自己破産で選任される破産管財人とは?
破産管財人とは、債務者が申し立てた自己破産が管財事件に分類された際に、破産手続きを指揮執行し、必要な業務を担当する人のことです。
破産管財人の仕事は多く、また、管財事件において債務者に求められる注意点も少なくありません。
そこで、破産管財人とはどのような人なのか、業務内容や債務者側の注意点などについて、以下4項目に沿って解説します。
- 破産管財人は破産手続きを指揮する
- 破産管財人が選ばれるのは管財事件
- 破産管財人が自己破産手続きで担当する仕事は多い
- 破産管財人が選任される事件では債務者側に丁寧な対応が求められる
それでは、破産管財人の役割など、管財事件におけるポイントについてそれぞれ見ていきましょう。
破産管財人は破産手続きを指揮する
破産管財人とは、自己破産を申し立てた債務者の所有する財産を管理し、債権者に配分するために売却等の処分を行う人のことです。
自己破産を利用すれば、債務者は抱えているすべての借金の返済義務が免除されるというメリットが得られますが、その代償として、債務者が所有する財産を処分して債権者に平等に配分しなければいけません。
なぜなら、返済するという条件でお金を借りたのに、その約束を守らずに債務者だけが一方的に利益を享受するのは適切ではなく、債務者が被る不利益をある程度だけでも軽減する必要があるからです。
このような形で、破産手続きの中では、債務者と債権者の利益調整を行わなければいけませんが、公正・中立な立場から債務者の財産処分・債権者への割当てを行うのが破産管財人ということです。
したがって、破産管財人の職務には公平性が求められるので、裁判所が選任した弁護士が破産管財人としての職務を遂行することになります。
破産管財人が選ばれるのは管財事件
自己破産には、管財事件、同時廃止事件の2種類の類型があります。破産管財人が選任されるのは、自己破産の中でも管財事件に振り分けられたものだけです。
- 管財事件:破産管財人が選出される自己破産の原則類型
- 同時廃止事件:財産の調査・処分などが行われないので破産管財人の選出不要
管財事件とは、自己破産の基本形態です。自己破産を申し立てた債務者は、「破産手続き」の中で財産を処分され、次いで、「免責手続き」の中で免責許可の可否が決せられます。
同時廃止事件とは、自己破産を申し立てた債務者が所有する財産が、破産手続きの費用を賄うのに不足しているため、実質的に破産手続きを行うことなく「免責手続き」において免責許可の可否だけが審理されるものです。
したがって、破産手続きの中で債務者の財産処分等の業務を担当する破産管財人は同時廃止事件では登場する余地がないので、管財事件の中でだけ活躍をすることになります。
管財事件に振り分けられる理由
管財事件と同時廃止事件のどちらの事件に振り分けられるのかは、裁判所が決定するものであり、債務者側が自由に選択できるものではありません。
では、裁判所はどのような基準で管財事件と同時廃止事件を区別しているのか、その代表的な理由としては、以下の2つのポイントが考えられます。
- 債務者が一定の財産を所有しているから
- 債務者に対する免責許可について慎重な判断を要するから
以下で、管財事件に振り分けられるそれぞれの理由について説明します。
債務者が一定の財産を所有しているから
自己破産では債務者が所有する財産の処分を要するところ、債務者がどの程度の財産を所有しているのかを正確に認識できなければ、債権者に対して平等に振り分けることができません。
したがって、所有する財産の範囲を画定し、適切な形で換価処分を行うために、破産管財人が選出されます。
ただし、債務者が少しでも財産を所有していれば必ず破産管財人が選任されるというわけではありません。
自己破産では、以下に列挙する自由財産を手元に残すことが許されているので、債務者が自由財産以外に処分すべき財産を所有しているケースについて、管財人が選任されることになります。
- ①新得財産(自己破産手続き開始決定後に取得した財産)
- ②差し押さえ禁止財産
- ③99万円以下の現金
- ④拡張された自由財産(裁判所が許可したもの)
- ⑤破産管財人の放棄分
例えば、どの範囲の財産が自由財産の拡張(④)として認められ、債務者の手元に残すことができるかについては、各債務者が自己破産手続き内でどこまで具体的な主張をできるかに関わってきます。
したがって、自由財産として手元に残せる範囲の財産が広がるほど、自己破産後の生活立て直しも楽になるので、借金問題に強い弁護士に相談をして、適切な申立て等の行為を期待するのがおすすめです。
債務者に対する免責許可について慎重な判断を要するから
自己破産では、債務者すべてが免責許可で借金返済義務から解放されるのではなく、「免責許可を与えて窮状から救済するに値するかどうか」という基準をクリアした債務者だけが免責許可決定を手にすることができます。
そして、免責許可決定がふさわしいかどうかの判断に大きく影響するのが、免責不許可事由に関するルールです。
したがって、以下に列挙するような免責不許可事由に該当するような事情がある場合には、破産管財人が選任され、破産手続き内で免責許可の相当性を判断することになります。
- ①債権者に配当する財産を隠匿・損壊・不利益処分など、価値を不当に減少させる行為をしたこと
- ②クレジットカード現金化などの不正な取引履歴があること
- ③特定債権者にだけ弁済すること(偏頗弁済)
- ④過度の浪費・ギャンブル・射幸行為などが原因で借金を作ったこと
- ⑤破産手続きの中で管財人等に対して虚偽説明や職務妨害をしたこと
- ⑥帳簿等の書類を隠滅・偽造・変造したこと
- ⑦7年以内に免責許可を得ていること
特に、借金の原因が過度な浪費・ギャンブル・株式取引などの射幸行為にある(④)場合には注意が必要です。
なぜなら、実際、多くの債務者が借金を抱えるに至った事情には、少なからず家計収支を逸脱したような買い物や浪費癖、ギャンブルなどが含まれていることが多いからです。
このようなケースでは免責不許可事由があると判断されるので、原則として自己破産を申し立てても免責許可を得ることができず、例外的に裁量免責の道を目指すしかなくなります。
裁量免責で免責許可を獲得するためには、免責審尋の場面で裁判官に対して適切なアプローチをすることが求められますが、当然ながら、債務者が抱える免責不許可事由によって主張すべき内容は変わってきます。
したがって、裁量免責を獲得できる可能性を高めるためにも、自己破産の免責許可獲得のためのノウハウに熟知した弁護士の力を頼るようにしましょう。
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弁護士に依頼すれば少額管財事件を利用できる
自己破産には、管財事件と同時廃止事件の2類型があり、管財事件についてのみ破産管財人が選出されることは上述の通りですが、自己破産を申し立てる債務者が弁護士に依頼している場合に限って、少額管財事件という特別類型で自己破産手続きを進めることができます。
少額管財事件とは、管財事件に分類されるもののうち、破産管財人が担当すべき財産調査業務などを受任した弁護士が一部担当することによって破産管財人の業務範囲が縮小される事件のことです。
つまり、少額管財事件を利用できれば、破産管財人が担当する業務が減少するので、破産管財人に支払う費用が少なくなるだけでなく、依頼をした弁護士との間で財産調査や目録作成業務をスピーディーに進められるために免責許可が確定するまでの期間を大幅に短縮することができます。
通常管財事件・少額管財事件・同時廃止事件の費用・期間の違いについては以下の表をご参照ください。
|
同時廃止事件 |
通常管財事件 |
少額管財事件 |
費用 |
・予納金:1~3万円程度
・弁護士費用(依頼する場合):約30万円 |
・予納金:50万円~
・弁護士費用(依頼する場合):30万円~ |
・予納金:20万円~
・弁護士費用(必須):30万円~ |
期間 |
2ヶ月~4ヶ月 |
半年~1年以上 |
4ヶ月~半年程度 |
もちろん、債務者にとってメリットが大きいのは同時廃止事件ですが、資産状況や免責不許可事由の観点から管財事件に分類されざるを得ないこともあるでしょう。
その場合、弁護士に依頼をすれば少額管財事件を利用できるので、本来なら1年近く手続き期間を要するはずだったのに半年程度で免責許可を獲得できたり、裁判所に支払う予納金を半額以下にできたりと、債務者の負担が大幅に軽減されます。
できるだけ負担を減らしながら自己破産手続きを進めたい方は、ぜひ弁護士までご相談ください。
破産管財人が自己破産手続きで担当する仕事は多い
裁判所からの選任を受けた破産管財人は、債務者・債権者両方の利益に配慮しながら、公正な立場で破産手続きを進めます。
破産管財人が手続き中に担当する業務は以下に列挙する通りです。
- 債務者の財産の管理及び換価
- 債権額の確定作業
- 債権者への配当
- 免責不許可事由の調査
- 自由財産に関する対応
それでは、破産管財人の担当業務について、それぞれ見ていきましょう。
債務者の財産の管理及び換価
破産管財人は、債務者の財産を調査・管理したうえで、換価処分を行います。財産目録が作成され、債務者の財産は漏れのない形で換価処分までの流れに乗ることになります。
まず、破産管財人が債務者の財産を「調査」するのは、処分を免れるために債務者が自分の財産を隠匿するのを防ぐためです。
次に、破産管財人が債務者の財産を「管理」するのは、財産の管理処分権を債務者に残したままでは、特定債権者にだけ弁済をしたり(「偏頗弁済」と言います。)、将来的に債権者に対して配分されるべき財産の価値が減少したりするおそれがあるからです。
さらに、破産管財人が債務者の財産を「換価処分」するのは、債務者の財産を適正な形で適切な市場価格をもって現金化するためです。
例えば、債務者が購入して間もない自動車を所有していたケースについて考えてみましょう。破産管財人が財産の調査・管理・換価処分を行わなければ、破産手続きに誠実でない債務者によって債権者の利益が害されるリスクが高まります。
名義変更によって債務者の財産から抜け落ちる可能性、債権者に嫌がらせをする目的で自動車に傷を付ける可能性、自動車の内装や部品だけを勝手に売却する可能性、親族などからの借金の返済代わりに譲ってしまう可能性、車両の売却代金を浪費する可能性、など、破産手続きの公正性が歪められ、債権者の利益が害されるリスクが高まります。
したがって、破産管財人が債務者の財産をすべて把握することで、債務者の財産が漏れなく換価処分され、債権者への充当が実現されます。
ワンポイント解説
破産管財人が管理する「財産」は物だけではない
「財産」という言葉からは、自動車や土地、家具などの物だけがイメージされるかもしれませんが、破産管財人が管理する「財産」には、債務者の債権も含まれます。
例えば、会社から受け取っていない賃金があるのなら「未払い賃金の支払い請求権」、過去の売買取引で代金を受け取っていないのなら「売買契約に基づく代金支払い請求権」などがこれに当たります。
そして、これらの債権を回収できれば、債務者に対してお金を貸している債権者たちに還元されるお金が増えるので、破産管財人は、訴訟を提起したり、支払督促を行ったりもします。
債権額の確定作業
破産管財人は、債権額の確定作業を担当します。「誰」から「いくら」の借金をしているか確定しなければ、後の配当作業が円滑に進まず、平等に債権者に配当できないおそれがあるからです。
債務者側で現在抱えている借金などの詳細を記載した書面を作成し、裁判所に提出します。破産管財人がその内容を確認して、認否や調査を行うという流れとなります。
なお、破産管財人が調査・確定する債権には、貸金業者などからの貸付金以外のものも含まれます。例えば、携帯電話などの滞納料金、保険料や年金関係、光熱費、家賃など、生活に関連して発生するすべての債権債務が対象です。
この段階で認識しているにもかかわらず申告しなかった借金については免責の対象外になってしまう可能性があるので、借金内容に関する目録を作成・提出する際には慎重さが求められます。
債権者への配当
破産管財人は、債権者に対して配当を行います。
この配当業務を平等に行うために、債務者の財産を管理・処分し、債権額の確定作業が行われることになります。
免責不許可事由の調査
破産管財人は、借金の原因や破産手続きにおける債務者の態度など、免責不許可事由に関する事情の調査を行います。
なぜなら、免責許可決定が下されるためには、原則として「免責不許可事由がないこと」が求められるからです。
そして、破産手続き内で免責不許可事由の調査を行った結果について、破産管財人は、免責手続きの中で報告・意見陳述を行います。
裁量免責の可否にも関わるものなので、債務者にとっても重要なポイントだと考えられるでしょう。
自由財産に関する対応
破産管財人は、債務者が手元に残せる自由財産に関する対応を行います。
例えば、債務者の生活状況などに鑑みて、換価処分が適当ではない財産については「自由財産の拡張」として手元に残すことが許されますが、債務者側から申立てを受けた破産管財人は必要な調査を尽くしたうえで、裁判所に対して意見陳述を行います。
本来であれば、債務者が所有する自動車は換価処分の対象とされますが、足が不自由だったり自動車がなければ到底日常生活ができなくなったりするなどの事情がある場合には、自由財産の拡張分として、自動車が処分対象から外されることもあります。
また、財産を処分するのにコストがかかり過ぎるので換価処分が適当ではないと破産管財人が判断する場合には、「破産管財人の放棄分」という形で財産を手元に残せるケースもあります。
以上のように、破産管財人の判断次第で債務者の今後の生活再建のレベルが変わってくるので、適切な形で破産管財人に交渉できるように、知見のある弁護士の助力を得るようにしましょう。
破産管財人が選任される事件では債務者側に丁寧な対応が求められる
管財事件では、破産管財人が多くの業務を担当するのと引き換えに、債務者側にも丁寧な対応が求められることになります。
管財事件において債務者側に求められる対応としては、以下の項目が挙げられます。
- 破産管財人の報酬として予納金を支払う
- 破産手続きの進行のために説明義務を負う
- 裁判所の許可がなければできない行為がある
- 破産管財人が郵便物をチェックする
それでは、債務者側が注意すべき点について、それぞれ見ていきましょう。
破産管財人の報酬として予納金を支払う
自己破産を利用して借金を帳消しにするためには、裁判所への費用、弁護士に依頼する場合には弁護士費用を支払わなければいけません。
裁判所に支払う費用には、自己破産の申立て手数料、予納郵便切手代、破産管財人への報酬を中心とした予納金が含まれます。
通常管財事件に必要な予納金は約50万円以上、弁護士に依頼して少額管財事件を利用できる場合には約20万円以上なので、弁護士費用を考慮しても、弁護士に依頼をして少額管財事件として手続きを進行した方がメリットは大きいと考えられるでしょう。
破産手続きの進行のために説明義務を負う
管財事件では、破産管財人からの質問に対して説明義務を負います。
破産管財人に対して虚偽の説明をしたり、自分の財産を隠匿するような行為をしたりすると、破産手続きの公正を妨げたとして免責不許可事由があると判断され、免責許可を得られないリスクが高まります。
また、対応が悪質なケースでは、詐欺破産罪に該当するとして刑事処罰がされるおそれもあるので、破産管財人に対しては真摯な対応で向き合うようにしましょう。
裁判所の許可がなければできない行為がある
自己破産手続き中は、裁判所の許可がなければ引越しや出張などの拠点移動ができません。
債務者が自由に移動できるとなると、破産手続きの進行が妨げられるおそれが生じるからです。
また、個人事業主が自己破産をする場合で、自己破産手続き中も事業継続を希望するのなら、裁判所からの許可が必要です。
なぜなら、個人事業主の自己破産では処分すべき財産や契約関係が複雑なので、無許可の状態で自己破産手続き中も事業を展開されると、管財人業務に支障が生じるおそれがあるからです。
破産管財人が郵便物をチェックする
自己破産手続きの間は、債務者は自分宛の郵便物を自由に扱うことが許されず、破産管財人が郵便物の管理権限を有します。
もちろん、自分宛に郵送された郵便物を手にすることは妨げられませんが、債務者の元に届けられる前に、破産管財人のチェックが必須です。
自己破産の管財人対応は弁護士に依頼するのがおすすめ
自己破産で借金問題を解決したいのなら、弁護士に依頼するのがおすすめです。
なぜなら、特に破産管財人が選任されるような管財事件においては、弁護士への依頼で以下の5点のメリットを享受できるからです。
- 弁護士に依頼すれば少額管財として取り扱われる
- 弁護士に依頼すれば自己破産後の生活にも配慮した対応を期待できる
- 弁護士に依頼すれば免責許可を得るために尽力してくれる
- 弁護士に依頼すれば返済督促がストップする
- 借金問題の相談料無料で対応してくれる弁護士が多い
それでは、それぞれのメリットについて見ていきましょう。
弁護士に依頼すれば少額管財として取り扱われる
弁護士に依頼すれば少額管財事件を使えるので、管財事件の重い手続き負担を軽減することができます。
また、弁護士に依頼した場合に限って、即日面接制度を利用して、すぐに自己破産の開始決定を受けることができる裁判所もあります。
債務者にとって大切なのは、できるだけ早くに免責許可を獲得して、生活の立て直しを始めることです。
弁護士に依頼するだけで自己破産手続きが短縮され、費用負担も軽減されるので、ぜひご相談ください。
弁護士に依頼すれば自己破産後の生活にも配慮した対応を期待できる
弁護士に依頼すれば、自己破産後の生活にも配慮した対応を期待できるというメリットが得られます。
例えば、自己破産では自由財産以外の債務者の財産が処分されますが、自由財産として手元に残すことができる財産の範囲が広いほど、自己破産後の生活再建も楽になるはずです。
自己破産の拡張を申し立てたり、給料などの差し押さえ禁止財産の金額を争ったり、法律を駆使して債務者の利益が最大化されるように尽力してくれるでしょう。
弁護士は自己破産以外の可能性も探ってくれる
借金問題を解決するための方法は自己破産だけではなく、任意整理・個人再生という債務整理方法でも現状を改善することができます。
そして、自己破産・個人再生・任意整理にはそれぞれ以下のメリット・デメリットがあるので、「どの債務整理を選択すれば債務者の今後の生活が楽になるのか」という視点から、適切な債務整理手続きを選択しなければいけません。
|
自己破産 |
個人再生 |
任意整理 |
メリット |
・借金を帳消しにできる |
・任意整理よりも大幅に借金総額を減額できる
・ローン返済中の自宅を手元に残せる |
・利息や遅延損害金をカットできる
・整理対象の債務を選択できる
・裁判所を利用しない手続きなので柔軟な対応ができる |
デメリット |
・自由財産以外の財産が処分される
・ブラックリストに登録される
・職業制限などが生じることがある |
・裁判所の手続きが複雑
・ある程度収入がなければ利用できない
・ブラックリストに登録される |
・借金減額効果が弱い
・ブラックリストに登録される |
このように、各債務整理手続きにはメリット・デメリットがあるので、「どのメリットを最優先にしたいのか」「どのデメリットだけは必ず避けたいか」「我慢できるデメリットはどれか」という視点で進むべき方向性を決定する必要があります。
したがって、借金問題に強い弁護士に相談をして、債務者の状況や希望に応じて、理にかなった債務整理手続きを検討してもらいましょう。
※自己破産は「借金をゼロにできる自己破産とは?必要以上に恐れず、正しい知識を身につけよう」、個人再生「借金を1/5に減額し住宅も残せる個人再生とは?メリット・デメリットや詳しい手続きについて解説」、任意整理は「任意整理で月返済額を約1/2に!財産を残せて家族にバレずに手続きできる」で、それぞれ詳しく解説しています。あわせてご参照ください。
弁護士に依頼すれば免責許可を得るために尽力してくれる
弁護士に依頼すれば、管財事件における破産手続きの中で、免責許可を得るために尽力してくれます。
自己破産を申し立てる債務者にとっての目標は、免責許可を獲得して借金の返済義務を帳消しにすることです。
しかし、免責までのプロセスは決して簡単なものではなく、免責不許可事由がある場合の免責審尋、債権者集会対応、破産管財人との細かい交渉など、いろいろな問題をひとつずつクリアする必要があります。
弁護士に依頼すれば、これらの問題に対して適切なアドバイスをくれますし、弁護士が主導して手続きをスムーズに進めてくれます。
自己破産は債務者だけで申し立てることもできますが、各ステップを適切に乗り越えて免責許可までたどり着くためにも、自己破産のノウハウのある弁護士にご相談ください。
弁護士に依頼すれば返済督促がストップする
弁護士に依頼すれば債権者からの返済督促がストップするので、債務者は取立てによるストレスから早期に解放されます。
債務者からの依頼を受けた弁護士は、すぐにすべての債権者に対して受任通知を送付し、受任通知を郵送された債権者は、それ以後返済督促等の取立て行為が禁止されるからです。
これに対して、弁護士に依頼しないと、自己破産申立ての準備をしている期間中も債権者からの厳しい取立て行為を受け続けることになります。
自己破産後の生活準備に集中するためにも、弁護士に依頼をして、早期に債権者からの圧迫からの解放を目指しましょう。
借金問題を相談無料で対応してくれる弁護士も多い
借金問題に関する相談は無料で対応してくれる弁護士は多いです。
また、債務整理に必要な弁護士費用の支払い方法についても、分割払いなどの融通を効かせてくれる場合があります。
費用面に関する不安にも丁寧に対応してくれるので、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
破産管財人とは、管財事件における破産手続きの中で、債務者・債権者双方の利益バランスに配慮しながら、公正に手続きを進行する人のことです。
破産管財人が多くの業務を遂行するのに対して、債務者側は費用面の負担や説明義務などを課されてしまいます。
したがって、管財事件における債務者の負担をできるだけ軽減してスムーズに免責許可を獲得するためには、弁護士への依頼が必須です。
弁護士に依頼すれば、少額管財事件を使えるだけでなく、自己破産手続きの各段階において債務者の利益を最大化するために尽力してくれるので、免責許可決定を得られる可能性が高くなるでしょう。
弁護士への相談が早いほど、生活再建スタートの時期も早まります。借金から解放された新生活のためにも、どうぞお気軽にご相談ください。
自己破産の管財人についてよくある質問
管財人とは?
管財人とは、免責不許可事由の調査や債務者の財産の換価処分などの業務を行う人です。破産手続きを公正に執行するために、裁判所から選任された弁護士が担当します。
管財人の具体的な業務内容は?
管財人が手続き中に担当する業務は以下に列挙する通りです。
・債務者の財産の管理及び換価
・債権額の確定作業
・債権者への配当
・免責不許可事由の調査
・自由財産に関する対応
詳しくは記事本文で説明しているので参考にしてください。
管財人が選任される場合、債務者側に何か影響はあるの?
管財事件における債務者側への影響としては、以下の項目が挙げられます。
・破産管財人の報酬として予納金を支払う必要がある
・破産手続きの進行のために説明義務を負う
・裁判所の許可がなければできない行為がある
・破産管財人が郵便物をチェックする
詳しくは記事本文で説明しているので参考にしてください。
自己破産の管財事件とはどのような手続きですか?
管財事件は自己破産の原則的手続きで、破産管財人が選任され資産の調査・処分を行います。また少額管財事件は、管財事件のうち借金関係が複雑でないなどの理由で手続きを簡略化したものです。費用・期間ともに管財事件よりも負担は少ないですが、弁護士に依頼することが必須となります。
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