カードローンの引き落としが残高不足だった場合のリスク
カードローンのなかには、返済日になると指定した銀行口座から自動で返済額が引き落とされる「口座引き落とし」という返済方法があります。
わざわざ返済日に自分で手続きをする必要がないため、返済を忘れる心配がない一方、指定口座が残高不足だと、口座引き落としができずに借金滞納と扱われてしまいます。
残高不足でカードローンの口座引き落としができなかった場合、以下のリスクが生じるため注意しましょう。
- カードローンを利用できなくなる
- 信用情報に事故情報が記録される
- 遅延損害金を支払う必要がある
- 借入先から督促の連絡が来る
カードローンを利用停止されて遅延損害金を請求されるだけでなく、信用情報に事故情報が記録されると、他社のクレジットカードやローンを利用できなくなる恐れもあります。
まずは、残高不足でカードローンの口座引き落としに失敗した場合のリスクを解説します。
カードローンを利用できなくなる
残高不足で口座引き落としができないと、カードローンが利用停止されます。
利用停止になるタイミングは借入先によって異なりますが、早ければ返済期日の翌日〜数日中にはカードローンを利用できなくなる恐れがあります。
一度カードローンを利用停止されてしまうと、延滞を解消するまでは利用できなくなりますが、必要な金額を支払えば、再びカードローンを利用できるようになります。
延滞を解消した後、カードローンが利用再開されるまでの期間は借入先によって異なりますが、数日かかる場合もあるため早めに返済額を入金しましょう。
遅延損害金を支払う必要がある
残高不足で口座引き落としができなかった場合、本来の返済額に加えて「遅延損害金」も支払う必要があります。
遅延損害金とは、カードローンの返済が遅れたことに対する賠償金のようなもので、下記の式で金額を計算できます。
遅延損害金 = 延滞元金 × 遅延損害金利率 × 延滞日数 ÷ 365日
多くのカードローンでは、遅延損害金が年率20%に定められており、通常金利よりも高い金利を負担しなければならないので、早急に延滞を解消することをおすすめします。
信用情報に事故情報が記録される
残高不足で口座引き落としができないと、返済に遅延した事実が信用情報に記録されてしまい、各種ローンやクレジットカードを新規契約できなくなる恐れがあります。
ローンやクレジットカードなどを新規契約する場合、返済能力の有無を判断するため、審査を実施する際に申込者の信用情報が照合されます。
このとき「カードローンの口座引き落としができなかった」という記録が信用情報に残っていると、返済能力が乏しいと判断されて審査に落とされてしまいやすいです。
残高不足で口座引き落としができなかった場合、借入先と対応している信用情報機関に問い合わせて、自分の信用情報を確認することをおすすめします。
信用情報機関 |
対応するカードローン |
CIC |
アイフル・アコム・プロミス・SMBCモビット・みずほ銀行カードローン・楽天銀行スーパーローンなど |
JICC |
アイフル・アコム・プロミス・SMBCモビットなど |
KSC |
みずほ銀行カードローン・三菱UFJ銀行バンクイック・三井住友銀行カードローン・楽天銀行スーパーローンなど |
借入先から督促の連絡が来る
残高不足で返済がおこなわれないと、電話・ショートメール・督促状などで借入先から督促の連絡が来るようになります。
督促状とは、借入金の返済を催促する書類のことで、返済を促すための内容が記載されており、督促状も無視すると借入金および遅延損害金の一括返済を求められます。
一括返済の催促も無視すると、最終的には裁判を起こされて、裁判所の強制執行によって給与・財産を差し押さえられてしまう恐れもあるため注意しましょう。
家族や友人と生活している場合、借入先からの連絡によって借金をしている事実を知られてしまう恐れもあるため、なるべく早く返済できるように努める必要があります。
督促の連絡を無視せずに返済期日や金額などを相談すれば、問題を大きくせずに解決できるケースもあるので、もし借入先から連絡が来た場合は速やかに対応しましょう。
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カードローンの引き落とし時間は何時?
カードローンの引き落とし時間は、借入先の金融機関によって異なります。
例えば、みずほ銀行カードローンでは、口座引き落としがおこなわれる時間を「返済日当日の夜間」と公表していますが、具体的な時間は明記されていません。
毎月10日(銀行休業日の場合は翌営業日)に前月10日(銀行休業日の場合は翌営業日)現在のご利用残高に応じて、残高スライド方式により、お客さまの返済用普通預金口座からお引き落としさせていただきます。なお、引き落としはご返済日当日の夜間となります。
引用元:「カードローンご返済方法」(みずほ銀行)
そのため、多くのカードローンでは、毎月の返済日前日までに返済額を引き落とし口座に入金しておくことを推奨しています。
主要なカードローンにおける、口座引き落としの返済日は以下のとおりです。
※1=三井住友銀行・三菱UFJ銀行・みずほ銀行・ゆうちょ銀行・PayPay銀行の場合
※2=返済期日が土日祝日などの場合は翌平日窓口営業日
※3=楽天銀行の口座のみ毎月27日に設定可能
自動引き落としの場合、返済日内であれば口座引き落としを何度か試してくれるケースもありますが、きちんと引き落としされているか心配な人は借入先に連絡することをおすすめします。
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カードローンの引き落としが残高不足だった際の対処法
指定口座に返済額を入金しておいたつもりでも、知らない間に他の支払いなどがあると、残高不足でカードローンの口座引き落としがおこなえないケースも少なくありません。
残高不足でカードローンの口座引き落としができなかった場合、以下の対処法を実践してください。
- 借入先に連絡して返済意思を伝える
- 借入先の指示に従って返済額を入金する
- 返済がむずかしい場合は専門家に相談する
カードローンの口座引き落としができないと、借金滞納と扱われてしまうので、まずは借入先に連絡した後、必要であれば弁護士などの専門家にも相談しましょう。
この項目では、それぞれの対処法を順番に解説していきます。
借入先に連絡して返済意思を伝える
残高不足によりカードローンの引き落としができなかった場合、まずは借入先へ速やかに連絡して、今後の対応を担当者と相談しましょう。
「いつ頃に何円ぐらいなら返せるのか?」といった情報を申告すれば、返済額を一時的に減額したり、返済期日をずらすといった対処方法を提示してくれるケースもあります。
「怒られるんじゃないか・・・」と心配な気持ちがあるかもしれませんが、事前に相談してもらえたほうがカードローン会社は安心できるため、裁判に発展する可能性を下げられます。
むしろ、借入先へ連絡をせずに放置すると、返済意思がないと判断されて裁判を起こされてしまう可能性が高いので、まずは必ずカードローン会社に連絡しましょう。
残高不足で口座引き落としができなかった場合における、主要なカードローン会社の連絡先は以下のとおりです。
借入先の指示に従って返済額を入金する
残高不足によって口座引き落としができなかった場合、あらためて返済用の口座に返済額を入金しておけば、再引き落としを実施してもらえるケースもあります。
ただし、本来の返済期日に間に合わなかった際は、元々の返済額だけでなく遅延損害金も加算した金額を入金しなければなりません。
また、カードローン会社によっては再引き落としを実施しておらず、ATMからの入金など別の方法で返済しなければならないケースもあるため注意が必要です。
返済方法や返済額などで不明点がある場合、借入先に連絡すれば案内してもらえるので、カードローン会社の指示に従って返済額を入金しましょう。
返済がむずかしい場合は専門家に相談する
複数の借入先から借金をしている場合など「お金が足りなくてカードローンの返済ができない」という事態に陥ってしまうケースも珍しくありません。
そうした場合、下記のような借金問題の専門家に相談してみることをおすすめします。
例えば、弁護士に相談すれば、合法的に借金を減らす「債務整理」という手続きを用いて、あなたが無理なく返済できる金額まで借金を減額してもらうことも可能です。
債務整理の種類 |
具体的な内容 |
任意整理 |
借金の利息をカットして3〜5年で完済を目指す |
自己破産 |
一部の財産を差押える代わりに全部の借金をゼロにする |
個人再生 |
借金を1/5程度まで圧縮して3〜5年で完済を目指す |
弁護士に借金問題を相談すれば「どのくらい借金を減額して、何年くらいで借金完済を目指せるのか」といった、借金をなくすための方法をシュミレーションしてもらえます。
以下のリンクから、借金問題に詳しい弁護士による無料相談が受けられるので、借金をなくすための具体的な解決方法をアドバイスしてもらうとよいでしょう。
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カードローンの引き落としで残高不足を防ぐ方法
カードローンの口座引き落としが正常におこなわれないと、遅延損害金を請求されたり、督促状が届く恐れなどがあるため、残高不足による返済遅延は防ぎたいところです。
カードローンの口座引き落としで残高不足を防ぐには、以下の方法を実践しましょう。
- 支払い用の口座残高が足りるように維持する
- 借入先に連絡して引き落とし日を変更する
支払い用の銀行口座をこまめに確認して残高不足を防ぐことはもちろん、残高不足を起こしにくい給料日直後などに引き落とし日を変更してもらう方法もおすすめです。
最後に、カードローンの口座引き落としにおける、残高不足を予防する方法を解説します。
支払い用の口座残高が足りるように維持する
残高不足にならないように、支払い用の銀行口座には多めに入金しておきましょう。
カードローンの返済に使っている口座が、クレジットカード・公共料金などの支払いと兼用している場合、それらの影響で残高不足になってしまうことも少なくありません。
クレジットカード・公共料金などの支払いのせいで残高不足を引き起こしてしまう恐れがある人は、カードローンの返済専用に別の口座を用意する方法もおすすめです。
カードローンの返済専用に口座を用意して、きちんと返済額を入金するように努めれば、残高不足で返済遅延を起こしてしまう事態を防げます。
借入先に連絡して引き落とし日を変更する
借入先へ連絡して、自分の都合のよい日に引き落とし日を変更する方法もおすすめです。
例えば、給料日の直後に引き落とし日を設定すれば、給料が振り込まれたばかりの銀行口座はお金が多いため、残高不足で口座引き落としができない失敗を防ぎやすいです。
その反対に、給料日の直前などは一般的に手持ちのお金が少なく、残高不足を起こしやすいので、カードローンの口座引き落とし日としてはおすすめできません。
カードローン会社によっては、引き落とし日を変更できるケースもあるため、借入先に確認してみるとよいでしょう。
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まとめ
残高不足でカードローンの口座引き落としができなかった場合、すぐに借入先へ連絡して返済意思があることを伝えましょう。
借入先へ連絡せずにいると、最終的に裁判を起こされて財産・給与の差押えを受ける恐れがある上、返済が遅れるほど高額な遅延損害金を支払わなければなりません。
借入先に連絡すれば、あらためて返済日を再設定したり、別の方法で返済できるように手続きをしてもらえるなど、トラブルなくスムーズに借金滞納を解消できます。
もしも本当にお金がなく、カードローンの返済が難しい場合は弁護士に相談して「債務整理」という手続きで合法的に借金を減額してもらうことをおすすめします。
借金返済が遅れるほど状況は悪くなってしまうので、1人で悩まずに弁護士の無料相談を受けてみて、具体的なアドバイスをもらうとよいでしょう。
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カードローンの口座引き落としに関するよくある質問
カードローンの引き落としが残高不足だった場合、どうなりますか?
借金滞納と扱われて、カードローンを利用停止されたり、遅延損害金を請求されます。また、信用情報に事故情報が記録されたり、借入先から督促の連絡が届くほか、最終的には財産や給与を差し押さえられる恐れもあります。
カードローンの口座引き落としがおこなわれる時間は何時ですか?
口座引き落としがおこなわれる時間はカードローン会社によって異なります。例えば、みずほ銀行カードローンの場合は「返済日当日の夜間」と公表しています。
カードローンの引き落としが残高不足だった場合、どうすればよいですか?
必ず借入先に連絡して返済意思を伝えた後、指示に従って返済額を入金しましょう。
カードローンを返済できない場合、どうすればよいですか?
弁護士に相談して、合法的に借金を減額できる「債務整理」という手続きをお願いしましょう。
カードローンの口座引き落としにおける残高不足を防ぐには、どうすればよいですか?
口座残高が足りるように返済額よりも多めに入金したり、借入先へ連絡して給料日直後などに引き落とし日を変更しましょう。
最短即日取立STOP!
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