親権問題を無料で相談できる相談先5選
親権問題を無料で相談できる窓口は、以下の5箇所です。
- 弁護士事務所
- 法テラス
- 弁護士会の法律相談センター
- 現在お住まいの役所
- NPO法人
それぞれ詳しく解説していきます。
弁護士事務所|親権問題に強い弁護士を探せる
弁護士事務所に相談する最大のメリットは、親権問題に強い弁護士を探せる点です。法律の無料相談を行なっている場所は、法律事務所以外にもいくつかあります。しかし、弁護士によって得意な案件は異なるため、誰もが親権問題に強いとは限りません。
その点、弁護士事務所なら過去の実績などから親権問題に強い弁護士を探せます。ホームページ上に親権問題に関するコラムが多いか、親権問題を扱った著書や監修した書籍があるかどうかなどが、親権問題に強い弁護士を探すひとつの目安になるでしょう。
親権問題に強い弁護士に相談すれば、具体的で適切なアドバイスを受けられ、問題の早期解決にも繋がる可能性があります。そのため、すぐにでも親権問題を解決したい方は、弁護士事務所の無料相談がおすすめです。
ただし、弁護士事務所の無料相談は初回のみ、1回30分から1時間と制限が設けられている場合があります。そのため、利用前に事務所のホームページに記載された利用条件などを確認しておきましょう。
法テラス|3回まで無料相談可能
法テラスは、国が設立した、資産に不安がある方へ向けた法律問題の総合案内所です。最大の特徴として、一定の条件を満たせば、同一案件に関する無料相談が3回まで利用できます。
無料相談を利用するための条件は以下の通りです。
- 収入と資産が資力基準以下であること
- 勝訴の見込みがないとはいえないこと
- 民事法律扶助の趣旨に適すること
特にネックになるのが収入と資産が基準以下であることで、下記の表の条件を満たしていなければ、無料相談は利用できません。
家族人数
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収入基準
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資産基準
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1人
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200,200円
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180万円以下
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2人
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276,100円
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250万円以下
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3人
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299,200円
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270万円以下
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4人
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328,900円
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300万円以下
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参考:日本司法支援センター 法テラス
法テラスを利用する際には、自分の収入や資産が基準値を下回っているか確認しておきましょう。
また、法テラスと契約している弁護士・司法書士へ依頼する際は、法テラス側が費用を一時立て替えてくれます。そのため、費用に不安があるものの、弁護士への相談・依頼を考えている方は、法テラスの利用がおすすめです。
デメリットとして、利用者側は相談する弁護士を選べないという点があります。そのため、折角法テラスを利用しても、親権問題に強い弁護士に相談できない可能性もあるでしょう。どうしても親権問題に強い弁護士に相談したい場合は、弁護士事務所を訪ねるのがおすすめです。
弁護士会の法律相談センター|全国約300ヶ所にある
各都道府県に設置されている、弁護士会の法律相談センターを訪ねるのもおすすめです。法律相談センターは全国に約300ヶ所設置されていて、離婚問題だけでなく、相続や交通事故など様々な法律問題に対応しています。
親権問題だけではなく、離婚に際して発生する問題について話を聞きたい方は、弁護士会の法律相談センターがおすすめです。中には土日や平日の夜遅くまで相談できる場所もあるので、平日の日中は忙しくて時間が取れない方も、気兼ねなく利用できるでしょう。
ただ、利用条件は法律相談センターによって大きく異なっています。例えば、1回の相談につき5,000円以上かかる場所もあれば、内容によっては無料で相談に乗ってくれる場所もあります。相談時間も平均で15分〜30分ほどと、多少のばらつきがあります。そのため、まずは弁護士会のホームページから、お近くの法律相談センターについて調べておくとよいでしょう。
また、法律相談センターでは相談をした弁護士に、そのまま依頼できるのも大きな特徴です。すぐに離婚を考えていて弁護士に依頼したいと考えている方は、法律相談センターを利用するのがおすすめです。
参考:全国の弁護士会の法律相談センター
現在お住まいの役所|親権獲得後の生活についても相談可能
現在お住まいの地域にある市役所や区役所でも、無料の法律相談は可能です。役所によっては在住・在勤者向けの法律相談を行うため、弁護士が役所に在住しているケースもあります。取り扱っている相談内容も幅広く、刑事事件以外の案件であれば基本的に相談可能です。
市役所・区役所の最大のメリットは、気軽に利用できる点でしょう。事務所や法テラスなど、専門的な窓口には行くのは、心理的なハードルが高いと考える方も少なくありません。しかし、役所は日常生活でも頻繁に利用するため、気軽に足を運びやすいといえます。そのため、「弁護士に相談したいが、法律事務所などは利用しにくい」と考えている方には、役所の無料相談がおすすめです。
また、子育て支援の紹介など、離婚後の生活に関するアドバイスも受けられます。
デメリットは、市役所・区役所での相談可能時間は、役所が開いている日中に限られる点です。また、対応時間が短い分枠も少ないため、予約が取り辛い可能性もあります。相談したい法律問題が発生した場合は、すぐに予約を取るようにしましょう。
NPO法人|電話で無料相談可能
NPO法人にも、法律相談を無料で行なっている団体があります。例えば、NPO法人よつばでは浮気・不倫、離婚・修復、養育費・親権など、様々な問題を相談可能です。利益を求めない特定非営利活動法人であるため、費用に不安がある方でも気兼ねなく相談できるでしょう。
よつばの最大の強みは、年中無休で無料相談を行なっている点です。電話での相談を9時から20時の間に受け付けているため、家庭内でトラブルが発生したその日にでも相談できます。また、よつばでは弁護士ではなく、専門知識を持ったカウンセラーが対応しているので、弁護士よりも気軽に相談が可能です。弁護士に相談するほどではないが、誰かに悩みを聞いてほしいと考えている方は、NPO法人よつばの利用がおすすめです。
ただ、弁護士ではなく、専門知識を持ったカウンセラーが対応する都合上、専門的な法律相談や法的手続きなどは依頼できません。しかし、弁護士など専門家を紹介するサービスも行なっているため、まずは気軽に相談してみましょう。
参考:NPO法人よつば
親権問題を相談すべきタイミングは配偶者に離婚を切り出す前
親権問題を早期に解決したいのであれば、相談は早いに越したことはありません。理想的なタイミングは、相手方に離婚を切り出す前です。離婚の選択肢が浮かんだ時点から相談しておけば、離婚時に注意すべき点などアドバイスを受けられ、じっくり準備を進められます。そうすれば、相手方との話し合いが始まった際に、親権問題を有利に進められるでしょう。
逆に、相談するのが遅れた場合、こちら側が不利になる可能性もあります。例えば、離婚を考えたタイミングで、相手方がすぐに弁護士をつけた場合です。法律問題のプロ相手に、1人で親権問題を勝ち取るのは非常に難しいでしょう。
また、離婚を切り出した場合、相手方が子供を連れて家を出てしまう可能性もあります。そのまま子供との別居状態が続き、子供が新しい環境に馴染んでしまうと「環境を何度も変えるのは良くない」と判断され、同居親側が親権問題で有利になってしまうのです。
親権問題は相談が遅れるほど不利になる可能性があるので、離婚を考えたのならすぐにでも弁護士など専門家に相談しましょう。
親権問題を上手に相談するコツ
弁護士へ相談する決心はついたものの、「どのように相談したらいいか分からない」と悩んでいる方もいるでしょう。そこで、親権問題を相談する際に、意識して欲しいコツを3点ピックアップしました。
- 可能な限り早く相談する
- 相談・質問内容をまとめておく
- 嘘をつかず正直に事情を伝える
それぞれ順番に解説していきます。
可能な限り早く相談する
まず、親権問題は可能な限り早く相談しましょう。前述した通り、親権問題は対応が遅れるほど、親権獲得へ向け不利に働く可能性があります。離婚を切り出してから、相手方が子供を連れて出て行くなどのトラブルも発生するでしょう。事態が動いてからでは、対処法や解決策が少なくなってしまいます。
そのため、事前に弁護士へ相談しておくことで、トラブルがあった場合でも早期に対処可能です。また、トラブルが発生してからでは、焦って冷静に対処できない可能性もあります。相談すべきタイミングとしては、トラブルが発生しにくい離婚を切り出す前がベストです。
相談・質問内容をまとめておく
弁護士へ相談する場合は、相談・質問内容を事前にまとめておくべきです。弁護士事務所、法テラス、法律センターなどでは、無料で相談可能な時間は平均で30分〜1時間ほどと長くはありません。しかも、無料で相談できる回数も限られているため、要点を纏めずに話すと貴重な時間を無駄にする羽目になります。
そのため、無料相談を利用する場合は、話したいことの優先順位を決めておきましょう。例えば、「父親でも親権を獲得できるか」や「相手が子供を連れて行ってしまった場合の対処法」など、いくつか相談内容を具体的にピックアップできるとベストです。また、事前に親権問題について勉強しておけば、より専門的な内容について相談できます。
嘘をつかず正直に事情を伝える
児童虐待や育児放棄、ギャンブル依存症など、親権獲得へ不利に働く事情がある場合も、嘘をつかず正直に伝えましょう。弁護士相手に不利な事情を話すと、協力してもらえないと考えるかもしれませんが、むしろその逆です。
親権獲得に不利に働く事情を事前に話しておくことで、弁護士側も事情に合わせたアドバイスや対策を練ってくれます。弁護士はあくまで依頼者の味方なので、後ろめたい事実も包み隠さず話してください。
むしろ、裁判へ発展した際に、法廷で不利な事情を隠していたと発覚すれば、弁護士と共に練った策は全て無意味になります。そして親権問題で一気に不利になり、弁護士からの信用もなくしてしまうでしょう。
親権問題を弁護士に相談した方がいい理由
親権問題は当事者間でも行えますが、法律のプロである弁護士へ相談することで、様々な恩恵を受けられる可能性があります。
弁護士に相談した方がいい理由は以下の通りです。
- 親権の交渉を有利に進められる
- 法的な手続きを代行してくれる
- 親権獲得後のトラブルも未然に防げる
- 監護権獲得の交渉をしてくれる
- 面会交流権の交渉をしてくれる
- 親権獲得に必要な証拠集めのアドバイスがもらえる
それぞれ詳しく解説していきます。
親権の交渉を有利に進められる
弁護士に親権問題を相談する1番のメリットは、親権の交渉を有利に進められる点でしょう。親権に精通している弁護士であれば、相談者の状況に合わせ親権獲得へ向けた具体的なアドバイスをしてくれます。
また、相手方との話し合いを、弁護士に任せることも可能です。離婚するほどの相手と何度も話し合いを重ねるのは、精神的にも負担が大きいでしょう。また、相手方からDVやモラハラを受けていた場合、親権問題に関する話し合いが公平に行われるとは限りません。その点、弁護士を代理人として立てれば、客観的な立場から冷静に親権についての話し合いを進めてくれます。
法的な手続きを代行してくれる
夫婦間の話し合いで決着がつかなければ、調停、審判、訴訟など法的な措置を取る必要が出てくるでしょう。その際、申立書や訴状、主張書面を始め準備すべき書類の作成作業が発生しますが、弁護士がいれば面倒な作業を全て代行してくれます。
また、調停や裁判の際には、裁判所へ当事者が出頭しなければいけません。しかし、訴訟の場合は、弁護士を代理人として立てれば出頭する必要がなくなります。また、裁判官や調停委員に対しても、有利な証拠を提示して審判を有利に進めてくれるでしょう。
書類の作成や裁判の出頭を始め、法的手続きは時間的にも精神的にも多くの労力を必要とします。それらを全て弁護士に任せることで、かなりの負担を軽減可能です。離婚問題で疲弊している方にこそ、弁護士へ依頼することをおすすめします。
親権獲得後のトラブルも未然に防げる
弁護士に相談しておけば、親権を獲得した後に発生するトラブルを未然に防げる可能性があります。例えば、非親権者となった側が、養育費の支払いを行わなくなるケースです。令和3年のこども家庭庁による調査によると、養育費を継続して受け取れている世帯は、母子家庭で28.1%、父子家庭で8.1%ほどとなっています。
参考:こども家庭庁 令和3年度 全国ひとり親世帯調査結果の概要
養育費に関する取り決めを行っている世帯は、母子家庭で46.7%ほどありますが、殆どの世帯が養育費を満足に受け取れていないのが現状です。そこで、弁護士に事前に相談して、夫婦間の話し合いに加わって貰えば、離婚協議書を公正証書として作成が可能です。公正証書が残っていれば、養育費の支払いが滞った際に、手続きを省略して強制執行を行えます。相手方に対する、支払いを継続させるための、抑止力としても働いてくれるでしょう。
養育費に関する話し合いの内容を、公正証書に記載する際の手順などは、下記の記事で詳しく解説しています。
監護権獲得の交渉をしてくれる
仮に親権が獲得できなかった場合でも、弁護士がいれば監護権獲得の交渉が可能です。親権とは、子供の財産関係の管理関係に関する財産管理権と、子供の暮らしに関する身上監護権で構成されています。そして、親権から身上監護権のみ分離した、子供の側で世話や教育を行う権利・義務が監護権です。
監護権は親権の一部なので、基本的に親権を持った側が監護権を獲得します。しかし、状況次第では親権と監護権を分けることが可能です。考えられるケースは以下の通りとなっています。
- 親権者が仕事で忙しく子供の近くにいられない
- 財産管理は父方が、監護権者としては母方が適任の場合
- 親権に関する話し合いが長引き子供に精神的な負荷がかかっている場合
上記のような事情がある場合は、親権から監護権を切り離して定めることが可能です。そのため、親権の獲得は難しくても、弁護士に依頼すれば子供と一緒に暮らせる可能性があります。
面会交流権の交渉をしてくれる
親権者の取り決めと違って、面会交流権に関しては明確に取り決める必要がありません。そのため、離婚後では面会交流に関して、相手方と擦り合わせるのが非常に難しくなります。理由として挙げられるのは、親権者と非親権者の気持ちのすれ違いです。
非親権者の子供と会いたいという気持ちは当然でしょう。しかし、親権者側が非親権者に対して嫌悪感を抱き、子供を会わせたくないと考えるのも仕方がないことです。このような気持ちのすれ違いから、面会交流が行われていないケースが多く見られます。
実際、令和3年のこども家庭庁による調査では、面会交流に関する取り決めを行っている世帯は母子家庭で30.3%、父子家庭では31.4%ほどに留まっていました。そして、取り決めを行わない理由として、最も多いのが「相手に関わり合いたくない」です。
参考:こども家庭庁 令和3年度 全国ひとり親世帯調査結果の概要
このように、面会交流は離婚後に要求するのは、非常に難しくなっています。そのため、面会交流権に関して、離婚前から弁護士を通して交渉しておくのがいいでしょう。
親権獲得に必要な証拠集めのアドバイスがもらえる
親権獲得に向け証拠を集めようとしても、具体的に何が有利な証拠として働くのか疑問に思うはずです。その点、弁護士に相談すれば、どんな証拠が調停や裁判で有利に働くかアドバイスを受けられるでしょう。
通常、親権を獲得するためには、以下の7つの項目を示せる証拠が重要視されます。
- 監護実績
- 別居の違法性
- 現在の監護状況
- 過去の児童虐待の有無・程度
- 今後の監護計画
- 子供の意思
- 面会交流への姿勢
状況によって優先度は変わりますが特に監護実績、つまり「子供の世話を普段からどれだけ見ているか」という証拠が、最も重視される傾向にあります。そして、監護実績を示すには、母子手帳、おくすり手帳、保育園の連絡帳など客観的な視点を持った証拠が有効です。
しかし、前述した通り、状況によって項目の優先度は変わります。そのため、状況に応じた有効な証拠を集めるには、親権問題に詳しい弁護士のアドバイスが必要となるでしょう。
親権問題を弁護士に相談すべきケース
心理的なハードルが大きく、弁護士へ相談するのを躊躇ってしまう方もいるでしょう。そこで、親権問題を弁護士に相談すべきケースを4つほどピックアップしました。
以下の例に当てはまる方は、すぐにでも弁護士へ相談するのをおすすめします。
- 配偶者のDVやモラハラに苦しんでいる場合
- 配偶者が子どもを連れて出て行ってしまった場合
- 自身が子どもに対して虐待や育児放棄をしたことがある場合
- 父親が親権を獲得したい場合
それぞれについて詳しく解説していきます。
配偶者のDVやモラハラに苦しんでいる場合
配偶者からのDVやモラハラに苦しんでいる場合は、真っ先に弁護士へ相談するべきです。配偶者に高圧的な態度を取られては、離婚や親権問題について冷静な話し合いなどできないでしょう。相手方の態度に押し切られて、自身に不利な条件を呑んでしまうかもしれません。
しかし、弁護士を通して配偶者と交渉すれば、中々進まなかった話し合いもスムーズに解決できるかもしれません。配偶者も弁護士相手では、高圧的な態度では話し合いに望めないでしょう。そのため、長らく配偶者からのDVやモラハラが原因で、話し合いが進展しない方は、すぐにでも弁護士へ相談することをおすすめします。
配偶者が子どもを連れて出て行ってしまった場合
配偶者が子供を連れて行ってしまった場合は、早期に弁護士へ相談してください。前述した通り、子供と別居している期間が長くなるほど、親権を争う上では不利になります。なぜなら、環境変化が子供に与える影響などを考慮して、むしろ別居中の親に親権を果たす方が子供の不利益になると判断されるからです。
そして、子供を連れて家を出る行為は、基本的に親権を争う上で不利にはなりません。特に、妻側が子供を連れて家を出た場合は、妻側が不利になりにくいでしょう。そのため、別居状態になって日が浅い内に、手を打つ必要があります。
そのまま別居状態が続けば、面会交流権を主張するのも難しく、子供と会えない状況を作られてしまうでしょう。そのため、仮に親権は獲得できなくても、早期に弁護士を通して話し合いの場を設ける必要があります。
自身が子どもに対して虐待や育児放棄をしたことがある場合
自身が子供に対して、虐待や育児放棄を行っていた過去がある場合も、弁護士に相談することをおすすめします。親権獲得に向け不利な事情がある場合の対応策や、アドバイスなどを的確に行ってくれるでしょう。
自身に後ろめたい事情がある場合、つい隠したくなる気持ちは分かります。それも、相手が法律のプロなら尚更です。しかし、>後々隠していた事情がバレた場合、親権問題で一気に不利になる可能性があります父親が親権を獲得したい場合
離婚問題において、父親が親権を獲得するのは非常に難しいといえるでしょう。実際、2022年に政府によって行われた調査では、夫側が親権を獲得する割合は約11%ほどと、非常に低くなっています。
子供の人数別の全親権獲得数は以下の通りです。
子供の人数
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夫側の親権獲得数
|
妻側の親権獲得数
|
その他
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総数
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1人
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5,475件
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40,076件
|
なし
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45,551件
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2人
|
3,680件
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29,435件
|
1,525件
|
34,640件
|
3人
|
1,308件
|
11,708件
|
1,358件
|
14,374件
|
参考:e-Stat 政府統計の総合窓口
理由としては、母親に比べ父親は子供と関わる機会が少ない点が挙げられます。2022年の内閣府による調査では、共働きしている世帯は夫婦のいる世帯の実に7割を占めていました。しかし、依然として子供の面倒を見る機会は女性の方が多く、父親は親権を獲得し難いのが現状です。
参考:共働き等世帯数の推移
そのため、父親が親権を主張したい場合は、弁護士から親権獲得のための法的観点に基づいたアドバイスを受ける必要があります。
親権問題について相談する弁護士の選び方
最後に、親権問題を相談する弁護士を選ぶ際に、重視すべきポイントを紹介します。
重視すべき点は以下の4点です。
- 親権問題の実績が多い弁護士
- 親権を獲得する具体的な手順を説明してくれる弁護士
- コミュニケーションがスムーズに取れる弁護士
- 寄り添って話を聞いてくれる
それぞれ順番に解説していきます。
親権問題の実績が多い弁護士
まず、相談する弁護士が、親権問題を解決した実績があるかどうか確認しましょう。
弁護士は法律のプロですが、それぞれ得意な分野が違います。例えば不動産問題を得意とする弁護士が、親権問題に精通しているとは限りません。法律問題は多岐に渡るため、多くの弁護士事務所は特定の分野に力を入れ、得意分野としてアピールしているのです。
そして、法律問題を解決するには、時に法的な知識だけではなく、経験から学んだ知識が必要になります。経験が豊富な弁護士ならば、法的措置以外の解決手段も多く提案してくれるでしょう。そのため、親権問題を解決したいのなら、親権問題に詳しい弁護士を選ぶべきです。
弁護士を選ぶ際には、弁護士事務所のホームページなどを確認しましょう。ホームページ上に親権問題に関するコラムが多く載っていれば、親権問題が得意な事務所である可能性が高いです。他にも、親権問題に関する著書や、書籍の監修を多く行っているかを確認するのもひとつの目安になります。
親権を獲得する具体的な手順を説明してくれる弁護士
弁護士に相談する際には、親権獲得へ向けた手順を具体的に、かつ分かりやすく説明してくれるかも確認しておきましょう。
法律問題に疎い一般人からすれば、法的な観点の話をされても理解できないことばかりです。しかし、アドバイスを理解するのに時間を費やしていては本末転倒でしょう。そのため、弁護士には依頼者に向け、親権獲得へ向け有利に進める手段や、やってはいけないことを分かりやすく説明する必要があります。
具体的なアドバイスをくれる弁護士かを見極めるには、弁護士事務所の無料相談を利用しましょう。初回のみ30〜1時間ほど、無料で相談に乗ってくれる弁護士事務所は多くあります。もちろん、無料相談を受けたからといって、その弁護士に必ず依頼しなければいけない訳ではありません。まず信頼に足る弁護士かどうか見極めるつもりで、気軽に相談してみましょう。
コミュニケーションがスムーズに取れる弁護士
コミニケーションが円滑に取れる弁護士かどうかも、弁護士を選ぶ上で重要な要素となります。いくら知識や経験が豊富でも、話していて気分が悪くなる弁護士に依頼するのはおすすめできません。ただでさえ離婚問題で精神的に披露している中、相性の合わない弁護士とのコミニケーションで、精神を擦り減らすのは避けるべきです。
また、親権問題はDVやモラハラ、子供を連れた別居など、早期に対応しなければ相手方が有利になるトラブルが多く発生します。そのため、メールや電話に中々反応してくれない弁護士に依頼するのも、なるべく避けた方がいいでしょう。親権問題に詳しい弁護士ならば、早急に対応する重要性を心得ているはずです。
寄り添って話を聞いてくれる
親権問題は法的観点だけでなく、子供の気持ちが大きく影響してきます。親権はあくまで子供の福祉を第一に考え決定されるべきです。そのため、経済力や環境だけでなく、子供の気持ちに寄り添い、何が最善かを考える必要があります。
弁護士を選ぶ際には、親権問題に詳しいかどうかと同じくらい、子供の気持ちを考慮してくれる温かさを重視するといいでしょう。法的解釈を元に淡々と進めるのではなく、依頼者の気持ちに寄り添いつつ、子供とってベストな選択肢を一緒に導いてくれる弁護士を選べるとベストです。
まとめ
親権問題は時間が過ぎるほど、不利になる可能性があるため、早期に弁護士へ相談する必要があります。タイミングとしては、配偶者へ離婚を切り出す前に相談するのがベストです。DVやモラハラに苦しんでいて話し合いが中々進まない場合も、弁護士に介入してもらうことで、早期解決へ導いてもらえる可能性があります。
また、虐待や育児放棄など、自身に不利になる事情がある場合も弁護士へ相談しましょう。不利な事情を元に、事前に対策を練ったりアドバイスをくれます。親権問題には様々な法的観点や経験が必要になるため、1人で解決するのは難しいでしょう。そのため、まずは無料相談を通して、専門的な視点からアドバイスをもらうことをおすすめします。
親権問題の無料相談先に関するよくある質問
依頼は決定していませんが、弁護士事務所に相談しても問題ありませんか?
依頼するつもりがなくても、無料相談は利用可能です。もちろん、無料相談を利用したからといって、必ず依頼しなければいけない訳ではありません。弁護士事務所の無料相談は、法的な知識を持つ専門家と話し、相性を確かめる機会と考えてください。
むしろ、自分と相性が合わない弁護士と契約してしまうと、後々精神的な負担になる可能性もあります。また、無料相談を通じて問題が解決できたなど、弁護士に依頼する必要がなくなるケースもあるでしょう。
必要に応じて、自分が「任せられる」と感じた弁護士に依頼してください。
弁護士への無料相談で、費用を請求されることはありますか?
弁護士への無料相談で、追加の費用を請求されることは基本ありません。
ただし、相談の内容や、相談回数によっては無料相談の対象外となるケースはあります。また、書類作成や相手方との交渉などの業務は、別途契約を結び依頼料を払う必要があるでしょう。
無料相談に訪れる前に、利用する窓口のホームページを確認し、無料相談の対象となる条件を確認してください。チェックすべき点は以下の通りです。
- 無料相談が可能か
- 無料になる相談内容や時間・回数制限があるか
- 追加費用が発生するサービスや手続きはあるか
以上の3点を、窓口を訪れる前に確認しておきましょう。
無料相談・電話相談OK!
一人で悩まずに弁護士にご相談を
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