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2025年05月現在

借金100万円はやばい?やばい状況の判断基準や借金を自力返済するためのコツ

「少し生活の足しにするだけ」のように思っていた借金が気づけば100万円まで増えており、ふと危機感を感じた方もいるでしょう。

借金100万円がやばいのか余裕なのかは、その人の収入や返済状況などによって変わります。借金100万円であっても、収入が多く全く問題なく返済できている人であればやばいとは言えないでしょう。

とはいえ、借金100万円という金額は決して少額とは言えず、世間一般からすればやばいと言える状況に近いです。そのため、「借金100万円はやばい?」と感じた時点で、借金問題を解決するための対策を講じて完済を目指すことが大切です。

借金100万円であっても、明確な返済計画を立てたうえで、効率よく返済を進めるためのコツを実践することで完済が近づきます。 また、どうしても返済が苦しい場合には、最終手段ともいえる「債務整理」を利用することで、借金問題を解決できるでしょう。

当記事では、借金100万円がやばいのかについての判断基準や返済シミュレーションなどを解説していきます。借金100万円を完済するためのコツについても解説していくため、参考にしてみてください。

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借金100万円は世間一般的にやばい状況に近い

前提として、借金がいくらあったとしても、やばい状況にあるかどうかはその人の収入や資産などによります。極端な例ですが、借金が100万円あったとしても、収入が1,000万円以上あり問題なく返済できる状態であれば、やばい状態にあるとはいえないでしょう。

そのため、100万円の借金は決して少額とは言えませんが、「借金が100万円あるからやばい」とは一概にいえません。

とはいえ、借金が100万円ある状況は、世間一般的にいえばやばい状況に近いです。その根拠としては下記の2つが挙げられます。

  • 平均年収からみれば総量規制に抵触する一歩手前であるため
  • カードローンにおいて全体の60%以上は借入総額が100万円以下という統計があるため

なお、「借金100万円はやばい?」と考えている状態は、すでにやばい状況に陥っている可能性があります。借金があったとしても計画的にローンやキャッシングを利用しており、家計に影響することなく返済ができているのであれば、「借金100万円はやばいのか?」のような疑問がそもそも生まれないと考えられるためです。

「借金100万円がやばいのか」と考えている場合、まずはすでに危険な状況にある可能性を考慮したうえで、一刻も早くその状態から抜け出すことが大切です。

ここからは、借金100万円は世間一般的にやばい状況に近いといえる理由について解説していきます。すでに危険な状況にあるかもしれないことを考えるためにも参考にしてみてください。

平均年収からみれば総量規制に抵触する一歩手前であるため

借金100万円が世間一般的にやばい状況に近いと言える根拠として、平均年収からみれば総量規制に抵触する一歩手前であることが挙げられます。

総量規制とは、年収の3分の1を超える金額の貸し付けを原則禁止する規制のことです。貸金業法という法律で定められており、消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者に適用されます。

総量規制は、過去に多重債務が社会問題となったことで、返済能力を超えた融資を禁止するために定められています。つまり、年収の3分の1を超えるほどの借金がある状態は、返済能力を越えている状態とも言えるのです。

そして、国税庁が公表している「令和5年分 民間給与実態統計調査」では、平均給与が460万円と公表されています。

年収が460万円の場合、総量規制による貸付金の上限は約153万円です。すでに借金100万円があるのであれば、総量規制による融資上限の3分の2程度にあるともいえます。

総量規制を超えるほどの金額ではありませんが、世間一般的にいえば、借金100万円はやばい状況の一歩手前にあります。

カードローンにおいて全体の60%以上は借入総額が100万円以下という統計があるため

こちらはカードローンからの借入がある場合の話ですが、一般社団法人の全国銀行協会がおこなった「銀行カードローンに関する消費者意識調査」では、カードローン利用者の60%以上は借入総額が100万円以下という結果が出ています。

現在の借入総額 銀行&貸金業 銀行のみ 貸金業のみ
1~10万円 11.9% 21.9% 27.8%
11~30万円 15.4% 19.0% 21.4%
31~50万円 16.2% 12.7% 15.3%
51~100万円 17.6% 13.2% 17.6%
101~200万円 16.5% 13.6% 9.3%
201~300万円 8.3% 6.2% 2.8%
301~400万円 4.0% 3.8% 2.5%
401~500万円 2.9% 0.7% 0.8%
501~600万円 2.0% 0.5% 0.2%
601~800万円 1.9% 0.2% 0.4%
801~1000万円 1.0% 0.4% 0.6%
1000万円超 2.5% 7.8% 1.1%
平均借入総額 156.2万円 165.5万円 80.2万円

※銀行&貸金業・・・銀行カードローンも貸金業者も利用している人
※銀行のみ・・・銀行カードローンのみ利用している人
※貸金業のみ・・・貸金業者のみ利用している人

全体の60%が借金100円以下であるということは、借金が100万円ある状態は全体よりもお金を借り過ぎているともいえます。そのため、カードローンからの借金が100万円を超えていると、世間一般的にはやばい状態にあるとも考えられるのです。

借金100万円がやばい状況にあるかの判断基準

前述したように、借金が100万円ある状況が一概にやばいとは言えません。やばい状態にあるかどうかは、その人の収入や返済状況などさまざまな要因が関係するためです。

そのため、自身の状況を鑑みたうえで、借金100万円の状態がやばいかどうかを判断することが大切です。

そこで、借金100万円がやばい状況にあるかの判断基準をまとめました。自身の状況で借金100万円がやばいのかどうかを判断する際には参考にしてみてください。

  • 年収が300万円以下の人
  • 金利が高いローンから100万円の借金がある
  • 借金返済が苦しく滞納している
  • 自転車操業状態に陥っている
  • 複数社から借入をしている
  • 借金することが常習化しており抵抗がなくなっている

ここからは、借金100万円がやばい状況にあるかの判断基準について、それぞれ詳しく解説していきます。

年収が300万円以下の人

年収が300万円以下の場合には、借金100万円はやばいといえます。これは前述した総量規制が根拠になります。

総量規制は返済能力を超えた貸付を制限する目的で制定されています。借金100万円の場合、年収300万円が総量規制による最低ラインとなります。

つまり、年収300万円で借金が100万円ある状態は、総量規制上自身の年収で借りられる最大の金額をすでに借りているとも言えるのです。場合によっては返済能力を越えるほどの借金を背負っている可能性もあるため、年収が300万円以下で借金が100万円を越えている場合には注意が必要です。

金利が高いローンから100万円の借金がある

借金が100万円あるといっても、どのローンを利用しているかによってやばいかどうかの判断が変わります。

たとえば、住宅ローンの場合、借金が100万円を超えるケースは珍しくありません。また、住宅ローンは一般的に低金利とされており、債権者の金融機関と返済計画を練ったうえで返済を行うため、住宅ローンによる借金が100万円ある状態はやばいといいづらいです。

一方、金利が高いローンから100万円の借金がある場合、やばい状況にあることも考えられます。金利が高いローンの場合、支払う利息がかさみやすく、「なかなか元金が減らない」「利息総額が予想よりも高額になった」ということになりかねないためです。

一般的に金利が高いとされているローンには、下記が挙げられます。

  • カードローン
  • クレジットカードのキャッシング機能
  • クレジットカードのリボ払い
  • フリーローン(無担保ローン)

これらからの借金総額が100万円であれば、利息が高額になってしまいやばい状態に陥る危険性があるといえます。

借金返済が苦しく滞納している

借金100万円ある人のなかには、借金返済が苦しく滞納が起きている人もいるかもしれません。

前提として、借金は自身が返せる範囲で負うものです。すでに滞納が起きるほど借金返済が苦しいのであれば、決して余裕とはいえずにやばい状態にあるといえるでしょう。

なお、詳しくは後述しますが、借金100万円の返済が苦しく滞納が起きてしまうことにはさまざまなリスクがあります。

給料や持ち家などの財産が差し押さえられてしまうリスクもあるため、自身がやばい状況にいることを自覚したうえで、借金問題を解決するための対策を検討してみてください。

自転車操業状態に陥っている

自転車操業状態に陥っている場合、借金100万円はやばいといえるでしょう。

自転車操業とは、返済や支払いのために借金をし、それを繰り返すことです。端的にいえば、お金を借りなければ支払いや返済ができない状態のことを指します。

自転車操業状態に陥ってしまうと、借金問題を自力で解決するのは難しいです。

また、自転車操業状態を続けても、一時的に支払いや返済を行えているだけで、根本的な原因は解決できません。むしろ、借金総額が増えてしまい、問題を深刻化させているとも言える行為です。

そのため、自転車操業状態に陥っており借金が100万円ある場合には、早急に問題を解決するための対策を講じるべきです。

複数社から借入をしている

複数社から借入をしており、借金が100万円ある場合はやばい状況にある可能性があります。複数社から借り入れをしていると、以下のようなデメリットが発生するためです。

  • 借入総額や返済額を把握しにくくなる
  • 返済のための借入がしやすくなる
  • 借入件数が1社よりも利息がかかりやすくなる

多重債務に陥っている状態は、「債務整理を検討すべきである」と指摘する専門家もいるほど、無視できない状況です。

返済に全く問題ないのであればいいですが、少しでも今後返済していくことに不安を感じるようであれば早めに対処をすることが大切です。

借金することが常習化しており抵抗がなくなっている

借金100万円がやばいかどうかは、借金することが常習化しているかどうかで判断することもできます。

借金の怖さの1つには、「借金癖がついてしまう」ことが挙げられます。借金を抱える前は「すぐに返さないと」と感じていたはずが、借金をしている状態に慣れてしまい、「足りなくても借りればいいや」と追加で借入をしてしまうようになるケースは少なくありません。

この状態に陥ると、いつの間にか自力では返済できないほどの借金を抱えてしまうことにもなりかねません。

借金への抵抗について判断する1つの目安として、初めて借入をしたときよりも安易に借入を考えていないかどうかが挙げられます。「この金額なら借りても大丈夫だろう」「すぐに返せばいいだろう」のように考えている場合には、借金することが常習化しており抵抗がなくなっている可能性があります。

借金100万円を返済するには何年かかる?毎月の返済額ごとの返済シミュレーション

借金100万円を抱えている場合、「支払いを続けているのになかなか返済できない」のように感じることもあるでしょう。

状況がやばいかどうかに関わらず、借金は可能な限り早く完済することが大切です。そこで、ここからは借金100万円を返済するには何年かかるのかを返済シミュレーションをしながら解説していきます。

□今回のシミュレーションの前提条件

  • 適用されている金利:年15%
  • 借入額:100万円

月々2万円を返済した場合

ここでは、借金100万円を抱えており、月々2万円ずつ返済した場合の返済シミュレーションをしていきます。

完済までにかかる年数 利息総額 総返済額
6年6ヶ月 571,232円 1,571,232円

月々約2万円ずつの返済だと、借金100万円を完済するためには6年以上返済を続けなければならないことがわかりました。また、完済までに支払う利息総額は57万円以上と、元金100万円の半額よりも高い利息を支払わなければなりません。

月々約2万円ずつ返済する場合、毎月の返済負担は抑えられますが、相当に長い期間をかけて借りた金額の1.5倍以上の金額を返済することを覚悟しなければならないのです。

月々3万円を返済した場合

ここでは、借金100万円を抱えており、月々3万円ずつ返済した場合の返済シミュレーションをしていきます。

完済までにかかる年数 利息総額 総返済額
3年7ヶ月 298,772円 1,298,772円

月々約3万円ずつの返済だと、完済するためにかかる年数はおよそ3年半であることがわかりました。月々約2万円ずつ返済する場合に比べると、返済期間は3年程度短縮できる結果です。

また、完済までに支払う利息総額は約30万円で、月々約2万円ずつ返済する場合に比べれば少なくなりますが、それでも元金の1/3程度の金額を利息として支払わなければなりません。

月々約3万円ずつ返済する場合も、毎月の返済負担は抑えられますが、何十万円もの利息込みでの返済に、長い期間耐えなければならないのです。

月々5万円を返済した場合

ここでは、借金100万円を抱えており、月々5万円ずつ返済した場合の返済シミュレーションをしていきます。

完済までにかかる年数 利息総額 総返済額
1年11ヶ月 156,808円 1,156,808円

月々約5万円ずつの返済だと、完済するためにかかる年数はおよそ2年であることがわかりました。月々約2万円ずつ返済する場合に比べると、返済期間は1/3以下に短縮できる結果です。

また、完済までに支払う利息総額は約15万円で、やはり十万円以上の金額は利息として支払わなければなりません。

月々約5万円ずつ返済する場合、家計への負担が大きいうえに、十万円以上もの利息を元金に上乗せして支払わなければならないのです。

月々10万円を返済した場合

最後に、借金100万円を抱えており、月々5万円ずつ返済した場合の返済シミュレーションをしていきます。

完済までにかかる年数 利息総額 総返済額
10ヶ月 70,030円 1,070,030円

月々約10万円ずつの返済だと、完済するためにかかる年数はおよそ10ヶ月であることがわかりました。月々約2万円ずつ返済する場合に比べると、返済期間は1/8程度に短縮できる結果となります。

また、完済までに支払う利息総額は約7万円で、元金に対する割合はかなり少なくなることがわかりました。

月々約10万円ずつ返済する場合、支払う利息総額はかなり抑えられますが、代わりに家計への負担が相当大きくなってしまうのです。

借金100万円は早期完済を目指すのが大切!借金問題を長期間抱えるリスク

借金100万円を抱えている場合、やばい状況に陥らないためにも可能な限り早期完済を目指すのが大切です。

また、借金が高額になればなるほど、下記のようなリスクもあります。

  • 返済期間が長期化して利息総額が高額になりやすい
  • 毎月の返済を長期間続けることになり家計を圧迫しやすい

借金100万円がやばいかどうかはその人の状況次第ですが、少なくとも少額といえる金額ではありません。そのため、返済期間が長引くほど上記のようなリスクが生じやすいのです。

ここからは、借金100万円を長期間抱えることのリスクについて、それぞれ解説していきます。

返済期間が長期化して利息総額が高額になりやすい

借金100万円を長期間抱えることのリスクとして、返済期間が長期化して利息総額が高額になりやすいことが挙げられます。前述した返済シミュレーションの結果を参考にしつつ解説していくと、借金100万円の返済期間に応じた利息総額は下記のようになります。

返済期間 利息総額
10か月 70,030円
1年11か月 156,808円
3年7か月 298,772円
6年6か月 571,232円

利息は借金を完済するまで1日ごとに発生します。借金100万円の場合、金額が高額であるために返済期間が長引きやすく、その分利息もふくらみやすくなるのです。

借金100万円を抱えている場合、利息を抑えるためにも少しでも早く完済することを心がけておきましょう。

毎月の返済を長期間続けることになり家計を圧迫しやすい

前提として、借金が高額になればなるほど、毎月返済しなければならない金額も大きくなるのが基本です。借金が100万円ともなれば、毎月数万円程度を返済していることでしょう。

そして、当然ですが100万円を完済するまでは、毎月の返済を続けなければなりません。つまり、毎月の返済を長期間続けることによって家計を圧迫しやすくなるのも、借金100万円を抱えるリスクといえます。

また、仮に「収入が減少した」「一時的に働けなくなって収入がなくなった」という状態に陥ったとしても返済は必要になります。その際には返済が滞ってしまい、後述する返済遅延のリスクも生じてしまうのです。

借金100万円を自力で返済するためのコツ

前述したように、借金100万円は早期完済を心がけることが大切です。とはいえ、「早く完済したくてもどうすればいいかがわからない」という人もいることでしょう。

実は、借金を早く完済することにはコツがあります。そこで、ここからは借金100万円を自力で返済するためのコツについて紹介していきます。

  • お金に余裕があるときだけでも繰上返済をする
  • おまとめローンを利用する
  • 金利が高い借入先を優先的に返済する
  • 固定費を節約して毎月の返済額を増やす
  • 返済計画を立てていつまでに完済できるかを明確にする

お金に余裕があるときだけでも繰上返済をする

借金100万円を自力で返済するためのコツとして、お金に余裕がある時だけでも繰上返済をすることが挙げられます。

繰上返済とは、好きな金額を任意のタイミングで返済することです。ローンやキャッシングを提供している金融機関であれば、基本的に繰上返済に対応しています。

繰上返済をすることで、最低返済額だけを返済し続けるよりも、元金の返済に充てられる金額が増えます。そのため、現状よりも元金が減りやすくなり、完済までの期間を短縮できます。

たとえば、繰上返済をした場合と月々の返済だけを続けた場合、利息総額と完済までの期間は下記のように差が出ます。

◯シミュレーションの条件

  • 借入金額:100万円
  • 毎月の返済額:3万円
  • 繰上返済の金額:月々1万円(返済1回目から支払った場合を想定)
  • 適用されている金利:年15%
繰上返済をした場合 月々の返済だけの場合
返済総額 206,514円 301,674円
完済までの期間 31か月(2年7か月) 44か月(3年8か月)

今回の条件では、繰上返済をすることで約10万円の利息を抑えられるうえに、完済までの期間を1年1か月早められる結果になりました。

なお、金融機関から請求された金額だけで返済を続けるのは、契約通りの返済をするうえでは最も利息がふくらみやすい行為です。ボーナスや臨時収入といったお金に余裕がある時だけでも積極的に繰上返済をするように心がけてみてください。

おまとめローンを利用する

借金100万円を早期完済するコツとして、おまとめローンを利用することも1つの手です。

おまとめローンとは、複数社からの借入を1社にまとめるための返済専用のローンのことです。おまとめローンを利用することで100万円の早期完済に近づくと言える理由としては、下記が挙げられます。

  • 返済専用であるため追加借入による借金の増加リスクを減らせる
  • 他社の利息の支払いに充てていた金額を元金の返済に回せる

1つの理由として、返済専用であるため追加借入による借金の増加リスクを減らせることが挙げられます。借金100万円を返済している途中で借入が必要になったとしても、おまとめローンから借入することはできないため、追加借入の予防になります。

また、借入先が複数社の場合は各社に利息を支払わなければなりませんが、おまとめローンで一本化をすれば利息の支払いも1社になります。そのため、毎月の返済負担を軽減できるのもメリットと言えますが、軽減できた分の金額を返済に充てることでより効率的に借金100万円の返済を進めることも可能です。

金利が高い借入先を優先的に返済する

複数社から借入がある場合、金利が最も高い借入先から優先的に返済することも借金100万円を早期完済するためのコツになります。

利息は適用されている金利によっても発生します。そのため、金利が高い借入先を後回しにすると、利息の支払いによって借金が減りづらくなるのです。

たとえば、金利が年14%と年18%で50万円ずつ借りたとします。同じ金額で返済を続けた場合、月々の利息にかかる金額や返済総額は以下のように差が出ます。

金利 月の返済金額 月々の利息 返済総額
14% 2万円 5,753円 67万5千円
18% 2万円 7,397円 74万円

金利の高い借入先を優先的に返済することで、利息を抑えられるだけでなく、その金額を他社の返済に回すことも可能です。結果、借金100万円の早期完済に近づくため、まずは借入先のなかで最も金利が高い金融機関を明確にしておくとよいでしょう。

固定費を節約して毎月の返済額を増やす

当然ですが、毎月の出費を節約することで、その分の金額を返済に回せば借金100万円の早期完済が近づきます。そのため、借金100万円を早期完済するためには、節約することも1つの対策です。

そして、節約をする場合、細かい変動費ではなく、まずは固定費をカットすることを考えましょう。固定費を見直すことで、継続的に大きな金額を節約できます。

見直し可能な固定費の例としては、下記が挙げられます。

  • ガス代
  • 電気代
  • 通信費
  • サブスクリプションサービス

電気代は自由化されて数年たちますが、未だに面倒で見直していないという方が多くいます。電気代は各社基本料金や単価が違うので、実は見直せば必ず安くなる固定費です。

また、近年では都市ガスの自由化も始まりましたし、通信費もネットから手続きできれば格安になります。

サブスクリプションサービスは家族で一本化できるものはないか、動画配信サービスを一本化できないかなど、見直してみてもいいでしょう。

固定費の見直しは面倒ですが、一度しっかり比較して見直せば、次の月から一定額が自動的に節約できます

反対に暑いのに節約のために冷房を我慢する、こまめに電気を消すなどの細かい節約は、効果が少ないうえにストレスがたまるため、おすすめできません。

<そのほか効果的な節約>
✔フリマアプリやディスカウントストアに不用品を売る
✔外食を減らして自炊する
✔家賃を減らす(実家に住む)
✔生命保険などを見直す

返済計画を立てていつまでに完済できるかを明確にする

借金100万円を早期完済するためには、目標を明確にしておくことも大切です。そのため、返済計画を立てていつまでに完済できるかを明確にすることも重要なポイントになります。

返済計画は、下記のように一覧表にまとめて、返済額と完済日がわかるように工夫しましょう。

返済計画の例
会社名 A社 B社 C社 合計
返済口座 ○○銀行A支店
口座番号
123456
××銀行B支店
口座番号
234567
△△銀行C支店
口座番号
345678
2022年9月 8,000円 5,000円 7,000円 20,000円
2022年10月 8,000円 5,000円 7,000円 20,000円
2022年11月 完済 5,000円 7,000円 12,000円
2022年12月 完済 完済 7,000円 7,000円

借金100万円を返済できなくなったときのリスク

借金100万円を完済するには、長期間の返済が必要になると予測されます。そのため、「収入が減ってしまった」「急な出費があった」などの場合によっては、借金100万円を返済できなくなる可能性も0とは言い切れません。

また、そもそも借金100万円を自力で完済すること自体が難しいケースもあるかもしれません。このように借金100万円を返済できなくなった場合、下記のようなリスクがあるため注意が必要です。

  • 滞納が解消されるまで遅延損害金が発生する
  • 債権者から督促が行われる
  • 滞納が長期化するといわゆるブラックリスト入りになる
  • 残債を一括請求される
  • 最終的には給料や財産を差し押さえられる

ここからは、借金100万円を返済できなくなったときのリスクについて解説していきます。

滞納が解消されるまで遅延損害金が発生する

借金の返済に遅れると、滞納をした日から「遅延損害金(遅延利息)」が発生します。

遅延損害金とは、借金返済に遅れてしまった人に対して課すペナルティのようなもので、延滞利率にしたがって計算・請求されます。延滞利率はローンや金融機関によって異なります。

たとえば、カードローンでは、延滞利率が20%に設定されている傾向があります。この場合に、100万円を借りた状態で返済に1日遅れたことを想定すると、計算および遅延損害金の額は下記のとおりです。

100万円(借入金額)✕20%(遅延利率)÷365日✕1日(返済に遅れた日数)=547円

遅延損害金は延滞日数だけでなく借入額に応じても変動します。借金が高額になればなるほど遅延損害金もふくらむため、借金100万円の場合で滞納をすると遅延損害金が多額になりかねません。

債権者から督促が行われる

借金100万円の返済期日から数日が経過すると、電話や郵送物などで債権者から督促が行われます。督促の内容は「入金をお忘れではありませんか?」とという内容から始まりますが、2回目、3回目と回数が増えるごとに文面が厳しくなっていくことが一般的です。

督促状も無視し続けていると、今度は自宅の固定電話や実家、勤務先にも督促の連絡が来る可能性があります。

債務者以外が電話口に出た際、債権者が社名や借金について口にすることはありませんが、何度も身元や要件が曖昧な電話がかかって来たら、家族や同僚に怪しまれる恐れはあるでしょう。

滞納が長期化するといわゆるブラックリスト入りになる

借金の返済に長期的に遅れると、いわゆる「ブラックリスト入り」になります。

前提として、「ブラックリスト」というのは一般的に使用されている表現であって、カード会社がその存在を公表しているわけではありません。あくまで、「返済能力を疑われうる情報が信用情報に登録されており、ローンなどの審査に通りづらい状態」をブラックリスト入りと一般的には呼ばれています。

信用情報とは、クレジットカードやローンなどの利用履歴のことです。借りた・返したといった借金に関する履歴についても保管・管理されており、金融機関の審査時に確認されています。

長期間の滞納の履歴が信用情報に残っている状態では、金融機関から返済能力を疑われやすいです。

ブラックリストの存在が明確でない以上、「〇〇があるとブラックリスト入りになる」とは断言できません。あくまで目安に過ぎませんが、2か月以上の滞納があるとブラックリスト入りになるといわれることもあります。

なお、ブラックリスト入りになると、下記のような契約が難しくなります。

  • クレジットカード
  • カードローン
  • 自動車ローンや住宅ローンなどの目的別ローン
  • スマートフォンやパソコンなどの割賦払い
  • 保証会社を通した賃貸契約

残債を一括請求される

借金100万円の滞納期間が2か月〜3か月に及ぶと、債権者から内容証明郵便で一括請求の通知が届くこともあります。

なお、一括請求されるのは滞納している分の元金100万円や利息、遅延損害金だけでなく、借金残高の全額であることが一般的です。

これは、一括請求の通知が届く時点で、債務者が期限の利益を喪失していることが原因です。

期限の利益とは債務者が持つ借金を分割で返済する権利のことで、期限の利益を喪失すると、債権者は債務者に対して借金全額を一括請求できるようになります。

そして、借入時に記入する契約書には、期限の利益を喪失する条件として「分割払いの返済が遅れてしまったとき」などの内容が定められている場合がほとんどなのです。

最終的には給料や財産を差し押さえられる

借金100万円の一括請求通知も無視すると、最終的には債権者から訴訟を提起され裁判所から通知が届きます。

裁判所から届く通知は、主に「支払督促」と「訴状」の2種類で、どちらも放置してしまうと債権者に有利な形で判決が下り、債権者は債務者の財産を100万円分差し押さえる権利を得ます。

債権者が差し押さえる財産には、主に以下のようなものがあります。

  • 給料
  • 銀行口座
  • 生命保険の解約返戻金
  • 不動産(自宅を含む)

優先的に差押えられるのは、給料と銀行口座内の預貯金です。とくに給料は、一度差し押さえると借金100万円を回収し終わるまで、手取り額の1/4※を毎月回収できるため、多くの債権者が最優先で差し押さえようとします。
※手取り額が44万円を超える場合は、33万円を超えた金額すべてが差押えの対象

もし、給料の差押えを受けてしまったら、勤務先にも裁判所から通知が届き、勤務先に100万円の借金がある事実を知られるだけでなく迷惑をかけることにもなってしまうでしょう。

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借金100万円を自力で返済できないときは債務整理を検討する

借金100万円を抱えている場合、「自力で全額を返済するのは難しい」「返済を続けると生活に支障が出そう」というケースもあるかもしれません。このように、借金100万円を自力で返済できないときは債務整理を検討してみてください。

債務整理とは、借金問題を解決するための手続きのことです。インターネットなどでは、「国が認めた借金救済措置」などと呼ばれることもあります。

債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」の手続きがあり、それぞれで借金減額効果が異なります。

  • 任意整理:将来利息をカットして元金のみの返済となるのが一般的
  • 個人再生:借金100万円を1/5〜1/10程度に減額できる
  • 自己破産:借金100万円を帳消しにできる

いずれも借金問題を解決して生活を再建することを目的とした手続きです。借金100万円の返済が苦しいときには、3種類の手続きを検討するのも1つの手です。

ただし、債務整理にはデメリットもある点には注意しましょう。とくに、どの手続き後もいわゆる「ブラックリスト入り」になるデメリットがあるため、債務整理後の生活に支障をきたしてしまうリスクがあります。

債務整理をする場合、デメリットを十分に把握したうえで、自身の状況で本当に債務整理をするべきかどうかを慎重に判断することが大切です。

任意整理:将来利息をカットして元金のみの返済となるのが一般的

任意整理とは、返済条件を見直してもらうために、債権者と交渉をする手続きのことです。交渉次第で返済条件の変更が認められるため、「任意整理をすれば必ず〇〇になる」のように断言することはできません。

あくまで一般的には、将来利息や遅延損害金をカットしたうえで、元金のみを3年〜5年程度で完済できるように毎月の返済額が調整されます。たとえば、借金100万円の場合に任意整理をした場合、下記のように返済条件が見直されると予測されます。

任意整理後の返済条件
毎月の返済額 17,000円〜28,000円程度
完済までの期間 3年〜5年
手続き後に支払う利息 0円

任意整理をしても借金自体を減額できるケースは稀ですが、毎月の返済負担を減らせるのが一般的です。そのため、毎月の返済額が減れば借金100万円を完済できる場合には、任意整理を検討してみてもよいでしょう。

個人再生:借金100万円を1/5〜1/10程度に減額できる

個人再生とは、裁判所を通して借金自体を減額するための手続きです。

減額できる金額は債務者の状況によって変わりますが、1/5〜1/10程度に減額されるのが一般的です。そのため、借金100万円を個人再生した場合には、10万円〜20万円程度までに減額されると予測されます。

借金自体を減らせるため、個人再生は任意整理よりも借金減額効果が大きい手続きと言えます。そのため、任意整理をしても借金100万円を完済するのが難しい場合には、個人再生を検討してみてもよいでしょう。

自己破産:借金100万円を帳消しにできる

自己破産とは、裁判所を通して抱えているすべての借金を帳消しにするための手続きのことです。自己破産が認められればすべての借金が帳消しになるため、借金100万円の返済義務は免除されて借金問題から抜け出せます。

債務整理手続きのなかで最も効果が大きい手続きではありますが、代わりにデメリットも大きいため注意が必要です。とくに、自己破産をした場合には一定の価値がある財産を手放す必要があるデメリットは、手続き後の生活に支障をきたす可能性もあります。

自己破産によって処分の対象になる財産には、下記が挙げられます。

  • 持ち家
  • 自動車
  • 預貯金や給料
  • その他20万円以上の価値がある財産

借金減額効果だけでなくデメリットも大きいのが自己破産です。そのため、借金100万円を完済できないときの最終手段として自己破産を検討するのがよいでしょう。

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まとめ

借金100万円がやばいかどうかは、その人の収入や資産などによります。とはいえ、決して少額とは言えない金額であり、世間一般的にいえば借金100万円はやばい状態の一歩手前と言えるでしょう。

問題を放置してしまうと借金が返せなくなる可能性もあるため、「借金100万円はやばいのか」と感じた時点で対策を講じるのが大切です。たとえば、積極的に繰上返済をしたり、おまとめローンを利用したりすることで、効率的に借金を減らすことが可能です。

なお、自力では借金100万円を返済できない場合、債務整理を視野に入れて弁護士や司法書士に相談することを検討してみてください。自身の状況に適した債務整理手続きをアドバイスしてもらえます。

多くの法律事務所では借金問題に関して無料相談に対応しています。借金100万円を返せない状況であれば、無料相談の利用から検討してみましょう。

100万円の借金に関するQ&A

借金100万円あるとやばい人ってどんな人ですか?

借金100万円があるとやばいとは、返済できなくなる可能性がある人とすると、下記のような方は100万円があるとやばい、といえるでしょう。

✔年収が300万円以下の方
✔複数の会社から借りれをしている方
✔自分の借金の正確な額を把握していない方

返済のために、できるだけ早く返済するためにはどうしたらいいでしょうか?

早期返済に欠かせないのは、収入の最大化と支出の最小化です。

収入を最大化するのはなかなか難しいですが、転職をしたり副業をするなどで少しでも増やすことが考えられます。

支出を最小化するには、まずは固定費の見直しをしましょう。固定費の見直しは面倒ですが、一度見直すと確実に毎月一定額を節約することができます。

逆に細かい節約はストレスを溜めやすくなるうえに効果がそれほど高いとはいえません。

借金100万円を返済するのにやってはいけないことはなんですか?

借金を本気で返済しようとするなら、以下のことは避けましょう。

✔返済のための借り入れ
✔毎月の返済額を低く設定すること
✔督促を放置すること

返済のための借り入れを続けると、どこまでが自分の収入で、どこからが借金なのかわからなくなり、自転車操業に陥ります。借り入れには年収による限度額があるため、自転車操業はいつか追加借り入れができなくなり破綻するでしょう。

また、毎月の返済が厳しいからといって返済額を低く設定すると、返済しても利息分にしか充当されず、元金が一向に減らないという状態に陥ってしまいます。

また、滞納した際、債権者からの督促を放置すると、遅延損害金が加算され、最終的に訴訟提起、財産の差し押さえを受けてしまいます。

借金の返済が辛いときは、早めに弁護士や司法書士に任意整理の相談をしましょう。

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更新日 : 2025年05月12日
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