現在、任意整理中なのですが、ろうきんからの借り入れはできるのでしょうか?
任意整理中の借り入れは原則としてできないですし、仮にできても、ろうきんか否かに関わらず避けるべきです。最悪の場合、現在行っている交渉が決裂する恐れがあるので注意してください。
ろうきんは助け合いの制度であり、非営利の金融機関だから任意整理中でも借りられるかもしれないと思っていたのですが…。では、他に借りられる方法はあるのでしょうか?
確かにろうきんは「働く人のためにある金融機関」として組合員等が出資し、組合員等がろうきんのサービスを利用できます。しかし、金融機関であることに変わりはないため、任意整理中の方が融資を受けるのは難しいです。
どうしても任意整理中にお金が必要なのであれば、ろうきんからの借入以外に安全な方法を検討してください。たとえば、契約者貸付制度や、生活福祉資金貸付制度の利用がおすすめです。ろうきんからの借り入れが難しくても、上記の方法であれば借り入れできる可能性があります。
ろうきんは「非営利の金融機関」「助け合いの制度」であることから、任意整理中でも本当に困っていれば借り入れができるのではないか?と、思われている方も多いでしょう。
しかし、任意整理中にろうきんから借り入れするのは難しく、他の金融機関からの借り入れも難しいです。
任意整理中にどうしてもお金が必要になってしまったときは、契約者貸付制度の利用を検討するか、質屋への質入れを検討してください。
もし、まだ任意整理していない借金の返済がかさんで家計を圧迫しているなら、追加介入や任意整理以外の債務整理も検討した方がよいかもしれません。
いずれにせよ、任意整理中にお金の工面が難しいと感じた時点で法律事務所へ一度相談するべきです。安全な資金工面方法や借金をさらに減額できる債務整理など、状況に応じて最善の解決策を提案してもらえます。
当サイトでは、全国対応&24時間無料相談できる法律事務所を紹介しているので、任意整理中にお金の工面が難しいと感じたら気軽に相談してくださいね。
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この記事でわかること
- 任意整理中にろうきんからの借り入れは難しい。任意整理和解後であれば、まれに借り入れ審査に通ることがある
- 任意整理中にお金が必要になったときは、契約者貸付制度や質屋への質入れを検討したほうが良い。ろうきんからの借り入れは難しいうえにさまざまなリスクが伴う
- 任意整理和解後の返済が厳しいなら、ろうきんから新たな借り入れをしたところで返済に息詰まる可能性大。根本的な解決策として、自己破産や個人再生の検討が必要
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任意整理中でもろうきんからの借り入れならできる?
任意整理中はろうきんからの借り入れも難しいでしょう。ろうきんは「非営利の金融機関」「助け合いの制度」であるため、任意整理中でも経済的に助けてもらえるのではないか?と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ろうきんも「金融機関」であることに変わりはないため、融資を行う際にはかならず信用情報の照会を行います。もしも信用情報に問題があれば、貸し倒れリスクを懸念して融資を断られるケースがほとんどです。
まずは、ろうきんと任意整理の関係についてお伝えします。
任意整理中はろうきんからの借り入れも難しい
任意整理中もろうきんからの借り入れは難しいです。なぜなら、信用情報機関への照会を行うためです。信用情報機関にマイナスな情報がある個人に対して融資を行うことはほぼ100%ありません。
これはろうきんも例外ではなく、任意整理中の情報があるときはほぼ100%融資を断られます。
万が一、借り入れ審査に通ったとしても、任意整理中にろうきんからお金を借りるのはやめておいたほうが良いでしょう。任意整理中のろうきんからの借り入れは下記のようなデメリットを被る恐れがあるためです。
- 任意整理を依頼した弁護士に辞任される恐れがある
- 和解交渉中である債権者の心証が悪くなり、交渉が決裂する恐れがある
- 返済能力がないときに借り入れをすれば、詐欺罪が成立する恐れがある
今ある借金の返済に困っているから任意整理を依頼し、債権者(お金を貸した側)と交渉をしているはずです。そのさなかで「新たな借り入れをして借金を増やす行為」が良いとは言えません。ろうきんか否かは関係なしに、任意整理中の借り入れには十分気をつけましょう。
ろうきんは任意整理の和解後ならまれに審査通過することがある
任意整理中にするろうきんからの借り入れは、さまざまなリスクが伴うことは前述のとおりです。しかし、任意整理の和解後であれば、ろうきんから新たな借り入れをしても良いです。
本来、信用情報に「任意整理をした事実」が掲載されていると、ろうきんからの借り入れ審査にもほぼ100%通りません。しかし、あなたの属性次第では、ごくまれに審査に通ることもあります。
ワンポイント解説
和解後は借り入れできるの可能性がわずかながらある
任意整理の和解後は信用情報に「任意整理をした事実」が残ってしまうため、どこの金融機関でもお金を貸しません。しかし「任意整理をした人にお金を貸してはいけない」といった法律は存在しないため、金融機関や申込者の属性(収入や職業など)次第では借り入れ審査に通ることがあります。
債務者にメリットの多い「借り換え」も任意整理中は難しい
ろうきんが提供するサービスには「フリーローン借換プラン」や借り換えにも利用できる「フリーローン」があります。いずれのサービスもいわゆるおまとめローンのようなもので、場合によっては債務者(お金を借りている側)に大きなメリットを与える可能性があります。
とくに、複数社からの借り入れをしている人は、借り入れ先をろうきん1社にまとめることで月々の返済額や総返済金額の軽減が見込めます。とてもメリットの多いサービスですが、任意整理を依頼してしまった後では借り換えを利用することもできません。
弁護士へ任意整理を依頼して、債権者(お金を貸した側)へ「受任通知」が送付されると、債務者の信用情報にキズが付いてしまうからです。
借り換えを検討するなら任意整理「前」に比較検討を
ろうきんは一般的な金融機関等よりも金利が低く、任意整理をするよりも借り換えをしたほうがお得になるケースも多くあります。とくに、下記に該当するケースでは、任意整理をする前に借り換えと任意整理のどちらがお得になるのか考えたほうが良いでしょう。
- 複数社からの借り入れをしている
- 高金利(15%以上)で借り入れをしている
とくに、年率15%以上で複数社から借り入れをしている人は、借り換えをすることで借金の減額を見込める可能性が高いです。結果的に任意整理のほうがお得になるとしても、借り換えで返済負担が軽減され、支払いを続けていけるのであれば検討する余地はあるでしょう。
ワンポイント解説
借り換えであれば任意整理のデメリットを受けることはない
任意整理をすれば、あなたの信用情報に「任意整理をした事実」が掲載されます。この情報があるときは、ローン契約やクレジットカードなどを持つことが難しくなります。しかし借り換えであれば、信用情報等にキズが残ることはありません。早々に住宅ローンを検討されている方や、クレジットカードを持ち続けたい方なども検討されてみてはどうでしょうか。
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どうしてもお金が必要な場合の安全な資金工面方法
任意整理中にどうしてもお金が必要で、ろうきんからの借り入れも難しいときは下記の資金工面方法を検討してください。
任意整理中でも安全にお金を借りられる方法はあります。任意整理中の借り入れはろうきんでも危険であることは前述のとおりです。これからお伝えする安全な資金工面方法をもとに、任意整理中の借り入れ先を検討してください。
任意整理手続き中なら契約者貸付制度の利用を検討
任意整理中の方で、貯蓄型生命保険等に加入されている方は「契約者貸付制度」の利用を検討してください。この制度は、生命保険等に加入されている方を対象に解約返戻金の70%から90%までを貸し付ける制度です。
解約返戻金とは
解約返戻金とは、あなたが保険契約を解約したときに受け取ることができるお金です。貯蓄型の生命保険等であれば、払込満了を境に解約返戻金が100%を超えるように設定されていることがほとんどです。払込満了前でも、今まで積み立ててきたお金があれば、解約返戻金を原資として貸付けが行われる契約者貸付制度の利用は可能です。
ただし「低解約返戻金型保険」に加入されている方は、払込が満了するまでの期間は解約返戻金が低いです。そのため、多額の資金が必要になったときに借りられない可能性もあるので、まずはご自身が加入している保険の契約内容をご確認ください。
契約者貸付制度は借り入れ時の審査(信用情報への照会)が行われないため、任意整理中や任意整理後で信用情報に問題がある方でもお金を借りられるのが特徴です。万が一、返済ができなくなってしまっても、被害は保険契約の解約にとどまり、過度な取り立てをされる心配もありません。
また「契約者貸付制度によって借り入れしたお金の返済が厳しい、でも保険契約は継続したい」といった状況のときは、保険契約の一部解約を検討されると良いでしょう。
一部解約とは
保険契約の一部解約とは、保険契約の一部を解約して、その部分に対応する解約返戻金を受け取ることをいいます。一部解約をすることで被保険者に万が一のことが起きたときに、遺族が受け取れる保険金が減ってしまいます。しかし、解約返戻金によって借り入れ金の一部が返済できるため、保険契約を継続させたまま完済を目指せます。さらに、その後の月々の保険料も、結果的に安くなります。
解約返戻金を借り入れ金の返済に充当すれば、保険料が安くなるうえに返済も免れる可能性があります。返済が厳しいときは、保険契約の減額や一部解約を検討すると良いでしょう。
任意整理和解後なら生活福祉資金貸付制度が利用できる
生活福祉資金貸付制度は、行政による貸付制度です。任意整理をされた方など信用情報に問題がある方でも利用できますが「任意整理中」の方は利用ができません。この制度は、任意整理の和解成立後にはじめて利用ができます。
生活福祉資金貸付制度は、使途ごとに利用上限額等を定めています。たとえば、生活を再建させるために一時的にお金が必要な方は最大で60万円まで、年率1.5%(保証人がいれば無利子)で借り入れができるでしょう。
「任意整理後にお金を借りたいけど、ろうきんからの借り入れも厳しい」という方は、生活福祉資金貸付制度の利用を検討してください。
生活福祉資金貸付制度の相談先一覧はこちら
参考:生活福祉金貸付制度「生活福祉資金のご案内」
参考:厚生労働省「契約者貸付制度」
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任意整理和解後の返済も厳しい…そんな場合は弁護士に相談を
「任意整理和解後の返済も厳しい」そう感じたときは、ろうきん等からの新たな借り入れは避け、弁護士へ相談されることをおすすめします。
現状で返済が厳しいのに新たな借金を増やしてしまえば、状況が改善されるどことか今以上に悪化する可能性が非常に高いです。
しかし、弁護士へ相談すれば、再和解も含めた新たな解決策を提案してくれるでしょう。
当サイトでは、借金問題の解決に力をいれる法律事務所を紹介しています。まずは無料相談を利用して、経験豊富な専門家からより借金の負担を軽減できる方法を教えてもらいましょう。
>>【より借金の負担を軽減する方法をアドバイス】弁護士への無料相談はこちら
新しい借り入れで返そうとするのは絶対にNG
借金の返済が厳しくなったときに新たに借り入れをして借金を返してしまうと、返済負担額を増やすことになります。現状でも返済が厳しいのに、新たな借金を抱えて返済負担額を増やせば、近い将来にかならず破産するでしょう。
また、任意整理中に新たな借り入れをして他の借金を返そうとすると、多くのデメリットを被ることになるので絶対にやめてください。万が一、任意整理中の借り入れがバレてしまうと、弁護士の辞任や債権者との交渉決裂等のリスクが発生するでしょう。
自己破産や個人再生で生活再建を図るのがベター
任意整理和解後もしくは任意整理中に「借金の返済が厳しい」と感じたのであれば、任意整理ではなく自己破産や個人再生に切り替えたほうが良いです。任意整理中や和解成立後でも他の債務整理に切り替えられます。
自己破産や個人再生であれば、利息のみならず元金自体を減額や免除してもらえるため、任意整理したときよりも格段に借金の負担が軽くなります。
ただし、個々の状況によっては自宅を失ったり、資格制限を受ける期間があるなど、生活に著しく支障をきたすようなデメリットを受ける恐れもあるため、弁護士とよく相談のうえ慎重に方針を決定すると良いでしょう。
まずは当サイトで紹介しているような無料相談を受け付けている弁護士へ相談し、状況に合わせて対応を検討をしましょう。
まとめ
今回は、任意整理中にろうきんからの借り入れはできるのか?についてお伝えしました。任意整理中は、ろうきんに関わらずすべての金融機関からの借り入れが難しい。仮に借り入れ審査に通っても、さまざまなリスクが伴うため絶対に避けたほうが良いとのことでした。
任意整理以外の債務負担の軽減方法として、ろうきんの借り換えを利用する方法も有効です。ろうきんの借り換えはメリットが大きく、任意整理以上の効果をもたらす可能性もあります。任意整理中は借り入れが難しくなるため、任意整理をする前に借り換えのほうがお得になるのか否かを検討されたほうが良いでしょう。
なお、ろうきんは「非営利の金融機関」「助け合い制度」であることも相まって、任意整理和解後であれば借り入れ審査に通ることがあります。
とにかくお金が必要なのであれば、任意整理和解後にろうきんからの借り入れを申込むか、その他安全な資金調達方法を模索しましょう。
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任意整理中・任意整理後に借入したい場合のよくある質問
任意整理中でもろうきんなら借入できますか?
任意整理中はろうきんからの借り入れも難しいです。ろうきんも「金融機関」であることに変わりはないため、融資を行う際にはかならず信用情報の照会を行います。もしも信用情報に問題があれば、貸し倒れリスクを懸念して融資を断られるケースがほとんどです。
任意整理中に借入するとどのようなリスクがありますか?
任意整理の手続き中に借入すると、債権者との和解交渉に支障が出たり、弁護士や司法書士から契約解除されるなどして任意整理が失敗に終わる危険があります。
任意整理後はどのくらいの期間借入できなくなりますか?
任意整理の和解が成立し借金を完済した後、最長で5年間は大手消費者金融や銀行などでお金を借りることができなくなります。
任意整理中や任意整理後にどうしても借入したい場合はどうすればよいですか?
任意整理中でも契約者貸付制度なら借入が可能です。また、任意整理の和解後なら生活福祉資金貸付制度が利用できます。また、借金の負担が大きくお金を借りなければならない状況になっているなら、改めて自己破産や個人再生など、より借金の負担軽減効果の高い債務整理を検討することもおすすめします。
任意整理後に収入が減ったため返済が厳しくなり、他からお金を借りるしかないと考えています。
任意整理後に収入が減少したなら、お金を借りるよりも再和解や他の債務整理をする方がよいでしょう。他からお金を借りた場合、月々の返済額に新たに借りた金融機関への返済も加わるため、さらに返済が厳しい状況へ追い込まれるだけです。自己破産や個人再生を選べば、任意整理よりさらに借金の負担を軽減できる可能性が高いです。
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