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2025年01月現在

債務整理は途中でやめられる!取り消しの方法やリスクを解説

債務整理を始めたものの「支払いができるようになった」「ブラックになるのが怖くなった」「担当弁護士が自分に合わない」など、何らかの理由で債務整理を途中でやめたくなることは珍しくありません。

手続きの進行のタイミングにもよりますが、債務整理を途中でやめることは可能です。具体的には、「相談だけで委任契約はしていない」「委任契約はしたが手続きや交渉の最中である」というケースであれば、債務整理を途中でやめられます。

ただし、債務整理を途中でやめた場合、「原則として一度支払った着手金は戻ってこない」「ブラックリスト入りになった状態で債務整理をやめることになる」といったリスクがあります。

また、「任意整理によって和解が成立している」「個人再生・自己破産の手続開始が決定している」という場合、そもそも債務整理を途中でやめられないため注意が必要です。

当記事では、債務整理を途中でやめられるタイミングや取り消しの方法、途中でやめた場合のリスクについて解説していきます。

なお、弁護士・司法書士が自分に合わないといった理由から、別の弁護士や司法書士に依頼し直すことを検討しているなら、当サイトで紹介している弁護士・司法書士事務所の無料相談もぜひ利用してください。債務整理に力を入れる弁護士・司法書士事務所を紹介しています。

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債務整理を途中でやめるための取り消し方法

相談または依頼直後であれば、途中であっても債務整理をやめられます。債務整理を途中でやめられる具体的なケースには、下記が挙げられます。

  • 弁護士や司法書士に債務整理を相談しただけの段階
  • 弁護士や司法書士と委任契約を結び、手続きや交渉が行われている段階

ここからは、債務整理を途中でやめられるケースとそれに応じた取り消し方法について解説していきます。

相談の段階であれば取り消しはいつでもできる

弁護士や司法書士に相談をしている段階で、委任契約を結ぶ前であればいつでも取消が可能です。

ほとんどの弁護士・司法書士事務所は無料相談を設けていますので、債務整理を検討している場合はまず無料相談を利用することが多いはずです。その段階で「別の人にしよう」と他の弁護士や司法書士に改めて相談をしたり、相談をして「債務整理はしなくても大丈夫そう」と考えが変わったりするケースは少なくありません。

「無料相談を利用したのにキャンセルはしにくい」とお考えの方もいるかもしれませんが、弁護士や司法書士に相談をするだけで問題が解決し、依頼をしないで終わる方も実際に多くいます。相談のキャンセルは後ろめたいことではありません。

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債務整理を依頼した後でも手続きや交渉の最中であれば取り消しできる

民法第651条で定められているように、委任契約は当事者であればいつでも解除できます。

委任は、各当事者がいつでもその解除をすることができる。
引用元 e-Gov「民法」

債務整理を依頼した後であれば、すでに委任契約を結んでいることでしょう。債務整理の依頼者は委任契約の当事者であるため、民法で定められているように、依頼した後であっても債務整理を途中でやめることが可能です。

依頼した後に債務整理を途中でやめる場合、依頼した弁護士や司法書士に解約したい旨を伝えるだけで問題ありません。伝える方法については委任契約書で定められた制限がなければ、電話・郵便・対面といった連絡方法をとってみてください。

なお、詳しくは後述しますが、債務整理を依頼した後には弁護士や司法書士から債権者に受任通知が送付されます。受任通知が送付された後に債務整理をやめてしまうと、いわゆる「ブラックリスト入り」の状態になります。

しかし、受任通知が送付される前に債務整理を途中でやめる場合であれば、受任通知によるブラック状態は回避が可能です。

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債務整理を途中でやめられないケースもある

「相談した段階」「依頼をした後の手続きまたは交渉の最中」であれば、民法で認められているように債務整理を途中でやめられます。しかし、債務整理を依頼した後のタイミングによっては、途中にはやめられないケースもあるため注意が必要です。

債務整理を途中でやめられないケースは、依頼した債務整理手続きによって異なります。

ここからは、債務整理を途中でやめられないケースについて、手続き種類に応じて詳しく解説していきます。

任意整理の場合は債権者との和解成立後の取り消しが不可

任意整理を弁護士や司法書士に依頼した場合、返済条件を見直してもらうために債権者との交渉が行われます。交渉によってお互いが返済条件に同意することで、和解が成立すれば任意整理は完了します。

そのため、債権者と和解が成立している段階では、すでに任意整理が完了しているため、途中でやめることはできません。一度決まった条件に納得ができない場合は再和解の交渉を行うことはできますが、任意整理そのものをなかったことにはできないのです。

なお、和解が成立し任意整理が完了している場合には、交渉によって決められた返済金額と回数で今後は返済を行っていくことになります。

個人再生・自己破産の場合は手続開始決定後の取り消しが不可

個人再生と自己破産を依頼した場合、大まかには下記のような流れで手続きが進みます。

  1. 弁護士や認定司法書士に依頼をし、各種書類の準備・作成
  2. 裁判所へ個人再生または自己破産の申し立て
  3. 個人再生の場合、個人再生委員の選任・面談
  4. 個人再生・自己破産の手続開始決定

原則として、手続開始決定となる前であれば、個人再生や自己破産を途中でやめることが可能です。この場合には、依頼した弁護士や司法書士に連絡をして依頼の取り消しを伝えることで、個人再生や自己破産を途中でやめられます。

しかし、個人再生や自己破産の手続きが進むと、裁判所に申し立てが行われます。申し立てが行われただけであれば、裁判所に取り下げの手続きをすることで個人再生・自己破産を途中でやめられますが、手続開始が決定している場合には原則的に取り下げができません。

なお、裁判所への申し立てから手続開始決定までには、1か月程度の期間がかかるのが一般的です。そのため、裁判所への申し立てまで進んでいた場合であっても、取り下げの手続きをとることで個人再生や自己破産を途中でやめられる場合もあります。

債務整理を依頼した後に取り消しをする場合にはリスクがある

ここまでで解説したように、弁護士や司法書士に依頼した場合でも債務整理を途中でやめることは可能です。ただし、債務整理を依頼した後に取り消しをする場合にはさまざまなリスクがあることを把握しておきましょう。

  • 受任通知が送付された後だといわゆる「ブラックリスト入り」になる
  • 法律事務所に支払った着手金は基本的に返還されない
  • 債権者からの取り立てが再開される
  • 支払遅延の解消・再度債務整理を依頼するまで遅延損害金が発生する

なお、これらは弁護士や司法書士と委任契約を結んだ後に、債務整理を途中でやめた場合に生じるリスクです。債務整理を依頼する前の段階であれば、これらのリスクは生じません。

受任通知が送付された後だといわゆる「ブラックリスト入り」になる

債務整理を弁護士や司法書士に依頼すると、債権者に対して受任通知が送付されます。

受任通知とは、弁護士や司法書士が代理人となって債務整理などの取引を行うことを示すための書類のことです。債権者が受任通知を確認すると、異動情報として信用情報に登録されます。

一般的に「ブラックリスト入り」の状態は、信用情報として異動情報が登録されていることを指します。

つまり、すでに弁護士や司法書士が債権者に受任通知を送っているのであれば、いわゆる「ブラックリスト入り」の状態になっていると考えられます。言い換えれば、ブラックリスト入りになったうえで債務整理を途中でやめることになるのです。

なお、ブラックリスト入りの状態になると、最長5年〜7年の間は下記のような契約が難しくなります。

  • カードローンのような無担保ローン
  • クレジットカード
  • 自動車ローンや住宅ローンなどの目的別ローン
  • 携帯電話やパソコンなどの割賦払い
  • 保証会社を通した賃貸契約

異動情報が登録されているかは個人信用情報機関に開示請求することで確認できる

信用情報は、日本に3つある個人信用情報機関で保管・管理されています。金融機関によってどの個人信用情報機関に加盟しているのかは下記のように変わります。

加入している金融機関
株式会社シー・アイ・シー ・消費者金融

・クレジットカード会社
日本信用情報機構 クレジットカード会社
全国銀行個人信用センター 銀行

たとえば、消費者金融からの借金を債務整理すると、株式会社シー・アイ・シーに異動情報が登録されます。

そして、個人信用情報機関に開示請求をすることで、自身の信用情報を確認することが可能です。そのため、債務整理を途中でやめたことでブラックリスト入りになっているかを確認することもできます。

「債務整理を途中でやめたが、ブラックリスト入りになっているかを知りたい」という場合、個人信用情報機関に開示請求することを検討してみてください。

法律事務所に支払った着手金は基本的に返還されない

民法第651条第2項では、委任契約を解除した場合の損害賠償について定められています。

前項の規定により委任の解除をした者は、次に掲げる場合には、相手方の損害を賠償しなければならない。ただし、やむを得ない事由があったときは、この限りでない。
引用元 e-Gov「民法」

また、 弁護士や司法書士に依頼をした際に交わされる委任契約書には、委任契約の解除があった際の費用について定められているのが一般的です。

弁護士や司法書士にもよりますが、債務整理を途中でやめる場合、すでに支払った着手金が返還されることは基本的にありません。また、手続きの進捗具合によっては、成功報酬の一部や違約金の支払いを請求されるケースもあります。

債権者からの取り立てが再開される

弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると、債権者に受任通知が送付されます。債権者が受任通知を確認した後は、債務者に対して取り立てを行うことを法律で制限されます。

しかし、債務整理を途中でやめる場合、債権者には辞任通知が送付され、その後は取り立て行為の制限が解除されるともいえます。そのため、今までは止まっていた債権者からの取り立てが再開されてしまうのです。

支払遅延の解消・再度債務整理を依頼するまで遅延損害金が発生する

金融機関に返済が遅れると、支払期日の翌日から遅延損害金が発生します。「支払遅延が解消される」「債権者と和解する」というケースになるまで遅延損害金は毎日発生します。

債務整理を途中でやめると、改めて債権者と和解するもしくは支払遅延を解消するまで、遅延損害金が発生し続けてしまいます。結果的に、支払総額がかさんでしまうリスクがあるのです。

債務整理を途中でやめた後でも別の弁護士や司法書士に依頼できる

一度債務整理を取り消した後、別の弁護士や司法書士に依頼をし直すことはできます。前の弁護士や司法書士との契約を解除した後に新しい弁護士または司法書士と契約を行いましょう。

前の弁護士・司法書士に着手金や書類作成費などを支払っていたとしても、弁護士・司法書士を替えた場合は必要な費用をもう一度支払う必要があります。

また、前の依頼先と契約解除をする時点で新しい弁護士または司法書士が決まっている場合、弁護士・司法書士の間で業務の引継ぎを行ってもらえます。弁護士や司法書士は他の弁護士・司法書士が不利益になる行為を禁止されていますので、引き継ぎも公正に行います。

弁護士は、信義に反して他の弁護士等を不利益に陥れてはならない。

引用元:弁護士職務基本規程 第九章 第七十一条

「新しい弁護士・司法書士のことを伝えるのはどうしても抵抗がある」という方は、契約解除の際に返却される書類を保存しておき、新しい弁護士や司法書士に渡すことで新たな債務整理をスムーズに行えるようになります。

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まとめ

「相談した段階」「依頼をした後の手続きまたは交渉の最中」であれば、債務整理は途中であってもやめられます。その際には、依頼または相談した弁護士・司法書士に「債務整理をやめたい」という旨を伝えるだけで基本的には問題ありません。

しかし、債務整理を依頼した後のタイミングによっては、途中にはやめられないケースもあります。それは手続き種類によって異なり、任意整理の場合は債権者との和解成立後、個人再生・自己破産の場合は手続開始決定後だと途中でやめることはできません。

なお、弁護士や司法書士に依頼した後であれば、債務整理を途中でやめることにはさまざまなリスクがあります。特に、受任通知が送付された後に債務整理をやめると、ブラックリスト入りとなった状態で返済を再開する、または他の法律事務所に再度債務整理を依頼することになってしまいます。

また、新しい弁護士や司法書士と契約し直すことはできますが、二重で弁護士・司法書士費用を払うことになります。債務整理をやめることはデメリットが大きい行為とも言えるため、債務整理を依頼する弁護士や司法書士は慎重に選ぶことをおすすめします。

無料相談を活用し、自分が「この人なら任せられる」と思える弁護士または司法書士を選びましょう。

債務整理をやめたい場合のよくある質問

債務整理を途中でやめたら異動情報は取消せますか?

受任通知が金融機関に到着していた場合は異動情報が登録されている可能性が高く、取消をしたい場合その金融機関に交渉をしなくてはいけません。債務整理を途中でやめた場合、弁護士が代理人になっていた期間は本人が延滞をしていたものとみなされるため、債務整理を取消しても「長期延滞」を理由にブラックを撤回してもらえないケースもあるのが実情です。

債務整理を途中でやめたら払ったお金は返してもらえますか?キャンセル料は必要ですか?

支払った金額の返還はキャンセルのタイミングや事務所の方針により異なります。弁護士に依頼をする際に払う着手金は依頼に取り掛かる費用として支払われるものですので、原則として返却は行わない事務所が多いです。また法律事務所には「キャンセル料」という概念はありませんので、債務整理のキャンセルを名目にした料金を請求されるケースは少ないです。委任契約を解除するときの清算については契約をしたときに交わした書類に記載がされているはずですので、債務整理のキャンセルを伝える前に確認をしておきましょう。

債務整理を途中でやめて別の弁護士に依頼し直すことはできますか?

一度債務整理を取り消しした後、別の弁護士に依頼をし直すことはできます。前の弁護士との契約を解除した後に新しい弁護士と契約を行いましょう。当サイトでも債務整理に力を入れる法律事務所を紹介しているので、別の弁護士への依頼を検討中の場合はぜひ無料相談を利用してみてください。

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債務整理を途中でやめると返済はどうなりますか?

債務整理を撤回すると、債務整理を始める時に債権者に送付した「委任通知」がなかったことになります。返済を行う義務が本人に戻ります。

本来の返済期日から日数が経過していた場合、金融機関から残高を一括で支払うように請求される恐れもあります。支払いが長期間滞った場合、債権者側は残高を一括請求できるという権利があるためです。

一括請求に応じなかった場合は最終的に給与や財産を差し押さえられることになるため、新たに弁護士や司法書士に依頼をし対処をしなくてはいけません。

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更新日 : 2025年01月30日
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