離婚裁判に弁護士が必要な理由
離婚裁判は離婚協議、離婚調停を行なっても、双方が合意に至らなかった場合の離婚方法です。
離婚裁判で弁護士が必要な理由は以下の通りです。
- 離婚裁判に勝つ確率が高まる
- 面倒な書類作成を依頼できる
- 相手と顔を合わせずに裁判を進められる
- 勝訴以外にも最善の選択をしてくれる
- 離婚条件の交渉を依頼できる
- 本人尋問等を除き、裁判に行かなくても良い
- 精神的な安心材料になる
それぞれ詳しく解説していきます。
また、以下の記事では、離婚裁判について詳しく解説しているので、ぜひ合わせてご覧ください。
離婚裁判に勝つ確率が高まる
弁護士に依頼すれば、離婚裁判で勝つ確率が高くなります。
裁判で離婚を認められるには、法律が定めた離婚理由(法定離婚事由)を示さなければいけません。主に法定離婚事由として認められるのは以下のケースです。
- 不貞行為
- 悪意の遺棄
- 回復の見込みがない精神病を患っている
- 3年以上の生死不明
- その他の婚姻関係を継続し難い事由など
婚姻関係を継続し難い事由としては、DV・モラハラ、セックスレスなど様々な要因が挙げられます。そのため、事案ごとに適切な離婚事由を見定め、それに合った主張と証拠の提出が必要です。しかし、法的知識がない一般人にとって、適切な証拠集めは非常に困難でしょう。
その点、弁護士がいれば、主張に合わせた証拠集めについて的確なアドバイスをくれます。1人で闇雲に証拠を集めるよりも、一気に裁判で勝てる可能性が高まるでしょう。
面倒な書類作成を依頼できる
離婚裁判を起こすには、戸籍謄本や陳述書など専門的な書類を作成しなければいけません。そのため、漏れがない書類を作成するには、かなりの時間を要するでしょう。仕事がある方は、日常生活の大きな負担となり、裁判前に疲弊する可能性が高いです。
しかし、弁護士に書類作成を頼めば、わざわざ法律の勉強をする必要はありません。弁護士が依頼者の主張に合わせ書類を作成してくれます。
また、弁護士なら相手方の主張に対して、的確な反論書面を作成・提出が可能です。裁判に向けた書類作成に不安を感じている方は、ぜひ弁護士に依頼しましょう。
相手と顔を合わせずに裁判を進められる
離婚をするほどの相手と顔を合わせるのは、相当な苦痛になるはずです。特に、家庭でDV・モラハラを受けていた方は、萎縮して上手く自分の主張ができない可能性があります。
また、相手の顔を見ると感情的になってしまい、冷静な判断ができなくなる方もいるでしょう。しかし、感情に任せた主張をしては、裁判官の心証を損なう可能性があります。裁判に必要なのは、冷静で客観的な主張です。
ですが、弁護士に依頼すれば、代理人として裁判所に出頭してくれます。そのため、相手と顔を合わせずに、離婚裁判を終えることも可能です。相手と顔を合わせたくないと考えているのなら、弁護士に依頼するのが得策です。
勝訴以外にも最善の選択をしてくれる
実は、判決で勝敗を決めなくても、和解という形で裁判を終わらせることもできます。
裁判の結果は、あくまで裁判官が下した判決で決定するので、必ずしも自分の望み通りの結果になるとは限りません。しかし、和解であれば、両者の意見を擦り合わせた妥協点での決着も望めます。
もちろん、判決での勝敗と和解、どちらのメリットが大きいのかは事案によって異なります。弁護士がいれば、それぞれのメリット・デメリットを教えてもらえるので、自分にとって最適な選択ができるかもしれません。
離婚条件の交渉を依頼できる
離婚と一口にいっても、それに付随して慰謝料、親権、養育費など様々な条件について交渉する必要があります。弁護士がいれば、離婚条件に関する交渉も全て一任可能です。
また、弁護士に交渉を任せることで、相手方と対等な交渉ができます。例えば、夫婦間で力関係に差があった場合、相手側がこちらに不利な条件を突きつけてくる場合もあるでしょう。しかし、弁護士相手では強気に出られず、妥協した条件を提案してくる可能性が高いです。
本人尋問等を除き、裁判に行かなくても良い
弁護士に依頼すれば、本人尋問等を除き裁判所へ出頭する必要がなくなります。
原則として、裁判には本人が出頭しなければいけませんが、訴訟する側であれば代理人として弁護士を出廷させることが可能です。そのため、裁判が始まった後も、いつも通りの日常生活を送れるため、時間的にも精神的にも負担が軽減されるでしょう。
ただし、裁判の判決を下す前に、1度当事者が裁判所で質問に回答する機会があります。それが本人尋問です、本人尋問は弁護士への依頼の有無に関わらず、当事者が出頭しなければいけません。また、和解という選択肢を取る場合も、本人の意志を確認するために出廷を要求されます。
ですが、本人尋問や和解の意志を確認する際は、裁判が終盤まで進行している場合がほとんどです。そのため、相手方と何度もやり取りをする必要はほぼないので安心してください。
精神的な安心材料になる
弁護士が味方についてくれるだけで、大きな安心材料になるでしょう。
離婚裁判を、戦っていく上で様々な問題に直面するはずです。更に、慣れない法律問題と向き合い、相手方と離婚条件について交渉を進めなければいけません。また、訴訟をちゃんと起こせるのか、裁判を有利に進められるのか不安に感じる方もいるでしょう。
しかし、法律のプロたる弁護士がいれば、法律問題で困ることはほぼなくなります。そして、弁護士は依頼者の味方です。離婚を通して様々な不安を抱えている中で、絶対的な味方がいるというのは大きな心の支えになってくれます。
離婚裁判における弁護士費用
離婚裁判を弁護士に依頼した場合の費用は以下の通りです。
項目 |
料金 |
相談料 |
5,000円〜10,000円 |
着手金 |
20万円〜30万円 |
成功報酬・報奨金 |
20万円〜30万円 |
日当実費 |
1日3万円〜5万円 |
ここからは、弁護士に依頼する際に追加でかかる費用について、それぞれ詳しく解説していきます。
相談料の相場は1時間あたり5,000円〜10,000円程度
まず最初にかかる費用は、弁護士への相談料です。相場では1時間あたり、5,000円〜10,000円となっています。仮に依頼しない場合でも、法律問題に関して弁護士へ相談するために、必要な経費と考えておいてください。
なお、最近では初回だけ30分〜1時間ほど、無料で相談を引き受けている事務所も多く見られます。そのため、まずは無料相談を行なっている弁護士事務所を利用してみるのがいいでしょう。
「着手金」の相場は20万円〜30万円程度
弁護士へ依頼する際には、契約書の締結と共に、着手金の支払いが必要になります。
着手金は文字通り、弁護士が事件へ着手するために必要な経費です。つまり、弁護士と契約しても、着手金を支払わなければ弁護士は行動してくれません。手付金や前払い金と考えてもらえればいいでしょう。また、依頼の成否に関わらず、着手金は返還されないので注意してください。
着手金の相場は事務所によって異なりますが、およそ20万円〜30万円ほどとなっています。ただ、慰謝料や養育費など、離婚条件の交渉も依頼する場合は、着手金が増える可能性があると覚えておきましょう。
「成功報酬・報酬金」の相場は相手から受け取った金額の10〜20%程度
成功報酬は問題が解決して、依頼が完了した後に払われる費用です。それに加えて、慰謝料や養育費の獲得に成功した場合は、獲得金額に合わせて報酬を払う必要があります。
成功報酬と獲得金から支払う報酬の内訳は以下の表の通りです。
成功報酬
|
慰謝料獲得
|
養育費獲得
|
財産分与獲得
|
20〜30万円
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獲得金額の10〜20%
|
10〜20万円ほど
|
獲得金額の10〜20%
|
基本的に、離婚時に金銭の受け渡しが行われない場合の報酬は、20万〜30万円ほどと考えていいでしょう。それに加え、慰謝料が100万円獲得できた場合は、報酬として追加で10万円払うというイメージです。
ちなみに、全てが望み通りの結果にならなくても、「一部成功」と判断されれば、成功報酬を払う必要があります。もちろん、何を基準に「成功」と見做すのかは事務所によって異なるので、契約前に弁護士に確認しておくのがいいでしょう。なお、裁判に敗訴して、離婚もできず問題が解決していないような「完全な失敗」の場合は、成功報酬を支払う必要はありません。
そのほかの費用
そのほかの費用としては、実費・日当が必要になると覚えておきましょう。
実費には、前述した収入印紙代や予納郵券など、裁判を起こすために必要な費用が含まれます。他にも、遠くの裁判所へ赴いたり、出張する必要がある場合の、交通費、宿泊費なども実費です。不倫の証拠を押さえるために、探偵など調査会社に依頼する際の費用も実費として計算されます。
日当は、弁護士が事務所を離れ、外で長時間活動する際に支払われる費用です。出張や裁判所へ出頭する必要がある場合は、日当を支払う必要があります。弁護士事務所によっては、出廷日当として費用を計算している場合もあるようです。
日当は事務所によって異なるので、依頼する前に弁護士へ確認しておきましょう。
弁護士費用をできるだけ抑える方法
前述した通り、弁護士に依頼する際には様々な費用がかかるため、最終的に50万以上の出費が必要になります。弁護士費用の高さを見て、依頼を躊躇う方もいるでしょう。
しかし、依頼の仕方によっては、できるだけ弁護士費用を抑えることが可能です。弁護士費用を抑える方法としては、主に以下の4つの方法があります。
- 無料相談がある法律事務所を選ぶ
- 裁判所が近い弁護士事務所を選ぶ
- 弁護士費用を比較して安い事務所を選ぶ
- 法テラスや市区町村の法律相談を利用する
それぞれ順を追って解説していきます。
無料相談がある法律事務所を選ぶ
弁護士費用を抑えたい場合は、まず無料相談を行っている事務所を選ぶのが良いでしょう。
前述した通り、弁護士事務所で法律相談をする際には、1時間で5,000円〜10,000円ほど相談料がかかります。しかし、弁護士事務所の中には、初回のみ30分から1時間ほどの無料相談を行なっている場所もあるのです。そのため、相談料を節約するには、なるべく長い時間無料で相談できる事務所を選びましょう。
注意点としては、相談できる時間が短い分、事前準備なしでは踏み込んだ話ができない可能性があります。そのため、無料相談を利用する際には、質問したい内容を事前にまとめておくのがおすすめです。法律に関しても少なからず勉強しておけば、より深い内容について相談できるでしょう。
裁判所が近い弁護士事務所を選ぶ
依頼内容によっては、実費・日当が予想外にかさむ可能性があります。例えば、遠方の裁判所に赴く場合や、調査のために出張する際には、交通費や宿泊費が実費として計算されるでしょう。そのため、裁判が終わってみると、想像以上に費用が高くなっているかもしれません。
実費と日当を安く済ませるには、なるべく裁判所に近い弁護士事務所へ依頼するのが得策です。特別な事情がない限りは、利用する裁判所と同じ市内にある事務所を選ぶのが良いでしょう。自分の居住地から近い事務所なら、自身が相談へ伺う際の費用も抑えられます。
弁護士費用を比較して安い事務所を選ぶ
弁護士費用の相場は、事務所によって大きく異なります。例えば、着手金が20万円で済む事務所もあれば、40万円ほどかかる事務所もあります。中には、着手金を必要とせず、成功報酬のみを請求する事務所もありました。
そのため、料金設定が安い事務所を探して依頼するのも、費用を抑える手段として有効です。また、調停から引き続き利用すると、着手金が減額、または無料になる事務所もあります。
中には、「費用が安いと弁護士の質が下がるのでは?」と不安になる方もいるでしょう。しかし、弁護士の能力と料金設定は必ずしも比例するとは限りません。そのため、料金設定の低い事務所を見つけたら、無料相談を利用して弁護士の能力を確かめてみるのが良いでしょう。
ただし、事務所によっては着手金を取らない分、成功報酬を高めに設定している事務所もあります。そのため、依頼する前には成功報酬や日当を含め、費用に関してしっかり質問しておくのがおすすめです。
法テラスや市区町村の法律相談を利用する
費用に不安がある方は、法テラスや市区町村の役所で行われる法律相談を利用するのがおすすめです。
法テラスでは以下の3つの条件を満たしている方には、最大3回まで弁護士へ無料で相談できます。
- 収入と資産が資力が基準以下であること
- 勝訴の見込みがないとはいえないこと
- 民事法律扶助の趣旨に適すること
参考:日本司法支援センター 法テラス
また、法テラスでは弁護士費用の一時的な立替制度も行なっているため、すぐに費用を工面できない方でも弁護士へ依頼可能です。費用面の不安から、弁護士への依頼を躊躇っている方は、1度法テラスを利用してみてください。
他にも、市役所や区役所で、定期的に無料の法律相談を行なっている場所があります。中には、居住者向けの法律相談を行うために、弁護士が役所に常駐しているケースもあるようです。役所で行なっている法律相談の情報は、お住まいの自治体のホームページからご確認ください。
ただ、法テラスも自治体の法律相談も、利用者側に弁護士を選ぶ権利がありません。そのため、離婚問題を得意としている弁護士に担当してもらえない可能性があります。どうしても離婚問題に詳しい弁護士へ相談したい方は、弁護士事務所を利用するのがおすすめです。
離婚裁判で失敗しない弁護士の選び方
今後の人生を左右する裁判を確実に勝つために、なるべく能力の高い弁護士へ依頼したいはずです。中には、数十万円も払って依頼する以上、弁護士選びで失敗したくないと考える方もいるでしょう。
そこで、離婚裁判で失敗しない弁護士の選ぶ方法を、7つほどピックアップしました。
- 弁護士の得意分野が離婚問題で解決実績が豊富か
- 相談料・依頼料などの費用が明確か
- 説明が簡潔で分かりやすいか
- 不利なことやリスクなども説明してくれるか
- 離婚問題に関する解決方法に関する知識の幅が広いか
- 話しやすいと感じ、自分との相性が良いか
- 悩みや相談ごとに対する返信が早いか
それぞれ詳しく解説していきます。
弁護士の得意分野が離婚問題で解決実績が豊富か
まず、離婚問題を得意分野としていて、事案の解決実績が豊富かどうか確認しましょう。
法律問題は多岐に渡るため、弁護士は特定の分野に力を入れて、自身の得意分野としてアピールしているケースが多くあります。そのため、全ての弁護士が、離婚問題に精通しているわけではありません。
また、一口に離婚裁判といっても、事案によって最善の解決方法は異なってくるでしょう。依頼者ごとに適切な解決方法へ導くには、法的な知識だけではなく、さまざまな事案を解決した経験が必要になります。
離婚問題が得意な弁護士を探す際には、まず事務所のホームページを確認するのがおすすめです。法律問題に関するコラムで、離婚問題を多く取り扱っているなら、離婚問題に強い事務所である可能性が高いです。他には、解決事例などを確認し、離婚問題に関する案件をどれほど引き受けてきたかも1つの目安になります。
相談料・依頼料などの費用が明確か
相談料や依頼料など、費用が明確に案内されるかも重要なポイントです。
まず、費用に関して曖昧に説明する事務所は、相場よりも費用が高くつく可能性があるため避けた方が良いでしょう。費用を明確にしてくれない事務所では、相場以上の高い成功報酬が請求される可能性もあります。
費用を明確にしない場合、不利益を被るのは基本的に利用者です。そのため、料金について曖昧に説明する弁護士事務所は、利用者に寄り添ってない事務所ともいえます。どれほど優秀な弁護士でも、費用に関して見積もりをしっかり提示してくれない弁護士には依頼しない方が良いでしょう。
また、費用が相場に比べて、高すぎる事務所も避けた方が賢明です。相場の適正価格を見極めるためには、弁護士事務所の料金案内をいくつか比較するのがおすすめです。
説明が簡潔で分かりやすいか
専門用語を多用せず、簡潔でわかりやすい説明をしてくれる弁護士を選ぶのも重要です。
弁護士事務所へ依頼する方は、法律に詳しくない一般人であるケースが殆どです。専門用語ばかり使って説明されても、全く理解できない可能性もあるでしょう。そのため、説明がわかりやすく簡潔な弁護士を選ぶ方が、やり取りもスムーズに行えます。
また、わかりやすく説明してくれるということは、それだけ依頼者の立場に寄り添ってくれている証拠です。信頼できる弁護士を探す際には、「簡潔でわかりやすい説明」ができるかも1つの目安になります。
説明がわかりやすい弁護士を探すには、無料の法律相談を利用するのがおすすめです。具体的には、複数の事務所を通して同じ質問をすれば、説明の丁寧さが比較できます。利用してみて、説明がわかりにくいと感じたのなら、依頼するのは避けた方が良いでしょう。
不利なことやリスクなども説明してくれるか
依頼者にとって、不利になることやリスクについて説明してくれるかどうかも、判断基準になります。
依頼者によっては、裁判の際に不利になる事情を抱えているケースも少なくありません。その場合は、弁護士に依頼しても、依頼者の望み通りにならない可能性があります。つまり、最初から利益を獲得できない可能性があると知った上で、裁判に臨むことになるのです。むしろ、利益がないのに弁護士に依頼するので、出費はマイナスになる可能性があります。
裁判を起こすことが、必ずしも依頼者のプラスになるとは限りません。むしろ、リスクを知らずに裁判を起こせば、不利益を被る可能性もあるでしょう。法律トラブルで失敗しないためには、不利な情報も隠さずに説明し、適切な解決策を考えてくれる弁護士を選ぶ必要があります。
離婚問題に関する解決方法に関する知識の幅が広いか
離婚問題の解決方法に関して、知識の幅が広い弁護士を選ぶ方が、自身の臨む結果に近づける可能性があります。
例えば、モラハラやDVを理由に離婚する際には、継続的に暴力を受けていた証拠を集める必要があります。しかし、事案ごとにどんな記録が証拠として有効なのか異なるため、一般人には判断しにくいでしょう。そのため、有効な証拠を集めるためには、離婚問題に詳しい弁護士のアドバイスが必要になります。
また、人によっては裁判を起こさずに、離婚トラブルを穏便に済ませたいと考えている方もいるでしょう。そういった依頼者の希望に寄り添うには、話し合いや示談など離婚問題を解決するためのノウハウを蓄えている必要があります。
離婚問題の解決方法に精通している弁護士を探すには、ホームページの解決事例を確認するのがおすすめです。解決事例には、どんな事案を、どのような方法で解決したか記載されているケースがあります。裁判以外の方法で、事例を解決した実績が多数あった場合、解決方法の知識の幅が広い弁護士である可能性が高いです。
話しやすいと感じ、自分との相性が良いか
自分との相性がいい、または話しやすいと感じる弁護士を選ぶのも重要です。
自分と相性の合わない、話しにくい弁護士との間に、信頼関係を築くのは非常に難しいでしょう。信頼できない相手では、抱えている不安や悩みを気軽に相談できなくなります。そのため、折角弁護士に依頼したのに、問題解決まで余計に時間がかかるかもしれません。
また、離婚裁判となれば、非常に長期に渡って弁護士と関わっていくことになります。その際、相性が合わない弁護士を選んでしまうと、ストレスの原因になる可能性があります。離婚問題では多くの悩みに直面するため、相性の合った弁護士を選んで、なるべく負担を軽減しましょう。
例えば、悩みや不安に寄り添って欲しい方なら、能力よりも人となりを重視するのがおすすめです。合理性を求める方であれば、簡潔にやり取りを進めてくれる弁護士を選ぶのが良いでしょう。
悩みや相談ごとに対する返信が早いか
依頼者の相談や悩みに対して、素早く返信してくれる弁護士かどうかも重要なポイントです。
離婚問題では、弁護士への依頼後に、新たなトラブルが発生する可能性もあるでしょう。そして、時間が進むごとに、解決の方法が少なくなってしまいます。また、トラブルを抱えたままでいると、依頼者の不安も募っていくばかりでしょう。
そのため、離婚問題に強い弁護士であれば、依頼者へ素早い返信を行う重要性を理解しているはずです。むしろ、返信が遅い弁護士は離婚問題について詳しくない、または依頼者に寄り添ってくれない人物の可能性もあるため、避ける方が賢明でしょう。
ただ、依頼が立て込んでいて忙しいため、返信が遅くなってしまう可能性もあります。そのため、弁護士へ依頼する前に、現在依頼が立て込んでいるかどうか確認するのも良いでしょう。
まとめ
弁護士に依頼すれば、離婚裁判で勝てる可能性は一気に高まります。書類作成や相手との交渉を任せれば、日常生活への負担も軽減できるでしょう。また、法律に詳しい味方がいることが、精神的な安心材料にもなります。
ただし、弁護士に依頼するには、相談料、着手金、成功報酬などさまざまな費用が必要です。そのため、費用面の不安から、弁護士への依頼を躊躇っている方もいるでしょう。しかし、利用方法によっては、弁護士費用をなるべく安く抑えられる可能性もあります。
そのため、弁護士事務所の無料相談を、費用の見積もりを出してもらうつもりで利用してみるのがおすすめです。
離婚裁判に関するよくある質問
最初から離婚裁判に持ち込むことはできませんか?
原則、
調停を経ずに離婚裁判へ持ち込むことはできません。
日本では家事事件手続法257条1項に基づいて、訴訟前に調停を行わなけばいけない決まりが設けられているからです。離婚問題は人間関係に基づくトラブルであるため、話し合いや調停を経て、両者が納得して解決する可能性があります。そのため、いきなり裁判を起こすのは適切ではないと考えられているのです。
ただし、「調停成立の見込みがない」と裁判所が判断する場合は、訴訟へ移行する可能性もあります。調停が成立しないと判断される例としては、主に以下の通りです。
- 相手が行方不明で調停の場に呼び出せない
- 相手が重度の精神病を患っていて話し合いができない
- 相手が調停に応じないことが明白
これらの「調停が成立しない」と考えられる理由を、資料と共に裁判所へ提示できれば、調停を経ずに裁判を行えます。
離婚裁判の相手が弁護士に依頼していた場合は自分も弁護士に依頼するべきですか?
相手方が弁護士に依頼していた場合は、
こちら側も弁護士を立てることを強くおすすめします。
理由としては、まず弁護士相手に、一般人が勝訴を勝ち取るのは非常に難しいからです。弁護士は法律のプロなので、事案に合わせて適切な主張と、主張に基づく証拠を提出してきます。それに対して、一般人が法的な根拠に基づいて反論し、自身の主張の正当性を示す証拠を提出するのは至難の技です。
また、相手が弁護士を立てた場合、話し合いの相手は代理人である弁護士になります。弁護士は中立的な立場ではなく、あくまで依頼者の味方なので、こちらに不利になる条件も提示してくるでしょう。そのため、1人では自身の利益となる条件を提示するのは難しくなります。
また、法律のプロ相手に1人で挑むのは、精神的な重圧も大きいでしょう。そのため、相手が弁護士を立ててきた場合は、こちらも弁護士を立てた方がリスクも最小限に抑えられます。
無料相談・電話相談OK!
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