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債務整理は家族に内緒で行える?家族バレしない対策や家族への影響についても解説

債務整理は借金問題の解決につながる手続きです。そのため、借金問題を抱えている場合には、債務整理することを検討している人もいることでしょう。

とはいえ、家族に借金問題を知られたくない場合であれば、「債務整理は家族に内緒でできるのか」のように考えるかもしれません。

結論から述べれば、債務整理は家族に内緒で行うことも不可能ではありません。ただし、さまざまなケースで家族に知られてしまう可能性があるため、まずは最も内緒にしやすい任意整理を検討しつつ、家族に知られないためのさまざまな対策を講じておくのが得策です。

なお、債務整理は債権者と債務者の問題であるため、家族であっても第三者として扱われます。第三者であれば債務整理による直接的な影響はありませんが、とくに同居している場合には間接的に影響が及んでしまう可能性もあります。

そのため、債務整理をする場合、家族に内緒でできるのかどうかだけでなく、家族にどのような影響が出てしまうのかも十分に把握しておくことが大切です。

当記事では、債務整理を家族に内緒で行えるかをテーマに、家族バレしないための対策や家族への影響などについて解説していきます。

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監修
林 孝匡(弁護士)

債務整理は家族に内緒で行うことも可能

結論から述べれば、債務整理を家族に内緒で行うことは不可能ではありません。

そもそも債務整理とは、借金問題を解決するための手続きのことです。インターネットなどでは「国が認めた借金救済制度」と呼ばれることもあり、合法的に借金問題を解決できます。

借金問題は、原則として契約者と債権者の問題です。債務整理を依頼する場合には弁護士や司法書士が間に入るのが一般的ですが、基本的には家族であっても第三者には直接関係がない問題ともいえます。

そのため、債務整理をしたからといって、債権者から家族に対して連絡がいくことは原則なく、債務整理を家族に内緒で行える可能性は十分にあるといえます。

ただし、何らかの原因によって債務整理をした事実が家族に知られてしまうリスクは否定できません。詳しくは後述しますが、とくに債務整理手続きのうちの「個人再生」「自己破産」の場合には家族に知られてしまうリスクが高いです。

「家族に借金問題を隠したい」「家族に内緒で債務整理を利用したい」と強く希望するなら、自身の状況と照らし合わせながら慎重に手続きを選択する必要があります。

ここからは債務整理を家族に内緒で行うための方法について解説していきますが、あくまでバレてしまうリスクを抑えるものであって、絶対に知られないとは言い切れないため注意しておきましょう。

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債務整理を家族に内緒でするなら任意整理が最もバレにくい!任意整理なら内緒にしやすい理由

債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」の手続きがあります。そして、債務整理には、「借金減額効果が大きい手続きほど、利用時に生じるデメリットも増える」という特徴があります。

つまり、借金返済義務を免責できる「自己破産」・借金元本自体を減額できる「個人再生」に比べて、将来利息のカットにとどまる「任意整理」は、相対的にデメリット・負担なく手続きを進められるため家族に内緒にしやすいということです。

任意整理 自己破産 個人再生
自宅への郵便物 隠しやすい 隠しにくい 隠しにくい
家族の提出物 不要(△) 必要なこともある 必要なこともある
官報掲載 なし あり あり
財産処分 なし あり なし
家族への連絡 なし なし なし
裁判所での手続き なし あり あり
職業制限 なし あり なし
連帯保証人の家族への配慮 できる できない できない
いわゆるブラックリスト入りになる期間 最長5年 最長5年〜7年 最長5年〜7年
手続きにかかる期間の目安 3~6ヶ月程度 6ヶ月~1年程度 1年~1年半程度

とくに任意整理であれば、下記の観点から個人再生や自己破産よりも家族に内緒にしやすいメリットがあります。

  • 任意整理を利用しても親・妻・夫に連絡されない
  • 任意整理なら家族が連帯保証人の借金を対象外にできる
  • 任意整理なら財産処分を免れられる

ここからは、 債務整理のうち任意整理であれば家族に内緒にしやすい理由について、それぞれ解説していきます

ワンポイント解説
任意整理の「利息カット」は強力な借金減額効果を有する

「借金減額効果が弱いなら任意整理を利用する意味がないのではないか」と疑念を抱く人もいるかもしれませんが、これはよくある勘違いです。

任意整理は自己破産・個人再生に比べると減額効果が弱いというだけで、将来利息をカットできるだけでも強力な減額効果が得られるという点を見落としてはいけません。

債務者が返済苦におちいるのは「高利率条件を課される利息」が原因になりやすいです。将来利息をカットするだけで最終的な返済負担総額を大幅に減額できるケースも少なくありません。

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任意整理を利用しても親・妻・夫に連絡されない

借金問題は債務者個人の問題なので、家族である親・妻・夫には無関係です。そのため、任意整理交渉時に債権者が債務者家族に直接連絡することはありません。

また、家族が連帯保証人になっている場合・担保を提供している場合でない限り、債務者本人の代わりに家族が借金返済を求められることもありません

家族の収入を考慮した方が有利に任意整理交渉を進められるケースもある

本来、借金問題は家族とは無関係の問題ですが、任意整理では働いている家族の収入を交渉材料に使うことで、債権者から有利な和解条件を引き出せる可能性があります。

たとえば、本人の月収20万円、妻の月収20万円、借金総額300万円の債務者が任意整理で返済状況の改善を狙うケースについて考えてみましょう。

そもそも、任意整理交渉で作成される分割払い計画案は債務者が自由に決めて良いというものではありません。「短期間で融資額を回収したい債権者」と「できるだけ家計に負担が生じないような分割払い計画を作りたい債務者」との間で和解交渉をする必要があります。

その結果、任意整理では「30~36回(3年程度)の分割払い」が妥協点とされるのが一般的です。借金総額が300万円なら、月々の返済額が約10万円に設定されることになります。

ここで、検討しなければいけないのが、「債務者の収入が和解案に耐えられるのか」という点です。

月収が20万円であれば、毎月10万円を返済に回すのは難しいでしょう。その場合、「給料などを差し押さえた方が確実に回収できる」と債権者から判断されてしまう可能性があり、この場合には任意整理交渉が失敗に終わってしまいます

これに対して、「借金返済について妻の協力も得られる」という状況を作り出すことができれば、「本人と妻の月収を合算した40万円」が任意整理の交渉材料となります。「月収が40万円あるなら毎月10万円ずつ返済するのは可能だろう」という納得を得やすいので、任意整理交渉が成功する可能性を高められるのです。

②任意整理なら家族が連帯保証人の借金を対象外にできる

家族が連帯保証人の借金を任意整理の対象から外せば、家族に任意整理を実施したことを内緒にできます。

そもそも、連帯保証人が付いている借金について債務整理をすると、連帯保証人が債務者の代わりに残債の返済義務を強いられます。たとえば、家族が連帯保証人になっているとき、債務者本人が任意整理に踏み出したタイミングで連帯保証人である家族が直接請求されるため、家族に借金の存在・任意整理を利用したことがバレてしまうでしょう。

ここで注目するべきなのは、「任意整理はどの借金を整理対象にするのかを債務者が自由に選択できる」というポイントです。

つまり、「家族が連帯保証人の借金を任意整理の対象から外して契約通りに返済を継続する」「無担保の借金についてのみ任意整理を実施して返済状況を改善する」という対応が可能だということです。

消費者金融のカードローンやクレジットカードのリボ払いなど、多くの債務者が返済苦におちいる要因の金融商品は無担保で利用できるものがほとんどです。住宅ローンや個人間の借金など、家族が関わっている借金だけを整理対象から外せば、家族に内緒にしながら任意整理の効果を充分に感じられるでしょう。

③任意整理なら財産処分を免れられる

任意整理を利用しても「財産処分」というペナルティは科されないので、家族に内緒にしやすいと考えられます。

手続き利用時に「財産処分」のペナルティが科される自己破産では、20万円以上の預貯金・99万円以上の現金・マイホームなどの不動産はすべて換価処分対象になるので手放さなければいけません。これでは、家族に内緒にするのは不可能に近いでしょう。

これに対して、任意整理を利用しても債務者の所有財産関係には原則影響がありません。手続き利用前後で資産状況に変化がないため、家族に内緒にしやすいと考えられます。

任意整理に踏み出すタイミングが遅れると強制執行で財産が取り上げられる

「家族にバレるのが嫌だから債務整理したくない」という感情はもっともですが、「債務整理を利用せずに借金問題を放置すると遅かれ早かれ強制執行が実行されて家族に借金がバレる可能性が高い」という点を忘れてはいけません。

強制執行とは、借金を長期間滞納している債務者の財産・給料などを差し押さえて返済の代わりにする法的措置のことです。給料や預貯金口座が処分対象になるので、強制執行が実行されると家族に内緒にするのは不可能に近いでしょう。

つまり、「債務整理は家族に内緒にする方法を模索できるが、借金問題の深刻化は家族に内緒にできない」ということです。家族にバレることを恐れて何も対策を打ち出さない状況がつづくと、当然のように家族に借金がバレる事態におちいってしまいます。

自己破産や個人再生でも家族に内緒で行える可能性もある!家族バレしにくいケースを紹介

債務整理を検討している人のなかには、自己破産・個人再生を利用して任意整理以上の借金減額効果を欲している人も少なくはないでしょう。

前提として、自己破産・個人再生は家族に内緒にしにくい債務整理手続きです。任意整理とは異なり、裁判所を通した手続きが必要になるため、必要書類の準備などに家族の協力が必要になることも少なくないからです。

とはいえ、次のような条件が揃っている場合には、家族にバレずに手続きを進められる可能性もあります。

  • 家族と同居していないケース
  • 家族が連帯保証人になっていないケース
  • 自己破産のデメリットが実質的に軽減されているケース

ここからは、家族に内緒で自己破産・個人再生できる場面について、それぞれ具体的に見ていきましょう。

①家族と同居していないケース

家族と同居していない場合には、家族に内緒で自己破産・個人再生を利用しやすい状況です。

家族と同居していると、次のような場面で自己破産・個人再生を利用したことが家族にバレる可能性があります。

  • 裁判手続き(再生委員との面接・債権者集会への出席など)のために、平日仕事を休まなければいけない
  • 同一家計で生活している家族の給与明細・収入証明書・退職金証明書などを提示しなければいけない
  • 自己破産をすると一定範囲の財産が処分される

同居していないということは、裁判所に訪問するために平日仕事を休んでも家族に不信感をもたれる可能性は低いです。

また、同一家計で暮らしていないのなら家族の給与明細等を提出する必要もないので、手続き進行に支障は生じないでしょう。

さらに、自己破産で財産が取り上げられても、同じ空間で日々生活をしていない限りは、後から言い訳をする余地はあると考えられます。

したがって、家族と同居していない場合には、個人再生なら家族に内緒で手続きを進めやすい自己破産なら家族に内緒で免責許可を得る可能性を見出せる、というイメージが適切でしょう。

②家族が連帯保証人になっていないケース

自己破産・個人再生では、債務者が抱えているすべての借金が整理対象になります。したがって、家族が連帯保証人になっている借金が存在する場合には内緒にするのは不可能です。

ただし、家族が連帯保証人になっていない場合、債務整理を内緒にできる可能性が見出せる、と考えられます。

なお、夫婦共有名義でマイホームを購入している場合のように、連帯保証関係ではないものの共同で財産を形成しているケースでは自己破産・個人再生を隠しきるのは難しいとご理解ください。

また、家族間でお金の貸し借りがある場合も、自己破産・個人再生での清算対象になるので内緒にするのは不可能です。

③自己破産のデメリットが実質的に軽減されているケース

自己破産は特に家族に内緒にするのが難しい債務整理手続きですが、「自己破産が家族にバレる可能性が高い」と言われる理由は、自己破産のデメリットが大きいことにあります。

ただ、債務者ごとに借金状況・生活実態は異なるものです。自己破産のデメリットが実際どこまで深刻なものになるかは、債務者の状況によって違いが生まれます。

相対的に軽減される可能性がある自己破産のデメリットは次の3点です。

  • ①債務者名義の財産が処分される
  • ②財産関係・借金関係が複雑な状況だと「管財事件」で手続きに時間・費用がかかる
  • ③免責不許可事由(借金の原因がギャンブル・浪費など)が存在すると、「管財事件」「裁量免責」で手続きの難易度が高くなる

たとえば、「債務者名義の財産がほとんど存在しない・債権者は消費者金融などの貸金業者だけ・収入減少などのやむを得ない理由で借金をした」という状況の債務者の場合、財産が処分されることもありません。

また、「同時廃止事件」という簡略化された破産手続きを利用できるため、免責許可決定を獲得するまでの過程で、家族にバレる原因となる自己破産のデメリットを回避できます。

このように、債務者の置かれた状況によっては自己破産のデメリットが実質的に軽減されるので、家族に内緒にしながら借金返済義務の免責を獲得できる余地を見出せるでしょう。

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債務整理をしたことが家族にバレるきっかけになること

家族に内緒で債務整理を行うときには、手続き開始〜終了時・その後の生活のなかで、家族にバレやすいポイントについて注意を払う必要があります

一般的に、債務整理を行ったことが家族にバレるきっかけになるポイントとしては下記が挙げられます。

  • いわゆる「ブラックリスト入り」による制限
  • 自己破産による財産処分
  • 裁判所からの郵送物
  • 連帯保証人である家族への請求
  • 官報の情報

それでは、債務整理を疑われるきっかけになる5つのポイントについて、それぞれ具体的に見ていきましょう。

①いわゆる「ブラックリスト入り」による制限

債務整理を利用すると、信用情報機関に履歴が登録されて信用情報にキズがついた状態になります。いわゆる「ブラックリストに登録された」状態のことです。

ブラックリストの登録期間は、任意整理なら最長5年間、自己破産・個人再生なら最長5年〜7年間です。この期間が経過すれば信用情報から債務整理の履歴が抹消されますが、ブラックリスト登録中は日常生活に次のようなデメリットが生じるために、家族に債務整理を疑われる可能性があります。

  • 発行中のクレジットカードが使えなくなる可能性がある
  • クレジットカードの付帯サービス(家族カード・ETCカード)が使えなくなる可能性がある
  • クレジットカードの新規発行も認められない可能性がある
  • 住宅ローン・カーローンなど、新しくローンの審査に通らない可能性がある
  • 賃貸物件の入居・更新審査に影響が出ることもある(信販系の家賃保証会社付き物件の場合のみ)
  • 子どもが日本学生支援機構から奨学金を借りるときに人的保証制度を使えないこともある
  • 携帯電話の個別割賦販売契約に影響が出ることもある(端末代金を分割払いできない)

たとえば、債務整理をすると契約中のクレジットカードが解約されるのが一般的です。家族カードを家族カードを妻に渡している場合に債務整理をすると、そのカードも使えなくなります。

この場合、今まで使っていたカードが急に使えなくなるため、妻から不信感を抱かれてしまう可能性があります。

また、子どもの学費のために奨学金制度を利用する場合、日本学生支援機構では人的保証制度・機関保証制度のどちらかを利用することを求めています。

親が連帯保証人になって人的保証制度を利用するのが一般的ですが、信用情報に債務整理の履歴が残っている場合には連帯保証人資格が認められない可能性があり、人的保証制度によって奨学金を借りることができないケースもあります

このように、債務者の世帯状況次第では、ブラックリスト登録期間中に生じる制限が理由で債務整理の利用履歴がバレる可能性が生じます。

②自己破産による財産処分

自己破産による財産処分は家族にバレる可能性が高い最大のポイントです。

自己破産では、次に挙げる「自由財産」だけを手元に残せます。つまり、以下に列挙するもの以外はすべて換価処分の対象になるので手放さなければいけません。

  • 新得財産:破産手続き開始決定後に債務者が取得した財産
  • 差し押さえ禁止財産:生活維持に必要な家具・電化製品、教材、仕事道具など
  • 99万円以下の現金
  • 20万円以下の預貯金
  • 自由財産の拡張:裁判所が特別に許可した財産
  • 破産管財人が放棄した財産

分かりやすい具体例がマイホームです。自己破産による財産処分でマイホームは手放さなければいけないので、同居している家族に自己破産を内緒にするのは不可能です。

このように、自己破産で財産処分が実施されると家族に内緒にするのは難しいですし、生活環境の変化によって家族に迷惑がかかるリスクもあります。債務者名義の財産が多い場合には、任意整理・個人再生による解決も視野に入れて生活再建方法を検討しましょう。

③裁判所からの郵送物

借金問題を抱えている状態、債務整理を利用した場合には、裁判所から自宅に届いた郵便物を家族に見られてトラブルがバレるということがあり得ます。

たとえば、自己破産・個人再生を債務者本人で進める場合には、裁判所から呼出状などの通知が届くことがあります。また、任意整理で一部の借金について和解交渉中でも、整理対象から外した借金の債権者が法的措置に踏み出した場合、裁判所から支払督促・訴状が届きます。

裁判所からの郵便物は「特別送達」で届けられるため、郵便ポストに投函されるのではなく受け取りが必要です。つまり、債務者本人が不在中なら、家族が直接郵便物を受け取ることもあるということです。

④連帯保証人である家族への請求

家族に内緒で債務整理をしたとしても、家族が連帯保証人になっていると借金問題は必ずバレます

なぜなら、主債務者が債務整理によって契約通りに返済しないことが原因で、債権者が連帯保証人に残債を返済請求するからです。債権者から請求を受けた連帯保証人はいかなる理由をもってしても返済を拒絶することができません。

つまり、連帯保証人が債権者から通知を受け取った段階で、「主債務者に返済トラブルがあったこと」がバレるということです。理由を問い詰められると、債務整理をしたことを告白せざるを得ないでしょう。

したがって、家族内で借金問題について法律関係にある人がいる場合には、できるだけ早いタイミングで自分から借金問題について相談をして今後の解決方法について話し合ってみてください。

⑤官報の情報

任意整理は例外ですが、自己破産・個人再生を利用した場合には、官報に掲載されることが原因で家族にバレる可能性があります。

【個人再生で官報に掲載されるタイミング】

  • 個人再生手続き開始が決定したとき
  • 書面決議もしくは意見聴取が決定したとき
  • 再生計画認可決定のとき

【自己破産で官報に掲載されるタイミング】

  • 破産手続きの開始決定のとき
  • 免責許可決定のとき

個人再生なら3回、自己破産なら2回、官報に掲載されるタイミングがあります。氏名・住所・事件番号などの情報が掲載されるため、家族が官報を見る機会があると、個人再生もしくは自己破産の事実を知られることになります。

ただし、現実的には官報がきっかけで家族にバレる可能性は極めて低いのが実情です。そもそも官報を日常的にチェックしている人はほとんどいませんし、膨大な掲載量から特定人物の情報だけを見つけ出すのは困難だからです。

したがって、官報がきっかけで身近な人に債務整理の事実を知られるリスクは低いと考えられるので、過度に怖がる必要はありません。

債務整理したことを家族に内緒にするためにできること

家族に内緒で借金問題を解決しきるためには、債務整理手続き自体が終了した段階で油断をしてはいけません。債務整理が終了した後も数々の制限事項が生じるので、これらが原因で家族にバレないように最大限注意を払いながら日々を過ごしましょう。

そこで、債務整理したことを家族に内緒にするためにできることをまとめましたので、参考にしてみてください。

  • クレジットカードが利用できない場合にはデビットカードやプリペイドカードを代用する
  • ETCカードが利用できない場合には代替手段を検討する
  • マイホーム購入に関しては頭金準備を言い訳にする
  • 子どもが奨学金を利用する際には機関保証制度を活用する
  • 社内ブラックによる審査落ちを避けるために債務整理の対象にした金融機関と取引しない

クレジットカードが利用できない場合にはデビットカードやプリペイドカードを代用する

信用情報として債務整理の履歴が残っている期間はクレジットカードの審査に通りづらくなるため、今まで通りにカード決済をすることができないケースもあります。

ただ現在では、クレジットカードとほとんど変わらない範囲で使用できるデビットカード事前チャージ式のプリペイドカードなどでキャッシュレス決済が可能なので、普段の買い物等の場面でそこまで不便を感じずに済むはずです。

デビットカードなどを代用する理由を家族に問われたときには、口座から即時引き落としができるので家計管理に役立つなどの言い訳をして説得するのが効果的でしょう。

ETCカードが利用できない場合には代替手段を検討する

通勤などで高速道路を利用する機会が多い人にとって、ETCカードが使えなくなるのは不便でしょう。家族で車を共有している場合であれば、突然ETCカードが使えなくなれば不信感を持たれてしまう可能性もあります。

ただ、次の代替手段を利用すればETCカードと同じサービスを受けられるので、都度料金所で現金を支払う必要はありません。

  • ETCパーソナルカード
  • ETCコーポレートカード
  • 法人ETCカード
  • 家族カード付帯のETCカード

このようなカードを現在利用しているETCカードの代替手段として活用することも検討してみてください。

マイホーム購入に関しては頭金準備を言い訳にする

債務整理の履歴が信用情報として残っている期間は、住宅ローンの審査に通るのも難しくなります。

家族のなかでマイホーム購入に向けた話題があがった際、審査に通らないことを踏まえて協力的な対応がとれずに、家族に不審がられてしまう可能性があります。

また、住宅ローンに申し込んで審査に落ちてしまえば、「なぜ審査に落ちたのか」と原因を探られてしまい、家族に債務整理したことを話さなければならない状態にもなりかねません。

その場合には、「今はマイホーム購入のための頭金を貯金するのに集中しよう」「頭金が多い方が住宅ローン返済が楽になる」など、具体的な計画性をもって話し合いをすると言い訳をしやすいでしょう。

実際、借金問題解決後にマイホームを購入する際にも役立つ計画です。

子どもが奨学金を利用する際には機関保証制度を活用する

債務整理の履歴が信用情報として残っている状態では、日本学生支援機構の人的保証制度を利用できない可能性があります。奨学金の連帯保証人になれない原因を探られてしまえば、家族に債務整理したことを話さなければならない状態にもなりかねません。

ただ、人的保証制度の利用が難しい人などのために機関保証制度も用意されています。機関保証制度を利用すれば奨学金を借りられるため、子どもの学費・進学費用を捻出することが可能となります。

なお、機関保証制度を利用すると、返還時に一定の保証料が発生するため、奨学生である子どもに余計な金銭負担を強いることになる点につきご注意ください。

社内ブラックによる審査落ちを避けるために債務整理の対象にした金融機関と取引しない

信用情報機関に登録されたブラックリスト情報は最長でも7年で抹消されますが、各金融機関が自社内でデータ収集している可能性は否定できず、その情報は半永久的に残る可能性もあります。

そのような情報があるなどの情報は公表されていませんが、インターネットでは「社内ブラック」と呼ばれています。仮に社内ブラックとして扱われてしまえば、過去に債務整理の対象にした金融機関やそのグループ企業との間では、借金問題を解決した後でも取引ができない可能性があるということです。

したがって、債務整理を利用した後は、ローン契約等を利用する金融機関を慎重に選ぶ必要があります。よく考えずに申し込みをして審査落ちをしてしまうと、家族に不信感を抱かれるリスクが生じるでしょう。

家族に内緒で債務整理するために弁護士や司法書士は何をしてくれるのか?

家族に内緒で債務整理を成功させるには、弁護士・司法書士への依頼が不可欠です。弁護士・司法書士は「家族に内緒で債務整理を利用したい」という債務者の希望を叶えるために、次の5つの努力をしてくれるのが一般的です。

  • 家族にバレにくい債務整理手続きを選んでくれる
  • 債権者から直接連絡が来ないようにしてくれる
  • 法律事務所からの郵便物の見た目などを工夫してくれる
  • 法律事務所からの連絡手段も工夫してくれる
  • バレないための生活の過ごし方についてアドバイスをしてくれる

それでは、家族バレを防ぐために専門家が尽力してくれる5つのポイントについて、それぞれ具体的に見ていきましょう。

①家族にバレにくい債務整理手続きを選んでくれる

弁護士・司法書士は、債務者の希望を叶えるためにできるだけ家族にバレにくい手続きを選びつつ、生活再建の可能性についても配慮してくれます。

たとえば、「家族に内緒にしたい」という希望を叶えるためには「任意整理」が有力候補となりますが、債務者の収入が不足していたり、借金総額があまりに高額だったりすると、任意整理では借金問題の解決が達成されないリスクがあります。

ただし、債務者が処分するべき財産を所有していなければ家族にバレずに「自己破産」するのは不可能ではありませんし、逆に、所有財産が多く自己破産が不向きな状況なら、専門家が手続きを代理することによって家族にバレずに「個人再生」で生活再建を目指す余地も残されているでしょう。

弁護士・司法書士は依頼者の希望を最大限叶えるために努力をしてくれる存在です。同時に、依頼者の未来ができるだけ明るいものになるように、諸般の事情についてバランスを取りながら正しい道を示してくれるものでもあります。

「家族に内緒にしたい」「借金問題を解決したい」という2つの要請が相反する場面でも、上手く着地点を見つけながら人生をやり直す道筋を照らしてくれるので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

②債権者から直接連絡が来ないようにしてくれる

弁護士・司法書士に債務整理を依頼すれば、数日以内に債権者から直接連絡がくることはなくなります。これによって、督促等が原因で家族にバレる心配はなくなるでしょう。

債権者からの連絡が停止するのは、専門家が債権者に送付する「受任通知」の効果です。受任通知を受け取った債権者は、債務者に対するすべての取り立てが禁止されます(貸金業法第21条1項9号)。

また、受任通知送付後は、弁護士・司法書士が代理人として裁判所・債権者との窓口になってくれます。さらに、手続き終了時やその後の分割払い生活中も、何かトラブル等が発生した場合には、すべて専門家が連絡対応を担当してくれます。

③法律事務所からの郵便物の見た目などを工夫してくれる

債務整理手続き中は、時として法律事務所との間で連絡を取り合う機会が必要となります。

実は、法律事務所から届いた郵便物を家族に見られて、債務整理を依頼していることが家族にバレるというケースは少なくありません。

弁護士・司法書士側もこのような事情をよく分かっているので、事前に「家族に内緒で債務整理を成功させたい」という希望を専門家に伝えておけば、法律事務所から送られてくる封筒の見た目などを工夫してくれます。

「法律事務所の名前を記載しない」「個人名で郵送してくれる」などの配慮を期待できるので、家族に内緒でコンタクトをとりやすいでしょう。

④法律事務所からの連絡手段も工夫してくれる

書面の郵送方法だけではなく、法律事務所との連絡の取り方・面談のタイミングなどについても丁寧な配慮を期待できます。

たとえば、「休日に外出すると不自然だから仕事帰りに法律事務所に訪問したい」という債務者には、平日の夜遅くでも面談時間を調整してくれるでしょう。

また、「自宅に電話されると家族が出て不審に思われる」と不安な債務者の場合には、携帯電話への直接連絡・電話の時間帯をあらかじめ指定・電話ではなくメールでやり取りなどの方法で代用してくれます。

借金問題解決の実績がある専門家ほど、債務者が抱える多種多様な悩みへの対応方法のノウハウがあります。円滑に手続きを進めたいのなら、債務整理に力を入れている専門家に依頼するのがおすすめです。

債務整理をする場合には家族に影響が出る可能性があることも理解しておく

債務整理をする場合、「家族に内緒でできるのか」という点だけでなく、「家族に影響は出ないのか」についても気になる人もいることでしょう。

結論、債務整理の影響が直接家族に及ぶことはありません。前述したように、債務整理は債務者と債権者の問題であるため、第三者には直接的な影響がないためです。

とはいえ、債務整理のデメリットによって、家族に間接的な影響が出てしまう可能性があることには注意が必要です。具体的には下記のような影響が考えられます。

  • 家族が連帯保証人になっている借金を債務整理の対象にするとその人に返済義務が生じる
  • 家族の生活でローンやクレジットカードなどが必要でも審査に通りづらくなる
  • 子どもの奨学金の保証人になれない可能性がある
  • 自己破産をした場合は自身名義の家や車が没収される

たとえば、家族が連帯保証人になっている借金を債務整理した場合、その人に返済義務が生じてしまい、原則的には一括返済が求められます。その場合には、債務整理をした事実が知られてしまうだけでなく、場合によっては連帯保証人になっている人も債務整理が必要になる可能性もあるのです。

また、債務整理をした後はクレジットカードやローンなどの審査に通りづらくなります。仮に、教育ローンや自動車ローン、住宅ローンが家族との生活で必要になったとしても、自身の名義では審査に通らず、ローンなどの利用を諦めなければならないことも想定されます。

債務整理をする場合、家族に内緒で行えるかとともに、家族との生活に支障が出ないかを十分に検討しておく必要があります。弁護士や司法書士に相談する際には、自身の状況で家族との生活にどのような影響があるのかについても尋ねておくのがよいでしょう。

まとめ

家族に内緒で債務整理をするなら、弁護士・司法書士に依頼をして手続きを進めるのが得策です。

「家族にバレないようにする」「借金問題を確実に解決する」という2つの命題に対応するためには、自身が置かれている具体的な状況を踏まえて、慎重に手続きを選択する必要があるからです。

手続きを選ぶ段階・手続きを進める途中・手続き終了後、すべての段階で債務整理が家族にバレるリスクが存在します。

弁護士・司法書士の力を頼れば家族にバレるリスクを最大限抑えながら生活再建を目指せるので、借金問題が深刻化する前にご相談ください。

家族に内緒で債務整理を利用するときのQ&A

もっとも家族に内緒にしやすい債務整理手続きはどれですか?

家族に内緒にしやすい債務整理手続きは「任意整理」です。整理対象の借金を自由に選べますし、手続き自体も短期間で終わることが多いので軽微な負担で生活再建の道筋を歩み出せるからです。ただし、任意整理は自己破産・個人再生と比べて借金減額効果が弱く、和解契約締結後も原則3年程度返済生活がつづくため、債務者に返済を継続できるだけの経済力が求められます。借金返済状況が深刻ならば、自己破産・個人再生を選択しつつ、家族に内緒にしやすい方法を模索するべきでしょう。

債務整理が家族にバレるきっかけは何ですか?

手続き終了後の生活に生じる制限事項が原因で債務整理がバレるケースが少なくありません。たとえば、クレジットカードが使えない・住宅ローン審査に落ちるなどが家族にバレるきっかけです。なお、任意整理なら約5年、自己破産・個人再生なら約10年が経過すれば、信用情報機関に登録されたブラックリスト情報は抹消されるので、当該期間経過後はバレるリスクなく安心して生活を送れるようになるでしょう。

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更新日 : 2025年03月24日
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