イオンカードの支払いは原則待ってもらえない
イオンカードの支払い期限を変更することは、原則できません。期限前にイオンカードに連絡して支払日を延長するよう頼んでも、決められた支払日の翌日から遅延損害金がつき、信用情報機関に延滞が記録されてしまいます。
イオンカードが加盟している信用情報機関は、以下の2社です。
信用情報機関が記録するのは金融事故情報だけではなく、毎月の入金履歴や支払い状況も記録されています。その月の支払いが遅れると、支払期日に間に合わなかったことがしっかり記録されてしまうのです。
長期滞納と違い、すぐに支払えば金融事故とはなりませんが、遅延の回数が多ければ審査に通りにくくなる可能性もあります。
支払いが間に合わなかった場合の流れ
イオンカードの引き落とし期日までに間に合わなかった場合、以下の2つの方法で後から支払うことになります。
- 再引き落としがかかる間に口座に入金する
- イオンカードに連絡して振り込みをする
引き落とし口座がイオン銀行なら再引き落としあり
イオンカードの引き落とし口座をイオン銀行にしている場合のみ、支払期日に引き落とせなかった場合に再引き落としがかかります。
イオンカードは、引き落とし期日が毎月2日に設定されています。この日に引き落としができないと、3、4、5日に再引き落としがかかります。
ただし、3~5日が、土、日、祝日と続いた場合は、イオン銀行の営業日以外になるため、再引き落としは行われません。
それ以外は振り込み、またはコンビニ払いの必要あり
イオンカードの引き落とし口座をイオン銀行以外に設定している場合は、再引き落としはされません。その場合、以下の方法によって支払いをしましょう。
- 振込口座を確認して支払い
- 振込依頼書の到着を待って支払い
- イオンウォレットでコンビニ払い
「イオン暮らしのマネーサイト」へログインして、または電話で振込口座を確認し、支払うことができます。電話は自動音声対応で、24時間受け付けています。手元にカードを用意し、音声案内に従って操作してください。
固定電話:0120-223-212
携帯電話からの場合:0570-064-750
イオンカードより振込用紙が届きます。それを待って、記載された指定口座に振り込みをする方法もあります。
また、アプリの「イオンウォレット」内のバーコードで、コンビニ払いをすることも可能です。
ただし、どの方法でも振り込み手数料がかかります。
(参照:引落とし日に支払いができなかった場合、どうすればいいですか。 | よくあるご質問| 暮らしのマネーサイト)
ワンポイント解説
<強制解約を防ぎたいなら2ヵ月以内に支払いをする>
イオンカードの強制解約を防ぎたいなら、遅くとも2ヵ月以内に支払いをしましょう。2ヵ月が経過すると、強制解約のリスクや信用情報にキズが付く可能性が出てきてしまいます。
イオンカードが強制解約されてしまえば、ポイントも失効します。イオンポイントは全国のイオングループ店舗で使うと2倍になる、イオンシネマで映画の割引を受けられるなど還元率がいいことが魅力ですが、強制解約されると全て失ってしまいます。
イオンカードの支払いが遅れることのリスク
イオンカードの支払いが遅れることには、以下のようなリスクがあります。
- 遅延損害金が発生し、債務が増えやすくなる
- イオンカードが一時停止、または強制解約される
- 督促が続いて周囲に滞納がバレる
- 信用情報にキズがつく
- 一括請求される
- 最終的には訴訟提起や給与差し押さえを受ける可能性も
基本的に滞納が長引くほどデメリットは高くなっていきます。
遅延損害金が発生する(滞納初日〜)
イオンカードを滞納すると、支払期日の翌日から遅延損害金が発生します。遅延損害金には、滞納に対するペナルティという意味合いがあるため、通常の利息より高利率です。
<イオンカードの遅延損害金>
キャッシング枠:20.0%
ショッピング枠:14.0%<イオンカードの利息>
キャッシングの実質年率:7.8%~18.0%
ショッピングは3回以上の分割払い:10.05%~12.04%
遅延損害金は支払い完了するまでかかり続けます。
イオンカードの利用が一時停止される(滞納初日〜)
イオンカードの支払いを滞納すると、滞納した翌日からイオンカードの利用が停止されてしまいます。
利用停止は支払いを完了すれば、3~5日程度で再開されますが、その間はイオンカードの利用だけでなく、ポイントの蓄積や利用もできなくなってしまいます。
督促が始まる(滞納1週間程度〜)
1週間程度滞納が続くと、イオンカードからの請求が始まります。督促は電話や手紙、またはメールで届き、最初は未払いを確認するよう促す程度から始まり、最終的には訴訟予告の通知が届いてしまいます。
通知が手紙で届いた場合、同居の家族に滞納がバレてしまう可能性もあるでしょう。
信用情報にキズがつく(滞納2ヶ月程度〜)
2ヵ月以上滞納が続くと、イオンカードから加盟している信用情報機関に長期延滞の事実が金融事故として報告されてしまいます。
信用情報にキズがつくと新たにカードを作ったり新しい借り入れをすることが難しくなります。カード会社や貸金業者などは、貸付を審査する際に信用情報機関に照会をかけるからです。
現在使っているクレジットカードも、審査や途上与信のタイミングで金融事故が判明すれば、使えなくなるでしょう。
いわゆる「ブラックリストに載る」という状態です。
イオンカードを強制解約される(滞納2ヶ月程度〜)
2ヵ月以上滞納が続くと、イオンカードが強制解約されてしまう可能性があります。強制解約されると、今まで貯めたイオンポイントも失効してしまいます。
一時利用停止と違い、強制解約されると完済してもカードの利用を復活させることはできなくなります。
イオンカードを経由して支払っている料金などがあれば、支払い方法を変更しておきましょう。家賃、光熱水費、携帯電話、サブスクリプションサービスなど、ポイント獲得のためにイオンカードを経由して支払っているものは多いかもしれません。
これらを変更しなければ、そちらの支払いも滞納になってしまいます。
遅延損害金を付して一括請求される(滞納2ヶ月程度〜)
2ヵ月以上滞納が続いて強制解約されると、イオンカードから、期限を決めて一括で支払うよう請求されてしまいます。請求額は、今までの遅延損害金を付した全額です。
場合によっては、取り立て業務が委託され、エー・シー・エス債権回収株式会社から請求が来る可能性もあります。
最終的には訴訟提起、強制執行へ
それでも支払わないと、訴訟提起などの裁判手続きを行使されます。イオンカードの滞納の場合、支払督促という手続きによる場合が多いでしょう。
支払督促とは、訴訟を簡単にした手続きで、異議申し立てをしなかった場合は最短4週間ほどで支払い命令が出て、相手側に財産差し押さえの権利が発生してしまいます。
訴訟や支払督促を申し立てられても、返済ができていないのだから基本的には反論をすることができません。遅延損害金を付した全額を支払うよう判決(決定)が出ることは避けられないでしょう。
その判決等をもとに強制執行を申し立てられ、財産の差し押さえを受けてしまいます。イオンカード申し込みの時から職場が変わっていなければ、給料差し押さえを受けるでしょう。
どうしても支払えないときの対処法
以上のように、イオンカードに対する支払いは、滞納期間が長くなるほど金額が増し、最終的には給料などの財産を差し押さえられてしまうこともあります。
どうしても支払えないときには、なるべく早く対処しなければなりません。支払いができない場合には、以下の3つの対処法があります。
- 何らかの方法で一時的にお金をつくる
- 信頼できる人から借りる
- 支払い方法を変更する
前月の19日までならリボ払いに変更する
どうしても支払いが間に合わない場合、支払期日前ならリボ払いに変更する方法があります。
イオンカードの支払期日は毎月2日です。翌月の支払い分が支払えない場合、前月の19日までならリボ払いに変更できます。
例えば、11月2日の支払い分が間に合わない場合、前月である10月19日までであれば、ショッピング分ならイオンウォレットにログインしてリボ払いにできます。
リボ変更方法について教えてください。 | よくあるご質問| 暮らしのマネーサイト
リボ払いの注意点
ただし、リボ払いにするのはどうしても支払えないときだけにしましょう。リボ払いには15%という高い手数料がかかるからです。
リボ払いには、毎月の支払額を減らし、返済額が一定になるため家計が管理しやすくなるというメリットがあります。
しかし、15%という高い手数料がかかるため残高が減りにくいうえ、毎月コンスタントに返済できているため、残高が増えているという危機感を抱きにくい傾向があります。
一度利用したらなかなか脱出することができないことで、「リボ地獄」とも呼ばれるほどです。
リボ払いにするなら一度だけにし、継続して利用しないよう注意しましょう。
短期的に一時金をつくる
家の不用品をメルカリやリサイクルショップに売却し、お金を作る方法もあります。一時的にお金が足りない場合であれば、なんとかなるかもしれません。
また、短期バイトや副業などでお金をつくることも検討しましょう。
家族や友人に頼る
家族や友人など、信頼できる人に頭を下げて、今回だけはお金を貸してもらうという方法もあります。
支払いができなくなった事情を誠実に説明し、借用書などを作成して返済計画を示すなど、誠実に頼むことで協力を得られやすくなるかもしれません。
家族や友人であれば、低利息または無利息で借りられるというメリットもあります。ただし、この方法を繰り返すと周囲からの信頼を失い、人間関係を壊してしまう可能性もあります。あくまでも一度だけしか使えない方法と考えましょう。
債務が大きすぎる場合、どうしても払えない場合は債務整理をする
他にも借金があったり、滞納金額が大きく返済が難しかったりする場合は、弁護士に相談して債務整理をすることも検討しましょう。
弁護士などが代理人として債務整理を開始すると、債権者からの取り立てが止まり、手続きが決まるまで一時的に返済をストップさせることができます。
債権者への返済を止めている間に、自分の収入のうちいくら返済に充てられるかを把握し、弁護士などと継続可能な返済計画を立てましょう。
早期に開始するほど返済負担が軽くなりますので、まだ大丈夫と思っている方でも、債務がいくら減るかを知るために、相談だけでもしてみるといいでしょう。
債務整理の3つの種類とその減額効果
債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」という3つの手続きがあります。どの手続きを選ぶべきかは、収入状況や債務状況、自分の希望なども合わせて、弁護士と相談して決めましょう。
それぞれの手続きのメリット、デメリットは以下のとおりです。
手続き |
方法 |
メリット |
デメリット |
任意整理 |
弁護士などが債権者と任意に交渉し、元本のみの分割弁済和解を目指す方法。 |
・返済期間中の利息を免除できる
・今まで発生した遅延損害金をカットできる
・整理する債権者を選べる
・職業制限がない
・周囲に知られるリスクが少ない
・財産を維持したまま借金整理ができる |
・任意整理に応じてくれない債権者もいる
・3~5年返済を継続する必要がある
・基本的に元金の減額には応じてもらえない |
個人再生 |
裁判所に申立てをおこない、元金の5分の1~10分の1程度まで債務を免除してもらう手続き |
・債務を大幅にカットできる
・マイホームを維持したまま借金整理できる
・ギャンブルや浪費による借金でも整理できる
・職業制限がない |
・手続きが煩雑
・安定・継続した収入があることを証明しなければならない
・住所・氏名が「官報」に掲載されるため、周囲に知られる可能性がある |
自己破産 |
裁判所に申し立てることで債務の免除を受ける手続き |
・返済義務が免除される
・収入が不安定でも申立てられる
・日用品や生活必需品、一部の財産は残すことができる |
・自分名義の不動産や預貯金、保険の返戻金などの財産が処分される
・職業制限を受ける
・官報に住所氏名が掲載されるため、周囲に知られる可能性がある |
債務整理を行うべきと考えられる状況
イオンカードでの利用額が大きかったり、そもそも収入が少なかったり、または他にも借金があり滞納リスクを抱えている場合は、早めに債務整理を検討した方がいいです。
具体的には、以下のような場合は一般的に債務整理をすべきタイミングと言われています。
- 借金総額が年収の1/3を超えている
- 多重債務状態である(イオンカード以外にも債務を抱えている)
- 休職や退職で収入が減り、返済できる見通しが立たなくなった
- 返済が苦しいと感じ始めて1年以上立つ
これらの場合は、債務整理を行うことにより経済状況が改善される可能性があります。
また、状況を長期間放っておくと深刻なペナルティに発展することも考えられます。最終的には給料や財産の差押により回収される恐れもありますので、そうならないうちに早めに手を打っておくことが重要です。
今後返済できる自信がない場合は、早めに弁護士等の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
イオンカードの支払い期日は、例え前もって連絡しても、返済日を変更してもらうことはできません。支払い期日を過ぎれば翌日から遅延損害金が加算され、信用情報に「滞納」の記録が残ってしまいます。
滞納へのペナルティは、以下のように遅れるほど重くなります。
- 遅延損害金が加算される
- カードの利用が一時停止される
- 電話や手紙などでの督促が始まる
- カードを強制解約され、ポイントも失効する
- 一括請求を受ける
- 訴訟や財産の差し押さえを受ける
ペナルティを最小限に抑えるためには、なるべく早く返済しなければなりません。
すぐに支払うことが難しい場合は、支払い方法をリボ払いに変更することも可能です。ただし、リボ払いは手数料が高いため、あくまでも緊急時のみにとどめましょう。
今後も返済が難しい場合には、債務整理も選択肢の一つとして検討しましょう。債務整理は早期に始めるほど返済の負担が軽くなります。弁護士に依頼することで、債権者からの取り立てを止めることもできます。
イオンカードの支払いが遅れてしまう場合は、なるべく早く対処し、デメリットを最小限に抑えましょう。
イオンカードの支払い遅れに関するQ&A
イオンカードの支払い日までに残高が間に合わない場合、再度の引き落としはしてもらえますか?
引き落とし口座がイオン銀行であれば、再引き落としがされます。イオンカードの支払期日が毎月2日なので、3~5日にイオン銀行の再引き落としがおこなわれます。
イオン銀行以外の銀行口座を引き落とし口座の場合は、振り込みまたはバーコード決済により支払います。イオンカードに問い合わせをして振込先を確認しましょう。
ただし、イオン銀行以外の場合は振り込み手数料がかかります。
イオンカードの支払いが遅れると、どんなリスクがありますか?
イオンカードは支払期日を過ぎると、翌日から遅延損害金が加算されてしまいます。遅延損害金は通常の利息より高く設定されており、キャッシング枠は20.0%、ショッピング枠は14.0%です。
また、支払いが遅れるとカードの使用を一時止められます。その時点ですぐに支払えば復活できますが、2ヵ月以上滞納が続くと強制解約され、二度と復活はできません。ポイントも失効します。
強制解約と同じころ、遅延損害金を付した全額を一括で支払うよう請求を受けるでしょう。それでも支払えない場合、訴訟や支払督促を申し立てられ、強制執行を受ける可能性があります。
イオンカードの支払いが期日までに難しい場合はどうしたらいいでしょうか?
どうしても支払いができない場合には、以下の対処方法があります。
①短期バイトしたり自分の物を売ったりして一時的なお金を作る
②家族や信頼できる友人に頭を下げてお金を借りる
③債務整理をする
④リボ払いに変更する
ただし、リボ払いに変更する場合は手数料の高さに注意し、今回だけに限りましょう。将来的に支払いに不安を感じる場合は、弁護士に債務整理の相談をすることをおすすめします。
最短即日取立STOP!
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