訴訟予告通知はどんな意味を持つ通知なのか?
オリコへの返済が滞ると、訴訟予告通知が届くこともあります。
訴訟予告通知は、何ヶ月も滞納している債務者に対して送られることが一般的です。
オリコが発行するクレジットカードを利用している場合は、滞納が61日以上続くとクレジットカードが強制解約となるため、強制解約と同時期か、強制解約がおこなわれた後に訴訟予告通知が届くこともあります。
この「訴訟予告通知」とは、一体どんな意味を持つ通知なのでしょうか?
次の項目から、詳しく紹介します。
訴訟予告通知は「一括返済しないと訴訟を起こす」という警告書
訴訟予告通知に書かれた内容を簡単に要約すると「◯日までに滞納している借金を一括返済しないと訴訟を起こす」というものです。
あくまでも「予告通知」であり、この通知が届いた段階では、まだ訴訟は起こされていないと考えてよいでしょう。
とはいえ、訴訟予告通知が届いた時点で、既にオリコは訴訟の準備を始めている可能性が高く、ただの脅しと考えて放置するのは危険です。
実際に、訴訟予告通知が届いて間もなく訴訟を起こされたケースは珍しくありません。
目的は「返済を促すため」
「何も言わず訴訟を起こせばいいのに、わざわざ訴訟予告通知を送ってくるのはなぜなのか?」と疑問に思った人もいるかもしれません。
オリコが訴訟前にわざわざ訴訟予告通知を送ってくるのは、焦った債務者が請求どおり返済してくるよう誘導するのが目的です。
実際に訴訟を起こしたとしても、債務者がきちんと返済してくれる可能性は低く、代わりに財産を差し押さえる権利を得たとしても、差し押さえられる財産がなければ意味がありません。
そのため、債権者としても手間と費用をかけて訴訟を起こすより、債務者が自ら返済してくれたほうがありがたいと考えるのです。
ただし、訴訟予告通知を無視すれば、最終手段としてオリコが訴訟を起こすことも十分考えられるので、放置することは絶対にやめましょう。
訴訟予告通知の「弁済期限」を過ぎると本当に訴訟を起こされる
「訴訟予告通知が届いたら、どれくらいで訴訟を起こされるのか?」気になっている人も多いでしょう。
結論からいうと、訴訟予告通知に記載された「弁済期限」を過ぎると、訴訟を起こされる可能性が高いといえます。
訴訟予告通知は「◯日までに滞納している借金を一括返済しないと訴訟を起こす」という内容の通知ですから、借金の返済期限である「弁済期限」が書かれています。
この弁済期限までに請求どおり借金を返済するか、オリコに連絡して別の返済案を提示し認められれば、訴訟を免れることも可能です。
しかし、提示した返済案をオリコに却下されたり、連絡もせず無視してしまった場合は、返済の意志がないとみなされ、弁済期限を過ぎた後に訴訟を起こされてしまうでしょう。
オリコからの訴訟予告通知を無視した場合に起こり得るリスク
訴訟予告通知は単なる脅しではなく、無視してしまった場合は本当に訴訟を起こされる危険もあります。
そして、訴訟予告通知を無視した場合に起こり得るリスクは、訴訟を起こされることだけではありません。
次の項目から、詳しく解説します。
1.自宅や職場に電話や郵便物が届くようになる
オリコからの訴訟予告通知を無視した場合、これまで以上に厳しい督促を受けることが予想されます。
たとえば、いままでは債務者本人の携帯番号にのみかかってきた督促の電話が、自宅や実家、職場にまでかかってくる可能性があります。
かかってきた電話に債務者以外が出たとしても、オリコが社名や借金のことを伝える心配はありません。ただし、電話を取った家族や同僚に不信感を抱かれる可能性は否めないでしょう。
実家や職場に返済を催促する郵便物が届く恐れもあり、受け取った家族や同僚に借金があると気づかれるかもしれません。
また、オリコは借金取り立てのため自宅を訪問することがあります。債務者とオリコの会話を聞いて、家族や近所の人に借金を滞納している事実が知られてしまう恐れもあるでしょう。
2.連帯保証人にも請求される
オリコからの借金に連帯保証人が設定されている場合、連帯保証人も督促を受けることになります。
連帯保証人・・・債務者が何らかの理由で返済できなくなったとき、代わりに借金を返済する義務を負う人。
連帯保証人は債務者と同等の返済義務を負っているため、請求内容も債務者と同様「借金の一括返済」です。
そして、請求どおり一括返済ができなければ、連帯保証人も訴訟を起こされる恐れがあるのです。
3.給料や財産を差し押さえられる
訴訟予告通知を無視した場合、オリコから本当に訴訟を起こされる可能性が高いです。
訴訟を起こされたとしても、裁判所からの呼び出しにきちんと応じたり、すぐに弁護士や司法書士へ相談して適切に対処すれば、オリコと和解できる可能性はあります。
しかし、何も対処せず放置してしまった場合、財産を差し押さえられる恐れがあるのです。
オリコが差し押さえる財産には、主に以下のようなものがあります。
- 給料
- 銀行口座の預貯金
- 生命保険の解約返戻金
- 不動産(自宅も含む)
- 車
とくに、給料を差し押さえられた場合、職場にも裁判所から通知が届いてしまうため、借金をしていることや滞納している事実が知られてしまいます。
また、給料や銀行口座の預貯金以外の財産を差し押さえる場合、財産について調査するために、執行官が自宅を訪問する場合もあります。
執行官・・・差し押さえ手続きの一環として、差し押さえる財産を調査するため裁判所から派遣される職員。
オリコから訴訟予告通知が来た場合に至急おこなうべきこと
訴訟予告通知は、無視するとさまざまなリスクがあります。
オリコから訴訟予告通知が来たら、すぐに適切な対処をすることが大切です。
なお、どのように対処するべきかは、債務者の状況によって異なります。
次の項目から、状況別に適切な対処法をお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
1.返済できる見通しがある場合はオリコと今後の返済計画を相談する
「近々まとまったお金が入ってくる予定があるので、一括で返済できる」
「一括返済は厳しいが、毎月◯万円ずつなら返済できる」
このように今後返済できる見通しがしっかりと立っている人は、オリコに連絡して今後の返済計画について相談するとよいでしょう。
確実に一括返済できる見込みがあるなら、たとえ訴訟予告通知に記載された弁済期限を少々過ぎてしまっても、オリコが返済を待ってくれる可能性があります。
また、分割払いの交渉をする場合も、オリコが提示した返済額や返済期限に納得すれば、訴訟を免れることも可能でしょう。
ただし、既に訴訟予告通知が届いている状況だと、オリコは基本的に一括返済しか認めてくれません。分割払いの交渉が上手くいかなかった場合は、次の項目で紹介する方法を検討してください。
2.返済不可能なら至急債務整理手続きを開始する
「オリコとの分割交渉が上手くいかなかった」
「自力でオリコと分割交渉する自信がない」
「オリコと話をすること自体が不安」
「分割交渉できたとしても払っていける見込みがない」
このような人は、既に自力で返済していくことが難しい状況に陥っていると考えられます。
自力で返済できない状況に陥っているなら、早急に弁護士や司法書士に依頼して、債務整理手続きを開始するのがおすすめです。
前述したように、訴訟予告通知は放置すると本当にオリコから訴訟を起こされる危険があります。しかし、債務整理をすることで、訴訟を回避できるだけでなく、借金の大幅な減額や一括請求を無理のない分割払いに変更することも可能になるのです。
次の項目から「なぜ債務整理がおすすめなのか」や「なぜ早急に手続きを開始しなければならないのか」などについて詳しく解説します。
債務整理をおこなうことで訴訟や給料・財産の差押を回避可能
弁護士や司法書士に依頼して債務整理をおこなう一番のメリットは、訴訟や財産の差し押さえを回避できることです。
そもそもオリコが分割返済に応じてくれない理由は、債務者が長い間借金を滞納してオリコからの信頼を失っていることが原因と考えられます。
しかし、弁護士や司法書士が間に入り今後の返済を管理することで、オリコから再び信頼してもらえるようになる効果が期待できるのです。
オリコとしても、手間と費用をかけて回収見込みの薄い訴訟を起こすより、弁護士や司法書士を通して債務者から確実に返済してもらえるほうがよいでしょう。そのため、訴訟を起こされることなくオリコと和解できる可能性が高いのです。
債務整理の3つの種類と減額効果
債務整理とは、借金の元金や利息をカットしたり、一括請求を長期の分割払いに変更できる手続きの総称で、主に以下3つの種類があります。
任意整理 |
将来利息をカットや減額し、残りを3~5年で分割返済する |
手続きの詳細はコチラ |
自己破産 |
20万円以上価値のある財産を手放す代わりに、借金全額の支払義務が免除される |
手続きの詳細はコチラ |
個人再生 |
財産を手元に残したまま住宅ローン以外の借金を約1/5に圧縮し、3~5年で分割返済する |
手続きの詳細はコチラ |
どの方法も訴訟や財産の差し押さえを回避したうえで、借金の返済負担を大幅に減らせる効果が期待できます。
ただし、選ぶ方法によってメリット・デメリットや借金の減額割合、手続きにかかる期間などが異なるので、自分の借金や生活の状況に合わせて最適な方法を選ぶことが重要です。
「自分の場合どれくらい借金が減るのか」「自分には最適な方法はどれなのか」詳しく知りたい場合は、無料相談を利用して弁護士や司法書士に直接確認してもらうとよいでしょう。
当サイトでは、債務整理や訴訟に詳しい弁護士事務所・司法書士事務所を多数紹介しているので、まずは気軽に無料相談を利用してください。
訴訟が決定しない前に手続きを開始することが大切
「債務整理をすれば訴訟や財産の差し押さえを回避できるなら、訴訟予告通知が届いても慌てる必要はないのでは?」と思った人もいるかもしれません。
弁護士や司法書士に依頼して債務整理をするなら、できるだけ「訴訟を起こされる前」に手続きを開始するべきだといえます。
訴訟を起こされた後だと、訴訟手続きにかかった費用も借金額に上乗せして請求されることがあり、返済総額が増えてしまう恐れがあるからです。
また、1度訴訟を起こされてしまうと、1〜2ヶ月以内には判決が下りて、財産を差し押さえられてしまう恐れがあります。財産の差し押さえを回避するには急いでオリコと和解しなければならず、債務者にとって有利な条件を引き出しづらくなってしまうのです。
場合によっては、利息の減額割合が少なくなったり、和解後の返済期間が短くなってしまう恐れもあります。できるだけ有利に和解交渉を進めるためにも、訴訟を起こされる前に債務整理手続きを開始すべきといえるでしょう。
まとめ
オリコから訴訟予告通知が届いたら、無視すると本当に訴訟を起こされ、給料や財産を差し押さえられる恐れもあります。
訴訟や財産の差し押さえを回避するには、借金を一括返済するか、オリコが納得する返済案を提示する必要があります。
もし、どちらも難しい場合や、オリコと話をすること自体が不安なら、弁護士や司法書士に依頼して債務整理手続きをおこなうとよいでしょう。
債務整理をおこなえば、訴訟や財産の差し押さえを回避できるだけでなく、借金の大幅な減額や無理のない分割返済への変更も可能です。
ただし、訴訟を起こされた後だと、オリコとの和解条件が厳しくなる恐れもあるので、できるだけ訴訟前に相談することをおすすめします。
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オリコの訴訟予告通知についてよくある質問
オリコの訴訟予告通知はどんな意味を持つ通知なの?
オリコの訴訟予告通知は「一括返済しないと訴訟を起こす」という意味の警告書です。
オリコは何のために訴訟予告通知を送ってくるの?
オリコが訴訟予告通知を送ってくるのには、焦った債務者が請求どおり返済してくるよう誘導する狙いがあります。
オリコから訴訟予告通知が届いたら、どれくらいで訴訟を起こされるの?
訴訟予告通知に記載された「弁済期限」を過ぎると、訴訟を起こされる可能性が高いです。
オリコからの訴訟予告通知を無視するとどうなるの?
オリコからの訴訟予告通知を無視した場合に起こり得るリスクは、以下のとおりです。
・本当に訴訟を起こされる
・自宅や職場に電話や郵便物が届くようになる
・連帯保証人にも請求される
・給料や財産を差し押さえられる
オリコから訴訟予告通知が来たらどうすればいいの?
「一括返済できる」「毎月◯万円ずつなら返済できる」など、返済できる見通しがある場合はオリコと今後の返済計画を相談するとよいでしょう。オリコとの分割交渉が上手くいかなかったり、分割交渉できたとしても払っていける見込みがない場合は、弁護士や司法書士に依頼して、債務整理手続きを開始するのがおすすめです。
最短即日取立STOP!
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