リボ払いを今すぐやめたいと悩んでいる人は少なくありません。リボ払いは高額な手数料がかかるため、場合によっては元金が全く減らない可能性もあるためです。
リボ払いをやめるためには、残高を完済する必要があります。できる人は、多少無理をしてでも一括返済するようにしてください。しかし、どうしても資金に余裕がないという人もいると思います。そういった場合は、繰上返済をして早期完済するという解決方法も有効です。
一方で、一括返済も繰上返済も難しくて解決の糸口が見えないという人は、債務整理をおすすめします。債務整理することで、無理なく返済できる金額まで借金の負担を減らすことが可能です。
債務整理をするにはまず、債務整理に力を入れる弁護士・司法書士事務所へ相談し、自分の債務状況や希望にあった債務整理の方法を提案してもらいましょう。
もし、いきなり弁護士・司法書士事務所へ相談するのが心配なら、以下の借金減額診断チェッカーを利用してみましょう。簡単な質問に答えるだけで、債務整理でどれだけ借金が減るのか無料で診断してくれます。
- リボ払いでの支払いを今すぐやめたいなら一括返済をする
- 繰上返済することで早期にリボ払いをやめることができる
- クレジットカード会社によって一括返済や繰上返済の手続方法が違う
- 一括返済や繰上返済が困難な場合は債務整理を検討することがおすすめ
リボ払いは特徴を理解していないと危険?
リボ払いは特徴を理解していないと非常に危険です。
特徴を理解していないことによって「返済しても元金が減らない」という状況に陥っていても気付かない恐れがあります。
そこで、この項目ではリボ払いの特徴を紹介します。リボ払いの特徴は以下のとおりです。
- 手数料が高い
- 支払額が一定のため返済に時間がかかる
- 返済している気になりやすい
それぞれ詳しく解説していきます。
リボ払いの一般的な手数料は実質年率15%と高い
代表的なクレジットカード会社のリボ払い手数料は、実質年率15%程度に設定されているケースが多いです。
クレジットカード名 | リボ払い手数料(実質年率) |
---|---|
エポスカード | 15.0% |
JCBカード | 15.00% |
セゾンカード | 15.00% |
dカード | 15.0% |
三井住友カード | 15.0% |
Yahoo!カード | 18.0% |
楽天カード | 15.00% |
au PAY カード | 15.00% |
※クレジットカードの種類によって、手数料率は異なります。
この年率は、カードローンの金利や分割払いの利息と比較しても高めの数値になります。
ちなみに、カードローンの金利が「4.0〜14.5%」程度、クレジットカードの分割払いの利息は「12%〜14%」程度です。
このようにリボ払いは手数料が高額なため、できる限り使用しないことをおすすめします。
支払額が一定のため返済に時間がかかる
リボ払いは月々の返済金額が一定のため、完済までに時間がかかります。利用額が高額で、毎月の返済額が少額の場合はなおさらです。
しかも、前述したとおりリボ払いは手数料が高額なため、最悪の場合は毎月返済しても手数料しか支払えておらず、元金はまったく減っていないケースもあり得ます。
こういった事態を防ぐためには、リボ払いを使用しないのが一番です。
もし、すでにリボ払いで高額な買い物をしてしまったという人は、一括返済や繰上返済をおこなうようにしてください。一括返済や繰上返済が難しいほど利用残高が高額な場合は、自力でリボ払いをやめるのは困難な状況に陥っている可能性が高いです。弁護士などの専門家に相談して、債務整理で返済負担を減らすことを検討するとよいでしょう。
返済している気になりやすい
リボ払いは毎月返済しているので、返済している気になりやすいです。
しかし、毎月の返済額を少額に設定していると、元金が少ししか減っていないというケースもあり得ます。
このように元金が減らない状態で、さらにリボ払いを利用するのは危険です。
リボ払い手数料は「利用残高に対して年利◯%」という形でかかります。つまり、利用残高が増えれば増えるほど、支払うリボ払い手数料も高くなるのです。
元金が減らない状況でリボ払いを続けた結果、利用残高が膨れ上がり、支払いは毎月固定でも元金がまったく減らない状態に陥りかねません。
こういった事態から抜け出すには、きちんと完済できる目処を立てて利用することが重要です。
リボ払いをやめることはいつでも可能
リボ払いには、基本的に「一度利用し始めたらやめられない」という縛りはありません。
(ただし「リボ払いの利用で◯◯がもらえる」などのキャンペーンを実施している場合、リボ払い設定を解除したことで特典がもらえなくなる可能性はあります)
リボ払いは、自分の判断でいつでもやめることが可能です。
リボ払いを利用していて手数料や返済の負担が大きいと感じたら、クレジットカード会社へ依頼して解除手続きをおこないましょう。
リボ払いをやめるにはクレジットカード会社へ解除手続きを依頼する
リボ払いをやめるためには、各クレジットカード会社の会員サイトや電話を通じて、リボ払いの解除手続きを依頼する必要があります。
主なクレジットカード会社のリボ払い設定を解除する方法は、以下のとおりです。
クレジットカード名 | 解除方法 |
---|---|
三井住友カード 「マイ・ペイすリボ」 |
会員サイト「Vpass」にログイン後、解除手続きをおこなう |
セゾンカード 「リボ宣言」 |
・パーソナルアンサー(自動音声ガイダンス) フリーダイヤル:0120-24-8376 カード番号#>暗証番号#>2139#(ショッピングリボ宣言解除) カード番号#>暗証番号#>2239#(キャッシングリボ宣言解除) ※24時間対応 ・会員サイト「Netアンサー」にログイン後、解除手続きをおこなう |
楽天カード 「自動リボ」 |
会員サイト「楽天e-NAVI」にログイン後「自動リボの登録・解除」より解除手続きをおこなう |
JCBカード 「スマリボ」 |
・会員サイト「MyJCB」 1.MyJCBにログイン 2.トップ画面上部のメニューより「リボ・分割払い&キャッシング」を選択 3.「スマリボ(登録型)の登録・変更」を選択 ・JCBショッピング支払方法変更テレホンサービス 0120-802-570(24時間 / 年中無休 / 自動音声) 1.JCBカード番号(16桁)を入力 2.メニュー番号「1」「ショッピングリボ払いに関する変更の登録」を選択 3.メニュー番号「4」「スマリボ解除」を選択 4.暗証番号(4桁)を入力 |
エポスカード 「いつでもリボ」 |
会員サイト「エポスNet」にログイン後「いつでもリボ登録・解除」より解除手続きをおこなう |
au PAY カード 「あらかじめリボ」 |
会員サイトにログイン後、解除手続きをおこなう 1.[あらかじめリボを設定する]をクリック 2.あらかじめリボを設定・解除欄にある[設定・解除する]をクリック 3.あらかじめリボを解除する画面の[OK]を選択 4.「あらかじめリボを解除しました。」の画面が出たら解除完了 |
リボ払い設定を解除する方法はクレジットカード会社によって異なるため、わからない場合は各クレジットカード会社のコールセンターへ電話して確認してください。
リボ払いをやめてもクレジットカードの使用は続けられる
なかには「リボ払いをやめると、そのクレジットカードの使用もできなくなるのでは」と考える人もいるかもしれません。
しかし、一般的にリボ払いをやめても、クレジットカード自体は一括払いや分割払いで使い続けられるため安心してください。
また、リボ払い設定を解除した後に、再びリボ払いへ変更することも可能です。
ただし、クレジットカードが「リボ払い専用カード」の場合は、リボ払い以外の支払方法で利用できないこともあるので、自分が所有しているクレジットカードの種類をよく確認するとよいでしょう。
リボ払いを早くやめる3つの方法と注意点
リボ払いは残高の返済が終わらないかぎりやめることができません。そのため、今すぐやめるには一括返済の手続きをして残高を全額返済する必要があります。
しかし、一括返済は多額の現金が必要になることが多く、無理をしても厳しいという人も多いです。そういった人は、返済額を増額して返済する繰上返済を活用することで、早期に残高を減らせます。
もし、一括返済や繰上返済が難しいときは、既に自力でリボ払いをやめるのは困難な状況に陥っている可能性が高いです。弁護士などの専門家に相談して、債務整理で返済負担を減らすことを検討するとよいでしょう。
次の項目から、リボ払いを早くやめる具体的な方法と、それぞれの方法をおこなううえでの注意点について、詳しく解説します。
【方法1】クレジットカード会社に手続きを依頼して「一括返済」する
リボ払いを一括返済するためには、電話や会員サイトで一括返済の手続きをおこない、銀行振込で支払う方法が一般的です。ただし、クレジットカード会社によって手続方法や、申込期限の有無など注意点が異なる場合もあるので注意してください。
たとえば、セゾンカードの場合は、クレジットカードの裏面にあるコールセンターに連絡して、一括返済をおこなう旨をオペレーターに伝えることで手続きが可能です。担当オペレーターより、銀行振込やセゾンATMへの入金などの返済方法が案内されるので、それに従って返済します。
このように同一のクレジットカード会社でも、ATMへの入金や銀行振込など複数の返済方法があるケースもあるので、一括返済をする際にはクレジットカード会社に返済方法を確認するようにしてください。
クレジットカード会社によって一括返済の手続方法が違うので注意が必要
前述したように、クレジットカード会社によって一括返済の手続方法は異なります。代表的なクレジットカード会社の返済方法をまとめたので、確認してみてください。
クレジットカード会社名 | 一括返済の手続方法 | ||
---|---|---|---|
楽天カード | コールセンターに連絡してから銀行振込 | 会員サイトの「楽天e-navi」からリボ払いのおまとめ払いを利用 | − |
イオンカード | コールセンターに連絡してから銀行振込 | 会員サイトの「MyPage」または公式アプリから「リボ払い増額サービスを利用 | − |
三井住友カード | コールセンターや会員サイトで手続きをして銀行振込 | コールセンターや会員サイトで手続きしてから口座引き落とし | コールセンターや会員サイトかで手続きをしてATMから返済 |
エポスカード | コールセンターや会員サイトで手続きをして銀行ATMから返済 | コールセンターや会員サイトで手続きをしてインターネットバンクから返済 | コールセンターや会員サイトで手続きをしてコンビニATMから返済 |
オリコカード | コールセンターに連絡して銀行振込 | − | − |
セゾンカード | コールセンターや会員サイトで手続きをしてから銀行振込 | − | セゾンATMからセゾンカードを利用して返済 |
dカード | − | − | 提携金融機関のATMから返済 |
auカード | コールセンターや会員サイトで手続きをして銀行ATMで返済 | コールセンターや会員サイトで手続きをしてインターネットバンクから返済 | コールセンターや会員サイトで手続きをしてコンビニATMから返済 |
上記以外のクレジットカード会社については、各クレジットカード会社のコールセンターに電話して一括返済手続きの方法を確認するようにしてください。
クレジットカード会社によっては一括返済の手続きに申込期限がある
クレジットカード会社によっては、一括返済するときの手続きに申込期限があります。たとえば、会員サイトから楽天カードの一括返済手続きをする場合は、10日までに手続きをおこなう必要があります。この期限を過ぎた場合、手続内容が反映されるのは翌月になってしまい、次回の支払日まで余分に手数料がかかるため注意してください。ただし、電話で手続きをし銀行振込をおこなえば、支払日を待たずに返済することが可能です。
このようにクレジットカード会社によっては、手続きに申込期限があります。手続きが間に合わないと一括返済が翌月になる可能性があるので注意してください。
一括返済の支払額は元金と支払日までの日割りの手数料を足した金額
一括返済時は、元金と支払日までの日割りの手数料を支払う必要があります。
たとえば、手数料が年率15%のリボ払いで10万円の買い物をして毎月1万円の返済をする場合、初月の手数料は1,250円です。このリボ払いを15日間で一括返済した場合、日割りの手数料と元金を足した100,725円を返済しなければなりません。
このように、リボ払いは一括返済する日によって手数料を日割りで支払うため、返済額が変わります。必ずクレジットカード会社に連絡して、一括返済するタイミングでの残高を確認するようにしてください。
【方法2】銀行振込やATMへの入金で「繰上返済」する
一括返済が厳しい場合は、繰上返済が有効です。繰上返済をおこなうことで、一度に返済する金額を増額できるため、予定よりも短期間で完済できます。くわえて、支払う手数料を減額できるので、繰上返済を利用して返済を早めるのがおすすめです。
繰上返済の方法は、クレジットカード会社の銀行口座に振り込むか、コンビニATMを利用して返済するのが一般的です。ただし、クレジットカード会社によっては、事前にコールセンターへ連絡が必要な場合もあるので注意してください。
繰上返済をした月は二重負担になる
繰上返済をした月は、月々の支払いに加えて繰上した金額を支払うことになるため、二重負担になります。そのため、繰上返済による支払額と月々の返済額の合計を把握することが重要なポイントです。
繰上返済することで生活費などの必要な資金が足りないという状況にならないように、計画を立てて返済するようにしてください。
クレジットカード会社によっては繰上返済の入金ができない期間や時間帯がある
クレジットカード会社によっては、締日の直後やクレジットカード利用の直後など、繰上返済の入金受付をしていない期間や時間帯を設けている会社があります。
たとえば、JCBカードのリボ払いをコンビニATMで繰上返済する場合には、23時50分から翌0時10分の間は返済できません。
そういった規定はクレジットカード会社によって異なるため、クレジットカード会社やクレジットカード会社の提携金融機関に問い合わせるようにしてください。
クレジットカード会社によって繰上返済の返済単位が違うので注意が必要
クレジットカード会社によって繰上返済の返済単位が違うので注意が必要です。基本的にATMで返済する場合は1,000円単位や1万円単位での返済になります。一方で、口座引き落としの場合は1円単位から返済が可能なケースが多いです。
たとえば、イオンカードの場合は、提携ATMを利用して1,000円単位での返済が可能です。
利用しているクレジットカード会社の返済単位を確認して、返済金額を決めるようにしてください。
【方法3】一括返済や繰上返済ができないときは「債務整理」をする
リボ払いの残高を一括返済や繰上返済する目処が立たない場合は、債務整理を検討することをおすすめします。
債務整理とは国が認めた借金救済制度のことで、返済負担を大幅に減らすことが可能な手続きです。リボ払いの場合は手数料が高額なため、債務整理の一つである任意整理によって手数料をカットし、返済額を大幅に減らす効果が期待できます。
もし、任意整理では間に合わないほど利用残高が多いなら、自己破産や個人再生も検討するとよいでしょう。自己破産や個人再生をすることで、リボ払い残高の支払いを免除することや大幅に減額することが可能です。
自力での返済が困難なほどリボ払い残高が膨らんでいても、債務整理をすれば解決は可能です。
なお、債務整理は手続きが複雑で専門知識も必要なので、まずは債務整理を積極的に扱う弁護士などの専門家へ相談するようにしてください。
リボ払い設定を解除したのにリボ払いがやめられないのはなぜ?
「リボ払い設定を解除したのに、翌月の利用明細を確認したらリボ払いがまだ続いていた」
このような場合「設定を解除したはずなのになぜリボ払いがやめられないのか」疑問に思う人も多いでしょう。
じつは、リボ払い設定を解除してもリボ払いをすぐにはやめられないことがあります。
その理由について、次の項目から詳しく解説します。
リボ払いの利用残高が残っていると設定を解除しても支払いは続く
リボ払い設定を解除するには、電話やWebなどを通じてクレジットカード会社に連絡をします。
リボ払い設定を解除すると、以降はクレジットカードを利用しても自動的にリボ払いになることはありません。
ただし、リボ払い設定を解除しても、それ以前の支払いで生じたリボ払い残高はそのまま残ります。
自動的にリボ払い残高が1回払いになることはありませんので、注意が必要です。
リボ払いの利用残高を確認する方法
前述したように、リボ払い残高が残っている場合、リボ払い設定を解除してもすぐにはリボ払いをやめられません。
リボ払いをやめる際は、リボ払い残高がいくら残っているかを必ず確認しましょう。
利用残高を確認するには、主に以下3つの方法があります。
- 会員サイト
- コールセンターへの電話
- 毎月郵送されてくる利用明細
リボ払いの利用残高を確認してみて、もし一括返済が可能な金額なら、クレジットカード会社のコールセンターへ連絡して、一括返済をしてもよいでしょう。
一度リボ払いへ変更した利用残高は他の支払方法に変更できない
一部のクレジットカード会社は「あとからリボ」や「リボ変更サービス」などのサービスを提供しています。
これらのサービスを利用すれば、クレジットカードの1回払いやボーナス払いなどで買い物をしても、あとからリボ払いに変更できます。
ただし、これらのサービスを利用して一度リボ払いへ変更した利用残高は、後から1回払いやボーナス払い、分割払いなどの支払方法に変更ができないので注意が必要です。
まとめ
リボ払いの危険性を理解せずに利用することで、返済できずに悩んでいる人は大勢います。こういった事態を防ぐためには、リボ払いの特徴を理解しておくことが重要です。また、すでに利用してしまっている人は、すぐにやめる方法を知っておく必要があります。
この記事で解説した「リボ払いをすぐにやめる方法」や「リボ払いの危険性」を参考に、リボ払いから一刻も早く抜け出すようにしてください。