無職でも債務整理はできる?収入がなくてもできる手続きについて

無職や無収入でも債務整理できる! 無職でも任意整理ができるケースとは?

会社の経営不振の影響で失業してしまい、しばらくは借金の返済ができそうにありません。無職の人が債務整理をすることはできますか?

収入がない方でも債務整理はできます。
債務整理には3種類がありますが、個人再生は安定した収入がないと厳しいため、自己破産か任意整理をすることになります。

無職で収入ゼロでも任意整理はできるのですか?また、弁護士費用も払えない状況なのですが、どうしたらよいでしょうか?

現在収入がなくても、再就職ができる見込みでしたら任意整理はできます。費用については、分割や後払いに対応している法律事務所や法テラスを利用するとよいでしょう。一度借入や収入のわかる資料を持って、法律事務所の無料相談を利用することをおすすめします。

借金を抱えたまま無職になってしまった場合、返済が不安になると思いますが、無職や無収入でも債務整理は手続き可能です。

具体的には、再就職の見込みがあるのなら「任意整理」を、収入の見込みがないのなら「自己破産」を選択することになるでしょう。

借金問題は長引くほど解決方法が限られてしまい、返済が滞ると裁判を起こされて、預金や財産を差押えられる恐れがあります。

そのため、借金を抱えたまま無職になってしまったら、早めに弁護士の無料相談を受けることをおすすめします。

>>【無職でも対応可能な弁護士】債務整理の無料相談はこちら

この記事でわかること
  • 無職の人でも債務整理はできる。仕事に就ける見込みがある場合、家族の収入で返済ができる場合は任意整理が可能
  • 収入を得られる見込みがない場合は自己破産を視野に入れること
  • 債務整理の費用は分割払いができる。法テラスの制度を利用すると費用を立て替えてもらうことも可能
  • 生活を立て直すためには公的な支援制度も積極的に利用しよう

無職でお金がなくても債務整理はできる

債務整理をしたくても「弁護士・司法書士費用が払えない」と考えて、実行に踏み出せない人もいると思います。

結論からいうと、無職でお金がない場合でも債務整理は可能です。

なぜなら、以下のように費用の分割払いに対応してもらえたり、費用を建て替えてもらえる場合があるからです。

  • 弁護士・司法書士の費用は分割払い可能
  • 法テラスで費用を立て替えてもらえる場合もある

それぞれのケースについて、順番に解説していきます。

弁護士・司法書士の費用は分割払い可能

弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると確かにお金がかかります。

ですが費用の支払は分割払いに応じている事務所が大半ですし支払の時期について融通を利かせてくれる事務所も多いです。

弁護士費用が払えなくて困窮するという方は滅多にいません。

また弁護士事務所は無料相談を設置しており、相談だけなら無料です。

実際に費用はどれくらいかかるのか、支払はいつ行えばいいのか等を納得ができるまで相談できます。

いくつかの事務所に相談を行い、一番自分に合った弁護士を選ぶのもよいでしょう。

法テラスで費用を立て替えてもらえる場合もある

法テラスの「民事法律扶助制度」を使うと、債務整理を依頼するために必要な弁護士費用を一時的に立て替えてもらえます。

単身者の場合は保有財産が180万円以下、月収が18万2千円以下であるという条件を満たす必要があります。

あくまでも立て替えですので後で支払をしなくてはいけないのですが、現在無職でいずれ就職する予定がある方に向いている手続きです。

ただし、法テラスを利用した場合、弁護士を選べない点・手続きに日数がかかる点に気をつけましょう。

無職の場合にできる債務整理は2種類

無職でも債務整理はできますが、すべての種類が可能というわけではなく、今後の収入見込みによって選べる手段が異なります。

債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3種類がありますが、この中の個人再生は無職の方には向きません。

個人再生は民事再生法に基づき、借金を大幅に減額をして再生計画を立てる手続きです。

再生手続きを立てる際には収入・支出の状況を細かく申告する必要があり、収入がないと申請ができません。

ワンポイント解説

個人再生の手続きをするための条件は、継続した収入があることです。
無職や短期アルバイトの場合は手続きが利用できない可能性が高いです。

そのため、無職の場合は任意整理・自己破産のいずれかを選択しなければなりませんが、選び方においては「収入の見込みがあるか?」が重要となります。

種類 ケース
任意整理 いずれは収入の見込みがある場合、家族に収入がある場合
自己破産 しばらく先まで収入の見込みがない場合

任意整理が選択できるケース

任意整理とは、借入をしている金融機関に交渉を行い、借金を減額してもらう手続きのことです。

そのため、任意整理をおこなう場合は「手続き後に返済ができるかどうか?」が重要になります。

  • 配偶者の収入を返済に充てることができる
  • 近いうちに働く予定である

以上のいずれかにあてはまるのであれば、現段階で無職でも任意整理ができる可能性が高いです。

任意整理の具体的な内容については以下の記事に詳しくまとめられています。

配偶者に収入がある場合

自分が仕事をしていなくて配偶者に安定した収入があり、返済に協力してもらえる場合は任意整理が可能です。

家族に借金を秘密にしている場合、債務整理をするとバレてしまうのではないかと不安になる方も多いでしょう。

しかし任意整理は自己破産や個人再生と違い、住所氏名が官報に載ることがありません。

また、弁護士に依頼すると金融機関から連絡が来なくなるため、家族に気付かれにくいというメリットもあります。

主婦で任意整理を行う際の注意点などを知りたい方は、こちらもあわせて読んでみてください。

再度仕事に就く予定がある場合

自分の収入がないと生活が成り立たない場合、失業後に行うのは仕事を探すことだと思います。

無職の状態であっても、いずれまた仕事に就く予定がある場合は任意整理が可能です。

しかし債務整理の実績が乏しい弁護士に依頼をすると「無職では任意整理は無理」と決めつけられてしまう恐れがあります。

様々な状況での任意整理に慣れている、実績豊富な弁護士に相談をしましょう。

ただ再就職まで日数がかかる場合、遅延損害金が加算され続けること、金融機関から「長期延滞」とみなされて残高を一括請求される恐れがあることに注意しましょう。

ワンポイント解説

延滞している日数が長くなると残高を一括請求され、最終的には給与や財産が差し押さえられる恐れがあります。
再就職まで日数がかかる場合は自己破産も視野に入れたほうがよいでしょう。

自己破産を選択したほうがよいケース

任意整理はメリットが多いですが、自己破産に比べると借金が減額できる幅が少なく、手続き後も返済をしなくてはいけないため、収入の見込みがないと選択ができません。

以下のような状況の場合は任意整理は難しく、自己破産のほうが向いています。

  • 収入の見込みがない
  • 生活保護を受けている

収入の見込みがない場合

任意整理を行うための条件は、借金を減額して3年~5年間の間に返済ができるかどうかです。

仕事に就く予定がしばらく無く、収入の見込みがしばらくない場合は任意整理を断られる可能性が高いです。

健康上などの理由でしばらくは勤労に就けない場合、または家族からの援助が得られない場合は自己破産を視野に入れましょう。

生活保護を受けている場合

生活保護を受けている方は生活保護費を受給できるため、そのお金があれば任意整理ができる、と考える方もいるかもしれません。

しかし生活保護費は借金の返済に充てることができず、任意整理後の返済にまわすことも不可能です。

あくまでも生活保護は憲法25条における「最低限度の生活」を保障するために存在するものであり、国民の税金で賄われていますので、それを個人の借金返済に充てるのは不適切とされています。

厚生労働省の「生活保護制度に関するQ&A」にも、返済に関して以下のように言及がされています。

保護費から住宅ローンを返済することは、最低限度の生活を保障する生活保護制度の趣旨からは、原則として認められません。

引用元:「生活保護制度」に関するQ&A

生活保護中に借金返済がバレた場合、生活保護が打ち切りになる可能性があります。

自己破産手続きであれば借金が全てなくなり、返済義務はなくなりますので、生活保護を受給中の方は自己破産を選択しましょう。

任意整理・自己破産のメリット・デメリット

任意整理と自己破産の両方を選択できる状況の場合、どちらを選ぶかで迷ってしまう人も少なくないでしょう。

無職で債務整理をおこなう場合、任意整理はデメリットよりもメリットが多い一方で、自己破産はメリットよりもデメリットが多くなります。

この項目では、無職でおこなう任意整理・自己破産のメリット・デメリットを、順番に解説していきます。

任意整理を選択するメリット・デメリット

任意整理は自己破産と違い、手続き後も返済が続きます。

ですがそのデメリットを差し置いても任意整理をする方がいるのは、以下のようなメリットがあるためです。

  • 官報に氏名や住所が掲載されない
  • 財産の差押がない
  • 手続きが簡単である
  • 異動情報(ブラックリスト)が登録される期間が短い

任意整理は金融機関との交渉ですので、原則として弁護士や司法書士へ依頼をしないとおこなえない手続きです。

しかし依頼を行うとその後の手続きは全て弁護士が行ってくれますので、弁護士との連絡方法にだけ気をつけていれば家族にバレずに手続きを進められます。

財産の差押も一切なく、官報に掲載もされませんので、第三者にバレる可能性はゼロと言っても過言ではありません。

また信用情報がブラックになる期間が自己破産より短いのもメリットです。

自己破産を行った場合は最長で10年はブラックになりますが、任意整理は長くても5年間でブラックが消えます。

自己破産を選択するメリット・デメリット

自己破産は手続きをすると借金がすべて無くなることがメリットです。

しかしその大きなメリットの分、デメリットも大きいことが特徴です。

  • 財産が一部を除いて差し押さえられる
  • 官報に住所と氏名が掲載される
  • 一部の職業で就業制限がある
  • ブラックリストに登録される期間が長い(最長で10年)

上記4つが自己破産のデメリットとして挙げられます。

しばらく仕事に就く予定がなく、大きな財産がない方にとってはお勧めの債務整理であると言えます。

自己破産の手順や没収される財産については、以下の記事も参考にしてください。

無職の人が利用できる公的支援制度

無職の状態から仕事を見つけ、収入を得られるようになるまでには日数がかかります。

また再就職がなかなかできない方もいるでしょう。

ここでは無職の方が受けられる公的支援制度を紹介します。

利用できるものはどんどん活用し、辛い時期を乗り越えていきましょう。

求職者支援制度

求職者支援制度とは、再就職を目指す方が月10万円の給付金を受給しながら無料の職業訓練を受けられる制度です。

利用には以下のような条件があります。

  • ハローワークに休職の申込をしている
  • 雇用保険被保険者、雇用保険受給資格者でない
  • 労働する意思と能力がある
  • 支援の必要性をハローワークが認めている

利用の際には職業訓練の実施日全て(少なくても8割以上)に出席する必要がありますが、雇用保険がない、もしくは受給が終わってしまった方でも月10万円の支援を受けられます。

参考:求職者支援制度のご案内

失業手当

失業手当(失業保険)は公的保険制度の一つで「雇用保険」とも呼ばれます。

失業前の勤務先で雇用保険に入っていた場合、加入期間が条件を満たしていれば失業手当を受給できます。

加入期間の条件は退職の理由によって異なります。

  • 自己都合での退職…12か月以上
  • 特定理由離職者(自分の意思に反する離職)…6か月以上
  • 特定受給資格者(起業の倒産や解雇)…6か月以上

受給の申請はハローワークで行えます。受給中は月2回以上求職活動を行い、4週間に一度失業認定を受ける必要があるため注意しましょう。

傷病手当金

失業前に病気やケガで仕事を休んでその間給与を貰っていなかった場合「傷病手当金」を申請することで、給与の3分の2にあたる金額を最大1年半の間受け取れます。

退職後でも、その時に加入していた健康保険に申請ができます。傷病手当金を受け取れる条件は以下の通りです。

  1. 退職日までに1年以上健康保険に加入していた
  2. 資格喪失時(退職日)に傷病手当金を受ける条件を満たしている

2に記載されている傷病手当金を受け取れる条件とは、

  • 休んでいる間給与の支払がない
  • 連続した3日間を含み、4日以上仕事に就けない
  • 業務外のケガである(労災の条件ではない)

以上の3つであり、休んでいても給与を貰っていた場合、退職した日に出勤ができていた場合は対象にならないので注意してください。

参照:「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」(全国健康保険協会)

生活保護

生活保護とは憲法で定められている最低限の生活を保障するための制度です。利用するためには以下の条件があります。

  • 社会保障給付を受けても生活費が足りない
  • 財産や収入が国が定める基準に満たない
  • 働いても生活費が得られない、もしくは働けない状態である

申請を行うには市町村役場ではなく、お住まいの地域を管轄している福祉事務所に相談を行い、対象かどうかを審査してもらう必要があります。

先の項目で解説をした通り、生活保護費は返済に充てることができません。そのため借金がなくなる自己破産で生活を立て直したい方に向いています。

参照:「福祉・介護生活保護制度」厚生労働省)

生活サポート基金

東京・神奈川・埼玉・千葉にお住まいの方を対象に、金銭的に困窮している人からの相談を受け付けている一般社団法人です。

生活が苦しい方への援助や、多重債務状態でお金が借りられない人への融資も行っています。

参考:生活サポート基金

まとめ

任意整理・自己破産の2種類であれば、無職でも債務整理を手続き可能です。

債務整理を依頼するには費用がかかりますが、分割払いや後払いに対応してもらったり、法テラスの扶助制度を利用すれば、無職でお金がなくても債務整理ができます。

また、近いうちに収入の見込みがある場合や配偶者に安定した収入がある専業主婦であれば、自己破産をせずに任意整理ができます。

ただし、任意整理の実績が乏しい弁護士に相談をすると「無職では任意整理ができない」と断れられてしまう恐れがあるため、任意整理に強い弁護士と手続きを進めましょう。

債務整理のよくある質問

無職でも債務整理はできますか?

はい、可能です。
いずれ収入が得られる見込みがある場合は任意整理を選べる可能性があります。
収入の見込みがない場合は自己破産をおこなえます。

まとまった費用がなくても債務整理できますか?

はい、可能です。
その際は、債務整理の実績が豊富な法律事務所を選ぶとよいでしょう。
債務者の状況に合わせて、費用に関しても柔軟な対応をしてくれます。
STEP債務整理「債務整理に力を入れるおすすめの弁護士を紹介」

法テラスの審査に落ちてしまいました。その場合はどこへ相談したらよいですか?

債務整理に力を入れる民間の法律事務所へ相談することをおすすめします。
無料相談可能な法律事務所が多くありますよ。

債務整理後の生活が不安です。受けられる公的制度などはありますか?

主に、生活福祉資金貸付制度や、緊急小口貸付制度などがあります。
状況によっては生活保護の申請を検討するとよいでしょう。

仕事が決まってから債務整理をしても遅くないですか?

仕事が決まるまで返済ができない場合、日数が空きすぎてしまうと金融機関が法的措置を取る可能性があります。
残高を一括請求され、最終的には預金や財産を差押えられます。
返済が難しい場合は、できるだけ早く債務整理をすることがおすすめです。