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2024年11月現在

任意整理後のクレジットカード引き落としに関する注意点について

光熱費などをクレジットカードで支払っているのですが、任意整理をする前に何か注意すべき点はありますか?

任意整理を利用するとクレジットカードが使えなくなるので、任意整理を利用する前に引き落とし先を変更するなどの対策をとらなければ滞納扱いになって遅延損害金の支払いを求められてしまいます。

なるほど、任意整理でクレジットカードが使えなくなるのですね…。ということは、他にも注意しなければいけないことが多そうですが…。

例えば、現在クレジットカードで分割払い中のものは引き上げられる可能性がありますし、今まで貯めたポイントも消滅してしまいます。色々な不都合が生じるので、弁護士に相談をして、任意整理前にとるべき対策についてアドバイスをもらいましょう。

任意整理を利用するとクレジットカードが使えなくなるので、光熱費などの公共料金や携帯電話の使用料金などの支払い方法をカード決済にしている場合は、クレジットカードが使用不可になる前に引き落とし方法などを再設定する必要があります。

任意整理を利用する前に支払い方法を変更しておかなければ、公共料金などの支払いを滞納していると判断されてしまい、遅延損害金の発生などのデメリットが生じます。

引落先変更のタイミングがわからなければ、弁護士へ相談するとよいでしょう。

また、任意整理をするか迷っているのなら、一度当サイトの減額チェッカーを利用してみてはいかがでしょうか。

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この記事でわかること
  • 光熱費やスマホの使用料金などをカード決済に設定しているなら、任意整理を利用する前に引き落とし口座の再設定などの対策が必要。
  • 任意整理を利用する前に引き落とし口座再設定などの対策をとらなければ遅延損害金が発生するだけでなくライフラインがストップするリスクもある。
  • 任意整理をするときは、事前に弁護士に相談をして必要な手順を踏むのがスムーズな生活再建のポイント。

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監修
ゆら総合法律事務所
阿部 由羅(弁護士)

任意整理を利用する前にクレジットカードの引き落とし先は変更しよう

任意整理は利息・遅延損害金をカットして完済に向けた返済プランを作り直せる債務整理手続きの1つですが、同時に、クレジットカードが使えなくなるのでカード使用料金の引き落としができなくなるというデメリットが生じます。

そこで、任意整理でクレジットカードの引き落としができなくなる理由と事前の対応策について、以下2項目に沿って解説します。

  • 任意整理するとクレジットカードの引き落としができなくなる
  • 任意整理で引き落としができなくなる前に対策をとろう

それでは、任意整理によるクレジットカード利用への影響とその対応策について詳しく見ていきましょう。

任意整理するとクレジットカードの引き落としができなくなる

任意整理を利用するとクレジットカードが使えなくなるのでカード決済の引き落としができなくなります。

なぜなら、任意整理の利用によって信用情報機関に事故情報が登録される結果、クレジットカードの与信審査に通らなくなるからです。

信用情報機関とは消費者個人の信用情報を管理する組織で、全国銀行個人信用情報センター(KSC)日本信用情報機構(JICC)株式会社シー・アイ・シー(CIC)の3つの機関があり、カード会社や金融機関は審査などのタイミングでこれらの信用情報機関で共有されている情報を参照します。

したがって、任意整理でクレジットカード会社への借金を対象とするか否かにかかわらず、任意整理を利用した時点でブラックリストへの登録は免れず、すべてのクレジットカードは使用不可になってしまいます。

光熱費の引き落としができないとライフラインがストップするおそれがある

光熱費などの公共料金の支払い方法をカード決済に設定している場合には、任意整理でクレジットカードの引き落としができなくなると滞納状況に陥ってしまう結果、以下3点のデメリットが生じるおそれがあります。

  • ①延滞利息の発生
  • ②ライフラインの供給停止
  • ③強制解約のリスク

①について、光熱費のうち、電気代とガス代は支払い期日に使用料金を引き落としできないと延滞利息が発生します。

契約している電力会社・ガス会社によって延滞料金の算定基準となる延滞利息は異なりますが、延滞日数に応じて支払い負担が重くなります。

②について、電気代・ガス代・水道代のいずれも、一定の所定延滞日数を経過した段階で供給が停止されるので、生活上たいへんな不便が生じてしまいます。

ライフラインの再開を希望する場合には、延滞利息を含めて滞納分全額の支払いが必要です。

クレジットカードの引き落としが出来ない結果すべてのライフラインの供給がストップした場合には、生活に必要と考えられるものの滞納料金から支払う(一般的には、「電気代→水道代→ガス代」の優先順位と考えられています)ようにしましょう。

③について、民間の電力会社やガス会社と契約している場合に滞納日数が増えてしまうと、供給契約が強制解約されるリスクがあります。

携帯電話・スマホ使用料の引き落としができないと携帯ブラックになるおそれがある

携帯電話やスマホの使用料金をクレジットカード決済にしている場合には、引き落としができないと携帯ブラックになるおそれがあります。

携帯ブラックとは、携帯電話使用料金の滞納などの情報をキャリア間で共有されている契約者のことです。

一度の滞納だけで携帯ブラックに登録されることはありませんが、クレジットカード決済ができない日数が重なってしまうと、悪質な滞納者として携帯ブラックに登録されてしまいかねません。

携帯ブラックになると現在所有している携帯電話の使用不可・強制解約されるだけではなく、新規の契約や更新不可他キャリアの契約もできない可能性があります。

任意整理で引き落としができなくなる前に対策をとろう

任意整理を利用するとクレジットカード決済の引き落としができなくなりますが、そのまま放置してしまうと、カード決済を登録している各種サービスを受けられなくなってしまいます。

そこで、クレジットカードが使えなくなる日常生活への悪影響が生じないように、任意整理を利用する前に対策をとっておくのが重要となります。

任意整理をする前に公共料金などの支払い方法を変更しておく

任意整理を利用する以上、クレジットカードの引き落としができなくなる状況に追い込まれるのは間違いないので、任意整理を利用する前に支払い方法を変更するのが重要です。

具体的には、以下5点の方法が考えられます。

  • 【公共料金などの支払い方法1】銀行の口座振替
  • 【公共料金などの支払い方法2】納付書払い
  • 【公共料金などの支払い方法3】デビットカード
  • 【公共料金などの支払い方法4】家族カード
  • 【公共料金などの支払い方法5】プリペイドカード

なお、「クレジットクレジットカード会社を任意整理の対象から外せば、そのカードは引き続きを任意整理後にも使える」というのは間違いです。

なぜなら、任意整理を利用すると、対象がカード料金以外の場合でもクレジットカードの強制解約事由に該当し、すべてのクレジットカードが使えなくなるからです。

したがって、債務者名義のクレジットカードは一切公共料金などの支払いに使えないので、以下それぞれの方法をご検討ください。

【公共料金などの支払い方法1】銀行の口座振替

銀行の口座振替とは、口座振替手続きを済ませたものについて毎月自動的に普通預金口座から引き落としがされるサービスのことです。

給料が振り込まれる口座と同じにしておけば家計を一元管理できますし、残高不足で引き落としができないリスクを軽減できます。

また、多くの主要銀行でネットから口座振替手続きができるようになっているので、公共料金や携帯電話の使用料金、生命保険などの払い忘れにも対応できるでしょう。

【公共料金などの支払い方法2】納付書払い

納付書払いとは、郵送される毎月の使用料金などの納付書を利用して、金融機関の窓口やコンビニなどで支払いをする方法です。

郵送される納付書をそのまま持参するだけで支払いができるのでわかりやすい支払い方法ではありますが、納付書の発行手数料が加算されたり、支払期限を忘れて滞納するリスクがあるので注意しましょう。

【公共料金などの支払い方法3】デビットカード

デビットカードとは、口座残高を限度としてカード決済ができるもので、デビットカード決済をして即時に銀行口座から引き落としが行われるものです。

デビットカードはどんどん普及しているので、クレジットカードとの違いは引き落としが行われるタイミングだけで、他のサービス面における違いはほとんどありません。

ただし、デビットカード発行会社によっては公共料金の支払いには設定できなかったり、使用するために条件があったりするので適宜利用規約などをご確認ください。

【公共料金などの支払い方法4】家族カード

家族カードとは、カードの名義人が家族に使用させるために発行するクレジットカードのことです。

任意整理を利用した本人は信用情報機関に事故情報が登録されるのでクレジットカードを使えなくなりますが、本人以外の信用力には一切影響がありません

したがって、債務者本人名義のクレジットカードを使用できない状況になっても家族名義のクレジットカードは使えるので、公共料金の支払い方法先を家族カードに変更すれば従来通りカード決済を継続できます。

【公共料金などの支払い方法5】プリペイドカード

プリペイドカードとは、事前に入金した金額を上限にカード決済できるカードのことです。

プリペイドカードは任意整理で使えなくなるクレジットカードの代わりにカード決済の利便性を享受できる方法の1つではありますが、公共料金や携帯電話使用料金のような毎月発生するお金の支払いには使えないことが多いので、カードの規約内容などをご確認ください。

任意整理する前に口座からお金を引き出しておく

任意整理を利用する前に、任意整理の対象にするクレジットカードの引き落とし口座からお金を引き出しておくようにしてください。

なぜなら、任意整理で返済状況を改善しようとしているのに、口座に残高がある限りいつまでも引き落としが続いてしまうからです。

任意整理を弁護士に依頼する場合には、任意整理の対象クレジットカードのカード会社に対して受任通知を送付した段階で当該クレジットカードは強制解約されて使えなくなります。

したがって、弁護士と相談をして、銀行口座の残高をゼロにするなどの対策をとってから受任通知送付などの任意整理手続きに着手してもらうようにしましょう。

このように、任意整理に強い弁護士に任せれば、債務者の日常生活に生じる悪影響を可能な限り軽減するためのアドバイスを期待できます。どうぞお気軽にご相談ください。

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任意整理する場合のクレジットカードに関する各種注意点

以上のように、任意整理を利用するとクレジットカードを使えなくなるので事前に公共料金などの引き落とし先を変更することが重要なポイントとなりますが、他にも、クレジットカードが使えなくなることに関連した注意点を押さえる必要があります。

任意整理を利用することで生じるクレジットカード関連の注意点は以下の3項目です。

  • ①クレジットカードのポイントが消滅する
  • ②ETCが利用できなくなる
  • ③クレジットカード決済で分割払い中の商品は取り上げられる

それでは、それぞれの注意点について見ていきましょう。

①クレジットカードのポイントが消滅する

任意整理を利用すると、任意整理の対象となるクレジットカードは弁護士が受任通知を送付した段階で、任意整理の対象外のクレジットカードはカード会社が与信審査を行った段階で強制解約扱いになるので、その段階でカードのポイントが消滅してしまいます。

現在はキャッシュレス決済が主流になっているので、ポイント還元が多いクレジットカードを利用してきたという債務者も少なくないでしょう。

したがって、クレカが強制解約されてポイントが消滅するまでに使ってしまうのがおすすめです。

②ETCが利用できなくなる

ETCカードとは、高速道路料金をキャッシュレスで決済できる専用カードです。

ETCカードはクレジットカードの付帯サービスとして発行できるものなので、債務者が任意整理を利用すると債務者名義のクレジットカードの引き落としができなくなる以上、メインのクレジットカードの有効性を前提とする債務者名義のETCカードも使えなくなってしまいます

ETCカードには代替手段がある

任意整理を利用するとETCカードも強制解約されますが、現金払いを強制されるわけではありません。

事故防止への配慮からメインカードの利用停止後も一定期間は使えることもあるので、普段から高速道路を使用するという方は、できるだけ早期に以下2点の代替手段を検討するのがおすすめです。

  • ①ETCパーソナルカード
  • ②家族カードのETCカード

①について、ETCパーソナルカードとは、クレジットカード機能が付いていないETC利用に特化したカードのことです。

高速道路の利用予定額に応じて事前に保証金を支払えば、ETCレーンを使用できるようになります。

ETCパーソナルカードの発行時には与信審査が行われないので、任意整理を利用した債務者本人が申し込むことも可能です。

②について、任意整理後もカード決済ができるように家族カードを発行している場合には、家族カードに付帯するサービスとしてETCカードを発行すれば、以前と同じようにETCレーンを使用できます。

ただし、家族カードのETCカードは家族名義で発行されているものなので、使い過ぎたり引き落としができなかったりすると家族の信用が毀損されてしまうので、家族本人の了承のもと、計画的な利用を心がけましょう。

③クレジットカード決済で分割払い中の商品は引き上げられる可能性も

クレジットカード決済のうち、分割払い(ショッピングローン)で商品を購入している場合には、任意整理を利用すると分割払い中の商品が引き上げられる可能性があります。

なぜなら、クレジットカードの分割払いを選択すると、完済まではクレジットカード会社に所有権が留保されるという扱いがなされるからです。

したがって、分割払い中に任意整理を利用すると、所有者であるカード会社が債務者のもとから当該商品を引き上げて借金残債に充てることになります。

なお、分割払い中のすべての商品が取り上げられるわけではありません。

自動車や家電などの高額品や、ゲーム機器などの換金性の高い商品だけが引き上げの対象なので、日用品などはそのまま使えるのでご安心ください。

以上のように、社会生活のあらゆる場面に普及しているクレジットカードが使えなくなるとさまざまな弊害が生じることになるので、借金問題に強い弁護士に相談をして、スムーズに生活再建を送るためのアドバイスを求めましょう。

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任意整理の不安は弁護士への相談がおすすめ

借金返済で困っている債務者にとって重要なのは、適切な方法で債務整理を行うこと債務整理の利用後の生活再建を堅実に行うことの2点です。

なぜなら、債務者の事情に即した債務整理手続きを利用しなければ借金問題をクリアできたとしても想定外のデメリットを被りかねませんし、債務者の生活実態にそぐわない債務整理手続きを選択してしまうと債務整理後の生活が成立しなくなるおそれがあるからです。

したがって、債務整理の効果を最大限発揮するためには借金問題に強い弁護士に相談するのがおすすめです。

特に、任意整理を希望している債務者が弁護士に相談すれば以下のメリットを得られるでしょう。

  • 弁護士に相談すればクレジットカード引き落とし不可の対処法を教えてくれる
  • 弁護士に任意整理を依頼すれば返済督促がストップする
  • 弁護士に相談すれば任意整理以外の債務整理も検討してくれる

それでは、任意整理を弁護士に相談するメリットについてそれぞれ見ていきましょう。

弁護士に相談すればクレジットカード引き落とし不可の対処法を教えてくれる

任意整理を利用するとクレジットカードの引き落としができなくなるなどのデメリットが生じますが、弁護士に相談すれば、任意整理でクレジットカードに生じるデメリットや対処法など、債務者の実生活面への影響にも配慮して丁寧に教えてくれます。

任意整理を利用するとクレジットカードの引き落としができなくなりますが、以下の代替方法を検討することで任意整理後の生活への悪影響を回避・軽減することができます。

  • ①ブラックリスト情報が抹消されるのを待つ
  • ②デビットカード・プリペイドカードなどの代替カード決済手段を選択する
  • ③現金払いに統一して家計管理を意識する

弁護士が教えてくれるクレジットカード関係のポイントについて、それぞれ解説します。

ブラックリスト情報が抹消されるのを待つ

①について、任意整理を利用すると全国銀行個人信用情報センター(KSC)日本信用情報機構(JICC)株式会社シー・アイ・シー(CIC)の3つの信用情報機関に事故情報が登録されてブラックリストとして扱われますが、任意整理利用後にブラックリスト情報が登録されるのは約5年間です。

したがって、ブラックリスト登録期間である5年が過ぎれば事故情報が抹消されるので、再びクレジットカードの新規発行を申し込めるようになります。

ただし、任意整理によるブラックリスト登録明けにクレジットカードの新規発行を求める際には、以下のポイントに注意をして申込みをする必要があります。

  • 開示請求をして事故情報が抹消されているのか確認する
  • 任意整理の対象外のカード会社を選ぶ
  • 短期間に複数のカード会社に申し込みをしない
  • キャッシング枠を希望しない

これらはカードの新規発行を申し込む際の代表的な注意点ですが、弁護士に相談すれば債務者の実情に応じてさらに有益なポイントを教えてくれるので、どうぞお気軽にご相談ください。

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デビットカード・プリペイドカードなどの代替カード決済手段を選択する

ブラックリストに登録されている5年間も、デビットカード・プリペイドカード・家族カードを利用すればクレジットカードと同じようにカード決済の利便性を享受できます。

デビットカード プリペイドカード 家族カード
メリット ・預金残高までしか使えないので使い過ぎ防止 ・事前にチャージした金額しか使えないので使い過ぎ防止 ・通常のクレジットカードと同じように使える
デメリット ・残高不足になると決済できない
・クレカよりも使える場面は少ない
・都度チャージが手間
・デビットカードよりも使える場面は少ない
・使いすぎると家族に迷惑がかかる

このように、債務者本人名義のクレジットカードの代替手段は用意されているので、自分の生活スタイルに適したサービスを利用しましょう。

現金払いに統一して家計管理を意識する

任意整理後はカード決済を活用せずに現金払いに統一するのもおすすめの方法です。

なぜなら、カード決済は実際に使った金額を把握するのが難しいので、よほど意識して家計を管理しなければ再度借金を抱えるリスクがあるからです。

毎月の収入を正確に把握して、毎月使えるお金を現金で管理すれば、使える金額を目で見て理解できます。

任意整理後の生活の中では借金の返済を継続しつつ家計を管理する必要があるので、完済までは意識して現金払いをする方が、スムーズに生活再建ができる可能性があるでしょう。

弁護士に任意整理を依頼すれば返済督促がストップする

任意整理だけに限らず、債務整理を弁護士に依頼すれば、その段階で債権者からの返済督促がストップします。

なぜなら、任意整理などの依頼を受けた弁護士は、速やかに債権者に対して受任通知を送付し、受任通知の送付を受けた債権者は取立て行為ができなくなるからです。

債権者からの執拗な返済督促から解放されれば、債務者は任意整理などの準備に集中できます。

スムーズに生活再建のステップを踏み出すためにも、できるだけ早期に弁護士に相談しましょう。

弁護士に相談すれば任意整理以外の債務整理も検討してくれる

弁護士に相談すれば、債務者の状況に応じた適切な債務整理手続きを選択してくれます。

そもそも、債務整理には、任意整理・自己破産・個人再生の3種類の手続きが用意されていますが、各債務整理手続きにメリット・デメリットがあるので、どの長所・短所を取捨選択するかが生活再建にとって重要です。

自己破産・個人再生・任意整理のメリット・デメリットは、以下のように整理できます。

自己破産 個人再生 任意整理
メリット ・すべての借金返済義務がなくなる
・無職でも利用できる
・借金の減額効果が大きい
・ローン返済中の自宅を手元に残せる
・将来利息と遅延損害金をカット
・債権者と自由に交渉できる
デメリット ・自宅などの財産が処分される
・破産手続き中に制限される職業がある
・借金の理由に制限あり
・裁判所の手続きが複雑
・無職では利用できない
・借金減額効果が弱い

債務整理手続きは債務者自身でも行えるものですが、法律の素人である債務者にはどの債務整理手続きが適切かを判断するのは難しいでしょうし、クレジットカードの引き落としができなくなるなどの実生活面への悪影響などを把握するのも簡単ではないという事情があります。

したがって、債務者ごとに避けたいデメリットや享受したいメリットが異なる以上、弁護士に債務者の状況を客観的に分析してもらったうえで、債務整理後の生活ができるだけ楽になるような方法を検討してもらうのがおすすめです。

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まとめ

任意整理を利用すると債務者名義で発行しているすべてのクレジットカードの引き落としができなくなるので、公共料金や携帯電話使用料金などの支払いができなくなります。

変更手続きが面倒で放置したままでは滞納扱いになって延滞料金やサービスの強制解約といったデメリットが生じるので、任意整理を利用する前に支払い方法の変更を行うようにしてください。

例えば、銀行の口座振替、納付書払い、デビットカードの利用などの方法が考えられるので、生活再建を目指す債務者の実情に合った方法を選択しましょう。

このように、任意整理を利用するとクレジットカードの引き落としがストップするなどの形で日常生活に影響が生じるので、任意整理を利用する前の段階で借金問題に強い弁護士に相談をして、債務整理手続きに入る前に行っておくべき対処法などを教えてもらうのがおすすめです。

借金問題に関する相談は無料で対応してくれたり、債務整理に必要な弁護士費用の分割払いなどにも対応してくれたりする弁護士は多いので、どうぞお気軽にご相談ください。

任意整理のよくある質問

光熱費の支払いをクレジットカードの引落しにしているのですが、任意整理をするときはどうしたらよいですか?

任意整理後はクレジットカードが利用できなくなるため、口座振替や現金払いへ変更しておくとよいでしょう。

任意整理の際に、光熱費の支払い方法の変更を忘れるとどうなりますか?

まず、利息や遅延損害金が発生します。
また、滞納が続くと水道や電気などのライフラインが止まったり、強制解約されてしまうリスクもあります。

公共料金の引落しに使っているクレジットカードを任意整理しなければ、任意整理後も利用し続けられますか?

クレジットカード会社は定期的に途上与信といって、利用者の信用情報をチェックしています。
そのため、任意整理から外したクレジットカードでもいずれ利用停止となります。
任意整理前後のクレジットカードの扱いには注意が必要なので、弁護士の指示をよく聞くとよいでしょう。
STEP債務整理「債務整理に力を入れるおすすめの弁護士を紹介」

任意整理をしてブラックリストに載ったら、いつ解除されますか?

完済後5~10年ですので、最短で完済から8年であることが一般的です。
事故情報が抹消されているかは、信用情報機関へ照会すればわかります。

任意整理をしてブラックリストに載ると、戸籍などにもその履歴が登録されてしまいますか?

その心配はありません。
ブラックリストに載っているのが照会できるのは信用情報機関のみで、さらに事故情報が登録されている間だけです。

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更新日 : 2024年11月18日
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