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2024年11月現在

離婚して母親が親権争いで負ける場合は?親権決定のポイントや対策も解説

離婚して母親が親権争いで負ける場合は?親権決定のポイントや対策も解説

離婚をする場合は、父親か母親どちらかを親権者に選ばなければいけません。どちらも親権を得たい場合は、親権争いをすることになります。

日本の場合、子が小さい場合の親権者は母性を有する者が望ましいとされる「母性優先の原則」の考え方があるため、母親の方が親権を獲得しやすく、9割程度が離婚時に母親が親権を獲得しています。しかし、親権争いにはさまざまな要因が絡むため、場合によっては母親が親権争いで負けることもあります

結論からいえば、母親が子どもに対して虐待・育児放棄をしていたり、今まで子育ての実績がなかったりすると親権争いで負けやすくなります。

反対に、母親が一般家庭並に家事・育児をし、虐待や育児放棄などの問題もないなら、親権争いは母親が有利です。

なお、母親の不倫や借金などが原因で離婚をした場合も、夫婦間の問題は親権には影響がないと考えられているため、母親が親権を持つことは可能です。

ただし実際の親権争いはこれほど単純ではなく、父親が監護の実績を主張したり、別居したことが親権に影響を与えたりと非常に複雑です。

そのため「親権を得られないかもしれない」と不安な方は、弁護士への相談も検討しましょう。離婚問題に強い弁護士に相談すれば、親権を得るためにするべきことを教えてもらえますし、離婚時の財産分与や今後の養育費に関してもご自身が有利になるように努めてくれるでしょう。

本記事では、離婚をして母親が親権争いで負けるケースについて解説します。

ぜひ本記事を参考にしていただき、ご自身が親権を得られるのか確認してみてください

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離婚して母親が親権争いで負けるケース

離婚する場合は、親権はどちらかの親が持つことになります。令和4年の「司法統計年報」によると、離婚調停・審判にて母親が親権者になった割合は約94%となっています。

日本では「母性優先の原則」という、小さな子どもは母性を有する母親と暮らすことが望ましいという考え方があるため、母親の方が親権を獲得しやすいです。

しかし、母親が親権争いで負けることは当然あります。特に以下のようなケースでは、親権争いで負ける可能性は高くなります。

  • 母親が虐待や育児放棄(ネグレクト)している
  • 父親が主に子育てをしており母親に監護の実績がない
  • 母親が精神疾患などの病気にかかっていて養育できない
  • 母親が子どもを残して家出した
  • 子どもが父親と暮らすことを選択した
  • 別居済みで子どもがすでに父親と暮らしている
  • 監護補助者(育児をサポートしてくれる人)がいない
  • 母親が子どもに悪影響を与えると判断された

ご自身に該当するケースがないか確認しておきましょう。

母親が虐待や育児放棄(ネグレクト)している

母親が子に対して虐待・育児放棄(ネグレクト)をしている場合は、母親に親権が認められることはありません。

後ほど「離婚して調停や裁判で親権者を決定する際に考慮されるポイント」でも解説しますが、親権者を決定する際は、監護の実績や継続性、子供の意思などが考慮されます。

母親が虐待や育児放棄をしている場合は、子供の意思としては父親が親権者になってほしいと考えるでしょう。また、虐待や育児放棄をしているなら当然監護の実績も認められません。そのため、父親が親権を持つことになります

なお、父親の立場からすると、母親が虐待や育児放棄を認めず、子供も虐待や育児放棄に関して口を出さない可能性もあるため、虐待や育児放棄の証拠を集める必要があります。

虐待や育児放棄の証拠としては以下のようなものが挙げられます。

  • 虐待を受けたときに受診した医療機関の診断書
  • 虐待や育児放棄について記録した日記
  • 虐待や育児放棄をされている写真・動画
  • 虐待をされたことが分かる写真(子どもの怪我の写真など)
  • 子どもが虐待や育児放棄を受けたと証言する動画・音声
  • 虐待や育児放棄をしたことを認める動画・音声

父親が主に子育てをしており母親に監護の実績がない

父親が主に子育てをしており、母親に監護の実績がない場合は、父親が親権を持つ可能性が高くなります。父親の方が子育てをしてきているため、今後も子育てに適しているのは父親という判断がされるということです。

特に父親が専業主夫だと、より子育てをしているという実績を裏付けられるため、父親が親権を持つ可能性が高くなると考えられるでしょう。もちろん共働きだとしても「父親は仕事が終わった後に家事・育児をするが母親は仕事が終わった後に家で何もしない」という状態なら同様です。

母親が親権を獲得しやすいのは「母性優先の原則」に加えて、日本では専業主夫よりも専業主婦の割合が多く、さらに共働きでも母親が育児や家事に積極的という側面があるためです。育児や家事をしていないなら、母親でも親権獲得の可能性は低くなることは理解しておきましょう。

母親が精神疾患などの病気にかかっていて養育できない

母親が精神疾患のような育児をするうえで障害となるような病気にかかっている場合は、親権争いで負ける可能性があります。

主に以下のような病気が挙げられます。

  • うつ病
  • 躁うつ病
  • 統合失調症
  • アルコール・薬物依存症
  • 認知症

とはいえ、精神疾患を患っているからといって必ずしも親権争いで負けるわけではありません。精神疾患を患っていても育児に支障がないと判断されれば親権を獲得できる可能性はあります

母親が子どもを残して家出した

母親が子どもを残して家出をした場合は、育児放棄とみなされたり、育児への意欲がないとみなされたりする可能性があります。そのため、親権争いで不利になってしまいます。母親が家出をして父親が子供と過ごす機会が増えることで、父親の監護実績が増えるのも親権争いで不利になる要因といえるでしょう。

なお、理由もなく無断で家出をした場合は、夫婦の同居義務に違反することにもなるため、慰謝料を請求されるリスクもあります

たとえDVやモラハラをする夫から早く逃げたかったとしても、親権を得たいなら子どもと一緒に家出をしましょう。もちろん「DVやモラハラをする父親から逃れるため」という正当な理由があれば、無断で別居をしても慰謝料は請求されません。反対に、DVやモラハラをされたことを理由に、母親側が父親に対して慰謝料を請求できます。

子どもが父親と暮らすことを選択した

子どもが父親と暮らすことを選択した場合も、親権争いで負ける可能性は高くなります。

15歳以上の子どもは判断能力が認められるため、子ども側が自分の親権者を選べます。つまり、これまでの監護実績や親の経済事情など関係なく、子どもが選んだ側が親権者です。

15歳未満の子どもでも、明確な基準はないものの10歳を超えたあたりからある程度の意思は認められ、親権争いで考慮されるべきポイントの一つとなります。

別居済みで子どもがすでに父親と暮らしている

すでに父親とは別居しており、子供が父親と暮らしている場合も親権争いでは母親が不利になります。

前述したように、母親が子どもをおいて別居をすると、父親が子供と過ごす機会が増えるため、父親の監護実績が増えてしまいます。父親と子どもが母親がいない状態で暮らしていけているということは「父親は育児ができる」「離婚をしても父親のもとで子どもは生活ができる」という証明がされてしまっているということです。

さらに、子どもは現在の生活環境が安定しているなら、そのまま環境を変えずに継続した方が良いという「継続性の原則」という考え方があります。結果として、母親だけが家を出て別居をすると、父親が親権を獲得しやすくなります。

そのため、親権を勝ち取りたいなら、子どもとは一緒に暮らし続けましょう。夫とどうしても一緒に暮らせない場合は、子どもを連れて別居しましょう。

監護補助者(育児をサポートしてくれる人)がいない

監護補助者、つまり両親や兄弟・姉妹などの育児をサポートしてくれる人がいるかどうかも、親権争いでは重要なポイントとなります。監護補助者がいることによって、より子どもが安定した環境で育つことができるためです。

もちろん「母親一人でも育児ができる」「父親よりも母親の方が適している」と認められる要素があれば、監護補助者がいなくても親権は獲得できます。つまり、親権を獲得するにあたって必ずしも監護補助者が必要と言うわけではありません。

しかし「仕事が忙しくて育児の実績が少ない」「精神疾患を患っていて育児に支障をきたす可能性がある」などの要因がある場合は、監護補助者がいるかどうかは非常に重要です。親権を獲得するにあたって不安な要素があるなら、別居の際は実家に帰るなどして、監護補助者を周りに作りましょう

母親が子どもに悪影響を与えると判断された

そのほか母親が子どもに悪影響を与えると判断された場合は、親権を獲得できません。主に以下の例などが挙げられます。

  • ギャンブル癖があり借金を抱えている
  • 酒癖が悪くてお酒を飲むと暴力をふるう

とはいえ、これらの過去があったからといって必ずしも親権争いで負けるとは限りません。

これからの生活で子どもにとって悪影響を及ぼすかどうかが重要なので、まだ離婚する前なら今からでも改善して、子どもに悪影響を与えるような行為はできるだけ避けましょう。

離婚して調停や裁判で親権者を決定する際に考慮されるポイント

厳密には親権者を決めるための基準や条件は決まっていないため、離婚の際に夫婦で話し合いをして2人が納得すれば父親でも母親でも、どちらか一方は親権を獲得できます。つまり、育児に参加していなかった母親だったり、精神疾患にかかっている母親だったりしても、父親が親権を譲れば母親が親権者になることは可能です。

しかし、話し合いでどちらも親権を譲らず、親権者が決まらなかったら「離婚調停」をして調停委員を交えたうえで話し合って親権者を決めます。調停離婚でも親権者が決まらない場合は「裁判離婚」をして親権者を決めます。裁判離婚は判決によって親権者を決めるため、一方が望まない結果になったとしても拒否はできません。

調停や裁判で親権者を決める場合は「子どもの福祉」が最も大きな要因です。つまり、どちらの親が子どもの福祉により良い影響を与えるかが肝心です。調停や裁判では以下の内容を考慮して親権者を決めることになります。

  • 母性優先の原則
  • 監護の実績と継続性
  • 子どもの意思
  • きょうだい不分離
  • 面会交流の実施
  • 育児のサポート体制の有無

それぞれのポイントを解説します。

母性優先の原則

子どもがまだ幼い場合、特に未就学児の場合は「母性優先の原則」によって親権者は母親に優先される傾向にあります。「母性優先の原則」とは、母親は授乳をしたり母性が強かったりするため、子どもが幼いうちは特に親権者に適しているという考え方です。

ただし、母性優先の原則よりも次に紹介する監護実績が優先されるため、子どもが幼いからといって必ずしも母親が親権を獲得できるとは限りません。

監護の実績と継続性

監護の実績と継続性、つまり今まで子育てをしてきた実績があり、さらにその環境を継続できる親が親権を得やすくなります。

子育てをしてきた実績があるなら、離婚後も子どもが健やかに育ちやすいと考えられますし、その環境が継続できるなら、子どもにとってストレスがありません。

そのため、前述した「母性優先の原則」で母親の方が親権を得やすいとはいえ、これまで父親が常に子育てをしてきた場合は、父親が親権を得る可能性が高くなるでしょう。

子どもの意思

前述したように、15歳以上の子どもには判断能力が認められます。裁判の際は子どもの意思が確認されるため、子どもが選んだ側が親権者となります。

親権者を決める際は「子どもの福祉」が最も重視されるため、判断能力のある子どもが希望しているなら、その親の元へ行くのが道理です。

なお、15歳未満の子どもでも、10歳前後から子供の意見が聞き入れられる場合があります。

きょうだい不分離

離婚裁判をする際は、兄弟・姉妹を分離するべきではないという考え方があります。これを「きょうだい不分離」といいます。

そのため、裁判をする場合は「兄弟・姉妹を分離し、母親・父親それぞれが別々の親権者になる」という事態は避けられる傾向にあると理解しておきましょう。

ただし、以下のような要因で親権者が別々に指定されることもあります。

  • 兄弟・姉妹の意思
  • 離婚前から兄弟・姉妹は分離し別居している

たとえば生まれたばかりの子供がおり、その兄もしくは姉が15歳以上だった場合、生まれたばかりの子どもは「母性優先の原則」で母親が親権者となり、兄もしくは姉が父親を親権者に希望した場合は、母親・父親それぞれが別々の親権者になります。

離婚前からすでに兄弟・姉妹は分離し、それぞれが父親・母親のもとで暮らしている場合は、父親と母親それぞれに監護の実績と継続性が認められて、それぞれが別々の親権者になる可能性も考えられます。

面会交流の実施

面会交流の実施にどれだけ前向きなのかも親権者を決める要因の一つになります。裁判所では、離婚をした後も子どもは母親・父親ともに交流することが望ましいと考えています。

そのため「離婚をしたら子供は元配偶者に一切合わせたくない」と考えている親は親権を獲得しずらくなります。「離婚をしても面会交流は頻繁にしても良い」と考えている親なら、子どもにとってどちらの親とも交流ができて健全であると判断されて、親権を獲得しやすいでしょう。

親権を獲得したいなら「離婚後の面会交流は柔軟に対応する」という考えも持ちましょう。

育児のサポート体制の有無

育児のサポート体制がどれだけ整っているかも非常に重要な要素です。

たとえば、仕事が忙しくても、ご自身の両親が子育てを手伝ってくれるなら親権を獲得しやすいといえます。また、ご自身の両親が資金を援助してくれて、仕事をしなくても子育てに集中できる環境がある場合も、親権は獲得しやすいでしょう。

反対に、仕事が忙しくて育児に充てられる時間が少なく、さらに周りに育児をサポートしてくれる環境がない場合は親権を獲得しづらいです。

父親に親権争いで負けないためのポイント・注意点

母親が父親に親権争いで負けないためには、以下のポイントに留意しましょう。

  • 父親が子どもを連れて別居した場合は早めに対処する
  • 面会交流には積極的に応じる
  • 離婚するために親権を譲らない
  • 家庭裁判所調査官や調停委員に監護実績をアピールするための証拠集めする

ご自身の離婚条件を希望をすべて通そうとすると、結果として親権を得られなくなってしまうことがあります。

また、父親側も親権を得るために画策しており、対処が必要な場合もあるでしょう。

それぞれのポイントを詳しく解説します。

父親が子どもを連れて別居した場合は早めに対処する

父親が子どもを連れて別居した場合は早めの対処が求められます。前述したように、子どもと父親が長く過ごせば過ごすほど監護の実績と継続性が認められてしまいます。

そのため、父親と子どもの別居を放置すればするほど親権争いでは不利です。

父親と子どもの別居に対処する方法は以下のとおりです。

  • 話し合いをして自宅に帰ってきてもらう
  • 子の引き渡し調停・子の監護者の指定調停をする
  • 人身保護請求をする

話し合いをしても自宅に帰ってきてもらえない場合は「子の引き渡し調停」「子の監護者の指定調停」をします。「子の引き渡し調停」は子供を取り戻すための手続きで「子の監護者の指定調停」はそれと同時に子どもと一緒に住む親を指定する手続きです。

離婚して別居した場合は、子どもは親権者のもとに行きますが、離婚をしていない状態で別居する場合は「子の監護者の指定調停」で監護者を指定して、子どもはその人のもとで生活することになります。

人身保護請求は、子どもの身に危険が及ぶ場合に行います。たとえば「DVをしている父親が子どもを連れて出ていった」という場合です。

いずれかの方法で子どもを取り戻して、一緒に生活できるように努めましょう。

面会交流には積極的に応じる

前述したように、面会交流には積極的に応じましょう。裁判所では、子どもは母親・父親ともに交流することが望ましいと考えられているため、面会交流に積極的に応じる親であれば、子どもにとって良い環境ができると判断されます。結果として親権を得やすくなるでしょう。

また、現状で別居しており母親が子どもと一緒に住んでいる場合でも、積極的に父親と面会交流をさせましょう。離婚後の面会交流に前向きであることを証明することにもなりますし、離婚をしても関係性が円満なままで子どもにストレスを与えにくくなると判断してもらえるためです。

反対に、母親は面会交流に非協力的で、父親が面会交流に前向きだと親権争いで負ける可能性が高くなります。夫との関係性が悪化していると「親権を得たら面会交流なんてしたくない」「一切子どもと関わらせたくない」という気持ちにもなるかもしれませんが、基本的に親の都合で面会交流を拒否することはできません。

親権を得るためには仕方ないと考えて、できるだけ面会交流には積極的に応じましょう。

離婚するために親権を譲らない

離婚成立を優先させすぎないことも大事です。中には「親権はほしいけど早く離婚したいから諦めてしまった」「離婚を成立させていち早くDVやモラハラから逃げるために親権を譲ってしまった」という人もいます。また、親権者は離婚後も変更できるため「とりあえず離婚だけして親権は後で取り返す」という考えの人もいるでしょう。

しかし、離婚後に子どもの親権者は簡単に変更できません。すでに離婚して子供が父親のもとで過ごしている状態から、親権者が変わり子どもの生活環境が変わるというのは、子どもの福祉に好ましくありません。

そのため、たとえ離婚前にたくさん育児をしてきた母親でも、離婚後だと親権者変更の裁判で負けてしまう可能性も十分考えられます。

このような事態を避けるためにも、たとえ「夫からいち早く離れたい」「すぐに離婚したい」という考えがあっても、親権は譲らないようにしましょう。夫と一緒に過ごしたくない場合は、子どもと一緒に別居をすることをおすすめします。

夫と離婚の話し合いをしたくない場合は、弁護士に依頼して代理してもらうことも可能です。弁護士は離婚の手続きや、離婚条件のアドバイス、親権獲得のアドバイスなどもしてくれるので、離婚を円滑に進めたいならぜひ検討してみてください。

家庭裁判所調査官や調停委員に監護実績をアピールするための証拠集めする

離婚裁判や離婚調停で、夫婦の意見が食い違うケースは少なくありません。特に子育ての実績がある方ほど親権を獲得しやすいため「自分の方が子育てをしている」と意見が食い違うケースは非常に多いです。

証拠がないと、たとえ自分の方が本当に育児をしていたとしても、親権を獲得できないリスクが発生してしまいます。

そのため、今後の調停や裁判に備えて、監護実績をアピールできる証拠を作っておきましょう。監護実績をアピールできる主な証拠は以下のとおりです。

  • 育児の記録を綴った日記
  • 育児をしている旨が記載されたSNSへの投稿
  • 育児をしている写真・動画

写真や動画など、育児を証明する直接的な証拠がなくても、育児の記録をした日記でも問題ありません。具体的に育児の内容を記録しておきましょう。夫からDVやモラハラを受けている場合も、日記が証拠になるため、できるだけ記録しておきましょう。DVやモラハラの証拠があれば離婚の際に慰謝料を受け取れます。

なお、監護実績となるものは以下のとおりです。

  • 子どもの食事を作る
  • 保育園や学校などの送り迎え
  • 学校行事の参加
  • 風呂に入れる
  • 寝かしつける

子どもを育てていく上で発生する出来事、育児に関連することであれば基本的に監護実績になります。

離婚してこんな状態でも母親は親権争いに負けない?ケースごとに解説!

これまで母親が親権争いで負けるケースを紹介しましたが、反対に「意外にも親権争いに負けない」というケースもあります。

  • 離婚の原因が母親の不倫だった
  • 離婚の原因が母親の借金だった
  • 母親が経済的に余裕がない
  • 母親が家事が不得意である
  • 父親のDVやモラハラなどに耐えれず母親が離婚前に1人で家出した
  • 父親と育児負担が同じ
  • 離婚後に引っ越すため子どもの環境が変化する
  • 母親が病弱である
  • 父親の方が子どもに愛情を注いでいる
  • 子どもが母親より父親に懐いている

それぞれのケースを紹介します。

離婚の原因が母親の不倫だった

離婚の原因が母親の不倫だったからといって親権争いで負けるとは限りません。夫婦間の問題は、子どもを育てていくための親権とは関係がないためです。

しかし、不倫をしたことが子どもにとって悪影響を及ぼしていると判断された場合は、親権争いで不利になる可能性も出てきます。

たとえば、不倫相手への愛情が強すぎて育児が疎かになってしまった場合は、子育てにも影響がでると判断されて、親権を得られない可能性があるでしょう。

離婚の原因が母親の借金だった

母親の借金によって離婚をすることになった場合も、親権争いで負けるとは限りません。前述のケースと同じで、子どもに悪影響を及ぼすかどうかが肝心です。

たとえば、やむを得ず生活費が足りなくなって夫に内緒で借金をしたことが原因なら、親権争いでは大きな影響はでないと考えられます。

しかし「ギャンブル依存症で生活費すらギャンブルにお金をつぎ込んでしまう」「子育てを疎かにしてまでギャンブルをしてしまう」などのケースでは、子どもが健全に生活できない可能性があるため、親権を父親に取られてしまうでしょう。

母親が経済的に余裕がない

母親に経済的に余裕がなくても親権は得られます。実際、専業主婦の人が親権を得ているケースは数多くあります。つまり、収入がゼロでも親権は得られるということです。

母親に収入がなくても、離婚後は父親から養育費を払ってもらえますし、シングルマザーが受けられる手当や助成金などもあるため「経済的に余裕がない母親でも子どもは育てられる」と判断してもらえます。

なお、シングルマザーが受けられる手当や助成金は以下のようなものがあります。

手当・助成金 内容
児童扶養手当・児童扶養手当 ひとり親世帯が子どもを育てるために支給される
ひとり親家庭住宅手当 ひとり親世帯が家賃の一部を補助してもらえる
ひとり親家族等医療費助成制度 ひとり親世帯が医療機関で支払う費用を助成してもらえる

母親が家事が不得意である

母親が家事が不得意でも親権争いでは不利になりません。監護実績というのは、家事が上手かどうかは一切関係ありません。たとえ不得意でも家事をしているのであれば監護実績として認められます

しかし「不得意だから家事・育児をしていない」という場合は、親権争いでは不利になります。また、家事をするのに時間がかかりすぎて「子どもにご飯を作れない」「掃除がままならず家が不衛生」という状態であれば、子どもに悪影響が出てしまうため、親権争いは不利になるでしょう。

父親のDVやモラハラなどに耐えれず母親が離婚前に1人で家出した

前述したように、父親と子どもを残して、母親が一人で家出をした場合は、育児放棄と判断される可能性があるため親権を得るのは難しくなります。

しかし、父親のDVやモラハラなどに耐えられずに家出をした場合は、やむをえない事情があるとして、育児放棄とは判断されません

とはいえ、父親と子どもが一緒に暮らす場合は、それだけ父親の監護実績もできるということになります。また、子どもをおいて家出をすると、子どもに対してDVが行われてしまう可能性もあります。

そのため、父親のDVやモラハラから逃げる場合でも、可能な限り子どもを連れて家出しましょう。

父親と育児負担が同じ

父親と育児負担が同じでも母親が親権を得られる可能性はあります。育児負担が同じなら監護実績も同じで、親権を得るのは困難なように見えますが、前述した母性優先の原則によって、まだ母親の方が親権争いでは有利といえるでしょう。

また、親権争いではそのほかにもさまざまな要因が絡んできます。そのため、場合によっては父親の方が監護実績が多くても、母親が親権を獲得することもあります。

「父親の方が育児をしていて親権を得られないかもしれない」と不安な場合は、弁護士に相談してみるのも一つの手でしょう。

離婚後に引っ越すため子どもの環境が変化する

離婚によって「引越しをする」「学校が変わる」などの要因があると、子どもにとってストレスとなります。そのため、離婚をして親権争いをする際は、子どもの環境が変化するかどうかが重要です。言い換えるなら、引越しや転校をしないで済む親権者の方が望ましいということです。

しかし「離婚によって母親が引っ越す」「引っ越した場合に子どもが転校する」という要因だけでは親権者は決まりません。引っ越しによって子どもの環境が変化する場合でも、親権を得られる可能性は十分あります。

母親が実家に帰って、両親から育児のサポートをしてもらえる環境が整っているなら、たとえ引っ越し・転校することになっても特に親権は得やすいでしょう。

母親が病弱である

母親が病弱という理由だけでは親権争いで不利になることはありません。親権争いで不利になるのは「母親が病弱で育児に支障をきたす」場合です。

また、育児に支障をきたすとしても、ご自身の両親や兄弟から育児のサポートを受けられる環境があるなら、親権を得られる可能性はあります。

父親の方が子どもに愛情を注いでいる

父親の方が子どもに愛情を注いでいる場合も、親権争いで負けるとは限りません。

そもそも、愛情というのは測ることができません。離婚の話し合いにおいて「自分の方が愛情を注いでいる」というのは水掛け論になってしまうため、重要なのは子どもの世話をしたかどうかになります。

そのため、子どもの世話をした記録・証拠はできるだけ残しておきましょう。実際に父親の方が子どもを愛していたとしても、子どもの世話を母親の方がしており、証拠も残っているのであれば、親権を得られる可能性が高いのは母親です。

ただし、父親の方が子どもを愛し、その結果父親の方が子どもの世話をしているのであれば、父親が親権争いでは有利になります。

子どもが母親より父親に懐いている

子どもが母親より父親に懐いている場合でも、親権争いで不利になるとは限りません。

子どもが小さい場合は母性優先の原則によって、母親が親権を認められやすいです。また、子どもがある程度大きくなっても、母親の方が子どもの世話をしてきたのなら監護実績が認められて、母親に親権を認められるでしょう。

しかし、子どもが10歳前後を超えてくると、裁判において子どもの意思が尊重されるようになってきます。また、15歳以上の子どもは自分の親権者を選択できます。子どもの年齢によっては父親に懐いていることが親権争いで負ける要因になる可能性があることは理解しておきましょう。

離婚時に親権者を決定する流れ

離婚時に親権者を決定する大まかな流れは以下のとおりです。

  1. 夫婦で協議する
  2. 離婚調停を申し立てる
  3. 離婚裁判を起こす

夫婦で協議(話し合い)が成立しなかった場合は離婚調停をし、離婚調停も成立しなかった場合は、離婚裁判をすることになります。

今後の離婚に備えて、それぞれの流れを確認しておきましょう。

夫婦で協議する

離婚をする際は必ず親権者を決めなければいけません。離婚届には親権者を記入する欄があり、18歳未満の子どもがいる場合は親権者を決めなければ離婚届を受理してもらえないためです。

そのため、離婚時に18歳未満の子どもがいる場合は、どちらが親権を得るのかまずは夫婦で相談して決めます

これまで「母性優先の原則」や「監護実績」など、親権を得るために重要な要素を紹介しましたが、それらは夫婦の話し合いで解決できなかったときに参照されるものです。つまり、夫婦の話し合いによって親権を決められるなら、たとえ子育ての実績がなくても問題ありません。

離婚調停や裁判は時間や手間がかかるため、夫婦の協議によって離婚できるに越したことはありません。話し合いによってスムーズに親権争いを解決したいなら、弁護士に相談することも検討しましょう。

弁護士に相談すれば、裁判をした場合どちらが親権を得られるのか、どうすれば親権を得られるのか、どのように話し合いを進めるべきなのかなどを提案してくれます。話し合いで解決できなかった場合も、弁護士がいれば離婚調停や離婚裁判を有利に進められるでしょう。

離婚調停を申し立てる

話し合いで親権が決まらなかった場合は、離婚調停を申し立てます。離婚調停とは家庭裁判所で調停委員を交えて話し合いをすることです。これまでの監護実績や今後の育児のサポート体制などを考慮して、2人にとってより妥当な解決方法を調停委員とともに探します

夫婦が直接話し合いをする必要はなく、調停委員が仲介に入って話し合いをすることが可能です。そのため、夫婦の関係が大幅に悪化し「顔も見たくない」という状態でも健全に話し合いを進められるようになっています。

また、離婚調停では子どもの意思を確認するために、家庭裁判所の調査官が調査をすることもあります。調査官に関する詳細は後ほど「家庭裁判所の調査官の調査内容について」で解説します。

調停が成立した場合は親権者が決まり離婚を進められるようになります。

離婚裁判を起こす

調停が不成立となった場合は、裁判を申し立てることになります。「離婚して調停や裁判で親権者を決定する際に考慮されるポイント」で紹介した、監護実績などの事情を踏まえたうえで、どちらが親権者になるのか裁判所が決めます。

話し合いの段階は終了しているため、裁判によって判決が下されたら基本的には従わなければいけません。

しかし、納得がいかない場合は、判決文が送達された翌日から2週間の間に控訴、つまり再度審理を申し立てられます。

なお、離婚裁判をする場合は特に弁護士に依頼することをおすすめします。証拠の集め方をアドバイスしてもらえたり、書面の作成をしてもらえたりして、親権を獲得できる可能性が高くなります。相談にも乗ってくれるので、離婚時の不安を解消できるでしょう。

家庭裁判所の調査官の調査内容について

一般的な離婚調停・裁判では、夫婦の主張をもとに進行・判断をします。しかし、子どもに真意を確認しなければ親権の判断が難しい、子どもの意思が親権に大きく影響するというケースでは、家庭裁判所の調査官が、事実を確認することがあります

極端な例を言えば、調停にて夫婦がどちらも「相手が子どもに対してDVをしている」と発言している場合、親権者の判断を誤ってしまうと子どもの福祉に多大な影響を与えかねません。

このような事態を避けるために、以下のような調査が行われます。

  • 子どもの監護状況を調査する
  • 子どもの意向を調査する

それぞれの調査内容を解説していきます。

子どもの監護状況を調査する

子どもの監護状況、つまりどれだけ子どもの世話をしたのかなどを調査します。離婚調停・裁判では「私の方が家事や育児をしている」と言い合いになることも少なくありません。

このような事態を避けるため、親・子どもとの面談のほか、学校や保育園・幼稚園での調査などを行い、監護状況の実態を確認します。

子どもの面談をする際は、子どもを家庭裁判所へ連れていく場合もありますし、調査員が家に訪問する形で行われることもあります。

子どもの意向を調査する

子どもの意向、つまり両親が離婚したときにどちらについていきたいかを調査することもあります。

明確な基準はありませんが、おおむね子どもが10歳以上なら「意向調査」といって、子どもの意思を確認します。もちろん、発言がすべて子どもの意思とも限らないことも考慮し、発言の背景も考慮したうえで調査を行います。

10歳未満の子どもは判断力があるとは言えない年齢です。そのため「心情調査」といって、子どもの意思ではなく心情を読み取ったうえで意向を調査します。

このようにして調査した内容をもとに、調停・裁判は進められていきます。

なお、調査内容が必ずしもご自身に有利になるとは限りません。そのため、離婚調停・裁判をする際は、弁護士に相談して有利な立ち回りについて教えてもらうと良いでしょう。

親権争いで負けた母親が取るべき子どもへの対応

親権争いで母親が負けたときでも、子どもへの対応としてするべきことはあります。

  • 面会交流の取り決めを行う
  • 養育費の支払いを行う

親権を得られなかったからといって、親子の縁が切れるわけではありません。今後も子どもと関わる機会はあるので上記内容について確認しておきましょう。

面会交流の取り決めを行う

親権を失ったとしても、子どもと離れて暮らす親には面会交流権があります。面会交流権とは、子どもと離れて暮らす親が、子どもと会う、プレゼントを贈るなどして、親子の交流をする権利です。

しかし、離婚をすると「子どもと会わせたくない」「面会交流のために元配偶者と会いたくない」というトラブルも起こり得ます。そのため、事前に面会交流については内容を決めておきましょう

主に決めておくべきことは以下のとおりです。

  • 面会交流の頻度や日時
  • 面会の場所
  • 子どもの引き渡し方法
  • 学校行事の参加の可否
  • プレゼントの可否

養育費の支払いを行う

親は子どもを養育する義務があります。これは親権を持っていない親でも同様です。そのため、親権者は、親権を得られなかった非親権者に対して養育費を請求できます。

つまり、母親が親権を得られなかった場合は、父親が母親から養育費を受け取ります。養育費は男性が女性に払うものではなく、非親権者が親権者に払うものなので間違えないようにしましょう。

養育費の額は子供の数、非親権者の収入などを参照して夫婦で相談しながら決めます。「平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について」では、養育費の大まかな目安を算出できるので、ぜひ活用してください。

母親が子どもを連れて別居する際の注意点

母親は子どもを連れて別居することで、監護実績を作れますし、監護の継続性によって親権を認められやすくなります。そのため、離婚をする際は、母親は一人で別居するのではなく、子どもを連れて別居した方が良いです。

ただし、別居をすることで問題が発生することもあるので、以下の注意点も確認しておきましょう。

  • 別居前に子どもの意向を確認する
  • 合意なしで子どもを連れ去った場合は違法になる
  • 合意なしの連れ去りでも違法にならないためには条件がある
  • 父親に婚姻費用を請求する
  • 弁護士へ相談する

それぞれの注意点を解説していきます。

別居前に子どもの意向を確認する

別居する前に子どもの意向を確認することも大事です。別居をすることで子どもの学校が変わってしまうこともありますし、それに伴って友達と別れることもあります。

そのため、これらの要因によって子どもが母親を嫌いになってしまうことも考えられます。特に子どもが小学校高学年にもなると、子どもの意思が親権争いにも響きやすくなってきますし、親権を得られたとしても嫌われてしまった子どもと過ごし続けるのは悲しいものです。

子どもを連れて別居する場合は、まずは本人の意思を確認しましょう。子どもが別居を拒否した場合はあきらめましょう

合意なしで子どもを連れ去った場合は違法になる

父親の合意を得ないまま子どもを連れ去ると違法になる可能性があります。夫婦には協力義務・同居義務などさまざまな義務があります。父親の合意を得ないまま子どもを連れ去ってしまうと、これらに違反してしまい慰謝料を請求される恐れがあります

また、子どもが嫌がっているのにも関わらず、父親の合意なしで無理やり連れて行った場合は、実の親子であっても「未成年者略取及び誘拐罪」に該当してしまう可能性も捨てきれません。家族内の問題でもあるため、刑事事件になる可能性は低いでしょうが、可能性はゼロではないと考えたほうが良いでしょう。

合意なしの連れ去りでも違法にならないためには条件がある

別居する際は、必ずしも父親の合意が必要というわけではありません。以下のケースであれば、父親の合意を得ずに別居しても違法になりません。

  • 父親が子どもに虐待をしている
  • 父親からDVやパワハラを受けている
  • そのほか子どもの教育上不適切な環境になっている

つまり「父親といると危険」というような、れっきとした理由が必要です。単純に「父親が嫌いだから」「一緒にいたくないから」というのは理由にはならないため、違法になる可能性があります。

夫に婚姻費用を請求する

夫婦が別居をしたときに、収入が少ない方は収入が多い方に対して婚姻費用を請求できます。夫婦には協力義務・扶養義務というのがあるため、婚姻関係にある以上、別居したとしても夫婦は同等の生活を送らなければいけません。婚姻費用とは夫婦が同等の生活をするために支払う費用です。

そのため、別居をして夫の方が収入が大きい場合は、妻は婚姻費用を請求できます

しかし、別居というのは同意を得たとしても「勝手に出ていった」というイメージが強く、夫側からすれば「自分の都合で出ていったのに費用も払わないといけないなんて納得できない」と、支払いに応じないケースも多いです。

別居をすると新生活も始まって忙しいこともあり、婚姻費用の請求手続きは簡単ではありません。そのため、弁護士に依頼して手続きを代行してもらいましょう。弁護士が代行することで、夫に対してプレッシャーを与えられて、婚姻費用を支払ってもらいやすくなります。

弁護士へ相談する

これまで紹介しているように、別居をする場合は違法になるケースがあるほか、婚姻費用についても考える必要があるなど、離婚というのは親権争いだけに限らず非常に複雑です。

離婚する場合は、財産分与をしたり、相手に離婚の原因がある場合は慰謝料を請求したりと、お金が絡むことが非常に多いです。個人の判断で離婚を進めると、財産分与で不利になったり、慰謝料が請求できなかったりと、損をしてしまうこともあります

そのため、離婚をする際は弁護士に相談することをおすすめします。離婚の際に弁護士に依頼すると以下のようにさまざまなメリットが生まれます。

  • 親権を得やすくなる
  • 財産分与で有利になる
  • 慰謝料請求の額や養育費の額を増やせる
  • 婚姻費用を請求しやすくなる
  • 離婚に関するさまざまな手続きを代行してもらえる
  • 離婚に関する相談ができる

弁護士に依頼することで費用がかさんでしまうこともありますが、慰謝料を請求できたり、財産分与で有利になったりする分、金銭的な負担を感じないケースもあります。

無料で相談できる場合もあるので、ぜひ検討してみてください。

まとめ

本記事で紹介したように母親が親権争いで負けてしまうケースはあります。特に母親が虐待・育児放棄をしていたり、育児の実績がなかったりする場合は親権争いでは不利になるでしょう。

しかし、離婚時の親権争いは「母性優先の原則」によって基本的には母親が有利です。さらに日本では一般的に母親の方が育児・家事をする期間・割合が多いこともあり、おおよそ9割ものケースで親権争いは母親が勝っています。

親権争いはさまざまな要因・事情が絡むため、一概には言えませんが、一般家庭並みに家事・育児をしており、虐待や育児放棄など子どもにとってマイナスになるようなことをしていない場合は、母親の方が親権を得やすいと考えて良いでしょう。

「親権を得られるかどうか不安」「絶対に親権を渡したくない」と考えているなら、弁護士に相談するのも一つの手です。弁護士に相談すれば、親権を得るための立ち回り方を教えてもらえるだけでなく、財産分与や養育費に関することも有利に進められるでしょう。

離婚して母親が親権に負ける場合に関するよくある質問

親権者の変更は可能ですか?

離婚後に親権者を変更することは可能ですが簡単ではありません。「子どもの利益のために親権者を変更しなければならない重大な理由」が必要です。具体的には以下のようなものが挙げられます。

  • 離婚後に親権者が子どもに暴力を振るっていることが分かった
  • 離婚後に親権者が育児放棄をしていることが分かった
  • 親権者が死亡した

これらの理由がある場合は、家庭裁判所に「親権者変更調停」を申し立てましょう。

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更新日 : 2024年11月28日
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