借金の取り立てが家に来ることはあるのか?

消費者金融などが借金の取り立てに家に来ることはありますか?


基本的に家に来ることはありません。一般的に不適切な時間帯に訪ねることや債務者から訪ねる時間帯について申し出があった場合、指定のあった時間以外に家に来る行為が規制されているためです。

ただし、上記に該当しない時間帯に訪ねることは違法ではないうえに、違法な業者も存在するため注意する必要があります。督促に対して音沙汰がないなどの適切な理由がある場合や闇金の場合は家に来るケースも珍しくありません。
仮に闇金が自宅にきた場合どう対処すればいいのでしょうか?


闇金がきた場合は警察や弁護士に相談に行くことをおすすめします。
上記のように借金を滞納しており、家に来るのではないかと不安を抱えている方は珍しくありません。
では、実際に貸金業者などが家に訪ねてくることはあるのでしょうか?
結論から言うと、基本的にはありません。
時間帯の規制や債務者が申し出をした場合に訪ねる時間が限定されるなどの規制が多いためです。
しかし、債務者の申し出がない状態で昼間に訪ねることは違法ではないため、時効を防ぐために債権回収会社が訪ねることもあります。
さらに、闇金などの非合法な業者から借金をしている場合や、適切な理由がある場合も家に来るケースがあるため注意が必要です。
そのため、上記のようなケースの対処法を正確に理解しておくことが重要になります。
そこで、この記事では家に来る取り立て方法の規制内容や闇金に対する対処法について詳細に紹介しています。
最後まで読んで、家に貸金業者や闇金が来たときの対処法をよく理解するようにしてください。

- 家に取り立てに来る行為事態は違法ではないが、規制が多いため基本的に来ることはない
- 貸金業者が一般的に不適切な時間帯で家に来ることや債務者から訪ねる時間帯について申し出があった場合に、指定の時間以外に家に来る行為は違法である
- 闇金が家に来た場合は弁護士や警察に相談する
- 借金が返済出来ない債務整理を検討する
借金の取り立てで家に来ることは基本的にはない
借金の取り立てで貸金業者が家に来ることは基本的にありません。
一般的に不適切な時間帯の訪ねることや債務者から訪ねる時間帯について申し出があった場合に、指定された時間以外に家に来る行為が規制されているためです。
ただし、闇金などの非合法な業者の場合やまっとうな貸金業者の通知を無視して放置し続けた場合、家に来ることがあるので注意する必要があります。
貸金業法で直接取り立てに来る方法は規制されている
前述したように貸金業者が家に来て返済を求めることは、貸金業法21条によって規制されています。
規制されている内容は以下の9つです。
- 午後9時〜午前8時の時間帯に電話や家に来ること
- 債務者から訪ねる時間について「この時間にしてほしい」と申し出があったにも関わらず、指定の時間以外に家に来ることや電話、FAXをすること
- 債務者から「帰ってほしい」との申し出を無視して退去しないこと
- 債務者の職場や居住している住居以外に電話やFAX、訪ねること
- 張り紙や看板などの方法で債務者以外に借金や私生活に関する事実を知らしめること
- 債務者に対して他の会社から借入をして返済するように求めること
- 債務者以外のものに借金を立て替えて返済するように迫ること
- 債務者以外のものが協力を拒否しているにも関わらず債務者の協力を求めること
- 弁護士や司法書士が仲介したことを知らせたにも関わらず債務者に返済を求めること
上記の行為を貸金業者が行ってきた場合は、違法行為に当たるため警察や弁護士に相談するようにしてください。
ただし、前述した貸金業者の督促に対して音沙汰がないなどの適切な理由に該当する事由があった場合には、午後9時〜午前8時の時間帯なら家に来ることが認められているため注意が必要です。
家に直接取り立てにやってくるケース
前述したように貸金業者が家に来ることはほとんどありません。
ただし、適切な理由がある場合は家に来ることがあります。
では、どういったケースの場合、家に来るのでしょうか?
それは以下の3つです。
- 同意のうえでお金を取りに来るケース
- 電話をしても音信不通のケース
- 督促に対して音沙汰がないケース
それぞれについて説明していきます。
同意のうえでお金を取りに来るケース
債務者に事前に連絡をして訪ねる時間帯を決めて、債務者の家に取り立てに行く行為は法律的にも問題がありません。
ただし、このようなケースは稀で、何らかの事情により振り込みにいけないなどの理由がある場合に限られます。
債務者と連絡が取れている場合は、返済の振り込みをお願いすることで済むためです。
電話をしても音信不通のケース
電話などで連絡が取れない場合は、貸金業者などが家に来て借金を返済するように求めることがあります。
契約の際に登録した連絡先に電話しても繋がらない場合や電話番号が変わっている場合、郵便物を送付しても反応がない場合などの事情がある場合は前述した適切な理由に該当するためです。
したがって、家に取り立てに来てほしくない場合は、債権者からの連絡を無視せずに対応する必要があります。
督促に対して音沙汰がないケース
適切な理由として挙げられるもう一つの理由は、何度も正しい方法で督促をしているのに返済がされないケースです。
例えば、午後9時〜午前8時の時間帯以外の時間に電話で督促を行って、債権者から「○○日までに支払います」と返答をもらったにも関わらず返済されない場合などが該当します。
このように返済を約束し破った場合には、貸金業者などが家に来ても正当な事由として認められる危険性があるため注意が必要です。
闇金の場合は家に直接取り立てに来る場合がある
闇金などの非合法な貸金業者から借金をしている場合は、家に来て返済を求めるケースがあります。
闇金は法外な金利を貸付けたり、貸金業者に登録していないなど非合法な行為をしている業者であるためです。
そもそもが非合法な存在であるため、基本的に家に来て暴言を吐くことや恐喝をするなどの法律に反する行為を行うことにためらいがありません。
家に来て嫌がらせしてきたり、脅してくるなどの方法で借金の返済を迫ってくる可能性があります。
したがって、上記のような事態になった際に対処出来るように対応方法をよく理解しておくことが重要です。
闇金の借金は返す必要がない
闇金の借金は貸金業者登録をしていないことや出資法に反する金利で貸付をしているため、不法原因給付に該当します。
そのため、契約が無効になり闇金の借金は法律によって返済する必要がありません。
また、すでに支払った元本や利息も損害として請求することが出来ます。
とはいえ、闇金は請求するための住所や連絡先がわからないため、実際に請求をして取り戻せる可能性は非常に低いです。
闇金からの借金をした場合は弁護士に相談する
闇金から借金をした場合は、すぐに弁護士に相談することがおすすめです。
弁護士が介入したことを闇金に知らせる受任通知をすることで、闇金が債務者に返済を求める行為は法律違反になります。
闇金は法律に反している自覚があり逮捕されることを恐れているため、弁護士が入ることですぐに手を引くケースが非常に多いです。
ちなみに、弁護士に相談する場合は実績を確認するなどして、闇金の借金問題に強い弁護士事務所などを探すようにしてください。
闇金に強い弁護士に依頼することで早期解決を見込むことが出来ます。
闇金からの嫌がらせ行為があった場合は警察に相談する
弁護士に相談する前に、家に来てビラをまかれるなどの嫌がらせ行為がある場合は、警察に相談をするようにしてください。
借金取りなどから明確な嫌がらせ行為があった場合、基本的に警察が対応してくれます。
ただし、警察に相談する場合は明確な嫌がらせがあった証拠がないと動いてくれないことも多いため、電話の録音や写真などの証拠を残しておくことが重要です。
借金問題で苦しんでいるなら債務整理を検討する
借金が返済出来ずに苦しんでいるなら債務整理を検討することをおすすめします。
債務整理をすることで苦しんでいる借金問題を解決することが可能です。
ただし、債務整理の手続きには3つの種類があり、返済能力に応じて最適な方法を選ばないと後悔する可能性があるため、注意しなければいけません。
後悔しないためにも、方法毎のメリットやデメリットを確認し、よく理解をしておくことが重要です。
ですから、ここでは債務整理の3つの手続き方法である「任意整理」、「個人再生」、「自己破産」について解説していきます。
任意整理・・・月々の返済額が約1/2カットされる
任意整理は債務者と交渉することで利息のカットや返済期限の延長などをする手続きになります。
そのため、大きく借金を減額することは出来ませんが、デメリットが少ないため、収入があり任意整理後でも返済が見込めるならおすすめの方法です。
また、減額幅が他の手続と比べ小さいとはいえ、月々の返済額は概ね1/2程度も減額できます。
では、任意整理のメリット・デメリットを紹介しましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
整理する債権を選択出来る | 借金がゼロになるわけではないので安定した収入が必要 |
返済期間の延長や利息のカット、元金の減額が可能 | 債権者が返済計画に合意しないと利用出来ない |
家族にバレる可能性が低い | ブラックリスト(信用情報機関)に5年間登録されるためクレジットカードなどが利用出来ない |
個人再生・・・借金を約80%減額
高額な借金があるため任意整理で借金問題を解決できない場合は、借金を大きく減額出来る個人再生を検討することをおすすめします。
ただし、個人再生のほうが任意整理よりもデメリットが多いので注意が必要です。
個人再生のメリット・デメリットについては、下記の表を確認してください。
メリット | デメリット |
---|---|
借金を5分の1から最大10分の1程度に減額出来る | ブラックリストに事故情報が5〜10年登録される(登録する信用情報機関で異なる) |
住宅ローン特則を利用することで自宅を債務整理する必要がない | 清算価値保障の原則清算価値保障の原則は借金よりも資産が下回る場合は、一部を残して全額弁済しないといけないという決まりのことによって一定以上の財産が持てない |
資格制限がない | 官報に載る |
個人再生は自己破産と違って自宅を残して債務整理出来るので、自宅を所有している人は自己破産をせずに個人再生がおすすめです。
自己破産・・・借金をゼロにする
他のどの方法でも借金を返済出来る見込みがないなら、裁判所から借金の返済が免除される自己破産をしてください。
だだし、最も多くのデメリットがあるため、注意が必要です。
自己破産のメリットデメリットについては、以下の表を確認してください。
メリット | デメリット |
---|---|
借金の返済が免除される | 信用情報機関に事故情報が5〜10年登録される |
官報に載る | |
自由財産を除いた財産が処分される | |
職業制限のあるため定められた職業につけない(宅建士や警備員など) | |
自己破産の手続き中は移動制限がある |
自己破産は債務整理で最も多くのデメリットがある手続きになるため、慎重に判断するのが重要です。
債務整理を検討するなら法律事務所へ相談することがおすすめ
前述したように債務整理は返済能力に応じて最適な方法を選ぶ必要があります。
しかし、自身に最適な方法を判断することは簡単ではありません。
そのため、債務整理を行う場合には弁護士に相談をすることをおすすめします。
最適な方法についてアドバイスしてくれることや債務整理の複雑な手続きを代行してくれるなど、弁護士に相談することはメリットが多いためです。
無料で相談出来る弁護士事務所もあるため、一度相談するようにしてください。
まとめ
貸金業者や債権回収会社が家に来ることは基本的にありません。
家に来る行為は時間帯の規制や債務者が申し出した場合に訪問時間が限定されるなどの規制が多いためです。
ただし、適切な理由がある場合や闇金のように違法な業者の場合は家に取り立てに来ることがあるため、対処法を理解しておく必要があります。
そのため、この記事では取り立て方法の規制内容や闇金に対する対処法、借金を解決するための方法について解説してきました。
借金を滞納して不安を感じている方はこの記事を参考にしてみてください。
貸金業者が借金の取り立てで自宅を訪問するかについてのQ&A
借金の取り立てに家に来ることは違法ではありません。ただし、一般的に不適切な時間帯の訪問や債務者から訪問の時間帯について申し出があった場合に、指定の時間以外に家に来る行為は違法です。
自宅にくるケースとして「同意のうえで訪問するなどをして取り立てにくる場合」や「電話などでも連絡が取れない場合」、「督促が無視されている場合」などがあります。電話などで連絡が取れない場合や、督促が無視されている場合は適切な理由に該当するため、同意がない状態で訪問しても違法ではありません。
弁護士や警察に相談することで対応することが出来ます。嫌がらせがある場合は、警察に相談して対処をしてもらうことが必要です。一方で、嫌がらせがない場合は、警察に相談しても対応してくれないため、弁護士に依頼する必要があります。弁護士に依頼することで、請求を止めることが可能です。
解決するためには債務整理の手続きをおすすめします。債務整理の手続きには任意整理と個人再生、自己破産の3つの手続きがあるため、返済能力に応じた方法を選ぶことが重要です。

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