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債務整理のデメリットは?債務整理をしなければよかったとならないための完全ガイド

債務整理には、借金問題が解決につながるメリットがあります。そのため、借金問題を抱えている人のなかには債務整理を検討している人もいると思いますが、その場合「債務整理をするとどんなデメリットがあるのだろう」と考えることでしょう。

債務整理にはさまざまなデメリットがあります。なかには、自身だけなく家族にも影響を及ぼし得るデメリットもあるため、デメリットを十分に把握せずに債務整理をすると、「債務整理をしなければよかった」と後悔してしまう可能性もあります。

そのため、生じるデメリットを十分に把握したうえで、債務整理をするべきかどうかを検討することが大切です。

なお、債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」の手続きがありますが、デメリットは「手続き全てに共通するもの」「特定の手続きのみのもの」にわけられます。

債務整理のデメリットを知りたい場合、手続きすべてに共通するものと、自身が検討している手続きで生じるものについて、まずは把握しておくのが良いでしょう。

当記事では、債務整理のデメリットについて、「手続き全てに共通するもの」「特定の手続きのみのもの」にわけて解説していきます。

債務整理をしなければよかったとならないためにも、家族や子どもへの影響がないかなども解説していくため、債務整理を検討している場合には参考にしてみてください。

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監修
弁護士法人アクロピース
吉田 伸広(弁護士)

債務整理のデメリットには「手続き全てに共通するもの」「特定の手続きのみのもの」がある

前提として、債務整理は借金問題を解決するためのものですが、1つの手続きを指す言葉ではありません。「任意整理」「個人再生」「自己破産」という借金問題を解決するための手続きの総称を債務整理といいます。

そして、「任意整理」「個人再生」「自己破産」では、それぞれに借金減額の効果やデメリットがあります。なかにはすべての手続きで共通するデメリットもありますが、債務整理のデメリットには特定の手続きのみのものもあります。

そのため、債務整理のデメリットは「手続き全てに共通するもの」「特定の手続きのみのもの」にわけられるのです。

□債務整理手続き全てに共通するデメリット

  • いわゆる「ブラックリスト入り」になる
  • 契約しているクレジットカードやローンが利用できなくなる
  • 保証人を立てている借金を債務整理するとその人に返済義務が生じる

これらは、どの債務整理手続きにもあるデメリットです。そのため、債務整理を検討している場合には、まずこれらのデメリットがあっても債務整理をするべきかを考えてみましょう。

また、詳しくは後述しますが、債務整理の手続きごとのデメリットは下記のとおりです。

デメリット
任意整理 ・借金自体が減るわけではない

・必ず債権者と和解できるわけではない

・任意整理後も返済は必須なため収入がなければ手続きができない
個人再生 ・個人再生後も返済は必須なため収入がなければ手続きができない

・ローンの残債が残っている車や住宅などは引き上げられる可能性がある

・官報に個人再生をした情報が掲載される
自己破産 ・車やマイホームなどの財産が差し押さえられる

・官報に自己破産をした情報が掲載される

・裁判所を通す手続きであるため手間や時間がかかりやすい

・一定の資格が制限されるため職業によっては仕事に影響がある

・引越しや旅行などの際には裁判所からの許可が必要になる

債務整理のどの手続きを利用するかによって、デメリットも変わります。なかには今後の生活に影響を与え得るデメリットもあるため、債務整理をする場合、検討している手続きのデメリットを十分に把握しておくことが大切です。

債務整理の手続きすべてに共通するデメリット

ここでは、債務整理の手続きすべてに共通するデメリットについて解説していきます。

  • いわゆる「ブラックリスト入り」になる
  • 契約しているクレジットカードやローンが利用できなくなる
  • 保証人を立てている借金を債務整理するとその人に返済義務が生じる

これらは任意整理・個人再生・自己破産のいずれの債務整理手続きにも生じるデメリットです。とくに、いわゆる「ブラックリスト入り」になるデメリットについては、今後の生活に悪影響を及ぼしかねないものです。

デメリットを十分に把握せずに債務整理をすれば、「債務整理をしなければよかった」となりかねません。債務整理をする場合、まずはこれらの共通するデメリットについて、十分に理解しておきましょう。

いわゆる「ブラックリスト入り」になる

債務整理のデメリットとして、いわゆる「ブラックリスト入り」になることが挙げられます。

ブラックリストの存在が金融機関から公表されているわけではありませんが、一般的にはブラックリスト入りとなれば、クレジットカードやローンなどの審査に通りづらくなるとされています。これは、債務整理をした履歴が「信用情報」という情報として登録されることがかかわります。

信用情報とは、ローンやクレジットカードなどの利用履歴のことです。「個人信用情報機関」という国内に3社ある機関で保管・管理されており、消費者金融やクレジットカード会社、銀行などに共有されます。

消費者金融やクレジットカード会社といった金融機関は、貸倒れを避けるためにも返済能力がある人だけを審査に通し、返済能力を調査する目的で申込者の信用情報を確認しています。

債務整理をした履歴が信用情報として残っている場合、金融機関から返済能力を疑われかねません。そのため、債務整理をするとローンやクレジットカードなどの審査に通りづらくなると言われているのです。

債務整理をした履歴は、最長5年〜7年の間信用情報として残ります。つまり、債務整理をしてから最長5年〜7年はブラックリスト入りとして扱われる可能性があり、その間はローンやクレジットカードといった下記のような審査に通りづらくなってしまうのです。

  • クレジットカード
  • カードローンや住宅ローンなどのローン
  • スマートフォン本体などの割賦払い契約
  • 保証会社を通した賃貸住宅の契約

なお、「債務整理をしていないこと」のように、クレジットカードやローンの利用条件に定められていなければ、理論上は債務整理をした後でも金融機関の審査に通る可能性はあります。

そのため、インターネット上では、「ブラックリスト入りになると、クレジットカードなどの審査に絶対に通らない」といった情報もみられますが、実際はこの情報が正しいとも断言できません。

とはいえ、審査に通りづらくなるのは事実であるため、最長5年〜7年の間はローンやクレジットカードが使えなくなることも踏まえて債務整理するべきかを検討してみてください。

クレジットカードの審査に通りづらくなる

クレジットカードの審査では、返済能力を調査する目的で、申込者の信用情報が必ず照会されます。返済能力が疑われるような情報が信用情報として残っている場合、クレジットカードの審査には通りづらくなります。

なお、クレジットカードには、「信販系」「銀行系」がありますが、どちらでも信用情報は確認されます。いわゆる「審査がゆるい」と言われるようなクレジットカードであっても、信用情報は確認されるため、債務整理後は審査に通るのが難しくなるでしょう。

カードローンや住宅ローンなどから借入が難しくなる

ローン審査でも返済能力を調査する目的で、申込者の信用情報が照会されます。債務整理の履歴が信用情報として残っている場合には、下記のようなローンの審査にも通りづらくなります。

  • カードローン
  • フリーローン
  • 住宅ローン
  • 自動車ローン
  • 教育ローン

なお、ローンを扱う金融機関には「消費者金融」「銀行」などが挙げられますが、どちらも審査時には信用情報を必ず確認しています。そのため、債務整理をする場合、いわゆる「ブラックリスト入り」となれば、消費者金融や銀行などのローンには通らないことも考えておきましょう。

スマートフォン本体などを割賦払いで購入しづらくなる

スマートフォンやパソコンなどを分割払いで購入する人もいることでしょう。

スマートフォンなどの割賦払い契約の際には、事前に審査が行われます。その審査では申込者の信用情報が必ず確認されるのです。

そのため、債務整理の履歴が信用情報として残っている場合、スマートフォン本体などを割賦払いで購入しづらくなります。

保証会社を通した賃貸住宅の契約が難しくなる

債務整理によってブラックリスト入りになれば、マンションやアパートなどの賃貸借契約を結べなくなる可能性もあります。

賃貸借契約を結ぶ場合、家賃保証会社との契約が必要なケースもあります。この家賃保証会社がクレジットカード会社の系列である場合、申込者の信用情報を照会していることがあり、その場合に債務整理の履歴が残っていれば審査に通らない可能性があるのです。

物件によってはクレジットカード会社とは関係ない家賃保証会社を使えたり、保証人がいらなかったりするところもあります。債務整理をしても住める場所がなくなるわけではないので、その点は安心してください。

債務整理手続きそれぞれのデメリット!検討している手続きのデメリットを十分に把握しておこう

債務整理には、利用する手続きごとにもデメリットがあります。そのため、検討している手続きに応じたデメリットを十分に把握したうえで、「本当に債務整理をするべきか」を考えるようにしましょう。

  • 任意整理のデメリット
  • 個人再生のデメリット
  • 自己破産のデメリット

任意整理のデメリット

任意整理は、裁判所が介入せずに債務者と債権者の間で借金の取り扱いについて交渉するものです。一見、債権者側との交渉次第でいくらでも有利な条件を引き出せそうですが、任意整理のデメリットには、下記が挙げられます。

  • 借金自体が減るわけではない
  • 必ず債権者と和解できるわけではない
  • 任意整理後も返済は必須なため収入がなければ手続きができない

ここからは、任意整理のデメリットについて、詳しく解説していきます。

借金自体が減るわけではない

任意整理は、返済条件を見直してもらうために債権者と交渉をする手続きです。個人再生や自己破産の場合は借金そのものが減額・免除になりますが、任意整理はあくまで返済条件を見直すものであるため、借金自体が減るわけではありません。

どのように返済条件が見直されるかは交渉次第ですが、将来発生する利息や遅延損害金のカットが認められるのが一般的です。

利息や遅延損害金がカットされれば毎月の返済額も減るため、「毎月の返済負担を減らしたい」という場合には検討しても良いですが、「借金自体が減らなければ完済は難しい」という場合に任意整理は向きません。

任意整理後も返済は必須なため収入がなければ手続きができない

前述したように、任意整理は借金そのものが減る手続きではありません。そのため、任意整理をした後も毎月の返済が必要です。

あくまで目安ですが、任意整理をした場合には元金を約3年〜5年で完済できるような返済条件に見直されるのが一般的です。この目安を基準にすれば、約3年〜5年の間返済を続けられるような状態でなければ、そもそも任意整理が認められません。

必ず債権者と和解できるわけではない

任意整理は法的な強制力がないため、債権者には交渉を受け入れる義務はありません。そのため、任意整理をすれば債権者と必ず和解できるというわけではありません。

とくに、任意整理に至るまでの返済期間が短い場合は交渉が難しくなる傾向があります。「返済期間が短い」ということは「支払った利息も少ない」ことになり、債権者からすれば利益が小さく、任意整理に応じたくないという気持ちが強くなると予測できるためです。

また、住宅ローンなどで抵当権を設定している場合、債権者からすれば任意整理で利息分の減額を受け入れるより、差し押さえて担保を競売にかけたほうが回収額も高くなる場合があります。このようなときも、任意整理をするのは難しくなるでしょう。

個人再生のデメリット

個人再生は、裁判所に申し立てることによって借金を減額し、再生計画という返済スケジュールのもと返済を続けるという方法です。具体的に、個人再生には下記のようなデメリットがあります。

  • 個人再生後も返済は必須なため収入がなければ手続きができない
  • 裁判所を通す手続きであるため手間や時間がかかりやすい
  • 官報に個人再生をした情報が掲載される

ここからは、個人再生のデメリットについて、それぞれ解説していきます。

個人再生後も返済は必須なため収入がなければ手続きができない

個人再生の場合、任意整理と同様に手続き後も約3年〜5年間、借金を返済し続けなければなりません。そのため、返済を続けられるほどの収入があるかどうかが個人再生をする条件の1つになります。

なお、個人再生の場合、借金自体を1/5〜1/10程度に減額できます。たとえば、300万円の借金を個人再生によって借金が30万円まで減額された場合、毎月の返済額は5,000円〜8,000円程度まで減らすことが可能です。

裁判所を通す手続きであるため手間や時間がかかりやすい

個人再生は任意整理とは異なり、裁判所を通した手続きが必要です。そのため、個人再生の場合は任意整理よりも費用や時間がかかりやすいです。

あくまで目安ですが、個人再生を弁護士に依頼する場合の費用の目安として35万円以上の金額がかかります。また、申立書類や再生計画案の作成には労力を要し、手続き完了までには半年〜1年程度かかるので、債務者にとっては大きな負担になるでしょう。

官報に個人再生をした情報が掲載される

個人再生をした場合、国が刊行する「官報」にその情報が掲載されます。官報は一般に公表されており、掲載を差し止める方法はありません。

そのため、官報に掲載された情報から、個人再生をした事実が知られてしまうリスクは否定できません。

ただし、一般の方で官報を読んでいる人は非常に少ないと思われます。官報の主な役割は国や自治体の交付や告知ですが、日常的に読んでいるのは自治体の税担当者など限られた人たちです。

官報経由で周囲に知られるリスクは現実的には低いと考えていいでしょう。

自己破産のデメリット

自己破産は裁判所に申し立てて、すべての債務を免責してもらう方法です。

しかし、自己破産をすると「借金をすべてなくす」という大きなメリットがある反面、自己破産後の生活に一定のデメリットを強いられます。具体的には以下のものです。

  • 車やマイホームなどの財産が差し押さえられる
  • 官報に自己破産をした情報が掲載される
  • 裁判所を通す手続きであるため手間や時間がかかりやすい
  • 一定の資格が制限されるため職業によっては仕事に影響がある
  • 引越しや旅行などの際には裁判所からの許可が必要になる

ここからは、自己破産のデメリットについて、それぞれ詳しく解説していきます。

車やマイホームなどの財産が差し押さえられる

自己破産のデメリットとして、車やマイホームなどの財産が差し押さえられることが挙げられます。

自己破産という制度を正確に表現すると、「財産を換価処分した上で、返済しきれない分を免責(返済責任を免除)する制度」です。生活を送るうえで最低限必要な財産以外は差し押さえの対象となります。

自己破産で差し押さえの対象となるのは、99万円を超える現金や20万円以上の価値がある財産が該当します。具体的には、下記のような財産です。

  • 自動車
  • マイホーム
  • 現金や預貯金
  • 土地

なお、現金については99万円までは処分対象となりません。ほかにも、衣食住や職業に欠かせない最低限の所有物、2ヶ月間の生活に必要な費用など、手元に残せる財産がいくつか定められています。

官報に自己破産をした情報が掲載される

個人再生と同様に、自己破産をした場合も官報にその情報が掲載されます。官報は一般の人に読まれる機会が少ないとはいえ、自己破産をした事実が知られてしまうリスクは否定できません。

裁判所を通す手続きであるため手間や時間がかかりやすい

任意整理とは異なり、自己破産は裁判所を通した手続きが必要です。そのため、自己破産をする場合には任意整理よりも費用や時間がかかりやすいです。

あくまで目安ですが、自己破産をする場合の費用の目安として少なくとも30万円以上の金額がかかります。

一定の資格が制限されるため職業によっては仕事に影響がある

自己破産の手続き開始によって、一定の資格が制限されるため、職業によっては仕事に影響が出てしまうことがあります。自己破産によって制限される資格については、下記のとおりです。

ジャンル 職業制限を受ける仕事・役職の具体例
士業系 弁護士、司法書士、行政書士、公認会計士、税理士、弁理士、土地家屋調査士、不動産鑑定士、宅地建物取扱士、通関士など
公職系 人事院の人事官、教育委員会の教育委員、公正取引委員、公証人、人事院の人事官、都道府県の公安委員など
団体役員系 商工会議所、日本銀行、信用金庫、金融商品取引業、労働派遣業など
会社法上の役員 取締役、執行役員、監査役など
その他の仕事 警備員、生命保険募集人、質屋経営者、旅行業務取扱いの登録者・管理者、建築業経営者、廃棄物処理業者、調教師、騎手、風俗業管理者など

弁護士などの士業や公証人、法人役員、警備員、マンション管理業などが対象です。また、成年後見人や保佐人など、民法上の資格制限を受ける場合もあります。

ただし、職業が制限されるのは手続き開始からおおむね数か月〜半年程度ですので、その期間だけ我慢すればいいとも考えられます。

また、対象の職業で現在働いている方は、自己破産を理由に解雇されることは不当解雇にあたります。自己破産の職業制限を理由に退職する必要はありませんので、制限期間中の職場配置について会社と相談しましょう。

引越しや旅行などの際には裁判所からの許可が必要になる

破産手続きの間に限られたことですが、裁判所の許可がなければ引越しや旅行、出張にいけません。

仕事上必要な出張については許可を得られますが、必要性が認められないと不許可になります。移動の自由という憲法上認められた権利に対する制限ですので、大きなリスクであるといえるでしょう。

デメリットがあっても債務整理を検討するべきケース

ここまでは債務整理のデメリットを解説してきましたが、「デメリットがあるのに債務整理をするべきか」と悩む人もいるかもしれません。その場合で債務整理をすると、「債務整理をしなければよかった」となりかねません。

債務整理にはさまざまなデメリットがありますが、借金問題の解決につながるというメリットもあります。デメリットがあっても債務整理を検討するべきケースもあるため、手続きをするべきか悩んだ際には参考にしてみてください。

  • 借金総額が年収の3分の1を超えている
  • 借金を完済できる見通しが経っていない
  • すでに借金返済に遅れている、または長期延滞を起こしている
  • 借金を借金で返しており自転車操業状態に陥っている

ここからは、デメリットがあっても債務整理を検討するべきケースについて、それぞれ解説していきます。

借金総額が年収の3分の1を超えている

借金総額が年収の3分の1を超えている場合、デメリットがあっても債務整理を検討するべきといえます。借金総額が年収の3分の1を超えているのは、総量規制に抵触している状態であるためです。

総量規制とは、貸金業者が個人に融資をする際、年収の3分の1を超えてはならないという融資制限のことです。「貸金業法という法律で定められており、消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者は総量規制を遵守しなければなりません。

総量規制が定められる以前には、貸金業者による過剰融資が原因で、多重債務者が急増したことが社会問題になっていました。これを危惧した金融庁は、多重債務者の急増を抑制する目的で総量規制を定めたのです。

つまり、総量規制に抵触している状態は、金融庁から危惧されるような多重債務状態にあるともいえます。

多重債務状態に陥ると、自力で借金問題を解決するのが難航しやすいです。そのため、総量規制に抵触するほどの借金がある場合には、債務整理を視野に入れるのがよいでしょう。

借金を完済できる見通しが経っていない

借金を完済できる見通しが立っていない場合、債務整理を検討してみても良いでしょう。

大前提ですが、借金は自力で返済できる範囲でするものです。完済できる目処が立っていない状態は、支払能力を超えるほどの借金を抱えていると考えられます。

場合によっては、いずれ返済が苦しくなり借金返済を滞納してしまうリスクもあります。債務整理をすれば、借金の返済負担を減らしたり返済計画の立て直しも可能なので、早めに弁護士や司法書士へ相談するとよいでしょう。

すでに借金返済に遅れている、または長期延滞を起こしている

すでに借金返済に遅れている、または長期延滞を起こしている場合、自力で返済できる状態とは言いづらいです。そのため、デメリットがあっても債務整理を検討するべきでしょう。

とくに、延滞が2か月以上続いている場合であれば注意が必要です。

一般的に3か月以上滞納をすると、ブラックリスト入りになるうえに残債の一括請求がくるとされています。また、借金返済を放置すれば、最終的には給料や預貯金口座など財産を差し押さえられてしまいます。

債務整理をすることで、これ以上状況を悪化させることを防げるため、滞納を起こしている場合には早急に弁護士や司法書士へ相談することをおすすめします。

借金を借金で返しており自転車操業状態に陥っている

債務整理を検討している人のなかには、借金を借金で返済している人もいるかもしれません。この状態をいわゆる「自転車操業」といい、このような状態であればデメリットがあっても債務整理を検討するべきです。

自転車操業状態であれば、自力での借金返済は厳しいと言わざるを得ません。さらに、借入を繰り返すほど借金問題は深刻化するため、借金を借金で返している場合には早急に弁護士や司法書士へ相談するようにしてください。

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債務整理のデメリットとして勘違いされやすいこと

インターネットなどでは、債務整理のデメリットとして勘違いされていることもみられます。

債務整理をするべきかを検討するには、生じるデメリットを明確かつ十分に把握しておくことが大切です。手続きをするべきかを適切に判断するための障害にもなり得るため、債務整理を検討している場合には勘違いされやすい情報についても把握しておくのが良いでしょう。

家族や子どもに影響が出る? 債務整理による直接的な影響は家族や子どもにない

ただし、間接的に迷惑がかかってしまうことがある
会社をクビになる? 債務整理が原因で会社をクビになることはない
必ずマイホームを失う? 債務整理をしたからといって必ず家や財産をすべて失うわけではない
戸籍に債務整理の情報が残る? 債務整理の情報が戸籍に残ることはない
生活保護がもらえない? 債務整理によって生活保護が受給できなくなることはない

また、生活保護受給中に債務整理をすることも可能
パスポートがもらえない、海外に行けない? 債務整理によってパスポートの取得に制限がかかることはない

ただし、自己破産の手続き中に海外へ行く場合には制限がかかることがある
選挙権がなくなる? 債務整理をしても選挙権がなくなることはない

ここからは、債務整理のデメリットとして勘違いされやすいことについて、それぞれ解説していきます。

債務整理をすると家族や子どもに影響が出る?

債務整理は債務者自身が抱える金銭債務を対象とする手続きです。債務者と債権者の問題であるため、第三者である家族や子どもに直接的な影響はありません。

家族や子どもがブラックリスト入りになることもありませんので、クレジットカードなどもこれまで通り使用できます。

ただし、「マイホームを手放す」「クレジットカードなどが使えなくなる」といったデメリットによって、家族や子どもに間接的な影響が出る可能性は否定できません。

債務整理を検討している場合、「デメリットによって家族に間接的な影響はないか」という点も考慮したうえで、手続きをするべきかを考えるようにしましょう。

債務整理をすると会社をクビになる?

債務整理を理由とする解雇は不当解雇にあたるため、債務整理だけが原因で会社が雇用者をクビにすることは認められていません。仮に就業規則や雇用契約書に「破産者は解雇する」とされていても法的には無効になります。

そもそも、会社が連帯保証人などになっていない限り、債務整理の事実を会社に知られることは基本的にありません。自己破産による職業制限で業務に支障が出るとき以外、むやみに会社に伝える必要もないのです。

債務整理をすると必ずマイホームを失う?

債務整理をしたからといって必ず家や財産をすべて失うわけではありません。

自己破産の場合には財産も手放さざるを得ませんが、任意整理を選択すれば財産の差し押さえは回避できます。また、住宅ローン特則という制度を利用することで、マイホームを手放さずに個人再生をすることも可能です。

戸籍に債務整理の情報が残る?

債務整理をしても、その履歴が戸籍に残ることはありません。債務整理の履歴が残るのは戸籍ではなく、信用情報だからです。

戸籍の情報から、債務整理をした事実はわかりませんので安心してください。

なお、自己破産を申し立てて免責が認められなかった場合には、本籍地である市町村で破産者名簿に登録されます。

これは自治体が「だれが破産者か」を管理するためのものであり、非公開となっています。登録されたからといって、日常生活で不便に感じることはないでしょう。

債務整理をすると生活保護がもらえない?

債務整理をしたことで、生活保護が受給できなくなることはありません。また、生活保護受給中に債務整理をすることも可能です。

生活保護は、最低限の暮らしを保障するための制度であり、債務整理をした経験があっても、生活をするために必要であれば生活保護を受給できます。

債務整理をするとパスポートがもらえない、海外に行けない?

債務整理をしたことでパスポートの取得ができなくなったり、持っているパスポートが無効になることはなく、債務整理をしてもパスポートは問題なく所持できます。

また、パスポートに債務整理をした事実が記録されることはなく、出入国審査の際に債務整理について問われることもありません。

債務整理をすると選挙権がなくなる?

債務整理手続き中は一定の資格に制限がかかりますが、債務整理したことによって選挙権に影響が生じることはありません。

また、債務整理をしても選挙に立候補することも可能です。

債務整理にはデメリットがあるからといって借金を放置してはいけない!借金を放置した場合のリスク

債務整理を検討している場合、「デメリットがあるなら債務整理をしない方がいい」と考える人もいることでしょう。なかには、借金問題を放置してしまう人もいるかもしれません。

しかし、債務整理にはデメリットがあるからといって借金を放置するのは絶対に避けてください。借金を放置した場合のリスクは、債務整理のデメリットよりも生活に支障をきたしかねません。

  1. 遅延損害金が発生する
  2. 借金を放置することでも「ブラックリスト入り」になる
  3. 借金残高を一括請求される
  4. 連帯保証人に請求がいく
  5. 最終的には財産を差し押さえられる

ここからは、借金を放置した場合のリスクについて、それぞれ解説していきます。

遅延損害金が発生する

返済が遅れると、返済日の翌日から遅延損害金が発生します。滞納分を返済する際には、通常の利息とは別に遅延損害金を支払わなければなりません。

遅延損害金の金額は、「元金×遅延損害金利率÷365(日)×滞納日数」の式で求められます。たとえば、50万円の借金を30日間滞納した場合、遅延損害金は「50万×0.2÷365×30(日)=約8,219円」と計算できます。

遅延損害金は滞納した期間が長くなるほど大きくなります。つまり、借金返済を放置すると、その分支払総額も増えてしまうのです。

借金を放置することでも「ブラックリスト入り」になる

債務整理のデメリットとして、最長5年〜7年間ブラックリスト入りになることが挙げられますが、借金返済を放置するといずれブラックリスト入りになります。あくまで目安ですが、滞納期間が2か月(61日)を超えた場合、ブラックリスト入りになると言われています。

借金の放置によってブラックリスト入りした場合も、クレジットカードやローンなどの審査に通りづらくなります。

借金残高を一括請求される

借金の返済を放置すると、債権者から残高を一括請求されます。債権者の判断によりますが、一般的には滞納期間が2か月〜3か月に及んだ場合、一括請求がくるといわれています。

一括請求されるのは借金の残高だけではなく、発生している利息や遅延損害金も含まれます。

返済ができない状況で一括請求となれば、支払いは困難でしょう。

連帯保証人に請求がいく

連帯保証人を立てている場合に返済に遅れると、その人へ一括請求がいきます。

債務者と同様に督促が行われ、迷惑をかけてしまうことになりかねないため、この状況に陥る前に弁護士や司法書士へ債務整理を相談するようにしましょう。

最終的には財産を差し押さえられる

借金返済を放置し続けると、債権者から訴訟を提起され裁判所から通知が届き、最終的には財産を差し押さえられます。これは自己破産のデメリットと同じで、99万円を超える現金や20万円以上の価値がある財産が差し押さえの対象に該当します。

なお、優先的には給料と銀行口座内の預貯金が差し押さえの対象になります。もし、給料の差押えを受けてしまったら、勤務先にも裁判所から通知が届き、勤務先に借金の事実を知られるだけでなく迷惑をかけることにもなってしまうでしょう。

債務整理をするなら弁護士や司法書士に相談をしておく

前述したように、債務整理のデメリットや借金減額の効果は手続きによって異なります。そのため、どの債務整理手続きを利用するかによっては、借金の減額率や生活に与える影響が変わります。

債務整理をする場合、「どの手続きが自身の状況に合っているのか」「どの手続きならデメリットを許容できるのか」といった点を十分に検討することが大切です。

借金問題を自力で解決するのが難しい場合、まずは弁護士や司法書士など法律の専門家へ相談することをおすすめします。弁護士や司法書士に相談すれば、一人ひとりの状況に合わせて最適な債務整理手続きについてアドバイスをもらえます。

なお、当サイトでは債務整理に詳しい弁護士・司法書士を多数紹介しているので、まずは気軽に無料相談を利用してみてください。

まとめ

すべての債務整理手続きに共通するデメリットとして、「いわゆるブラックリスト入りになる」「契約しているクレジットカードやローンが利用できなくなる」「保証人を立てている借金を債務整理するとその人に返済義務が生じる」があります。

今後の生活に支障をきたす可能性もあるため、債務整理を検討している場合には、これらのデメリットが生じても手続きをするべきかを考えてみましょう。

また、債務整理の手続きごとにもデメリットはあり、なかには間接的に家族へ影響を与えるものもあります。債務整理をする場合、検討している手続きにはどのようなデメリットがあり、それによって生じる家族への影響も考慮しておくことが重要です。

なお、債務整理にはデメリットがあるとはいえ、抱えている借金問題が解決につながるメリットもあります。実際に債務整理をした人へのアンケートからもわかるように、手続きをしたことで後悔するケースは多くはありません。

債務整理をしなければよかったとならないためにも、まずはデメリットを十分に把握したうえで、弁護士や司法書士に相談することから始めましょう。

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更新日 : 2025年03月24日
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