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2024年11月現在

借金200万円を任意整理すると月々の返済額はどれだけ減る?自力返済と比較したシミュレーションで解説

借金が200万円ある場合、自力で返済するのが難しく任意整理を検討している人もいることでしょう。その場合、「借金200万円を任意整理すると月々の返済額はどれだけ減るのか」気になる人も多いのではないでしょうか。

前提として、任意整理は債権者と交渉をしつつ返済条件を見直す手続きであるため、自身の状況によって任意整理による恩恵は変わります。そのため、「借金200万円の場合は月々の返済額は◯◯円減る」のように一概に断言はできません。

とはいえ、任意整理によって債権者と和解ができれば、200万円の借金であれば目安として、月々3万円~5万円の返済で、3〜5年程度で借金を完済できるような条件に見直されるのが一般的です。

ただし、手続き後の最長5年間はいわゆる「ブラックリスト入り」になったり、任意整理後の返済を滞納したら、一括返済を請求されたりするデメリットがあります。

特にブラックリストに登録されると、抹消されるまでの5年間はクレジットカードが作れなかったりローンが組めなかったりと、人生設計にも影響を及ぼします。

そのため、あくまでも借金200万円の返済が難しい場合の最終手段のように考えたうえで、任意整理をするべきかを検討することが大切です。

当記事では、借金200万円を任意整理した場合の月々の返済額のシミュレーションを主に、任意整理のデメリットや自力返済のための対策などを解説していきます。借金200万円を任意整理することを検討している場合には参考にしてみてください。

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借金200万円を任意整理すると月々の返済額が3〜5万円程度になるのが一般的

任意整理は、債権者と交渉をすることで返済条件を見直してもらうための手続きです。あくまで交渉のうえで返済条件が変更されるため、「任意整理をすれば月々の返済額が必ず〇〇円減る」とは断言できません。

一般的には、任意整理をすれば借金の元本を3〜5年程度で完済できるような条件に見直されるといわれています。これを踏まえれば、借金200万円を任意整理すると月々の返済額が3〜5万円程度までに減額されると考えられるのです。

そのため、毎月5万円を超える金額を返済している場合、借金200万円を任意整理することで月々の返済負担を減らせることが期待できます。

借金200万円を任意整理することで月々の返済額を減らせる理由

任意整理によって月々の返済額が減る理由として、以下の2つが挙げられます。

  • 将来利息・遅延損害金をカットできる
  • 最長5年で完済できるように返済計画を立て直せる

それぞれの理由を1つずつ解説していきます。

将来利息・遅延損害金をカットできる

債権者との交渉によって、借金完済までにかかる「将来利息」が免除されるだけでなく、すでに発生している利息についても、交渉次第では免除される場合もあります。

また、期日までに返済が間に合わなかった際に生じる「遅延損害金」の免除も期待できます。任意整理をおこない、将来利息や遅延損害金を免除・減額すれば、200万円ある借金の完済を目指すことは十分可能でしょう。

最長5年で完済できるように返済計画を立て直せる

任意整理をおこなえば、収支に合わせて毎月の返済額を減らすための交渉が可能で、和解できれば無理のない返済が続けられます。

借金200万円を何回払いで返済するのかはケースによりますが、長くても5年以内で完済できるように返済計画を立てる場合が多いです。

もし返済期間が本来より長期化してしまっても、将来利息や遅延損害金がカットされれば借金総額が増えることはありません。

任意整理しないと借金200万円の返済に何年かかる?自力返済した場合のシミュレーション

借金が200万円もある場合、任意整理をしないと返済に何年かかるのでしょう。毎月の返済額にもよりますが、任意整理をしない場合は借金200万円の返済に12年近くかかってしまうケースもあります。

毎月の返済額 完済にかかる期間 かかる利息
3万円 12年1カ月 約232万円
4万円 6年7カ月 約115万円
5万円 4年8カ月 約79万円
6万円 3年8カ月 約60万円
7万円 3年 約49万円
8万円 2年7カ月 約41万円
9万円 2年3カ月 約35万円
10万円 2年 約31万円

任意整理をせずに借金を自力返済する場合、毎月の返済額が3万円だと借金の完済までに12年以上かかる上、約232万円もの利息の支払いが必要との結果になりました。

この場合、元金200万円も含めると支払総額で432万円なので、「借金を倍以上にして返済しなければならない」という計算ともいえます。

借金200万円を任意整理での返済と自力返済の返済シミュレーション比較

ここからは、借金200万円を任意整理すると、月々の返済額がどの程度減るのかのシミュレーションをしていきます。今回は、下記の3パターンで自力返済した場合と比較して解説していくため参考にしてみてください。

  • 任意整理によって借金200万円を3年で返済する場合
  • 任意整理によって借金200万円を4.年で返済する場合
  • 任意整理によって借金200万円を5年で返済する場合

任意整理によって借金200万円を3年で返済する場合

ここでは、任意整理によって借金200万円を3年で返済する場合を想定してシミュレーションをしていきます。シミュレーションにおいては適用されている金利によって月々の返済額が変動するため、「年15.0%」「年10.0%」と金利別に解説していきます。

金利 自力返済の場合 任意整理をした場合
年15.0% 69,330円 55,555円
年10.0% 64,534円 55,555円

※任意整理によって利息がカットされた場合の返済シミュレーションです。
※あくまでシミュレーションであるため、実際の金額や期間とは異なる場合があります。

今回のシミュレーションでは、任意整理をすることで月々の返済額を11,000円〜14,000円程度抑えられる結果になりました。

任意整理によって借金200万円を4年で返済する場合

ここでは、任意整理によって借金200万円を4年で返済する場合を想定してシミュレーションをしていきます。シミュレーションにおいては適用されている金利によって月々の返済額が変動するため、「年15.0%」「年10.0%」と金利別に解説していきます。

金利 自力返済の場合 任意整理をした場合
年15.0% 55,661円 41,666円
年10.0% 50,725円 41,666円

※任意整理によって利息がカットされた場合の返済シミュレーションです。
※あくまでシミュレーションであるため、実際の金額や期間とは異なる場合があります。

今回のシミュレーションでは、任意整理をすることで月々の返済額を9,000円〜14,000円程度抑えられる結果になりました。

任意整理によって借金200万円を5年で返済する場合

ここでは、任意整理によって借金200万円を5年で返済する場合を想定してシミュレーションをしていきます。シミュレーションにおいては適用されている金利によって月々の返済額が変動するため、「年15.0%」「年10.0%」と金利別に解説していきます。

金利 自力返済の場合 任意整理をした場合
年15.0% 47,579円 33,333円
年10.0% 42,494円 33,333円

※任意整理によって利息がカットされた場合の返済シミュレーションです。
※あくまでシミュレーションであるため、実際の金額や期間とは異なる場合があります。

今回のシミュレーションでは、任意整理をすることで月々の返済額を11,000円〜14,000円程度抑えられる結果になりました。

借金200万円を任意整理して毎月の返済額を減額できた事例

ここからは、借金200万円を任意整理して、実際に毎月の返済額を減額できた事例を紹介していきます。

任意整理前 任意整理後
Aさん 7万円 3.5万円
Bさん 4万円 2.5万円
Cさん 8.7万円 3.6万円

借金200万円の任意整理を検討している場合、「目安は把握できたけど、実際にはどれくらい減額できるのか」のように考える人もいることでしょう。その場合には、これから紹介する事例を参考にしてみてください。

1.毎月の返済額を7万円→3.5万円に減らせた例

1つ目は、任意整理によって毎月の返済額を7万円から3.5万円まで減らせたAさんの例です。

任意整理前 任意整理後
借金総額 200万円 200万円
月々の返済額 7万円 3.5万円

Aさんによると、夫の収入のみでは生活できないために内緒で借金をし、気づけば200万円になってしまったようです。パートを始めても毎月7万円は返済できず思い切って弁護士さんに相談してみると、任意整理で借金を減らす方法を提案されたようです。

その結果、夫に内緒で毎月の返済額を3.5万円まで減額でき、パートでも十分に返済できる金額になったとのことです。

参照:「債務整理ガイド」(弁護士法人イージス法律事務所)

2.毎月の返済額を4万円→2.5万円に減らせた例

2つ目は、任意整理によって毎月の返済額を4万円から2.5万円まで減らせたBさんの例です。

任意整理前 任意整理後
借金総額 200万円 160万円
月々の返済額 4万円 2.5万円

娘・息子の結婚が続き、200万円近い借金をして援助をしていたところ、毎月の返済が追い付かずに多重債務に陥ってしまったようです。

自力では解決できず弁護士に相談したところ、40万円ほどの過払金があったため、毎月4万円あった返済額を毎月2.5万円の返済で済むように返済計画を立て直しできたとのことです。

参照:「子供の結婚資金の借金200万円を奈良県の法律事務所で債務整理をした60歳女性の体験談」(武村法律事務所)

3.毎月の返済額を8.7万円→3.6万円に減らせた例

3つ目は、任意整理によって毎月の返済額を8.7万円から3.6万円まで減らせたCさんの例です。

任意整理前 任意整理後
借金総額 270万円 200万円
月々の返済額 8.7万円 3.6万円

パチスロと競馬にハマったことで、複数の消費者金融からキャッシングを繰り返す「多重債務」の状態に陥ってしまったようです。最後のカードも上限金額まで使い切ってしまったため「任意整理」に踏み切ったとのことです。

半信半疑の状態で相談をしたところ、実際に70万円近くあった利息を全額カットでき、月々3万5,500円の支払いで借金を完済できたとのことです。

参照:「任意整理の解決事例ケース1」(弁護士法人リーセット)

借金200万円を任意整理する際のリスクや注意点

借金200万円を任意整理することで、月々の返済額の減額を見込めますが、その反面リスクや注意点もあります。

  • 借金完済後も最長5年間は「ブラックリスト入り」になる
  • 債権者から合意が得られなければ任意整理できない
  • 滞納した場合は一括払いを請求される可能性がある

借金の返済負担が減るメリットはありますが、大きなデメリットもあるため、任意整理をするべきかどうかは慎重な判断が必要です。借金200万円を任意整理する場合、注意点を把握したうえで利用を検討してみてください。

借金完済後も最長5年間は「ブラックリスト入り」になる

任意整理をすると、その履歴が信用情報として登録されます。

信用情報とは、クレジットカードやローンなどの利用履歴のことです。クレジットカードやローンの審査などで、返済能力を調査する目的で必ず確認されます。

任意整理の履歴が信用情報として残っている場合、返済能力を疑われやすく、いわゆる「ブラックリスト入り」の状態になります。ブラックリスト入りになると、下記の利用が難しくなるので注意が必要です。

  • クレジットカード
  • カードローン
  • 自動車ローンや住宅ローンなどの目的別ローン
  • 携帯電話本体の分割払い
  • 保証会社を通した賃貸契約

任意整理の履歴は、最長5年間で信用情報から抹消されますが、5年間のカウントが始まるのは借金完済後からです。そのため、すでに返済滞納などで任意整理前からブラックリストに登録されている場合、トータル5年以上はローンやクレジットカードなどの利用が難しくなるのです。

債権者から合意が得られなければ任意整理できない

任意整理は債権者との交渉であるため、相手から返済条件の見直しに関する合意を得なければなりません。交渉で和解できなければ、任意整理は不可能です。

和解できるかどうかは、債権者にとって「任意整理を承諾しても利益を回収できるか」がポイントになると考えられます。「返済実績がほとんどない」「安定した収入がない」といった場合、和解できない可能性が高いです。

また、任意整理をしても希望通りに返済条件を変更できるとは限りません。「カットする利息は一部のみ」など、条件を厳しくしてくる場合もあるでしょう。

滞納した場合は一括払いを請求される可能性がある

任意整理の和解書には期限の利益喪失条項が設けられるのが一般的です。期限の利益とは、返済期限までは返済を急がなくてもよいという債務者に与えられた権利のことです。期限の利益により、期限までの間分割払いが可能になります。

しかし、期限の利益が喪失すると分割で返済できる権利がなくなるため、一括返済を請求されてしまいます。期限の利益喪失条項には、2回分の支払いを滞納した場合に一括払いを請求できるという内容を定めるケースが多いです。

滞納が1回のみなら一括請求を避けられるケースがほとんどですが、滞納が2ヶ月以上続いた場合は一括請求される可能性が高いです。そのため、任意整理を検討する際は自分の収入で計画通りに借金を返済していけるかどうか考えておく必要があります。

もし、任意整理をしても借金の返済が難しそうなら、個人再生や自己破産を検討しましょう。

借金200万円を任意整理することを検討するべき基準

任意整理にはメリットだけでなくデメリットもあります。そのため、200万円の借金を任意整理しようと思っている、もしくは迷っている人も多いでしょう。

その場合、下記の基準を参考にして任意整理をするべきかを検討してみてください。いずれかに該当する場合、実際に弁護士や司法書士などの専門家に相談しても任意整理を勧められる傾向があります。

  • 1.毎月の給料が40~50万円に満たない場合
  • 2.借金を返済しても元金が減らない場合
  • 3.複数の借入先から借金をしている場合
  • 4.金利が高く返済期間が短い

このような場合、いずれ返済が厳しくなり最終的に弁護士や司法書士に依頼することになりかねないため、「早めに任意整理を行なっておいたほうが合理的だった」となる可能性があります。

そのため、基準のいずれかに該当する場合は借金200万円を自力で返済するより、任意整理で借金を減らすのが得策です。それぞれのケースを1つずつ解説していきます。

1.毎月の給料が40~50万円に満たず返済が困難になっている

借金が200万円ある場合、月々の支出にもよりますが、だいたい毎月の給料が40~50万円はないと借金返済が難しいとされています。

そのため、基本的に毎月の給料が40〜50万円に満たずに返済が困難であれば、任意整理をおこなうことで5年以内に借金完済を目指したほうがよいでしょう。

2.借金を返済しても元金がなかなか減らない

遅延損害金を請求されている場合や、毎月の返済額が少ない場合など、借金を返済しても元金が一向に減っていないケースも少なくありません。

いくら毎月しっかり借金を返済しても元金が減りづらい状況が変わらない限り、いわゆる「借金地獄」に陥ってしまいます。

毎月借金を返済しているのに、利息の返済をするのが精一杯で、元金の返済まで手が回っていない場合、早急に任意整理をおこない利息をカットしてもらうことを検討してみてください。

3.複数の借入先から借金をしており返済が苦しい

「借金を返済するために別の借入先から借金をしている」という多重債務に陥っている人も少なくないのではないでしょうか。

多重債務に陥ってしまうと、借入先の数だけ利息を負担しなければならないため、借金の返済総額が増えて結果的に損をしてしまいます。

利息制限法で定められている上限金利は、1社あたりの借入額によって下記のように決められています。

借入額 上限金利
10万円未満 年利20.0%
10万円以上100万円未満 年利18.0%
100万円以上 年利15.0%

複数社から合計で200万円も借金している場合は、このまま放置するとさらに状況が悪化してしまう可能性が高いため、任意整理をして借金を減額すべきだといえます。

複数の借入先から借金をして「A社の借入でB社の借金を返済している」ような状態の場合、なるべく早く任意整理について弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

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4.金利が高く返済期間が短い

高金利で返済期間が短いと、それだけ毎月の返済額や利息負担が大きくなるため、「期限までに返済できない」「利息の支払いが大変で元金がなかなか減らない」といった状況に陥りやすいです。

任意整理を行えば、元金のみを3~5年かけて返済していけるため、収入が少ない方でも無理のない範囲で返済できます。

借金200万円を任意整理せずに返済を目指すには

借金200万円を任意整理せずに返済を目指す方法としては、主に下記の5つが挙げられます。

  • 返済計画を見直す
  • 高価な所有物を売却する
  • 月々の支出で減らせるところがないか見直す
  • 家族や親族に頼る
  • 相談窓口を活用する

ここからは、上記の対処法についてそれぞれ詳しく解説していきます。

返済計画を見直す

借金200万円を自力で返済するには、まず返済計画の見直しを行います。借金の総額や利息額を把握し、毎月の返済額や完済までの期間を明確にしておきましょう。

なお、一般的な消費者金融から200万円借金した場合、自力で返済するには毎月最低でも36,000~40,000円程度返済する必要があります。

高価な所有物を売却する

自動車や時計、宝石、ブランド物など高価な所有物を売却することも検討しましょう。高価な所有物の売却によってある程度まとまったお金が手に入るため、借金の返済に充てる余裕ができます。

売却代金を借金の返済に充てれば元金を大幅に減額できるため、将来かかる利息の負担を軽減でき、完済までの期間を早められる可能性が高いです。

月々の支出で減らせるところがないか見直す

借金200万円を自力で返済するなら、月々の支出の見直しも行いましょう。200万円も借金していると、毎月相当の利息が発生するため、少しでも早く完済するには毎月の返済額を増やす必要があります。

月々の支出を見直して無駄な支出を減らせば、その分だけ毎月の返済に充てられます。無駄な支出を減らすには、下記の方法があります。

  • 家賃が安いアパートに引っ越す
  • 携帯電話会社や通信プランを見直す
  • コンビニの利用や外食を控え、自炊の回数を増やす
  • パチンコや競馬などのギャンブルは控える
  • タバコやお酒をやめる・控える
  • 不要な保険やサブスクを解約する

家賃や通信費、保険料などの固定費は一度見直すと削減効果が長く続くため、変動費よりも固定費の見直しから優先的に行いましょう。

家族や親族に頼る

返済計画の見直しや所有物の売却、月々の支出の見直しを行っても返済が苦しければ、家族や親族に頼ることも検討してみましょう。

自分の収入で返済するのが難しくても、借金返済のために消費者金融やカードローンから新たに借金をすることは絶対にしてはいけません。

借金返済のための借金は返済を先送りにしているだけで、かえって借金の総額も増えてしまうため、さらに状況が悪化してしまいます。家族や親族に相談すれば、無利子や返済期限なしでお金を貸してもらえる可能性があります。

借金全額や一部を家族や親族に肩代わりしてもらい、後で肩代わりしてもらった分を返済するようにすれば、無理のない範囲で返済していくことが可能です。

相談窓口を活用する

借金の返済が家族や親族にバレたくない場合やサポートを受けられない場合は、相談窓口の活用を検討してみましょう。

  • 市役所の借金相談窓口
  • 多重債務相談窓口(財務局)
  • 日本司法支援センター(法テラス)
  • 消費者ホットライン(国民生活センター)
  • 貸金業相談・紛争解決センター(日本貸金業協会)
  • 多重債務ほっとライン(日本クレジットカウンセリング協会)
  • 全国銀行協会相談室(全国銀行協会)
  • ひまわり相談ネット(日本弁護士連合会)
  • 司法書士総合相談センター(日本司法書士会連合会)

相談窓口では、家計状況の立て直しや生活再建の方法などについてアドバイスしてもらえます。相談窓口によっては無料で相談できるので、借金の返済に関する不安や困りごとがあればぜひ活用してみてください。

任意整理をせずに借金200万円を自力返済する場合に月々の返済額を抑える方法

任意整理にはデメリットがあるため、借金200万円を自力返済することも検討するべき方法の1つです。借金200万円を自力で返済していくのであれば、下記のような月々の返済額を抑える方法を活用するのもよいでしょう。

  • 1.月々の返済額が少ない「おまとめローン」を利用する
  • 2.低金利なローンに借り換えする

ここからは、月々の返済額を抑えながら借金200万円を自力返済する方法について解説していきます。

1.月々の返済額が少ない「おまとめローン」を利用する

おまとめローンとは、複数社から借入している借金を一本化して、1社にまとめることです。

通常、貸金業者からは「年収の1/3を超える借入はできない」と定められていますが、おまとめローンは対象外なので、借入総額が年収の1/3を超えていても、借入できる場合があります。

また、借入額が高額なほど利息は低くなるため、複数社で低額を借り入れるよりも、1社で高額借り入れるおまとめローンのほうが、低金利で借り入れできる可能性があります。そのため、複数社に返済をするよりも返済額を抑えられるのです。

たとえば、3社から合計200万円を借りている場合、1社の毎月の返済額が利息含めて3万円であれば、ひと月の返済総額は9万円になります。おまとめローンで3社の借入を1社にまとめれば、毎月の返済額は9万円よりも低い金額になるのが一般的です。

おまとめローンを提供している金融機関の例として、東京スター銀行が挙げられます。東京スター銀行のおまとめローンでは、借入残高に応じて毎月の返済額が定められており、200万円の場合は3万円程度です。

ただし、おまとめローンを利用するには、金融機関による審査に通過しなければなりません。金融機関が定める申込条件を満たしているかを踏まえて、おまとめローンに申し込むようにしましょう。

2.低金利なローンに借り換えする

借り換えとは、ほかの金融機関から融資を受けて、そのお金で現在利用している金融機関からの借金を精算することです。

借り換え先の金融機関の金利が現在よりも低ければ、今後発生する利息を抑えられるため、その分毎月の返済額も減らせる可能性があるのです。

たとえば、金利15.0%のA社から金利10.0%のB社に借り換えた場合を想定します。下記の条件で完済した場合、借り換え前後の利息総額と完済までの期間は下記のとおりです。

◯返済シミュレーションの条件

  • 借入残高:200万円
  • 完済までの期間:48か月
借り換えをした場合(年10.0%) 借り換えをしない場合(年15.0%)
利息総額 434,782円 671,728円
月々の返済額 50,725円 55,661円

※あくまでシミュレーションであるため、実際の金額や期間とは異なる場合があります。

今回のシミュレーションでは、借り換えをしたことで約24万円の利息を抑えられ、月々の返済額を5,000円程度減らせる結果になりました。

なお、今回のシミュレーションは完済までの期間を指定したうえでの返済額ですが、金融機関から請求される最低返済額であればさらに返済額は少なくなります。基本的に可能な限り返済額は増やすべきですが、返済負担を抑えたい場合には借り換えもよいでしょう。

借金200万円の返済が苦しいなら任意整理以外の債務整理手続きを検討する

借金200万円を任意整理すれば、月々の返済額の減額が見込めます。とはいえ、場合によっては「月々の返済額を減らしても返済が苦しい」というケースもあるかもしれません。

そのような場合には、任意整理以外の債務整理手続きを検討するのも1つの手です。債務整理には、任意整理以外にも下記の手続きがあります。

  • 個人再生:借金200万円を1/5〜1/10程度に減額できる
  • 自己破産:借金200万円を帳消しにできる

ここからは、任意整理以外の債務整理手続きについて解説していきます。

個人再生で借金200万円を1/5〜1/10程度に減額する

個人再生とは、裁判所の認可を受けて、借金自体を1/5〜1/10程度まで減額してもらう手続きです。

借金総額 最低弁済額
100万円未満 借金全額
100万円~500万円 100万円
500万円~1,500万円 借金総額の1/5
1,500万円~3,000万円 300万円
3,000万円~5,000万円 借金総額の1/10

借金が200万円ある場合、基本的に減額される借金の金額は100万円です。

ただし、借入先の許可を得る必要があるため、手続きをしても個人再生が認められないケースも少なくありません。また、おおよそ30〜50万円程度の手続き費用がかかります。

任意整理で利息をカットするだけでは借金の完済が難しいが、自己破産のデメリットを許容できないような場合は、個人再生も視野に入れて、弁護士や司法書士に債務整理の相談をしてみるとよいでしょう。

自己破産で借金200万円を帳消しにする

自己破産とは、借金の支払いが不可能であると裁判所に認められると、借金の返済を全額免除してもらえる手続きです。

ただし、借金返済を免除してもらう代わりに、家や車といった財産の換価処分を受けるので注意が必要です。

そのため、借金を返済できない場合の最終手段として、基本的には任意整理・個人再生を優先的に考えて、弁護士や司法書士に債務整理の相談をすることをおすすめします。

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まとめ

任意整理をした場合、3〜5年程度で借金を完済できるように返済条件が見直されるのが一般的です。これを踏まえれば、借金200万円を任意整理した場合、月々の返済額が3万円〜5万円程度になると考えられます。

ただし、任意整理をすると手続き後の最長5年間はいわゆる「ブラックリスト入り」になるうえ、あくまで交渉であるため、債権者と必ず和解できるわけではありません。

借金200万円は少額ではありませんが、絶対に自力返済できない金額ともいえません。任意整理以外にも月々の返済額を減額するための対策はあるため、借金200万円を自力で返済することを検討することも大切です。

自力返済が難しい状況であれば、弁護士や司法書士に相談をして任意整理のデメリットを十分に説明してもらったうえで利用を検討するようにしてみてください。

借金200万円を任意整理する際のよくある質問

借金200万円を任意整理した場合、返済額の減額以外にメリットはありますか?

詳しくいえば、任意整理は月々の返済額を減らすための手続きではありません。債権者と交渉をして返済条件を見直してもらう手続きであって、一般的には利息や遅延損害金のカットを認めてもらえます。

借金200万円を任意整理した場合、1年や2年で完済できないのでしょうか?

収支の状況にもよりますが、1年〜2年程度で完済できる状態であれば可能性はあります。弁護士や司法書士に交渉をしてもらい、債権者から合意が得られれば、1年や2年で完済できるような返済条件に変更してもらえる可能性はあるでしょう。

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更新日 : 2024年11月28日
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