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2024年11月現在

クレジットカードを使い過ぎて払えない時の対処マニュアル!滞納のリスクや具体的な対処方法

クレジットカードを使い過ぎてしまった場合、請求額が払えないために悩んでいる人もいるかもしれません。その場合、「どのような対策を取ればいいのか」「支払いに遅れるとどうなるのか」などと考えることでしょう。

クレジットカードの支払いに遅れることには、さまざまなリスクがあります。たとえ1日であっても支払いに遅れると遅延損害金を支払わなくてはならず、滞納が解消されるまで発生してしまいます。

また、支払い遅延が続けば続くほどリスクは大きくなるため、クレジットカードが払えない状態は可能な限り早く改善することが大切です。

「クレジットカードを使い過ぎて払えない」という場合、まずはカード会社に連絡をして支払いが難しい状況であることを伝えましょう。そのうえで、自身の状況に合わせて「支払日の変更」「支払方法の変更」「不足額の調達」といった対策をとるようにしてみてください。

当記事では、クレジットカードを使い過ぎて払えない時の対処マニュアルをテーマに、支払い遅延のリスクや対処法を解説していきます。クレジットカードを使い過ぎて払えない際には参考にしてみてください。

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クレジットカードの使い過ぎで請求額を払えないとどうなる?支払遅延のリスク

クレジットカードの請求額が払えないことには、さまざまなリスクがあります。リスクは支払いに遅れた期間が長ければ長いほど大きくなるため、クレジットカードの使い過ぎによって払えない請求額は、可能な限り早く用意することが重要です。

  • 【滞納1日目〜】遅延損害金が発生する
  • 【滞納数日〜】クレジットカードが一時的に利用停止になる
  • 【滞納数日〜】カード会社から電話や郵便で督促が行われる
  • 【滞納2か月程度】いわゆる「ブラックリスト入り」になる
  • 【滞納2か月〜3か月程度】クレジットカードの残債を一括請求される
  • 【滞納2か月〜3か月程度】クレジットカードが強制解約となる
  • 【滞納3か月〜】訴訟手続きを取られて財産が差し押さえられる

※滞納日数についてはあくまで目安であり、実際には異なる場合もあります。

クレジットカードを使い過ぎたことで請求額を払えない場合、支払い期日を過ぎた1日目から遅延損害金が発生します。最終的には訴訟手続きを取られてしまい、財産が差し押さえられることになりかねません。

ここからは、クレジットカードを使い過ぎたことで請求額を払えない場合のリスクについて、それぞれ解説していきます。

【滞納1日目〜】遅延損害金が発生する

クレジットカードの支払いに遅れると、滞納が解消されるまで遅延損害金が1日ごとに課されます。遅延損害金は滞納に対するペナルティであり、具体的な利率はカード会社によりますが、上限は法律で決まっています。

クレジットカードの遅延損害金利率
滞納している支払いの種類 遅延損害金の利率上限
キャッシング枠の場合 年利20.00%
ショッピング枠の場合 年利14.60%

参照:e-Govポータル「利息制限法 第7条」e-Govポータル「消費者契約法 第9条2号」

上記の通り、キャッシング枠かショッピング枠かによっても、遅延損害金の利率は変わります。

遅延損害金は、「遅延損害金=借入残高×遅延損害金の利率(年利)÷365(閏年の場合は366)×遅延日数」の式で計算できます。たとえば、クレジットカードの請求額が10万円、滞納日数が30日、遅延損害金が年利20%だとすると、遅延損害金の金額は以下のようになります。

10万円×20%÷365×30日=約1,643円

【滞納数日〜】クレジットカードが一時的に利用停止になる

クレジットカードの支払いに遅れると、そのカードが利用停止になります。利用停止になるまでの期間はカード会社の判断にもよりますが、一般的な目安としては3日〜1週間程度といわれています。

支払い遅延が解消されれば、数日程度でカードは復活します。ただし、利用停止が解消されるまでの期間は、クレジットカード払いに設定している支払いが行われないため注意が必要です。

たとえば、公共料金や家賃の支払いをクレジットカード払いに設定している場合で利用停止になれば、それらの支払いも滞納することになります。

カードの利用停止によって他の支払いも滞納になる可能性もあるため、クレジットカードを使い過ぎたことで請求額を払えない場合、速やかに支払いの対策を取るようにしましょう。

【滞納数日〜】カード会社から電話や郵便で督促が行われる

クレジットカードの支払いに遅れると、いずれカード会社から督促が行われます。督促が始まるまでの期間は断言できませんが、数日〜1週間程度が目安といわれています。

カード会社からの督促は電話やメール、郵便で行われるのが一般的です。「入金が確認できていないため支払いをお願いします」というような内容で督促はきます。

ハガキなどの方法で自宅に督促がくれば、家族などの同居している人にクレジットカードの支払いが遅れていることを知られる可能性があります。

【滞納2か月程度】いわゆる「ブラックリスト入り」になる

クレジットカードの支払い遅延が続くと、いわゆる「ブラックリスト入り」になるケースがあります。

「ブラックリスト」というのは一般的に使用されている表現であって、カード会社がその存在を公表しているわけではありません。あくまで、「返済能力を疑われうる情報が信用情報に登録されており、ローンなどの審査に通りづらい状態」をブラックリスト入りと一般的には呼ばれています。

ブラックリストに登録されると、最長5年間は下記の利用が難しくなります。

  • クレジットカードの新規契約
  • カードローンの新規契約
  • 携帯電話本体などの割賦払い契約
  • 保証会社を通した賃貸契約
  • 自動車ローンや住宅ローンなどの目的別ローンの契約

なお、カード会社などが存在を公表していない以上、ブラックリスト入りになるまでの期間は明確にいえません。あくまで一般的には、2か月〜3か月程度の滞納でブラックリスト入りになるといわれています。

【滞納2か月〜3か月程度】クレジットカードの残債を一括請求される

クレジットカードの支払いに遅れると、いずれカード会社から残債を一括請求されます。その際には、遅延損害金を加算した利用金額の全額を一括で支払わなければなりません。

たとえば、10万円の支払いを残高不足によって滞納した場合、すでに5,000円の遅延損害金が発生していると、一括請求では105,000円を支払わなければなりません。

【滞納2か月〜3か月程度】クレジットカードが強制解約となる

クレジットカードの支払遅延が続けば、そのカードはいずれ強制解約となります。強制解約になる明確な基準は公表されていませんが、あくまで一般的には2か月〜3か月の滞納が目安といわれています。

なお、強制解約になれば、いわゆる「社内ブラック」という状態になる可能性があるため注意が必要です。

「社内ブラック」はあくまで一般的に使われる表現ではありますが、「金融機関独自の顧客リストに債務整理などの事故情報が載ること」の意味で使用されるのが一般的です。

社内で滞納の情報を保管していれば、その会社だけでなくグループ会社にも共有される可能性もあります。そのため、強制解約になるほどクレジットカードの支払いに遅れると、そのカード会社とそのグループ会社の審査に通らないことも考えられるのです。

【滞納3か月〜】訴訟手続きを取られて財産が差し押さえられる

クレジットカードの支払い遅延は、最終的に強制執行による財産の差し押さえに発展します。

強制執行とは、債権者が取得した「債務名義」に基づいて債務者の財産を取り上げて借金等の返済に充てる法的措置のことです。強制執行となれば、下記のような財産が差し押さえの対象となります。

  • 給料
  • 持ち家や土地
  • 自動車やバイク
  • 現金や預貯金
  • 生命保険や株

原則として、差し押さえられた財産は、取り戻すことができません。

クレジットカードが払えないとわかったらすぐにカード会社に連絡をするべき

クレジットカードの使い過ぎで請求額が払えないとわかった際には、すぐにでもカード会社に連絡をしましょう。

カード会社は支払いの意思がない利用者に対して督促を行い、場合によっては一括請求や強制執行になることも考えられます。支払いの意思だけでも伝えることで、支払い遅延によるリスクを最低限に抑えられる可能性があるのです。

遅延損害金の発生や信用情報としての登録は避けられませんが、他のリスクは回避できる可能性があるため、可能であれば支払期日よりも前にカード会社に連絡をしておきましょう。

なお、カード会社に連絡をする際には、払えなかったクレジットカードの請求額をどのように支払えばよいのかも尋ねておくとよいでしょう。場合によっては、口座振替では対応してもらえず、銀行振込などの支払いとなる可能性もあります。

カード会社に連絡する際には分割交渉することも検討しておく

クレジットカード会社に連絡をする際には、分割交渉をすることも検討してみてください。

督促や訴訟手続きを行う際にはコストがかかるため、カード会社からしても「コストをかけずに支払いを行なってもらった方がよい」という判断をすると考えられます。

そのため、支払いの意思があり、返済の目処が立っているのであれば、カード会社に交渉をすることで請求額の分割払いを認めてもらえる可能性はあるといえます。

必ず分割払いが認められるとはいえませんが、「何回に分割すれば支払えるのか」「分割にした場合はいつ最初の支払いを行うのか」といった点を伝えつつ、カード会社と交渉を行なってみてください。

リボ払いに変更する場合には注意が必要

カード会社に交渉をして分割払いを認めてもらえた場合、下記の2種類の支払い方法が提案されると考えられます。

支払い方法 概要
分割払い 一括で支払う予定だった金額を複数回に分けて支払う方法。3回〜24回程度が一般的。
リボ払い 毎月一定の金額を返済して、一括で支払う予定だった金額を完済する方法。分割払いよりも1回の支払い金額は少ない代わりに、完済までの期間が長くなりやすい。

カード会社が指定する方法で分割払いを行うと推測されますが、場合によっては自身で支払い方法を選択できる可能性もあります。その場合、収入状況などに合わせて支払い方法を選ぶのが前提ですが、リボ払いに変更するかは慎重に判断しましょう。

リボ払いの場合、毎月の支払額は分割払いよりも少ないのが一般的ですが、その分完済できるまでの期間が長期化しやすいです。場合によっては、「返済を続けているのになかなか残高が減らない」という状況に陥る可能性もあります。

いわゆる「リボ地獄」に陥るリスクもあるため、「確実に完済できるのか」という基準を持ったうえで、自身の状況に応じた支払方法を選択しましょう。

クレジットカードの使い過ぎで払えない時の対処法

支払い遅延をすればリスクが大きくなるため、クレジットカードの使い過ぎで払えない時には、早急な対処が必要です。

クレジットカードの使い過ぎで払えない時の対処法は、請求額を払えない原因によって変わります。まずは、自身の状況に応じた原因に合った対処法を確認して、クレジットカードの請求額を払えない状況を改善してみてください。

払えない原因 対策
支払期日までに金額を用意できない 支払日を変更する
請求額がとうてい払える金額ではない 支払方法の変更を検討する
請求額が少しだけ足りない 不足額を用意するための対策を取る

ここからは、クレジットカードの使い過ぎで払えない時の対処法について、原因ごとに解説していきます。

支払期日が問題で払えないのであれば支払日を変更する

支払期日までに金額を用意できないために、クレジットカードの請求額を払えない場合もあることでしょう。この場合、支払期日を請求額を用意できる日に変更することを検討してみてください。

クレジットカードの中には、請求額が確定する前であれば支払日を変更できるカードもあります。そのようなカードを利用していれば、公式サイトやアプリから手続きをすることで、カードの支払期日を変更できます。

なお、請求額が確定している場合、原則的には支払期日を変更することはできません。しかし、カード会社に交渉をすることで、例外的に支払期日の変更を認めてもらえる可能性は0ではありません。

「給料日よりも後に支払期日を変更したい」という場合、利用しているカード会社に連絡をして、支払いの猶予を認めてもらうための交渉をしてみるのもよいでしょう。

支払額がとうてい払えるものではない場合は支払方法の変更を検討する

クレジットカードを使い過ぎて請求額を払えない場合、金額が高額であり「とうてい払える金額ではない」というケースもあることでしょう。この場合、支払期日の猶予が認められたとしても支払いは難しいと考えられるため、支払方法の変更を検討してみてください。

クレジットカードの請求額が確定するよりも前であれば、支払方法を変更できるのが一般的です。「分割払い」「リボ払い」「スキップ払い」のような支払方法に変更することで、次回のカードの支払いは問題なく行える可能性もあります。

基本的には、公式サイトの契約者専用ページやアプリから支払方法の変更手続きができます。請求額が確定する前であれば、支払方法の変更手続きを行なってみてください。

なお、請求額が確定しているのであれば、原則支払方法は変更できません。しかし、前述したようにカード会社と交渉をすることで、分割払いなどに支払方法を変更してもらえる可能性は0ではありません。

請求額がとうてい払えるものではない金額で確定している場合、カード会社に交渉することを検討してみてください。

支払額が少し足りない場合は不足額を用意するための対策を取る

「カードの請求額が◯万円足りない」などと、支払額が少し足りないことでクレジットカードが払えない人もいることでしょう。この場合、クレジットカードの請求額に対する不足額を用意するための対策を取ることを検討してみてください。

支払期日までに不足額を用意できれば、クレジットカードの支払いに遅れることもありません。当然、支払い遅延のリスクを負うこともないため、下記のような対策を検討してみるとよいでしょう。

  • 不要品を売却する
  • スキマ時間でアルバイトをする
  • 家族に協力してもらえないかを相談する
  • 生命保険の契約者貸付制度で不足額を借入する
  • 勤務先の福利厚生の制度を利用する
  • 生活福祉資金貸付制度を利用する

ここからは、不足額を用意するための対策をそれぞれ解説していきます。

不要品を売却する

身の回りの不要品を売却することも、クレジットカードの不足額を用意する対策になります。たとえば、使っていないスマートフォンやブランド品、ゲームなどが挙げられます。

不要品の売却方法には、フリマアプリなどに出品するか、不用品買取業者に買い取ってもらうかの2つがあります。

フリマアプリなどは高く売れる可能性がある反面、購入者とのやり取りや発送作業などを自分で行う必要があり、時間がかかりやすいです。一方、買取業者は最短即日で売却できますが、安く買い叩かれたり、値段がつかず買い取り拒否されるかもしれません。

価格と手間のどちらを優先するか考えて、自分に合った処分方法を選びましょう。

スキマ時間でアルバイトをする

すでに検討した方法かもしれませんが、クレジットカードの不足額を用意する方法にはアルバイトをすることも挙げられます。真っ先に思いつく方法ともいえますが、バイトアプリを活用すればスキマ時間だけアルバイトすることも可能です。

たとえば、「平日の夜間だけなら時間がある」のような場合でもアルバイトができる可能性があります。バイトアプリの例として、「タイミー」では、登録が完了していれば最短1時間から働ける案件も取り扱われており、当日中の入金も可能です。

「平日は仕事で忙しくてアルバイトは難しい」という場合も、クレジットカードの不足額を用意できる可能性があるため、スキマ時間を活用してアルバイトをすることも視野に入れてみるとよいでしょう。

家族に協力してもらえないかを相談する

家族の協力が得られるなら、クレジットカードの不足額を借りられないか相談してみましょう。

「お金に困っていることを家族に知られたくない」という人も多いかと思いますが、クレジットカードの支払いに遅れると、今後の生活に悪影響を及ぼす可能性もあります。背に腹は代えられないケースもあるため、家族に相談することも検討するべきといえます。

「借用書を作成する」「返済期限を決めておく」など、家族との関係を壊さないよう誠意を見せて相談をするようにしましょう。

生命保険の契約者貸付制度で不足額を借入する

生命保険会社によっては、契約者貸付制度が用意されている場合もあります。そのような生命保険に加入していれば、契約者貸付制度でクレジットカードの不足額を借りられます。

契約者貸付制度とは、解約返戻金を担保にして保険会社からお金を借りられる制度のことです。一般的には、解約返戻金の7割~8割を上限として借入できます。

基本的にはカードローンのような無担保ローンよりも比較的金利が低く設定されているため、クレジットカードの不足額の借入を検討している場合には検討してみてもよいでしょう。

勤務先の福利厚生の制度を利用する

勤務先の会社によっては、福利厚生の一環として「給料の前払い」「従業員貸付」を用意している場合があります。このような制度が用意されている会社に勤めているのであれば、クレジットカードの不足額を用意できる可能性があります。

基本的には総務部や人事部に問い合わせることで、福利厚生の制度について調べられます。

ただし、給料の前払いを利用すれば、当然ですがその分支給される給料が減ります。また、従業員貸付の場合は返済が必要になるため、利用しても今後の生活に支障が出ないかを慎重に検討するようにしましょう。

生活福祉資金貸付制度を利用する

収入が少なく生活そのものが苦しい場合、社会福祉協議会が行っている生活福祉資金貸付制度の利用も検討してみてください。

生活福祉資金貸付制度とは、経済的に困窮している世帯を対象として、生活再建のための支援を行う公的な貸付制度のことです。細かな貸付条件が定められていますが、「低所得者世帯」「高齢者世帯」「障害者世帯」が対象になります。

どのような目的で借り入れるかによって、さまざまな条件が設定されています。その一部を抜粋すると、以下の通りです。

生活福祉資金の種類(一部)
資金の種類 対象者 貸付限度額
生活支援費 生活再建までの間に必要な生活費用 (二人以上)月20万円以内
(単身)  月15万円以内
※原則3月間(最長12月)
一時生活再建費 生活を再建するために一時的に必要かつ日常生活費で賄うことが困難である費用
(例)
・就職、転職を前提とした技能習得に要する経費
・滞納している公共料金等の立て替え費用
・債務整理をするために必要な経費
60万円以内
緊急小口資金 緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった場合の費用 10万円以内
教育支援費 高校や大学に入るための費用 ・高校:月3.5万円以内
・高専:月6万円以内
・短大:月6万円以内
・大学:月6.5万円以内
※場合によっては各上限額の1.5倍まで貸付可能
不動産担保型生活資金 低所得の高齢者世帯に対し、一定の居住用不動産を担保として生活資金を貸し付ける資金 ・土地の評価額の70%程度
・月30万円以内
※借受人の死亡時までの期間又は貸付元利金が貸付限度額に達するまでの期間

参照:厚生労働省「生活福祉資金貸付条件等一覧」

生活福祉資金貸付制度の利用を検討している場合、市町村ごとに設置された社会福祉協議会の窓口で、詳しい貸付条件や申請方法を確認してみてください。

クレジットカードの使い過ぎで払えない時の相談窓口

クレジットカードを払えないときには、抱えている悩みを相談することも一つの手です。お金の問題は1人で抱え込みやすく、誰かに話すだけでも不安や悩みを解消できる場合があります。

  • 日本クレジットカウンセリング協会
  • 消費生活センター

上記はいずれもクレジットカードや借金に関する悩みを無料で相談できる窓口です。「誰かに相談してでもクレジットカードの問題を改善したい」という場合には活用してみてください。

日本クレジットカウンセリング協会

日本クレジットカウンセリング協会(JCCO)は、消費者保護の立場から構成・中立なカウンセリングを実施している団体です。

内閣総理大臣(金融庁)及び経済産業大臣の認可を得ており、日本弁護士連合会や消費者団体の他、クレジット業界や金融業界など幅広い業界と協力体制を築いています。

カウンセリングは弁護士カウンセラーと専門資格を持つアドバイザーカウンセラーの2人一組で対応してもらえ、債務整理と家計改善の両面からアドバイスを受けられます。

>>日本クレジットカウンセリング協会(JCCO)公式サイト

消費生活センター

消費生活センターは各自治体に設置され、消費者が抱える悩みや金銭トラブルに対応している組織です。

消費者ホットラインから、最寄りの消費生活センターにクレジットカードの支払いについて相談できます。相談内容に応じて、問題解決に向けてすべきことや、より専門的な相談窓口などの案内をしてもらえます。

「いきなり弁護士や司法書士に相談するのは不安」という人でも、気軽に相談できる窓口としてサービスを提供しています。

【消費者ホットライン】
電話番号:局番なし188
受付時間:平日9:00~17:00 / 土日祝日10:00~16:00
※窓口によって違うこともあります

クレジットカードの支払いや借金返済が苦しい場合は債務整理を視野に入れる

ここまでで解説した対策を実施したとしても、クレジットカードが払えない場合も考えられます。また、場合によってはクレジットカードだけでなく、借金問題も抱えている人もいるかもしれません。

クレジットカードの支払いや借金返済が苦しい場合、債務整理を視野に入れて弁護士や司法書士に相談をしてみてください。

債務整理とは、借金やクレジットカードの問題を解決するための手続きのことです。「任意整理」「個人再生」「自己破産」の手続きがあり、それぞれ特徴が異なります。

手続きの種類 概要
任意整理 返済条件の見直しのために債権者と交渉をする手続き。手数料や利息をカットし、ひと月の返済額を減額できるのが一般的
個人再生 クレジットカードの残債や借金を1/5〜1/10まで減額するための手続き
自己破産 クレジットカードの残債や借金を免責(帳消し)にするための手続き

また、債務整理をすることで、「カード会社からの督促がストップする」「一時的な返済猶予期間が設けられる」「滞納による強制執行を避けられる」といったメリットもあります。

ただし、債務整理には、今後の生活に影響を与えかねないデメリットもあります。あくまで債務整理はクレジットカードや借金の支払いが苦しい場合の最終手段として考えておき、十分にデメリットを把握してから検討するようにしましょう。

任意整理なら返済条件を見直すために債権者と交渉できる

任意整理は、債権者との交渉により将来利息や手数料をカットする手続きです。基本的には利息や手数料がカットされるため、元本のみを返していくことになるのが一般的です。

ただし、任意整理を行うと次のようなデメリットもあります。

  • 最長5年間はいわゆる「ブラックリスト入り」になる
  • 銀行口座を凍結される可能性がある
  • 連帯保証人がいる場合は請求が移行する

特に重大なデメリットは、いわゆる「ブラックリスト入り」になることです。最長5年間は、任意整理をしたクレジットカードだけでなく、他社のクレジットカードや金融機関の融資などが利用しづらくなります。

個人再生なら負債を1/5〜1/10程度に減額できる

個人再生とは、残債を1/5〜1/10程度までに減額するための手続きのことです。クレジットカードの利用金額も減額対象になり、仮に借金も合わせて100万円の負債を抱えている場合、個人再生によって負債を10万円〜20万円程度まで減額できます。

ただし、他の債務整理と同じく、下記のようなデメリットがあります。

  • 手元に残す財産の額によって減額効果が小さくなる
  • 最長5年〜7年の間はいわゆる「ブラックリスト入り」になる
  • 連帯保証人がいる場合は請求が移行する
  • 官報に情報が掲載される

自己破産ならクレジットカードの残債や借金を帳消しにできる

自己破産は、裁判所に申し立てて負債の返済を免除してもらう手続きです。残債の返済義務が完全になくなるので、債務整理の中では最も減額効果の大きい方法といえます。

ただし、減額効果に相応のリスクもあるため注意が必要です。

  • 財産が差し押さえられる
  • 最長5年〜7年の間はいわゆる「ブラックリスト入り」になる
  • 連帯保証人がいる場合は請求が移行する
  • 官報に情報が掲載される

特に大きなデメリットは、財産の差し押さえでしょう。給料や持ち家、自動車などの財産は差し押さえの対象となり、原則99万円以下の現金や生活必需品など最低限のものしか手元に残せません。

クレジットカードが払えない時に手を出すべきではない方法

クレジットカードを使い過ぎて請求額が払えないからといって、手を出すべきではない方法もあります。

  • クレジットカードを払わないまま放置する
  • カードローンなどから借入をする
  • クレジットカードの現金化に手を出す
  • 闇金のような違法業者から借入をする
  • 闇バイトに手を出す

これらに手を出すと、自身の状況をさらに悪化させる可能性があります。場合によっては犯罪に加担してしまうことになりかねません。

ここからは、クレジットカードが払えないからといって手を出すべきではない方法を解説していきます。

支払いの放置は最終的に強制執行になる

クレジットカードが払えない場合、支払いを放置するのは絶対に避けてください。

前述したように、クレジットカードの支払いに遅れる状態が続けば、遅延損害金がかさみ、最終的には相手から訴訟提起されてしまいます。訴訟提起されれば、判決を取られて給料差し押さえなどの強制執行を受ける可能性もあります。

クレジットカードが払えない場合でも放置はせず、支払い遅延を解消するための対策を検討しましょう。

カードローンなどからの借入は自転車操業状態に陥る可能性がある

クレジットカードの請求額を用意しようと、カードローンなどからの借入を考えるときもあるかもしれません。しかし、クレジットカードが払えない場合に、カードローンは検討するべき方法とはいえません。

前提として、カードローンのようなローン商品自体が悪いわけではありません。返済できる範囲で利用をすれば、必要なお金を用意できる便利なサービスともいえます。

ただし、クレジットカードの支払いが難しい状態でカードローンなどから新たに借入をすると、いわゆる「自転車操業状態」に陥る可能性があります。

自転車操業とは、返済のために借金をして、それを繰り返すことです。カードローンなどからクレジットカードの請求額を用意したとしても、それはその場しのぎの行為でしかなく、いずれ返済に追われてしまうことになりかねません。

場合によっては、カードローンなどからの借入も返済できない状態に陥る可能性もあり、さらに状況を悪化させてしまうリスクがあるのです。

基本的には借入をせずにクレジットカードが払えない状況を改善するべきです。仮に借入が必要なのであれば、まず家族や友人などに相談をすることを検討してみてください。

クレジットカードの現金化はカード会社の利用規約に違反する

請求額を用意するためにクレジットカードの現金化を検討することもあるかもしれませんが、カード会社が定める利用規約に違反する行為であるため手を出すべきではありません。

クレジットカードの現金化とは、クレジットカードのショッピング枠を利用して現金を得る方法のことです。現金化の行為が発覚すれば、カードの利用停止や強制解約となる可能性もあり、その場合には利用残高を一括請求されると考えられます。

なお、インターネットなどでは、クレジットカードの現金化に対して「合法」「安心」などと紹介されていることもあります。そのような情報を鵜呑みにすると、さらに事態を悪化させるリスクがあるため、クレジットカードの現金化を検討するのは避けてください。

闇金のような違法業者からの借入は自身や周囲の人に悪影響を及ぼしかねない

クレジットカードが払えない場合、闇金のような違法業者からの借入を考えてしまう場面もあるかもしれません。

しかし、違法業者からの借入は絶対に避けてください。違法業者にかかわると、自身だけでなく家族や職場、友人にも悪影響が及ぶリスクがあります。

闇金のような違法業者は法律を守らずに貸付を行います。そのため、借入をしてしまうと、法外な金利による利息の請求や悪質な取り立て行為といった被害に遭う可能性が高いです。

さらに、自分だけでなく、会社や家族といった周囲の人に対しても取り立て被害が及ぶ危険性もあります。

最終的には弁護士や司法書士に相談する以外に解決の方法がない状況にもなりえるため、怪しい業者からの借入は絶対に避けましょう。

闇バイトに手を出すと犯罪行為に加担してしまう可能性がある

闇バイトとは、高額報酬をちらつかせて違法行為を行わせるバイトです。近年、SNSなどを通して募集されている事例が増えています。

「高収入」「即日即金」などの文言に惹かれて応募してしまうと、振込詐欺の受け子や、薬物の運び屋など、犯罪行為に加担させられる可能性があります。事態が発覚すれば、自分が犯罪者として逮捕されてしまうリスクがあるのです。

途中でおかしいと思っても、「家族に危害を加える」などと脅されて辞められないパターンもあります。甘い話には乗らず、一切関わらないよう注意しましょう。

まとめ

クレジットカードの使い過ぎで請求額を払えない場合、まずはカード会社に連絡をするのが大切です。支払い遅延にはさまざまなリスクがあり、支払いの意思を伝えずに支払いが遅れると、最終的には強制執行として財産の差し押さえに発展します。

そのため、支払いの意思を伝えるためにもカード会社へ連絡をして、そのうえでクレジットカードの請求額を払うための対策をとるようにしてみてください。

なお、クレジットカードの請求額を用意するためであっても、「クレジットカードの現金化」「違法業者からの借入」といった方法には手を出すのは避けましょう。

どうしてもクレジットカードの支払いが困難なのであれば、債務整理のように合法かつ安全な方法で支払いが難しい状況の改善を検討してみてください。

クレジットカードの滞納へのQ&A

学生でクレジットカードを使い過ぎてしまいました。払えない時はどうしたらよいでしょうか?

まずは、「アルバイトをする」「不要品を売る」など、自身で支払いをするための対策を検討してみてください。自力で支払うのが難しい場合、親にしてクレジットカードの請求額を肩代わりしてもらうように相談をすることも検討しましょう。

主婦でクレジットカードを使い過ぎてしまいましたが、家族に内緒で支払いを済ます方法はありませんか?

内緒で支払い問題を解決する方法としては、債務整理手続きの1つである「任意整理」が挙げられます。裁判所を介さない手続きであるため、他の債務整理手続きよりも家族に知られるリスクは少ないです。

クレジットカードが払えないときに支払いを待ってもらうことはできないのでしょうか?

支払いは期日通りに行う契約であるため、原則できません。しかし、事情をカード会社に伝えたうえで交渉をすることで、支払いを待ってもらえる可能性は0とはいえません。

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更新日 : 2024年11月18日
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