットヒストリーを記録する信用情報機関には、以下の3つがあります。

  • 株式会社CIC
  • 日本信用情報機構(JICC)
  • 全国銀行個人情報センター

貸金業者や銀行などの金融機関は、この3つのうちいずれか、もしくは複数に登録し、顧客のクレジットヒストリーを共有しています。

信用情報機関が記録しているものは、以下のような情報です。

・債権者名
・情報更新日
・顧客の個人情報
・契約内容
・現在の残債務額
・支払いの状況
・直近の月別入金状況

これにより、どこの債権者にいくら借金があり、どの程度滞納しているかなどがわかります。金融機関は、新たな貸し付けをおこなう際に信用情報機関に照会をかけ、その顧客の返済能力を審査して貸し付けるかどうかを決定します。

信用情報の取り寄せ方法

どの会社から借金をしたのかがわからないなら、3箇所全ての信用情報機関から情報を取り寄せる必要があります。

取り寄せの方法には、インターネット開示、郵送開示、窓口開示があり、詳細は各サイトから確認できます。信用情報の取り寄せには、いずれの機関も1,000円程度の手数料が必要です。

ただし、全国銀行個人情報センターのみ、窓口対応はおこなっていません。早期に情報を確認するためには、インターネットからの開示申請がいいでしょう。

株式会社CIC
日本信用情報機構(JICC)
全国銀行個人情報センター

CICは主にクレジットカード会社が、JICCは消費者金融業者が、全国銀行情報センターには銀行や信用金庫などが多く加盟しています。ただし、1つの会社が重複して加盟していることもあります。

債権者が加盟している信用情報機関がわかっている場合でも、漏れなく確認するためには全社に対して照会をかけましょう。

信用情報には載らない借金もある

信用情報機関に報告されるのは、銀行や貸金業者からの借金のみであるため、載らない借金もあります。

たとえば、知人からの借金、社会福祉協議会からの「生活福祉資金」や「母子福祉資金貸付金」、共済組合からの借金などの情報は、信用情報として記録されません。日本学生支援機構からの奨学金は全国銀行個人情報センターに記録されています。

そのため、自分が今どこからどれだけ借りているかを確認するためにすべての信用情報機関から信用情報を取り寄せても、他にも借金がある可能性は否定できません。

信用情報開示は本人請求のみ?親族の借金は調べられる?

信用情報は最も重要な個人情報ですので、基本的に本人以外からの請求によって開示はできません。

家族の借金の開示請求はできない

信用情報を取り寄せられるのは本人のみです。同居の家族でも、本人の同意なく信用情報を照会することはできません。

たとえ弁護士に頼んでも、本人からの委任状を得られないかぎり対応できません。そのため、家族の借金を調べたい場合は、自宅に届く郵便物から請求書類を集めるなど、別の方法で対応しなければなりません。

相続のためなら開示可能

ただし、債務者本人が死亡し、その相続手続きのために借金を調べたい場合であれば、信用情報の開示請求は可能です。

その場合、戸籍謄本など自分が故人の法定相続人であることを証明する書類を添付して、各機関に信用情報開示を請求します。

借金を相続したくない場合は相続放棄を検討する

被相続人の信用情報を取り寄せた結果借金が判明した場合、「相続放棄」をすることで、借金の相続を避けられます。

相続放棄を裁判所へ申述すると、最初から相続人ではなかったとみなされるため、借金返済義務を受け継ぐ必要がなくなります。ただし、同時に財産を承継する権利も失うため、注意が必要です。

相続放棄は相続開始を知ってから3ヵ月以内に申し立てなければなりません。

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借金が多すぎて管理や返済が大変になった場合に考えること

信用情報機関から自分の債務状況を取り寄せたら、思っていたよりも債権者数が多く、借金残高も多かった、ということもあるでしょう。

まずは全体を把握して返済計画を立てることから始めましょう。そのうえで、自分の状況にあった方法を検討する必要があります。

まずは借金の全体像を整理する

まずは借金の全体像を把握しましょう。

信用情報機関から取り寄せた情報をもとに、何社から、借金総額はどの程度あるのかを整理します。

エクセルの表などを利用し、債権者ごとに毎月の返済日、返済額、完済予定日などの一覧表を作成すると、借金の全貌を把握しやすくなるでしょう。

返済シミュレーションを立てる

自分の収入と支出のバランスを把握し、毎月いくら返済できるかシミュレーションをしてみましょう。

たとえば、半年後に1社完済できるのなら、そこに支払っていた分を残りの債権者への繰り上げ返済に充てることもできるでしょう。

日々の生活を節制し、繰り上げ返済を行うと完済が早まる

収入と支出のバランスを見直し、余裕がある月は積極的に繰り上げ返済をしていきましょう。

節約するなら、日々の細かい費用を削るより、固定費を削減するのがおすすめです。

  • 家賃の安い部屋に引っ越す
  • 電力会社を比較する
  • ガス会社を比較する
  • インターネット会社を比較する
  • 携帯電話の料金を見直す

固定費を比較して見直すのは面倒ですが、一度切り替えてしまえば何もせずとも毎月一定額が節約できます。細かい節約が面倒だという人にもおすすめできる方法です。

返済は利息の高い債権者から優先するのがベター

繰り上げ返済をする場合は、利息が高い債権者から優先的に支払いましょう。

高い利息で長期に取引をしていると、その分返済総額が増えてしまうからです。中には住宅を失いたくない、車を引き上げられたくないという思いから、有担保で利率の低い借金を優先して繰り上げ返済しようとする方もいるでしょう。

しかし、住宅ローンの利率は、利率の高い固定金利でさえ1%程度、自動車ローンでも高くて8%程度です。これと比べると、消費者金融の18%やリボ払いの15%がどれだけ高いかわかるでしょう。

繰り上げ返済をするなら利率の高い消費者金融やリボ払いを優先し、早めに高い利率の取引を終わらせましょう。

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複数社の借金の管理が大変な場合はおまとめローンも有効

複数社から借金があり、返済管理が煩雑な場合は、おまとめローンで債務を一つにまとめることも検討してみましょう。

ただし、おまとめローンを利用できるのは、返済能力がある場合に限ります。おまとめローンは通常の借り入れよりも審査基準が厳しいため、滞納したことがある人などは審査が通らない可能性があります。収入が安定していて滞納履歴がないなど、まだ返済に余裕がある方向きの方法だといえます。

おまとめローンは、金利ダウンを期待して利用するというよりも、管理を楽にする目的で利用すると考えた方がよいでしょう。

返済が難しいと感じる場合は早めに債務整理を検討する

将来的に返済が滞る可能性があるなら、早めに債務整理を検討しましょう。

債務整理とは、弁護士や司法書士に依頼をして借金の解決策を探る方法で、任意整理、個人再生、自己破産の3つの方法があります。

収入や債務、資産の状況によってどの方法を選ぶべきかは違うため、弁護士とよく相談しながら進めましょう。

一般的には以下のような状況になったら、債務整理を検討すべきタイミングだといえます。

  • 借金の合計額が年収の3分の1を超えている
  • 毎月の返済額が手取り月収の3分の1を超えている
  • 滞納をした経験がある
  • 3社以上から借り入れをしている
  • 返済のために借り入れをしたことがある
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債務整理をすれば一時的に返済を止められる

債務整理を開始し、弁護士が債権者に受任通知を送付すると、債権者から債務者へ直接連絡をとることが禁止されます。今まで債権者からの督促に追われていた方は、それだけで精神的にも楽になるでしょう。

また、債務整理の方針が決まるまでは、債権者への返済が止まります。借金返済がない状態で家計を立て直し、落ち着いた状況でどの手段を選ぶべきかを検討しましょう。

任意整理なら遅延損害金や将来利息をカットできる

任意整理は、弁護士が債権者と交渉することで、今までに発生した遅延損害金をカットし、元金のみを利息なしで返済していくことを目指す方法です。

和解が成立したらその内容で再度和解契約を締結し、今後は契約の通りに支払っていきます。

任意整理ができるケースは、借金の元金を36回(3年)で割った額を毎月支払えるかどうかが基準となります。

任意整理で再度和解契約を締結してから、返済は3年以上の長期に渡ります。長い目で見て、無理のない返済額を設定することが大切です。

任意整理が難しければ個人再生や自己破産も検討する

任意整理が難しいなら、個人再生や自己破産も検討しましょう。

個人再生は、裁判所に申し立てることで残元金を5分の1~10分の1程度まで減額できる方法です。「住宅ローン特則」を利用できるため、住宅を維持したいから破産はしたくない、という方にもおすすめできます。

自己破産は裁判所に申し立てることで、自分の財産と引き換えに債務免除を申請できる方法です。債務の返済を免除される代償として、自宅や車、保険など、自分名義の財産を失うことになります。

弁護士とよく相談して、自分がどの手段を取るか決めましょう。

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まとめ

借金がいくらあるかわからないときは、CICJICC全国銀行個人情報センターの3つの信用情報機関に自分で照会をかけて、自分の債務状況を確認することができます。ただし、照会できるのは本人のみです。

借金を解決していくためには、まずは債務状況を信用情報機関から取り寄せて債務の全体像を把握し、収入、支出のバランスを見ながら返済計画を立てましょう。

返済が難しいと思ったら、早めに債務整理を検討すべきです。債務整理は早期に開始するほどメリットが大きくなり、選択肢も広がります。

借金問題につまずく前に、一度弁護士に相談をしてみてください。

借金がいくらあるかわからないときに知りたい!Q&A

自分の借金が全部でいくらあるか知るにはどうしたらいいでしょうか?

信用情報機関に照会することで、自分の借金額を把握できます。

信用情報機関とは、各金融機関が加盟し、情報を共有している機関で、株式会社CIC、日本信用情報機構(JICC)、全国銀行個人情報センターの3つがあります。

漏れがないようにするために、3つ全てに照会をかけることをおすすめします。
照会はオンライン上または郵送で申請できます。窓口での申請が可能な機関もあります。

家族など本人以外からの申請は受け付けていませんので、必ず本人が申請しましょう。

信用情報を取り寄せれば、自分の借金が漏れなくわかりますか?

信用情報機関は、金融機関からの借り入れ状況はほぼ漏れなく記録しています。ただし、全ての借金が記録されているわけではありません。

私人同士の借金、社会福祉協議会からの「生活福祉資金」や「母子福祉資金貸付金」、共済組合からの借金などの情報は、信用情報として記録されていないため、わかりません。

ただし、日本学生支援機構からの奨学金は、全国銀行個人情報センターに記録されています。

信用情報を取り寄せたら、思ったより借金が多かった場合はどうしたらいいでしょうか?

まずは借金の全体像を把握して返済計画を立て、余裕のある月は繰り上げ返済をしていきましょう。

繰り上げ返済は、利率の高い債権者から優先的におこないましょう。利率の高い債務を早期に完済することで、最終的な返済総額が軽くなります。

借金の総額を見て返済に不安を感じたら、債務整理も選択肢のひとつとして検討しましょう。目安は残元金を36で割った金額を毎月支払い続けることができるかどうかです。

まだ債務整理をする決心がつかなくても、返済が不安なら、一度弁護士に相談だけでもしてみるといいでしょう。

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更新日 : 2024年11月18日
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