クレジットカードが払えない時、カード会社への相談は有効か?
クレジットカードの支払いができないと気づいたら、真っ先に相談すべきなのはクレジットカード会社です。
「支払いが滞っているから、相談しても話を聞いてもらえないのでは?」と思うかもしれませんが、むしろ何の相談もなしに長期間滞納したほうが、クレジットカード会社からの印象は悪くなってしまいます。
真摯な態度で支払いの意思があることを伝えれば、柔軟に対応してくれるクレジットカード会社も多いので、まずはクレジットカード会社へ相談しましょう。
滞納前なら相談に応じてくれる可能性はある
クレジットカードの支払いができないと気づいたら、滞納する前にクレジットカード会社へ相談することが大切です。
なぜなら、相談するのが滞納前か滞納後かで、クレジットカード会社からの印象が大きく変わるからです。
たとえ1日でも、相談した時点で支払日を過ぎていれば無断で滞納したことになり、クレジットカード会社からの印象は悪くなってしまいます。そうなれば、クレジットカード会社の態度は厳しくなることが予想され、相談に応じてくれない可能性が高いでしょう。
一方で、滞納前であれば、支払日や支払方法の相談にも柔軟に対応してもらえる可能性が高いので、必ず滞納前にクレジットカード会社へ相談するようにしてください。
支払日の猶予をもらえる可能性
滞納前に相談すれば、クレジットカード会社から支払日の猶予をもらえる可能性が高いです。
ただし、猶予してもらえるのは数日程度である場合が多く、どんなに長くても次の支払日の前までには支払いを完了させる必要があります。
もし、数日待ってもらっても滞納分全額を支払うのが難しい場合は、支払日の猶予ではなく分割払いに変更してもらえるよう相談したほうがよいでしょう。
分割払いへの返済計画に立て直せる可能性
滞納前に相談すれば、分割払いへ変更してもらえる可能性もあります。
ただし、多くのクレジットカード会社は決済後の支払方法変更に期限を設けているため、支払日直前になってから分割払いの相談をしても、応じてもらえないケースも考えられます。
分割払いの相談をしてもクレジットカード会社に応じてもらえなかった場合、弁護士や司法書士を通して交渉すれば、無理のない返済計画に立て直せるケースが多いです。無料相談を実施している事務所も多いので、まずは気軽に相談してみるとよいでしょう。
できるだけ早めにカード会社に相談することが大切
もし、クレジットカードの支払いができず、既に滞納している状態だったとしても、できるだけ早めにクレジットカード会社へ相談することが大切です。
無断で支払いを滞納し、クレジットカード会社からの連絡も無視してしまうと、クレジットカード会社は支払いの意思を確認するために、あらゆる手段で督促を繰り返します。しかし、相談することで、クレジットカード会社は支払いの意思があることを確認できるため、督促が止まったり、和らぐ効果も期待できるのです。
既に滞納状態だったり、支払える目処が立っていなかったとしても、早急にクレジットカード会社へ相談してください。
どうしても「クレジットカード会社へ相談するのが怖い」または「相談したけれど支払日の猶予や分割払いに応じてもらえなかった」という場合は、次の項目で紹介する「クレジットカードの支払いができないときに相談できる窓口」へ相談することも検討するとよいでしょう。
カード会社のほか、クレジットカードの支払いができないときに相談できる窓口
「クレジットカード会社へ相談したら怒られそうで怖い・・・」
「クレジットカード会社に相談したけれど、支払日の猶予や分割払いへの変更に応じてもらえなかった!」
このような場合は「クレジットカードの支払いができないときに相談できる窓口」へ相談することをおすすめします。
以下の窓口は「クレジットカードの支払いができない」などの借金問題にすべて無料で対応しています。
次の項目から、それぞれの窓口について詳しく紹介しますので、自分の相談したい内容に合った窓口へ相談してみてください。
①弁護士・司法書士
クレジットカードの支払いができないときの相談先として最もおすすめなのが、弁護士や司法書士です。
なぜなら、弁護士や司法書士に相談すると、以下のようなメリットがあるからです。
- 依頼後すぐにクレジットカード会社からの督促を止められる
- 自分に最適な債務整理の方法を提案してもらえる
- 複雑な債務整理や裁判の手続きをすべて任せられる
なお「相談料や費用が用意できないから弁護士や司法書士へ相談できない」と考えている人もいるかもしれませんが、そのような場合は「債務整理に強い弁護士・司法書士」を選んで相談しましょう。
債務整理に強い弁護士・司法書士の場合、お金の工面が難しいという相談者の事情をよく理解しているので、無料相談や費用の分割払いに対応していることがほとんどです。
当サイトでも無料相談できる弁護士や司法書士を紹介しているので、ぜひ気軽に相談してください。
②日本クレジットカウンセリング協会(JCCO)
日本クレジットカウンセリング協会(JCCO)は、内閣府の認可を受けた公益財団法人です。
多重債務者を対象に無料相談・家計カウンセリングをおこなっており、事前に予約すれば協会のカウンセリングセンターなどで、弁護士や消費生活アドバイザーが同席のうえ本格的な解決方法を提案してもらえます。
また、近くにセンターや相談室がないという方は、多重債務ほっとラインで電話相談をすることも可能です。
日本クレジットカウンセリング協会が提供している主なサービスは、以下のとおりです。
- 電話相談
- 弁護士や消費生活アドバイザーなどのカウンセラーによる面談カウンセリング
- 家計管理の改善について助言
- 無料で任意整理の対応
なお、カウンセリングの利用には「債務が消費生活の必要から生じたものであること」「債務の弁済意思があること」などの条件があります。
③消費生活センター
各自治体に設置された消費生活センターでは、商品やサービスのトラブルや苦情など、消費生活全般に関する相談を専門の相談員が受け付けています。
消費生活センターに相談したい場合、消費者ホットラインに電話すれば、最寄りの消費生活センターに繋がります。
【消費者ホットライン】
電話番号:局番なし188
受付時間:平日9:00~17:00 / 土日祝日10:00~16:00
※窓口によって違うこともあります
なお、消費生活センターには多重債務問題窓口が用意されており「クレジットカードの支払いができない」などの借金問題について相談可能です。
ただし、消費生活センターがおこなえるのはあくまでも相談やアドバイスのみです。相談内容に応じて弁護士会などへの相談をすすめてくれることはありますが、借金問題に対して具体的な対応は基本的におこなっていないので注意してください。
そのため、借金問題を根本的に解決したい場合は、最初から弁護士・司法書士に相談したほうが、問題解決までの時間は短くて済むといえます。
クレジットカードの支払いができない場合の対処法
クレジットカードの支払いができないと、利用残高の一括請求や財産の差押えなど、さまざまなリスクやデメリットが生じます。
これらのリスクやデメリットを避けるには、クレジットカードの支払いができないと気づいた時点で早急に対処することが大切です。
次の項目から「クレジットカードの支払いができない場合の対処法」を5つ紹介しますので、自分の状況に合った方法を選択するようにしてください。
①カード会社に相談して支払期日・支払方法を変更してもらう
支払日は過ぎてしまうものの、数日待てば滞納分を支払える場合は、クレジットカード会社に相談して支払期日を延長してもらうとよいでしょう。
きちんと返済する意思があることを伝え、真摯な態度で事情を説明すれば、柔軟に対応してくれるクレジットカード会社も多いです。
ただし、支払完了までの日数が延びると、それだけ多くの遅延損害金が加算されてしまう点には注意してください。
もし、一括で支払うのが難しい場合は、支払方法を分割払いやリボ払い、ボーナス一括払いに変更してもらえないか、クレジットカード会社に相談してみるのも一つの手段です。
引き落とし日より前であれば、支払方法の変更はWeb上の会員ページなどから簡単におこなえます。
万が一、引き落とし日を過ぎてから一括払いができないと気づいた場合には、できるだけ早くクレジットカード会社のコールセンターなどへ連絡して支払方法の相談をしましょう。利用残高の分割払いに対応してくれるケースもあります。
しかし、実際には引き落とし日が過ぎた後に支払方法の変更に応じてくれるクレジットカード会社は少ないので、引き落とし日を過ぎる前に支払方法を変更しておくことが賢明です。
②身の回りにあるものを売却し、資金工面する
メルカリ・ヤフオク・ラクマ・ジモティーなど、簡単に取引ができるフリマアプリなどのサービスにより、今や誰でも不用品を売買できるようになりました。このようなサービスを活用して身の回りにあるものを売却し、支払資金を工面するのも一つの手です。
商品を売却するには、大きく分けて3つの方法があります。
- フリマアプリで売る
- ネットオークションで売る
- リサイクルショップなどに買い取ってもらう
3つの方法を上手く使い分けて、商品を売却しましょう。
まず最初に検討するべきなのは、ネットへの出品です。
ネットで商品を売却するメリットは、主に以下の2つです。
- 汚れ・傷があるもの、壊れているものでも売れることが多い
- リサイクルショップでの買取より高く売れることが多い
ただし、ネットの場合すぐに売れてお金になるとは限らないため、数回再出品しても売れない場合はリサイクルショップに持ち込んで買取ってもらうことを検討してください。
また「梱包・発送が面倒なもの」や「高級ブランド品」もリサイクルショップに買い取ってもらうほうがよいでしょう。素人では真贋の判断が難しい高級ブランド品は、販売後のトラブル防止の意味でリサイクルショップでの買取を選ぶ方が安全です。
その他、できるだけ早くお金が必要という場合も、リサイクルショップの買取がおすすめです。
また、ネットで商品を売却する場合、メルカリのような「フリマアプリ」とヤフオクのような「ネットオークション」で売る2つの方法があります。
どちらで商品を売却するかについては、値段の決まり方を考慮して以下のような基準で使い分けるとよいでしょう。
- 市場ができていて、値段が定まっているもの → フリマアプリ
- 自分では適正価格がわからないもの → ネットオークション
メルカリのような「フリマアプリ」に向いているものには、たとえば以下のようなものがあります。
- 定番ブランドなど値段が下がりにくく、一定の需要があるもの
- 新品だと高いため、中古品で安く買いたいと多くの人が思っているもの
一方で、ヤフオクの場合は、欲しい人同士が値段を競っていきます。
そのため、過去の取引が少なく自分では値段がつけにくい「レア物」「コレクター物」などを売るには、ヤフオクに出品するといいでしょう。
③公的支援を利用する
クレジットカードの支払いができないほど生活が苦しい場合には、国や自治体の公的支援を受けられる可能性があります。
受けられる公的支援の種類は、クレジットカードの支払いができない理由によっても異なるため、詳しくは各自治体の窓口で状況を説明し、自身の受けられる支援の種類を確認するとよいでしょう。
ここからは、以下の状況別に受けられる公的支援を紹介します。
- コロナの影響で支払いができない場合
- ひとり親世帯で支払いができない場合
- うつ病で支払いができない場合
A.コロナの影響で支払いができない場合
現在、新型コロナウイルス感染症の影響で職を失ったり収入が減ってしまい、クレジットカードの支払いができなくなる人が急増しています。
そのような人に向けて、国や自治体では公的支援を数多く実施しています。
- 個人事業主が申請できる「持続化給付金」
- 家賃が払えない時に申請できる「住居確保給付金」
- 倒産により給料未払いなら「未払賃金立替払制度」
- 無利子で借りれる「生活福祉資金貸付制度」
- コロナ感染で休業して収入が減ったら「傷病手当金」
- 事業所の都合で休業となったなら「休業手当」
上記の支援の詳細は、以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
B.ひとり親世帯で支払いができない場合
母子家庭・父子家庭などのひとり親世帯の場合、児童手当・児童扶養手当を始めとするさまざまな公的支援を受けられます。
また、各自治体によって、児童育成手当など独自の支援をおこなっている場合もあります。
一度、各自治体の窓口へ行って、申請の済んでいない公的支援がないか確認するとよいでしょう。
以下の記事では母子家庭・父子家庭それぞれに向けた公的支援や、借金で生活が苦しい場合の金策について紹介しています。
C.うつ病で支払いができない場合
うつ病によりクレジットカードの支払いができない場合も、さまざまな支援制度を利用できます。
上記の支援の詳細は、以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
④生命保険の契約者貸付制度を利用する
積立式の生命保険や個人年金に加入している人は、保険会社の契約者貸付を利用して一時的に資金を工面するのも一つの方法です。
保険会社の契約者貸付・・・解約返戻金の一定の範囲内で保険会社からお金を借りられる制度。
契約者貸付は金融機関からの借入と違い、審査なしで借りることができ、返済できなかった時に督促を受けることもありません。
なお、契約者貸付で適用される金利は、保険会社・保険商品・契約時期で異なり、2〜8%程度が一般的です。
詳しくは、加入している保険会社の担当者に問い合わせてください。
⑤債務整理を検討する
ここまで紹介した方法を利用してもクレジットカードの支払いができない場合、既に自力ではクレジットカードの支払いができない状況に陥っていると考えられます。
自力で支払いができないほどクレジットカードの利用残高が膨れ上がってしまったのなら、弁護士や司法書士に依頼して債務整理をすることも検討してみてください。
債務整理とは、借金の利息や元金をカットや減額したり、一括請求を長期の分割払いへ変更できる手続きです。支払金額を無理のない分割払いで返済できるだけでなく、支払金額の減額も可能な点が魅力です。
なお、債務整理には主に3つの種類があり、個々の状況によって最適な方法は異なります。各手続きの特徴は、以下のとおりです。
任意整理 |
将来利息をカットや減額し、月々の返済額を約1/2、人によっては1/3以下に減額できる手続き。 |
手続きの詳細はコチラ |
自己破産 |
どんなに高額な借金もゼロになる手続き。代わりに20万円以上価値のある財産を手放す必要がある。 |
手続きの詳細はコチラ |
個人再生 |
借金を約1/5、人によっては1/10に減額できる手続き。自己破産と違い、財産や住宅ローンのある家も手元に残せる。 |
手続きの詳細はコチラ |
どの方法を選択するかによって、支払金額の減額率やメリット・デメリットなどが異なるため、自分に最適な方法が知りたい場合は、一度弁護士や司法書士へ直接相談するとよいでしょう。
当サイトでは、債務整理に詳しい弁護士・司法書士を多数紹介しているので、まずは気軽に無料相談を利用してみてください。
債務整理をおこなうことで一時的に支払い猶予期間ができる
債務整理を依頼すると、弁護士や司法書士がカード利用者の代わりに、クレジットカード会社と交渉したり必要な手続きをおこなってくれます。
債務整理の手続きは一般的に半年〜1年かけておこなわれますが、この期間はクレジットカード会社への支払いを一時的にストップしてよいことになっているのです。
カード利用者は支払いの猶予期間を与えてもらえるので、この間に弁護士や司法書士への費用を積み立てたり、無理のない返済計画への立て直しが可能となります。
督促やカード会社からの連絡も止められる
債務整理を依頼すると、弁護士や司法書士はクレジットカード会社に対して受任通知を送ります。
クレジットカード会社が受任通知を受け取ると、クレジットカード会社からカード利用者に対する督促はストップします。
これは、受任通知を受け取った後のカード利用者に対する直接の取り立て行為が、貸金業法第21条で禁止されているからです。
よって、債務整理をすることにより、カード利用者は精神的負担となっていた督促からもすぐに解放してもらえます。
参照:e-Govポータル「貸金業法第21条」
債務整理をおこなうべきと考えられるタイミング
ここまで、各債務整理手続きの特徴や「支払金額をどれくらい減らせるのか?」などについてお伝えしましたが、それでも「自分は債務整理をするべき状況なのか」判断がつかないという人もいるかもしれません。
そこで、この項目では「債務整理を検討すべき10個のタイミング」についてお伝えします。
もし、以下の項目のうちどれか一つでも当てはまるなら、債務整理を検討すべきタイミングが来ていると考えてください。
- 借金返済を滞納しはじめている
- 月々の返済が負担に感じはじめて1年経つ
- 何度も借金を繰り返して「借金癖」がついている
- 「借金返済のための借金」をしていて完済できる見込みがない
- 月々の返済額が月収の1/3以上になっている
- 休職や退職で収入が減ったorなくなった
- 借金をしている会社が3社以上ある【多重債務】
- 利息分の支払いしかできず元本が減らない
- 利息が高すぎると感じた
- 結婚を機に借金を清算したいと感じた
なお、当サイトでは無料相談を受け付けている弁護士・司法書士を多数紹介しているので、まずは気軽に相談して、借金問題に関するアドバイスを受けることをおすすめします。
>>【無料相談】借金問題に詳しい弁護士・司法書士はこちら
債務整理を検討すべきタイミングについてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事も併せて参考にしてください。
クレジットカードの支払いができないからといって、やってはいけないこと
前の項目では「リスクやデメリットを避けるために、クレジットカードの支払いができないと気づいた時点で早急に対処することが大切」とお伝えしました。
しかし、間違った方法で対処してしまうと、かえって状況が悪化してしまうケースも少なくないため、注意してください。
この項目では、クレジットカードの支払いができないとき、ついやってしまいがちな間違った対処法について解説します。
①連絡を無視する・放置する
クレジットカードの支払いができないと、クレジットカード会社から電話やハガキなどで連絡がきます。
このとき、滞納分を払える目処が立っていないと、電話に出ても何を話せばよいかわからなかったり「怒られるのではないか?」と不安に感じるケースも多いです。その結果、連絡を無視してしまったり、折り返しをせず放置してしまう人は少なくありません。
しかし、クレジットカード会社からの連絡を無視したり放置することは、事態を悪化させる原因となるため、やめましょう。
何度連絡しても滞納が解消されない場合、クレジットカード会社は自社での債権回収を諦めて、債権回収会社へ債権を譲渡することがあります。
債権回収会社・・・消費者金融やクレジットカード会社などから債権譲渡や債権回収業務の委託を受け、借金の取り立てをおこなう専門業者。
債権回収会社は、クレジットカード会社より積極的な取り立てをおこなうことが一般的で、いままで以上に厳しい督促を受けたり、裁判を起こされ財産や給料を差し押さえられるリスクが高まります。
たとえ支払える目処が立っていなくても、真摯な態度で支払う意思があることを伝えれば、支払日の延長や支払い方法の変更などに柔軟に対応してくれるクレジットカード会社も多いです。厳しい取り立てによって精神的に追い詰められたり、大切な財産が差し押さえられることを防ぐためにも、クレジットカード会社からの連絡は無視せず対応するようにしてください。
②新たな借入をおこない支払う
クレジットカードの支払いができないと、キャッシングやカードローンなどで新たな借入をして支払いに充てようとする人もいます。
しかし、新たな借入をしてクレジットカードの支払いをした場合、その借入したお金は利息をつけて返済しなければなりません。ただでさえ支払いが苦しいのに、利息分だけ支払金額が増えることになるのです。
このように支払いが苦しくなるたび安易に借入を繰り返していると、借金が雪だるま式に膨れ上がり、悪循環に陥ってしまう可能性が高いです。
クレジットカードの支払いが苦しいときは、家計を見直すか、どうしても払えない場合は債務整理をおこなうのが適切な解決方法といえます。
なお、当サイトでは借金問題の解決に力を入れている弁護士・司法書士を紹介しています。無料相談を受け付けているので、まずは気軽に利用してみてはいかがでしょうか。
クレジットカードの支払いができないとどうなる?
クレジットカードの支払いができない場合、数日支払いが遅れた程度であれば、それほど大きな問題が起こることはありません。しかし、滞納期間が長くなると、次第にクレジットカード会社の態度も厳しくなり、強制解約や一括請求、なかには裁判を起こす会社も出てきます。
一般的に、クレジットカードの支払いができないと、滞納期間に応じて以下のようなリスクやデメリットが発生すると考えられます。
滞納期間 |
リスク・デメリット |
滞納1日~1週間 |
クレジットカードの利用停止・遅延損害金の発生 |
滞納1日~1ヶ月 |
電話や督促状などによる督促 |
滞納2ヶ月 |
クレジットカードの強制解約・信用情報に事故情報が掲載される |
滞納2~3ヶ月 |
利用残高の一括請求・購入商品の引きあげ |
滞納3~6ヶ月 |
裁判を起こされる・財産や給料の差押え |
次の項目から、それぞれのリスクやデメリットについて詳しくみていきましょう。
①遅延損害金が発生する
クレジットカードの支払いができないと、支払日の翌日から支払完了日まで遅延損害金が発生します。
遅延損害金の金額は、次の式で求められます。
遅延損害金=元金×遅延損害金利率÷365(日)×滞納日数
仮に、支払金額100万円を30日間滞納した場合、遅延損害金がいくらになるのか計算すると、以下のとおりです。(遅延損害金利率は20.0%とします)
100万×0.2÷365×30(日)=約16,438(円)
上記の式からわかるとおり、遅延損害金の金額は滞納期間が長くなるほど大きくなります。
なお、消費者契約法第9条2号と利息制限法第7条1項により、クレジットカードのショッピング枠・キャッシング枠それぞれの利用残高に対する遅延損害金の上限利率は、以下のように定められています。
利用枠 |
遅延損害金の上限利率 |
ショッピング |
年率14.6% |
キャッシング |
年率20.0% |
これにより多くのクレジットカード会社は、ショッピング枠の利用残高に対する遅延損害金の利率を年率14.6%、キャッシング枠の利用残高に対する遅延損害金の利率を年率20.0%に設定しています。
遅延損害金の利率や請求された場合の対処法などについて、さらに詳しく知りたい場合は以下の記事も参考にしてください。
参照:e-Govポータル「消費者契約法第9条2号」
参照:e-Govポータル「利息制限法第7条1項」
②メールや電話、督促状などによる督促がおこなわれる
クレジットカードの支払いができないと、早ければ支払日の翌日にクレジットカード会社からメールや電話で連絡がきます。
といっても、その内容は滞納している事実の共有や支払可能日の確認など、事務的な連絡である場合がほとんどです。また、連絡が来るのは通常、本人の携帯電話のみです。
支払日の3日〜1週間後には、クレジットカード会社から督促状が届きます。
督促状には「入金が確認できていないので◯月◯日までに振り込んでください」と支払いを促す文言とともに、振込先や支払金額、クレジットカード会社の連絡先などが記載されています。
もし、督促状が届いても振込期日までに入金せず無視した場合は、繰り返しハガキや封書などで督促状が届き、その文面は回数が増えるごとに厳しくなっていくことが一般的です。
クレジットカード会社から督促状が届いた場合の対処法について、詳しく知りたい場合は以下の記事も参考にしてください。
督促が繰り返されると家族や会社にバレる可能性が高くなる
クレジットカード会社からの連絡を無視したり、約束した支払日に入金がないと、クレジットカード会社はあらゆる手段で督促を繰り返します。
具体的には、本人の携帯電話だけでなく、自宅の固定電話や実家、勤務先にまで電話がかかってきたり、督促状が届くことがあります。
届いた督促状を家族や同僚に見られた場合、滞納している事実がバレる恐れがあるでしょう。
なお、カード利用者本人以外が電話口に出たとしても、クレジットカード会社が社名や滞納している事実について口にすることはありません。しかし、何度も身元や要件が曖昧な電話がかかって来たら、家族や同僚に不審がられる恐れがあるでしょう。
③クレジットカードが利用停止・強制解約になる
クレジットカードの支払いができないと、クレジットカードは利用停止となり、使えなくなります。利用停止となるタイミングはクレジットカード会社によってさまざまですが、ほとんどの場合、支払日に指定口座から引き落としができないと即日利用停止となります。
一度、利用停止となったクレジットカードは、滞納分の支払いが完了し滞納が解消されると、再び使えるようになるのが一般的です。しかし、滞納分を支払わないまま滞納期間が長引けば、クレジットカードは強制解約となり、二度と使えなくなってしまいます。
強制解約となるタイミングはクレジットカード会社によってさまざまですが「61日以上の滞納をした場合」に強制解約となるケースが多いです。ただし、なかには数日遅れただけで即強制解約となるクレジットカード会社もあるので「61日以上」というのはあくまでも目安と考えておきましょう。
また、滞納期間にクレジットカード会社からの連絡を無視していた場合と、こまめに連絡して支払いについて相談していた場合でも、強制解約となるまでの期間に違いが出ることがあります。強制解約を避けたい場合は、クレジットカード会社から連絡があったら必ず電話に出るか、出られない場合は折り返しをしましょう。
カード払いにしている公共料金・携帯電話料金なども滞納状態になるので注意
クレジットカードが利用停止となってしまうと、当然クレジットカードで支払っている公共料金や携帯電話料金、保険料などの支払いも止まり、滞納状態になってしまいます。
電気や水道、ガスなどの公共料金や携帯電話料金を滞納すると、サービスの停止や遅延損害金の発生などのリスクがあります。
また、国民健康保険料を滞納すると、銀行口座を差し押さえられる恐れもあるので注意してください。
クレジットカード払いに設定している料金などがある場合は、クレジットカードが利用停止となった段階で、忘れずに支払方法を変更をするようにしましょう。
④信用情報に事故情報が掲載される
クレジットカードの支払いができないと「滞納日数が61日に達した時点」または「滞納3ヶ月目に突入した時点」で、滞納の情報が事故情報として信用情報に掲載されます。いわゆる「ブラックリストに載った状態」です。
信用情報に事故情報が掲載されると、以下のようにさまざまなデメリットが生じます。
- ローンなどの借入審査に通らなくなる
- クレジットカードの作成や利用ができなくなる
- 保証人になれなくなる
なお、信用情報に掲載された事故情報は一生残るわけではなく、滞納を解消してから一定期間が経過した後、削除されるのが一般的です。
⑤利用残高を一括請求される
クレジットカードの支払いができない状態が2〜3ヶ月続くと、クレジットカード会社から一括請求の通知が届きます。
なお、リボ払いや分割払いなどを利用している場合、滞納分だけでなく利用残高の全額を一括請求されるのが一般的です。
滞納分だけでなく利用残高の全額を一括請求されてしまう原因は、債務者が期限の利益を喪失したことにあります。
期限の利益とは「利用残高を分割で支払うカード利用者の権利」のことです。
カード利用者が期限の利益を喪失すると、クレジットカード会社は利用残高の全額を一括請求できるようになります。
そして、入会の際に記入する契約書には「支払いが遅れること」が期限の利益を喪失する条件と定められている場合がほとんどなのです。
⑥裁判所から通知が届き財産や給料を差し押さえられる恐れもある
クレジットカードの支払いができない状態が3〜4ヶ月続くと、クレジットカード会社から裁判を起こされる恐れもあります。
裁判を起こされた場合、自宅に裁判所から通知が届くため、同居している家族に滞納している事実を知られる恐れがあるでしょう。また、裁判では最終的にクレジットカード会社がカード利用者の財産を差し押さえる権利を得ることが一般的で、以下のような財産が差し押さえられてしまいます。
- 給料
- 銀行口座の預貯金
- 不動産(自宅も含む)
- 車
- 生命保険の解約返戻金
財産の差押えを防ぐには、利用残高を一括で支払うか、弁護士や司法書士にクレジットカード会社との間に入ってもらい分割交渉することです。
裁判を起こされてから自力で分割交渉しようとしても、応じてくれるクレジットカード会社は少ないですが、弁護士や司法書士が間に入れば、無理のない金額での分割払いに変更してもらうことは可能です。
また、弁護士や司法書士へ依頼することで、裁判に関する手続きをすべて任せられることもメリットといえるでしょう。
当サイトでは、全国対応&24時間無料相談できる弁護士・司法書士を紹介しているので、一刻も早く相談して差し押えを回避しましょう。
まとめ
クレジットカードの支払いができないと気づいたら、まずはクレジットカード会社へ相談しましょう。
真摯な態度で支払いの意思があることを伝えれば、支払日の猶予をもらえたり、分割払いへ変更してもらえる可能性があります。
どうしても「クレジットカード会社へ相談するのが怖い」または「相談したけれど支払日の猶予や分割払いに応じてもらえなかった」という場合は、弁護士や司法書士へ相談して債務整理することも検討するとよいでしょう。
債務整理をすれば、支払金額を無理のない分割払いで返済できるようになりますし、支払金額自体を減額することも可能です。
当サイトでは、債務整理に強い弁護士・司法書士を紹介しているので、ぜひ気軽に相談してみてください。
クレジットカードの支払ができない場合についてよくある質問
クレジットカードが払えない時カード会社への相談は有効ですか?
クレジットカードの支払いができないと気づいたら、真っ先にクレジットカード会社へ相談してください。滞納前であれば、支払日や支払方法の相談にも柔軟に対応してもらえる可能性が高いです。
カード会社のほか、クレジットカードの支払いができないときに相談できる窓口は?
以下の窓口は「クレジットカードの支払いができない」などの借金問題にすべて無料で対応しています。
・弁護士・司法書士
・日本クレジットカウンセリング協会(JCCO)
・消費生活センター
クレジットカードの支払いができない場合の対処法は?
クレジットカードの支払いができない場合の対処法には、以下のようなものがあります。
①カード会社に相談して支払期日・支払方法を変更してもらう
②身の回りにあるものを売却し、資金工面する
③公的支援を利用する
④生命保険の契約者貸付制度を利用する
⑤債務整理を検討する
クレジットカードの支払いができないからといって、やってはいけないことは?
①連絡を無視する・放置する
②新たな借入をおこない支払う
上記は状況のさらなる悪化を招く恐れがあるため、クレジットカードの未払いが払えない場合も絶対にやめましょう。
クレジットカードの支払いができないとどうなる?
クレジットカードの支払いができないと、滞納期間に応じて以下のようなリスクやデメリットが発生すると考えられます。
①遅延損害金が発生する
②メールや電話、督促状などによる督促がおこなわれる
③クレジットカードが利用停止・強制解約になる
④信用情報に事故情報が掲載される
⑤利用残高を一括請求される
⑥裁判所から通知が届き財産や給料を差し押さえられる恐れもある
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