浮気相手から慰謝料請求されたとき、支払う義務があるのかは「相手に不法行為を行ったかどうか」で決まります。たとえば以下のようなケースは、違法性があると判断される可能性があり、慰謝料の支払い義務が発生しやすいでしょう。
- 既婚者であることを隠しており、結婚を匂わせていた
- 浮気相手に妊娠や中絶をさせた
- 事実婚状態が続いていた
「既婚者であることを隠しており、結婚を匂わせていた」ケースでは、相手の貞操権を侵害していると判断される場合、慰謝料の支払い義務が発生する可能性があります。
「浮気相手に妊娠や中絶をさせた」ケースでは、下記に該当するような悪質な行為があった場合は、慰謝料の支払い義務が発生する可能性があります。
概要
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具体的なケース
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①妊娠・中絶の責任を持つ一人として配慮すべき義務を怠った
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妊娠を告げたものの、相手が話し合いを避けて中絶が遅くなった
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相手の不誠実な対応で、中絶のタイミングを逸してしまった など
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②妊娠・中絶自体に、相手の権利を侵害する行為があった
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浮気相手を脅して中絶を強要した
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浮気相手に暴力を働き流産させた
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相手の意思に反して避妊しなかった など
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「事実婚状態が続いていた」ケースでは、夫婦関係が破綻しており浮気相手と重婚的内縁関係が続いていた場合は、慰謝料の支払い義務が発生する可能性があります。
また、慰謝料の相場は不法行為の内容によって異なり、以下の金額が目安となります。
- 貞操権の侵害を犯した:50万~200万円
- 浮気相手が妊娠・中絶した:数十万~100万円
- 重婚的内縁関係だった:数十万〜300万円
ただし慰謝料の金額は、そのほかにも交際の状況や相手に与えた精神的な苦痛など、さまざまな要因によって決定します。請求された慰謝料が適切な金額であるかどうかを判断するには、専門知識が必要となるでしょう。浮気相手から慰謝料を請求されたときは、相手の条件を鵜呑みにせず、まずは弁護士へと相談することをおすすめします。
この記事では、浮気相手から慰謝料を請求されたときの対処法や、支払い義務がある具体的なケースなどを紹介します。慰謝料の金額や支払い義務の有無などについて調べている人は、参考にしてください。
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浮気相手から慰謝料を請求されたら、支払わないといけない場合がある
そもそも慰謝料とは、加害者の不法行為によって精神的な苦痛を受けた場合、損害賠償として被害者に支払われるお金のことです。
多くの人は「浮気相手」と聞くと、相手が既婚者であるにも関わらず不貞行為を行った「加害者」をイメージするでしょう。実際に不倫問題では、浮気をされた人が、浮気相手に慰謝料を請求するケースが一般的です。これは浮気相手が「不貞行為」という不法行為を行ったためです。
しかし、浮気相手に何らかの不法行為を行った場合、反対に慰謝料を請求される可能性があります。次の項目から詳しいケースを紹介しますが、たとえば浮気相手に既婚者であることを隠して交際を続けていたため「貞操権の侵害」に該当し、慰謝料を請求された事例もあります。
ただし、浮気相手が既婚者と性的関係を持ったという事実に変わりはないため、不貞行為のみを理由に慰謝料を請求することはできません。そのため浮気相手が「肉体関係を持ったから」という理由だけで慰謝料を請求してきた場合は、支払いに応じる必要はないでしょう。
このように浮気相手から慰謝料を請求された場合は「どのような不法行為が認められるのか」「支払い義務はあるのか」などを慎重に判断しなければなりません。
浮気相手からの慰謝料請求が認められるケース
浮気相手からの慰謝料請求が認められるのは、以下のようなケースです。
- 既婚者であることを隠しており、結婚を匂わせていた
- 浮気相手に妊娠や中絶をさせた
- 事実婚状態が続いていた
以下の項目から、それぞれの詳しい状況を紹介します。
既婚者であることを隠しており、結婚を匂わせていた
浮気相手に対して既婚者であることを隠しており、結婚を匂わせて交際を継続していた場合「貞操権の侵害」に該当する可能性があります。
貞操権とは、自分の性的自由を決定する権利のことです。誰といつ、どのような性的関係を持つかはそれぞれの自由であり、ほかの人が不当に干渉することは禁止されています。したがって相手を騙して性的関係を続けていた場合、相手の貞操権を侵害していると判断される可能性があります。
貞操権の侵害に該当する可能性があるのは、具体的に以下のような行為です。
- 独身と伝えていた
- 結婚したいと伝えて体の関係をせまった
- 結婚する気がないにも関わらず婚約した
- 浮気の分別ができない、かつ結婚の判断もつけられない年齢の相手に手を出した
ただし、貞操権の侵害が確認されても、慰謝料請求が認められないケースもあります。民法708条では以下のような決まりがあり、自分の違法行為が原因で損害が発生した場合、損害賠償ができないとされているからです。
(不法原因給付)
第七百八条 不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。
引用元 民法|e-Gov 法令検索
浮気相手は自分の不貞行為が原因で、貞操権が侵害されている状態にあります。慰謝料請求が認められるかかどうかは、貞操権を侵害した側の違法性によって判断されることになるでしょう。
浮気相手に妊娠や中絶をさせた
浮気相手を妊娠・中絶させた場合、慰謝料請求が認められる可能性があります。
ただし、浮気相手と妊娠についてしっかりと話し合い、合意のうえで中絶した場合などは慰謝料の請求ができません。妊娠・中絶を理由に浮気相手が慰謝料を請求できるのは、以下の2つのパターンです。
概要
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具体的なケース
|
①妊娠・中絶の責任を持つ一人として配慮すべき義務を怠った
|
妊娠を告げたものの、相手が話し合いを避けて中絶が遅くなった
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相手の不誠実な対応で、中絶のタイミングを逸してしまった など
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②妊娠・中絶自体に、相手の権利を侵害する行為があった
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浮気相手を脅して中絶を強要した
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浮気相手に暴力を働き流産させた
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相手の意思に反して避妊しなかった など
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特に「②妊娠・中絶自体に、相手の権利を侵害する行為があった」に該当する場合、慰謝料の請求に応じるだけでなく、刑事的な責任を負う可能性もあります。不倫によって妊娠が発覚した場合や、中絶による慰謝料の相場などはこちらの記事もあわせてご覧ください。
事実婚状態が続いていた
もとの夫婦関係が破綻しており、浮気相手と重婚的内縁関係が続いていた場合も、慰謝料請求が認められる可能性があります。
そもそも内縁とは、婚姻届を出していないものの、婚姻の意思を持って共同生活を行っている関係性をいいます。内縁に法律上の定義はありませんが、以下の項目に該当する場合は内縁関係があると認められる可能性が高いでしょう。
- 婚約している、結婚式を挙げたなどの事実がある
- 3年以上にわたって共同生活を営んでいる
- 家計を共にしているなど、共有財産がある
- 社会的に夫婦だと認知されている
- 子どもを認知している
- 住民票や社会保険など、公的手続きで内縁関係を表明している など
長期にわたって内縁関係のある相手は、法律上の保護の対象になります。法律婚と同じように、不当に内縁関係を破棄したりほかの人と不倫をしたりした場合などは、慰謝料請求が認められます。
ただし内縁期間が短期間の場合、法的な効力をなさない可能性があります。内縁期間の目安は具体的な決まりがないため、内縁関係の人から慰謝料を請求された場合は、まず弁護士へ相談することをおすすめします。
浮気相手から慰謝料請求をされたらしっかりと話し合う
このように、浮気相手からの慰謝料請求が認められるかどうかは、交際の状況などによって異なります。
浮気相手から慰謝料を請求されたら、まずは浮気相手と話し合いの場を設け「どのような名目で慰謝料を請求しているのか」「どのような事実があったのか」などを確認することが大切です。浮気相手が「離婚すると約束した」「不倫で多くの時間を無駄にしてしまった」といった理由のみで慰謝料を請求しているのであれば、支払い義務が発生する可能性は低いでしょう。
しかし、以下のような証拠をもとに慰謝料の請求を行っている場合は、支払い義務が発生する可能性があります。
- 独身であると嘘を付き、性的関係を結んだことがわかるやり取りや音声など
- 浮気相手に暴力を働き、中絶や妊娠をさせたとわかる音声や動画、記録など
- 内縁関係を不当に破棄したことがわかる音声や動画、記録など
もし慰謝料の支払い義務が生じないような名目だったとしても、相手の請求を無視したり失礼な対応を取ったりすると、さらなるトラブルにつながりかねません。まずは相手の主張をしっかりと聞き、話し合いでの解決を目指すことが大切です。もし話し合いで合意が得られるようなら、後に紛争が起きないように内容を示談書にまとめておきましょう。
ただし、相手の怒りを抑えるために「全額支払う」「慰謝料は必ず払う」などと安易に伝えるのは避けましょう。やり取りを録音されており、合意書や念書にサインを求められて撤回できなくなる可能性も少なくありません。
浮気相手に支払う慰謝料相場
浮気相手に対して慰謝料の支払い義務が生じたとしても、請求された金額が適切であるとは限りません。慰謝料はある程度の相場が決まっており、法外な金額を請求された場合はしっかりと交渉することが大切です。
浮気相手に支払う慰謝料相場は、以下の金額が目安となります。
- 貞操権の侵害を犯した:50万~200万円
- 浮気相手が妊娠・中絶した:数十万~100万円
- 重婚的内縁関係だった:数十万〜300万円
次の項目から、慰謝料相場の詳しい条件を紹介します。
貞操権の侵害を犯した:50万~200万円
貞操権の侵害に該当する場合、慰謝料の相場は50万〜200万円ほどです。
先述したとおり、貞操権利の侵害に該当するのは、既婚者であることを黙って交際していた場合や、結婚をほのめかして性交渉をせまった場合などです。ただし、よほど浮気相手に非がなく、貞操権を侵害した側の違法性が高いケースでない限り、高額な慰謝料は認められないでしょう。
慰謝料が認められた事例としては、「既婚者であることを隠して未成年の女性と交際し、出産にいたった」「妻子がいることを隠し、避妊もせず浮気相手を妊娠・中絶させた」などのケースです。このような既婚者であることを隠していたうえに、相手が妊娠や中絶をした場合は慰謝料が高額になりやすいでしょう。交際期間や浮気相手の年齢など、そのほかの条件にによっても金額が異なります。
また反対に、以下のような条件に該当する場合は、そもそも貞操権利の侵害に該当せず慰謝料の請求が認められない可能性もあります。
- 双方とも成人しており、調べればすぐに既婚者だとわかる状況だった
- キスやハグのみなど、浮気相手と性交渉を行っていない
- 浮気相手に結婚する意思がなく、「結婚しよう」などと言われたこともない
- 浮気相手からの積極的なアプローチで交際に至った
浮気相手が妊娠・中絶した:数十万~100万円
浮気相手を妊娠させ、中絶もさせた場合、慰謝料相場は数十万円〜100万円ほどです。
妊娠・中絶は必ずしも片方のみに責任であるとは言い切れないため、多くの慰謝料を請求できないケースもあります。「浮気相手からの慰謝料請求が認められるケース」の段落でも紹介したように、浮気相手と事前にしっかりと話し合い、双方が納得したうえで中絶をしたのであれば慰謝料の請求は認められないでしょう。
しかし先述したように、既婚者であることを隠していたり、相手の合意なしに肉体関係をせまったりした場合は、慰謝料が高額になる可能性があります。
過去に慰謝料の請求が認められた事例としては、「求婚されていたにも関わらず、妊娠時に不当な対応をされ精神的な損害を負った」「既婚者であるとあえて伝えず交際を続け、妊娠・中絶にいたった」などが挙げられます。
重婚的内縁関係だった:数十万〜300万円
浮気相手と重婚的内縁関係にあった場合、慰謝料相場は数十万円〜300万円ほどです。
重婚的内縁関係で慰謝料の請求が認められるのは、もとの夫婦関係が破綻しており、内縁関係の一方的な解消をせまった場合です。浮気相手に支払う慰謝料相場としてはもっとも高く、なかには400万円ほどの支払いが認められた事例もあります。
重婚的内縁関係の相場が高い理由としては、もとの夫婦関係が破綻しているのであれば、法律の保護の対象となるためです。夫婦のどちらかが浮気をして慰謝料を請求されたパターンと同等に扱われるため、慰謝料の金額が高くなりやすいでしょう。
浮気相手から慰謝料請求されたら弁護士に相談しよう
浮気相手から慰謝料を請求されたら、まずは弁護士に相談し、今後どのように対応するべきかアドバイスをもらうとよいでしょう。弁護士に相談するメリットは、以下のとおりです。
- 代理人として話し合いを行ってくれる
- 適正な慰謝料金額での交渉が可能
- 分割払いが可能
- 早期解決を目指せる
- 嫌がらせをされても適切に対応できる
- 示談書等の書類作成を頼める
次の項目から、それぞれのポイントを紹介していきます。
代理人として話し合いを行ってくれる
浮気相手から慰謝料を請求されたときは、まずは話し合いの場を設け、相手の主張をしっかりと聞くことが大切です。しかし当事者のみで行うと、どうしても感情的になってしまい建設的な話し合いができない可能性があります。
このようなトラブルを防ぐために、弁護士が依頼者の代理人となり、浮気相手との交渉を行うケースもあります。双方が冷静な状態で話し合うことができるため、スムーズに交渉を進められるでしょう。また浮気相手と顔を合わせる必要がなく、依頼者の精神的な負担を減らせるメリットも期待できます。
適正な慰謝料金額での交渉が可能
慰謝料は交際の状況や相手に与えた精神的な苦痛など、さまざまな要因によって金額が決定します。おおまかな相場は決まっているものの、明確な基準はないため専門知識のない人が適正な金額を見極めるのは難しいでしょう。
不倫問題に精通した弁護士は、過去の裁判例や経験などから適切な慰謝料の金額を熟知しています。浮気相手から請求された慰謝料が妥当なものかを判断し、必要に応じて減額交渉をすることも可能です。「最初の請求段階では、あえて相場よりも高い金額を請求する」というケースも多くあるため、すぐに条件を鵜呑みにせず、まずは弁護士に相談することをおすすめします。
分割払いが可能
慰謝料は滞納のリスクを避けるために、一括で請求されるのが一般的です。しかし金額が高く、どうしても一括で支払えない場合は分割払いの交渉ができます。
ただし分割払いを認めるかどうかは相手次第で、なかには「完済まで長く関係が続くのを避けたい」という理由から、分割払いを嫌がる人もいます。当事者同士だと話し合いが決裂する可能性があるため、分割払いの交渉をするときは弁護士に依頼するのが望ましいでしょう。弁護士の交渉により、分割払いだけでなく、支払い期間の延長が認められた例もあります。
早期解決を目指せる
慰謝料の請求を受けたとき、弁護士を通さずに当事者のみで解決を目指すこともできます。しかし、話し合いが難航したり言った・言わないのトラブルに発展したりと、解決までに多くの時間がかかるケースも少なくありません。
弁護士はしっかりと状況を把握したうえで、双方にとって最善の解決策を提案できます。さまざまなパターンにおける交渉方法を把握しているため、どのよう状況であっても早期解決を実現しやすいでしょう。解決までの時間が長引くと、慰謝料請求された事実が家族や会社などにバレてしまうリスクもあるため、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。
嫌がらせをされても適切に対応できる
慰謝料請求によって浮気相手との関係性が悪化し、嫌がらせを受けたり職場や自宅付近に付きまとわれたりするケースもあります。最初は些細な嫌がらせであっても、慰謝料の請求に応じるかどうかを決めかねている間にエスカレートし、取り返しのつかない事態になってしまう可能性もゼロではないでしょう。「浮気相手がこちらに対して敵意を持っている」「攻撃的な態度を取ってくる」と感じる場合は、すみやかに弁護士に相談することが大切です。
弁護士に相談すると、嫌がらせをされたらすぐに対応してもらえるため、精神的な負担を減らすことができます。また罪に該当するような重大な嫌がらせを受けたときや、身の危険を感じたときなどは迅速に警察へ相談できるメリットもあります。
示談書等の書類作成を頼める
当事者同士で話し合いを行い、慰謝料の金額や支払い条件などについて合意が得られたときは示談書を作成します。
示談書とは、和解契約の内容を証明する法的効力を持った書類のことです。決まった様式はなく、自分で作成することもできますが、法的に有効な形式・内容とするには専門知識が必要となります。自分で作成したものの「表現が曖昧で第三者が内容を正しく理解できない」「情報が不十分でさまざまな解釈ができてしまう」など、トラブルに発展するケースも少なくありません。
弁護士であれば、それぞれのケースに応じた的確な示談書をすぐに作成できます。示談書の内容によって後で後悔しないように、書類作成は弁護士に依頼するのが望ましいでしょう。
まとめ
そもそも慰謝料とは、加害者の不法行為によって精神的な苦痛を受けた場合、損害賠償として被害者に支払われるお金のことです。多くの場合、浮気相手は不貞行為を行った「加害者」に該当するため、慰謝料を請求される側であることが一般的です。
しかし、自分が浮気相手に何らかの不法行為を行っていた場合、反対に浮気相手から慰謝料を請求される可能性があります。慰謝料請求が認められるのは、以下のようなケースです。
- 既婚者であることを隠しており、結婚を匂わせていた
- 浮気相手に妊娠や中絶をさせた
- 事実婚状態が続いていた
慰謝料の相場は、交際の状況や違法性の程度などによって異なり、数十万〜300万円ほどと幅があります。請求された慰謝料が適切な金額であるかを判断するには、過去の裁判や法律など、専門的な知識が必要となるでしょう。浮気相手から慰謝料を請求されたときは、すぐに「全額支払う」などと言うのは避け、まずは弁護士に相談することをおすすめします。
浮気相手からの慰謝料請求に関するよくある質問
浮気相手が自分の配偶者へ慰謝料を支払った場合、自分に影響はある?
浮気相手が自分の配偶者に慰謝料を支払った場合、その半額ほどを請求される可能性があります。慰謝料は浮気相手がすべて負担するものではないため、自分の負担分を支払う必要があるからです。
たとえば慰謝料の合計が150万円だった場合、浮気相手と折半し、それぞれが75万円ずつ支払うのが一般的です。浮気相手が先に150万円を一括で支払ったのであれば、浮気相手が立て替えている分の金額を返さなくてはなりません。このように、浮気相手は自分の負担分を超える金額を請求できる権利を「求償」といいます。
不倫相手に「慰謝料を払わなかったら会社にバラす」と脅されている場合、どうすればいい?
浮気相手を激昂させてしまったなど、対応を間違えると「配偶者に言う」「会社にバラす」などと脅されるケースも少なくありません。不倫をしている事実が会社にバレてしまうと、減給や降格などのリスクがあるため、なるべく穏便に解決したいと思う人は多いでしょう。
会社にバラす行為は、プライバシーの侵害や脅迫罪などに該当する可能性があります。無理に自分で対応するのではなく、すみやかに弁護士に相談することをおすすめします。
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