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個人再生と任意整理の違いは?どちらを選ぶかを悩んだときの完全ガイド

個人再生と任意整理の違いは?どちらを選ぶかを悩んだときの完全ガイド

債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」の手続きがあり、いずれも借金問題の解決につながる手続きです。そのため、借金問題を抱えている場合には、債務整理の利用を視野に入れることも大切です。

とはいえ、「個人再生と任意整理の違いは何なのか」「どちらの手続きを選ぶべきなのか」のように考えている人もいることでしょう。

端的にいえば、個人再生は借金自体を大幅に減額できる手続きに対して、任意整理は将来利息がカットされるのが一般的な手続きです。そのため、個人再生と任意整理の違いの1つには、借金の減額幅が挙げられます。

ただし、個人再生は任意整理よりもデメリットが大きい手続きです。とくに「費用が高額になりやすい」「ブラックリスト入りになる期間が長期化しやすい」というデメリットもあるため、借金の減額幅だけで個人再生を選ぶのは推奨できません。

そこで、当記事では個人再生と任意整理の違いをさまざまな観点から解説していきます。また、実際に個人再生と任意整理をした場合の返済シミュレーションや、手続きを選ぶポイントなども紹介していきます。

「個人再生と任意整理のどちらを選ぶべきかがわからない」という人に向けた完全ガイドとして個人再生と任意整理の違いについて解説していくため参考にしてみてください。

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個人再生と任意整理の違いの前に基本情報を把握しておこう!概要やメリット・デメリットは?

「個人再生と任意整理の違いを知りたい」と考えるかもしれませんが、まずはそれぞれの基本情報を把握することからはじめてみてください。個人再生と任意整理についての知識をつけておくことで、両者の違いを理解しやすくなります。

そこで、個人再生と任意整理について、概要やメリット・デメリットをまとめましたので参考にしてみてください。

個人再生 任意整理
概要 裁判所に申し立てをして、借金自体を1/5〜1/10程度に減額するための手続き 返済条件を見直してもらうために、債権者に交渉をする手続き
メリット ・借金自体が減るため任意整理よりも減額効果が大きい ・毎月の返済負担を減らせる

・個人再生よりも手続きが簡単
デメリット ・任意整理よりも手続きが複雑で、費用も高額になりやすい ・借金自体は減らせない

ここからは、個人再生と任意整理の概要やメリット・デメリットについて解説していきます。

なお、「すぐにでも個人再生と任意整理の違いを知りたい」という場合には、「個人再生と任意整理の違いをさまざまな視点から紹介」の見出しを確認してみてください。

個人再生とは借金自体を減額するための手続き

個人再生とは、裁判所を通して抱えている借金自体を減額するための手続きのことです。

個人再生をした場合、基本的には借金が1/5〜1/10程度まで減額され、元本を3年〜5年で完済できるような再生計画が立てられるのが一般的です。たとえば、500万円の借金を個人再生した場合、借金が100万円程度まで減額されます。

任意整理の場合、借金自体を減らすことはできないため、個人再生のほうが借金減額効果が大きい手続きであるといえます。

ただし、個人再生をするには裁判所に申し立てが必要です。任意整理の場合は裁判所を通さずに手続きが可能なため、その分費用や期間がかかりやすいデメリットもあります。

任意整理とは毎月の返済額などの返済条件を見直してもらうための交渉をする手続き

任意整理とは、返済条件を見直してもらうために、債権者に対して交渉をするための手続きです。

あくまで交渉であるため、「どのように返済条件が見直されるか」「そもそも和解ができるか」などは状況によって変わりますが、将来利息や遅延損害金をカットしたうえで元金のみを3年〜5年程度で完済できるような返済条件に見直されるのが一般的です。

たとえば、年15.0%の金利で100万円を借入しており、毎月5万円を返済しているケースを想定します。任意整理によって「将来利息のカット」「元金のみを3年で返済する」という条件に見直してもらえれば、毎月の返済額が28,000円程度に減額されます。

また、裁判所を通さずに債権者との交渉を行うため、個人再生よりも手続きにかかる費用や期間を抑えられるのも任意整理のメリットです。

ただし、個人再生とは異なり、任意整理の場合は借金自体を減らすことはできません。そのため、「借金自体が減らない限り完済はできない」という状況であれば、任意整理ではなく個人再生のほうが適しています。

個人再生と任意整理の違いをさまざまな観点で解説

ここからは、個人再生と任意整理の違いを10項目の観点から解説していきます。解説する個人再生と任意整理の違いについてまとめましたので、参考にしてみてください。

個人再生 任意整理
借金の減額幅 任意整理よりも大きい 個人再生よりも小さい
裁判所を通した手続きの有無 あり なし
手続きをするための条件 ・安定継続した収入がある
・借金の総額が5,000万円以下である
・減額した後の金額を3年〜5年程度で返済できる
・安定継続した収入がある
・元金自体を3年〜5年程度で完済できる
手続きにかかる期間 1年程度 3か月~6か月程度が目安
手続きにかかる費用 50万円~90万円程度が相場 1社あたり5万円〜10万円程度が相場
保証人への影響 影響する 影響しないように手続きをすることも可能
官報への掲載 掲載される 掲載されない
信用情報として登録される期間 最長5年〜7年 最長5年
債務整理したことを家族に知られてしまうリスク 知られるリスクは高い 知られるリスクは低い
ローン残債がある持ち家や車などへの影響 処分する必要がある
※住宅ローン特例を利用すれば持ち家を残せる
影響しないようにすることも可能

「個人再生と任意整理はどのような違いがあるのだろう」という場合には参考にしてみてください。

借金の減額幅

個人再生と任意整理の違いとしては、借金の減額幅が挙げられます。

個人再生の場合、原則的には借金自体が1/5〜1/10程度まで減額されます。一方、任意整理の場合は交渉内容にもよりますが、将来利息や遅延損害金のカットは認められても、借金自体が減ることは基本的にありません。

そのため、借金自体を大幅に減額できる個人再生のほうが任意整理よりも借金の減額幅は大きいといえます。

なお、個人再生では、手続きが完了した後に最低限返済しなければならない金額として「最低弁済額」が定められています。個人再生における最低弁済額は借金残高によって異なり、民事再生法の第231条によって下記のように定められています。

借金総額 最低弁済額
100万円以下 全額
100万円超500万円以下 100万円
500万円超1,500万円以下 借金総額の1/5
1,500万円超3,000万円以下 300万円
3,000万円超5,000万円以下 借金総額の1/10

参考元:e-GOV「民事再生法

そのため、個人再生をした場合、100万円よりも少ない金額に借金が減額されることは原則的にありません。

※実際に個人再生と任意整理をした場合にどれだけ返済負担が軽減されるのかについては、「個人再生と任意整理をした場合の返済シミュレーション」の見出しで解説していきますので、こちらも参考にしてみてください。

裁判所を通した手続きの有無

個人再生と任意整理の違いとしては、裁判所を通した手続きの有無が挙げられます。

個人再生をする場合、裁判所に申し立てが必要です。その際には、事前にさまざまな必要書類を作成・用意しておかなければなりません。また、裁判所によっては個人再生委員との面談が必要になるケースもあります。

一方、任意整理の場合は裁判所を介さずに手続きを進めることが可能です。また、弁護士・司法書士に依頼する場合には、債権者との交渉も代行してもらえます。

裁判所を通さずに手続きを進められる分、任意整理のほうが個人再生よりも手続きにかかる手間が少ないともいえます。

手続きをするための条件

個人再生と任意整理の違いとしては、手続きをするための条件が挙げられます。

前提として、個人再生や任意整理などの債務整理をする場合、手続きごとの条件を満たさなければなりません。そのため、弁護士や司法書士に依頼をすれば、必ず債務整理ができるとは限らないのです。

そして、個人再生と任意整理の条件は下記のとおりです。

条件
個人再生 ・安定継続した収入がある

・借金の総額が5,000万円以下である

・減額した後の金額を3年〜5年程度で返済できる
任意整理 ・安定継続した収入がある

・元金自体を3年〜5年程度で完済できる

個人再生も任意整理も、借金がすべて免責される手続きではありません。どちらも手続きが完了した後には残債の返済が必要になるため、その返済を問題なく行うためにも安定継続した収入があることが条件の1つに挙げられます。

また、どちらも手続き後の返済は原則的に3年〜5年程度で完済する条件になり、これらは個人再生と任意整理のどちらも同じです。

ただし、個人再生においては、借金が5,000万円以下でなければ手続きができません。そのため、借金が5,000万円を超える場合に債務整理をするには、任意整理または自己破産を検討する必要があります。

手続きにかかる期間

個人再生と任意整理の違いとしては、手続きにかかる期間が挙げられます。

前述したように、個人再生は裁判所を介した手続きが必要になる分、任意整理よりも手続きの手間がかかりやすいです。そのため、個人再生のほうが任意整理よりも手続きにかかる期間が長期化する傾向があります。

あくまで一般的な目安ですが、個人再生の場合は裁判所への申し立てから6か月〜1年程度の期間がかかるのに対して、任意整理の場合は債権者1社あたり3か月〜6か月程度で交渉が完了するとされています。

ただし、任意整理は債権者との交渉であるため、交渉がうまくいかない場合にはその分期間も長期化します。また、上記の目安は1社あたりの期間であるため、任意整理の対象にする債権者が多ければ多いほど、手続きに時間がかかります。

手続きにかかる費用

個人再生と任意整理の違いとしては、手続きにかかる費用が挙げられます。

個人再生の場合は手続き自体も複雑になりやすいため、任意整理よりも弁護士費用が高額になるのが一般的です。また、弁護士費用だけでなく、予納金などの裁判所に支払う費用も必要になります。

一方、任意整理の場合は裁判所を介さないため、当然ですが裁判所への費用は発生しません。そのため、任意整理のほうが個人再生よりも手続きにかかる費用が少ないのが一般的です。

なお、個人再生と任意整理の手続きにかかる費用相場をまとめましたので、参考にしてみてください。

弁護士費用の相場 裁判所費用の相場
個人再生 40万円~60万円程度 3万円〜30万円程度
任意整理 債権者1社あたり5万円〜10万円程度

保証人への影響

個人再生と任意整理の違いとしては、保証人への影響が挙げられます。

個人再生や任意整理を検討している場合、住宅ローンや奨学金といった保証人を立てている借金を抱えている人もいることでしょう。

保証人は、契約者が借金を返済できなくなった際に返済義務が生じる人であるため、その借金を債務整理した場合にはその人に残債の一括請求となるのが原則です。

ただし、任意整理の場合は対象にする債権者を自由に選べるため、「保証人を立てている借金は任意整理をしない」という対応も可能です。その場合には、保証人に返済義務が生じることはありません。

一方、個人再生の場合、抱えているすべての借金が減額の対象になるため、任意整理のように手続きする債権者を原則選べません。そのため、保証人への影響がない手続きであれば、個人再生よりも任意整理のほうが適しているといえます。

なお、個人再生には「住宅ローン特例」という制度もあります。住宅ローン特例を利用した場合、残債がある住宅ローンは個人再生の減額から除外されるため、保証人に返済義務が生じることはありません。

官報への掲載

個人再生と任意整理の違いとしては、官報への掲載が挙げられます。

官報とは、国が発行する新聞のようなものです。国が国民に周知するべきさまざまな情報が掲載されており、休日を除いて毎日発行されています。

そして、債務整理においては個人再生と自己破産の場合、手続きをした人の氏名や住所といった情報が官報に掲載されます。一方、任意整理の場合は裁判所を介さない手続きであるため、官報に情報が掲載されることはありません。

なお、官報は県庁所在地の販売所で購入可能で、図書館・インターネットでも閲覧できます。そのため、個人再生は任意整理よりも手続きをしたことが知られてしまうリスクがある方法といえるでしょう。

信用情報として登録される期間

個人再生と任意整理の違いとしては、信用情報として登録される期間が挙げられます。

信用情報とは、ローンやクレジットカードなどの利用履歴のことです。信用情報は銀行・クレジットカード会社・消費者金融といった金融機関に共有されており、ローンなどの審査時に確認されます。

債務整理をした場合、その履歴が信用情報として登録されます。詳しくは「手続きをした後はいわゆるブラックリスト入りになる」の見出しで解説しますが、債務整理をした履歴が残っている間は、ローンなどの審査に通るのが難しいです。

そして、信用情報は国内に3社ある「個人情報信用機関」で保管・管理されていますが、3社いずれも個人再生と任意整理の履歴の保管期間を公表しています。

個人信用情報機関 個人再生 任意整理
CIC(株式会社シー・アイ・シー) 契約期間中および契約終了後5年以内 契約期間中および契約終了後5年以内
JICC(株式会社日本信用情報機構) 契約継続中及び契約終了後5年以内
(ただし、債権譲渡の事実に係る情報については当該事実の発生日から1年以内)
契約継続中及び契約終了後5年以内
KSC(一般社団法人 全国銀行協会) 当該決定日から7年を超えない期間 契約期間中および契約終了日(完済していない場合は完済日)から5年を超えない期間

※個人信用情報機関名をタップ・クリックすることで、該当するページを確認できます。

個人再生の場合、信用情報として履歴が残る期間は最長5年〜7年ですが、任意整理は最長5年とされています。そのため、信用情報として記録が残る期間で比較すれば、任意整理のほうが個人再生よりも2年短いといえます。

債務整理したことを家族に知られてしまうリスク

個人再生と任意整理の違いとしては、債務整理したことを家族に知られてしまうリスクが挙げられます。

前述したように、個人再生は裁判所を介した手続きが必要になり、任意整理よりも手続きが複雑になりやすいです。裁判所に申し立てをする前にはさまざまな書類を用意しておく必要があり、その際には同居している家族の協力が必要なケースも少なくありません。

また、家族を保証人に立てているローンが残っている場合に個人再生をすると、その人に返済義務が生じるため、保証人に対しては個人再生をしたことを隠すことはできません。

一方、任意整理の場合は裁判所を介さないため、個人再生ほど手続きが複雑にならない傾向があります。また、保証人を立てている借金は対象にしないことも可能なため、任意整理のほうが個人再生よりも家族にバレるリスクは低いといえます。

ローン残債がある持ち家や車などへの影響

個人再生と任意整理の違いとしては、ローン残債がある持ち家や車などへの影響が挙げられます。

前提として、住宅ローンや自動車ローンなど、財産を担保にしているローンの残債がある場合に債務整理をすると、原則その財産を手放さなければなりません。

そして、個人再生は原則抱えているすべての借金を対象にする手続きです。そのため、自動車ローンなどの残債がある場合に個人再生をすると、基本的にはその財産を処分する必要があるのです。

また、任意整理も同様に、財産を担保にしているローンの残債がある場合は、その財産を手放す必要があります。しかし、任意整理であれば対象の借金を選択できるため、財産を担保にしているローンを対象にしなければ、持ち家や車などを手放すことなく手続きを進められます。

そのため、ローン残債がある持ち家や車などへの影響で比較すれば、任意整理のほうが個人再生よりも影響が少ないといえるでしょう。

個人再生と任意整理をした場合の返済シミュレーション

個人再生と任意整理は、どちらも借金の返済負担を軽くできる手続きです。これらの手続きを検討しているのであれば、「個人再生と任意整理をすると、実際にはどれくらい返済が楽になるのだろう」のように考えることでしょう。

そこで、ここからは個人再生と任意整理をした場合の返済シミュレーションをしていきます。借入額が100万円・200万円・300万円・400万円・500万円のケースでシミュレーションをしていくため、自身の借入額に近いものを確認してみてください。

なお、今回のシミュレーションでは、下記の条件を想定しています。

  • 適用されている金利:年15.0%
  • 本来の月々の返済額:10万円
  • 個人再生の減額幅:1/5
  • 任意整理後の和解条件:将来利息のカット
  • 債務整理後の返済条件:元金のみを3年で返済

100万円を個人再生と任意整理をした場合の返済シミュレーション

ここでは、100万円を個人再生と任意整理をした場合の返済シミュレーションをしていきます。

手続きなし 個人再生 任意整理
借入額 100万円 100万円 100万円
毎月の返済額 10万円 約28,000円 約28,000円
返済総額 1,068,745円 100万円 100万円
返済までの期間 11か月 3年 3年

年15.0%の金利で100万円の借金を毎月10万円返済した場合、通常は11か月程度で完済が可能で、今回のシミュレーションでは返済総額が1,068,745円となります。

この状態で個人再生や任意整理をした場合には、将来利息がカットされて毎月の返済額が約28,000円まで減額されます。

なお、100万円を個人再生と任意整理をした場合、返済額などが同じ結果になりましたが、これは個人再生の最低弁済額は100万円未満にならないことが理由になります。

200万円を個人再生と任意整理をした場合の返済シミュレーション

ここでは、200万円を個人再生と任意整理をした場合の返済シミュレーションをしていきます。

手続きなし 個人再生 任意整理
借入額 200万円 100万円 200万円
毎月の返済額 10万円 約28,000円 約56,000円
返済総額 2,262,489円 100万円 200万円
返済までの期間 1年7か月 3年 3年

年15.0%の金利で200万円の借金を毎月5万円返済した場合、通常は1年7か月程度で完済が可能で、今回のシミュレーションでは返済総額が2,262,489円となります。

この状態で個人再生をした場合には、元金が100万円まで減額されるうえに利息がカットされるため、毎月の返済額は28,000円程度に減額されます。また、任意整理の場合には将来利息がカットされるため、毎月の返済額は56,000円に減額されて3年で完済できる計算です。

300万円を個人再生と任意整理をした場合の返済シミュレーション

ここでは、300万円を個人再生と任意整理をした場合の返済シミュレーションをしていきます。

手続きなし 個人再生 任意整理
借入額 300万円 100万円 300万円
毎月の返済額 10万円 約28,000円 約84,000円
返済総額 3,581,233円 100万円 300万円
返済までの期間 2年5か月 3年 3年

年15.0%の金利で300万円の借金を毎月10万円返済した場合、通常は2年5か月程度で完済が可能で、今回のシミュレーションでは返済総額が3,581,233円となります。

この状態で個人再生をした場合には、元金が100万円まで減額されるうえに利息がカットされるため、毎月の返済額は約28,000円程度に減額されます。また、任意整理の場合には将来利息がカットされるため、毎月の返済額は84,000円に減額されて3年で完済できる計算です。

400万円を個人再生と任意整理をした場合の返済シミュレーション

ここでは、400万円を個人再生と任意整理をした場合の返済シミュレーションをしていきます。

手続きなし 個人再生 任意整理
借入額 400万円 100万円 400万円
毎月の返済額 10万円 約28,000円 約11万円
返済総額 5,024,977円 100万円 400万円
返済までの期間 3年4か月 3年 3年

年15.0%の金利で400万円の借金を毎月10万円返済した場合、通常は3年4か月程度で完済が可能で、今回のシミュレーションでは返済総額が5,024,977円となります。

この状態で個人再生をした場合には、元金が100万円まで減額されるうえに利息がカットされるため、毎月の返済額は28,000円程度に減額されます。

なお、3年で完済する条件で和解した任意整理の場合は、毎月の返済額が約11万円となりますが、返済総額は通常よりも100万円ほど軽減できるうえに4か月早く完済が可能です。

500万円を個人再生と任意整理をした場合の返済シミュレーション

ここでは、500万円を個人再生と任意整理をした場合の返済シミュレーションをしていきます。

手続きなし 個人再生 任意整理
借入額 500万円 100万円 500万円
毎月の返済額 10万円 約28,000円 約14万円
返済総額 6,593,717円 100万円 500万円
返済までの期間 4年2か月 3年 3年

年15.0%の金利で500万円の借金を毎月10万円返済した場合、通常は4年2か月程度で完済が可能で、今回のシミュレーションでは返済総額が6,593,717円となります。

この状態で個人再生をした場合には、元金が100万円まで減額されるうえに利息がカットされるため、毎月の返済額は28,000円程度に減額されます。

なお、3年で完済する条件で和解した任意整理の場合は、毎月の返済額が約14万円となりますが、返済総額は通常よりも160万円ほど軽減できるうえに1年2か月早く完済が可能です。

個人再生と任意整理にはどちらも共通することもある

個人再生と任意整理の違いを解説してきましたが、これらの手続きにはどちらも共通することもあります。具体的には下記が挙げられます。

  • 手続きをした後はいわゆるブラックリスト入りになる
  • すでに契約しているローンやクレジットカードは基本的に解約される
  • 返済期間と返済方法は原則どちらも変わらない

ここからは、個人再生と任意整理のどちらにも共通することについて、それぞれ解説していきます。個人再生や任意整理を検討している場合には参考にしてみてください。

手続きをした後はいわゆるブラックリスト入りになる

個人再生と任意整理で共通することには、手続き後はいわゆるブラックリスト入りになることが挙げられます。

前提から説明しますが、インターネットなどで「ブラックリスト」と呼ばれているものの存在は金融機関から公表されているわけではありません。あくまで一般的に使用されている表現であり、「返済能力を疑われるような履歴が信用情報として残っている状態」を指します。

消費者金融やクレジットカード会社といった金融機関は、審査の際に申込者の信用情報をチェックして返済能力の有無を判断したうえで審査の可否を決定しています。

前述したように、個人再生や任意整理をすると、その履歴が信用情報として登録されます。その履歴が残っている場合には返済能力を疑われやすくなり、返済能力がないと判断されればローンなどの審査には通りません。

「個人再生や任意整理をすると必ず審査に通らなくなる」とは断言できませんが、返済能力を疑われやすいために審査に通るのが難しくなるのです。

なお、個人再生や任意整理の履歴が信用情報として残っている場合、審査に通りづらくなるものの例としては、下記が挙げられます。

  • クレジットカード
  • カードローンのような無担保ローン
  • 教育ローンや住宅ローンなどの目的別ローン
  • スマートフォンやパソコンなどの割賦払い契約
  • 保証会社を通した賃貸住宅の契約

ブラックリスト入りとして扱われてしまえば、債務整理後の生活に支障が出てしまうおそれもあります。個人再生や任意整理を考えている場合、このデメリットがあったとしても本当に手続きをするべきかを十分に検討するようにしてください。

すでに契約しているローンやクレジットカードは基本的に解約される

個人再生と任意整理で共通することには、すでに契約しているローンやクレジットカードは基本的に解約されることが挙げられます。

個人再生や任意整理をしたということは、契約条件のとおりに返済できなかったことと同義です。ローンやクレジットカードの契約は、請求された金額を指定の日程までに返済するという前提で締結されるのが原則です。

契約内容に反したともいえるため、個人再生や任意整理をすると契約しているローンやクレジットカードは強制解約となるのが一般的で、今後は利用できなくなってしまうのです。

返済期間と返済方法は原則どちらも変わらない

個人再生と任意整理で共通することには、返済期間と返済方法は原則どちらも変わらないことが挙げられます。

個人再生や任意整理は借金がすべて免責される手続きではないため、手続きをした後には残債を返済する必要があります。基本的には3年で元本を完済できるような条件に変更されて、どちらの手続きでも分割返済が認められます。

個人再生と任意整理のどちらがいいかを選ぶときのポイント

ここまでは、個人再生・任意整理の違いや共通することなどを解説しましたが、「自分にはどちらの手続きが適しているのだろう」と考える人もいるかもしれません。

個人再生と任意整理のどちらが適しているかを考える際には、下記のポイントを踏まえてみてください。

  • 元金だけなら完済できるのかどうか
  • 債務整理の手続きを進めるうえで家族からの協力が得られるかどうか
  • 財産の差し押さえになりそうな状態ではないか

ここからは、個人再生と任意整理のどちらがいいかを選ぶときのポイントについて、それぞれ詳しく解説していきます。

元金だけなら完済できるのかどうか

個人再生は借金自体を減額できるため任意整理よりも借金の減額幅が大きい一方、「いわゆるブラックリスト入りになる期間が長い」「費用が高額になりやすい」といったデメリットがあります。

そのため、個人再生と任意整理のどちらが適しているのかを考える際には、まずはデメリットが比較的小さい任意整理から検討するのが得策です。

ただし、任意整理は借金自体が減額される手続きではありません。そのため、「利息がカットされたとしても借金を完済できそうにない」という場合には任意整理は向きません。

そこで、個人再生と任意整理のどちらが適しているかを考える際には、元金だけなら完済できるのかどうかが1つの基準になります。

たとえば、借金が100万円あるケースを想定します。「そもそも100万円を返すことすら難しい」という場合であれば任意整理をしたとしても借金問題は解決しません。そのため、このケースであれば個人再生をまずは検討するべきといえます。

また、「100万円だけなら3年〜5年程度で完済できそう」という場合であれば、個人再生によって借金を減額しなくても借金問題を解決できると考えられます。この場合であれば、個人再生ではなく任意整理を検討してみるのが得策です。

債務整理の手続きを進めるうえで家族からの協力が得られるかどうか

個人再生と任意整理のどちらが適しているのかを考える際には、手続きを進めるうえで家族からの協力が得られるかどうかも1つの基準になります。

個人再生の場合、裁判所への申し立てをするために世帯全体の収入証明書などの必要書類を用意しなければなりません。家族と同居している場合、配偶者や親の給料明細なども必要になることから、家族からの協力が得られなければ手続きを進められない可能性があります。

一方、任意整理の場合には、基本的に家族の収入証明書などは不要です。弁護士や司法書士が手続きを代行してくれるため、家族の協力が得られなかったとしても任意整理をすることが可能です。

そのため、「家族に借金問題を打ち明けていて協力が得られそう」という場合には個人再生を、「協力が得られない」「家族に知られたくない」といった場合には任意整理を検討してみるのもよいでしょう。

財産の差し押さえになりそうな状態ではないか

個人再生や任意整理を検討している場合、すでに借金を滞納している人もいるかもしれません。場合によっては財産の差し押さえに関して裁判所から通達が届いているケースも想定されます。

そこで、「財産の差し押さえになりそうな状態ではないか」という点も個人再生と任意整理のどちらが適しているのかを考える基準になります。

借金の滞納が原因ですでに裁判に発展している場合であっても、個人再生をすることで財産の差し押さえを防ぐことが可能です。一方、任意整理はあくまで交渉の手続きであるため、差し押さえを防ぐ効力はありません。

そのため、財産の差し押さえになる可能性がある場合には個人再生を検討するのがよいでしょう。

個人再生と任意整理の利用を検討するべきケース

ここからは、個人再生と任意整理の利用を検討するべきケースについて、それぞれ解説していきます。「個人再生と任意整理のどちらがいい」と考えている場合には参考にしてみてください。

個人再生を検討するべきケース ・借金自体を減らさないと完済が難しい
・毎月の返済負担を可能な限り軽減したい
・借金の滞納が原因で差し押さえになる可能性がある
任意整理を検討するべきケース ・借金の元金だけなら完済できる
・なるべく手続きには手間や費用をかけたくない
・家族の協力が得られない、または内緒で手続きをしたい
・保証人に影響がないように手続きを進めたい
・自動車など、残債があるローンの担保を手元に残したい

前提として、個人再生のほうがデメリットが大きいため、初めは任意整理を検討してから、それでも借金問題を解決できそうになければ個人再生を視野に入れるのが得策です。

そのため、元金だけなら自力で返済できるのかどうかを基準に、個人再生と任意整理のどちらが適しているのかを考えてみてください。

なお、どちらでも借金問題を解決できる場合であれば、「手間や費用はどれだけかけられるか」「家族に知られても問題ないか」「担保にしている自動車などを残したいか」などを基準に、個人再生と任意整理を選ぶのもよいでしょう。

個人再生と任意整理のどちらが向いているかは実際に手続きをした人の体験談も参考にしておく

個人再生と任意整理のどちらが向いているのかを検討する際には、実際に手続きをした経験がある人からの体験談も参考になることでしょう。

当サイトでは、実際に個人再生や任意整理をした人に対してインタビューを実施して、体験談を語っていただきました。ここからは、実際に個人再生や任意整理をした人の体験談を紹介していきます。

個人再生を実際にした人の体験談

  • 性別:女性
  • 年齢:20代
  • 職業:個人事業主・自営業
  • 借入残高:380万円
  • 個人再生前の返済額:月々20万円
  • 個人再生後の返済額:月々5.3万円
  • 借入件数:8社

380万円の借金を個人再生した20代女性の体験談です。

この方は、プロのバレエダンサーを目指していた方です。レッスン代として月に最低でも5万円~10万円、発表会の出演に毎年20万~40万がかかるなか、アルバイトの給料だけでは限界があったために借入をして、数年で300万円まで膨れ上がってしまったとのことです。

借金の返済が厳しくなった理由と一番ストレスだったことをお聞きしたところ、「リボ払いも含めて、いつまで経っても元金が減らず永遠と返済を続けること」とお答えいただきました。

「過労と言われるほど働いても支払金額が足らない」「バレエでできた借金が結果的にバレエをなかなかできないようにさせてるものに変化したこと」といった点が特に苦しかったとのコメントもいただいています。

個人再生をしようと思ったきっかけは、プロのバレエダンサーになれて独り立ちしてからも借金返済が苦しい状態が続いていたことにあったようです。そして、「個人再生中、楽になったことは何ですか?」という問いについては、下記のように語ってくれています。

Q. 個人再生中、楽になったことは何ですか?
毎月の支払いが減り、家計管理がきちんとできるようになったことです。

以前までは、支払いにいっぱいいっぱいだったので、ちゃんと家計管理ができていることが凄く嬉しいです。将来的なことも考えれるようになったのは凄くでかいです。

個人再生は、将来利息をカットしたうえで、借金そのものを減額するための手続きです。この方の場合、「返済額が多額」「なかなか完済できない」といった点が借金返済がきつい原因となっていたと考えられるため、個人再生は効果的な方法だったといえるでしょう。

なお、「今借金を抱えている人へ伝えたい事は何ですか?」という問いに対して、以下のように回答をいただいています。

自分一人で抱えきれない場合、信用できる人に相談するべきです。それでも難しい場合は、まず相談無料なので弁護士さんに相談してみると、道が開かれます。
過去を悔やみ続けても借金は減りません。今後どうするのかが一番大切です。

一時、ブラックとして名前に残りますが、その期間を自分の経済力をあげることに還元できれば、今後カードやローンなどをする時でも同じ過ちは犯さないはずです。

勇気がいる一歩だと思いますが、本当に心が凄く軽くなるので、悩んでいる方はまず弁護士さんに相談してみるといいのではと私は思います。

任意整理を実際にした人の体験談

  • 性別:男性
  • 年齢:30代
  • 職業:個人事業主・自営業
  • 借入残高:250万円
  • 任意整理前の返済額:月々10万円
  • 任意整理後の返済額:月々4万円
  • 借入件数:2社

娯楽費のために借入を繰り返したことで250万円の借金を抱えてしまった30代男性の体験談です。

毎月10万円を返済していたようですが、元金は4万程度しか減っておらず、本人曰く「終わりなき旅路を彷徨うような絶望感を常に感じていました」とのことです。

任意整理を検討したのは、お金がない事情を正直に母親に伝えたところ、「あんたしっかりしなさい!」と泣きながら言われたことがきっかけだったようで、「ようやく私も目が覚めて人生やり直す決意をしたんです。そして任意整理することを決めました」と語ってくれています。

そして、「任意整理によって楽になったことは?」「生活はどのように変わったのか」については、下記のように語ってくれています。

Q. 任意整理中、楽になったことは何ですか?
返しても返済しても全く減らない借入残高。なくなったら借り、お金が入ったら返すの繰り返しで、先の見えない借金地獄。もう、本当に生きた心地がしませんでした。

ですが任意整理を申込したおかげでこれからの人生の道標がハッキリとして、それだけでも長い暗闇のトンネルに光が射したような感じがして楽になりました。

Q. 任意整理をして借金を完済してからの生活はどんな感じでしたか?またその時の心情を教えてください。
任意整理後は背中に背負った重い十字架から解放された感じで、日常がとっても穏やかになりました。決して豊かな暮らしとは言えませんが、今は少なからず人並みの生活はできていると思います。

また細やかな幸せも感じとれるようになりました。借金地獄の無限ループに陥っていたときからは、今はまさに天国です。

あの時、本当に任意整理をやって良かった。もし、何も行動を起こさなかったら?と思うと怖くもなります。

現在は250万円もの借金を完済して穏やかに日常を過ごしており、「任意整理をやって良かった」とも語ってくれています。

なお、「今借金を抱えている人へ伝えたい事は何ですか?」という問いに対して、以下のように回答をいただいています。

今現在、借金で苦しんでいる人に是非言いたいです。人間は絶対にやり直しができます。
例え自分ひとりの力ではどうにもならなくても、親身になってサポートしてくれる人、機関が必ず存在しますので、自分1人で悩みを抱えずに相談した方が絶対いい。

そしてなにより、国や自治体が借金に苦しんでいる人達を救済するために、新たな人生のスタートをサポートするための制度も用意されていますので自暴自棄にならずに前を向いて生活をやり直しましょう。私のように..

任意整理を依頼した後に個人再生に切り替えることもできる

弁護士や司法書士に任意整理を依頼した後であっても、途中から個人再生に切り替えることも可能です。そのため、下記のようなケースであれば、個人再生に切り替えることも検討してみてください。

  • 任意整理をしても月々の返済負担が重く、完済をするのが難しい
  • 債権者との交渉が難航してしまい、和解ができそうにない

個人再生に切り替える際には、任意整理を依頼している弁護士・司法書士にその旨を伝えることで手続きを進めてもらえます。

ただし、任意整理から個人再生に切り替える場合、すでに支払った着手金や債権者への返済額は基本的に返還されません。また、個人再生のほうが任意整理よりも費用が高額になりやすいため、切り替えの場合には費用がさらにかかると考えておくのが無難でしょう。

切り替えを検討している場合、まずは担当の弁護士・司法書士に「費用がどの程度かかるのか」「どのような手続きが必要なのか」といった点を相談しておくのがよいでしょう。

まとめ

個人再生と任意整理にはさまざまな違いがありますが、「費用が高額になりやすい」「ブラックリスト入りになる期間が長い」など、個人再生のほうがデメリットが大きいです。そのため、基本的には任意整理で借金問題を解決できないかを検討してみるのが得策です。

とはいえ、任意整理は将来利息のカットが認められても、借金自体が減る手続きではありません。個人再生であれば借金自体を1/5〜1/10程度に減額できるため、借金の減額幅で比較すれば任意整理よりも大きいです。

そのため、「借金が減らない限りは完済の見込みが立たない」「毎月の返済負担を大幅に軽減させたい」という場合であれば、任意整理よりも個人再生を検討するべきともいえます。

なお、債務整理に注力している法律事務所では、借金問題に対する無料相談を行っています。自身の状況ではどの手続きが適しているかのアドバイスがもらえるため、個人再生と任意整理のどちらを選ぶかで悩んだときには、弁護士・司法書士に相談することも検討してみてください。

個人再生と任意整理に関するよくある質問

個人再生から任意整理に変えることはできるのでしょうか?

裁判所に申し立てをする前の段階であれば変更は可能です。その際には依頼している弁護士・司法書士に相談してみてください。

なお、「裁判所に申し立てをした後には絶対に変更できない」というわけではありませんが、個人再生から任意整理に変更することは推奨できません。再生手続開始決定が下った後であれば、基本的に申し立ての取り下げは認められないうえに、裁判所に支払った費用が返還されない可能性があるためです。

個人再生をする場合、「本当に任意整理で借金問題を解決できないのか」を十分に検討したうえで弁護士や司法書士に依頼するようにしましょう。

個人再生や任意整理をしたことは会社にバレるのでしょうか?

債務整理は債権者と債務者の問題であるため、原則的には第三者に連絡がいくことはありません。そのため、基本的には個人再生や任意整理をしたことが会社の人に知られることはありません。

ただし、個人再生をする場合、勤務先から退職金見込額証明書を発行してもらう必要があるケースがあります。その際に、「個人再生をするため」のように理由を正直に伝えてしまうと、会社の人に知られてしまうため注意が必要です。

任意整理と個人再生は自己破産とどのように違うのでしょうか?

端的にいえば、自己破産は借金を帳消しにする手続きであるため、個人再生や任意整理とは借金の減額効果が大きく異なります。

ただし、自己破産をする場合、持ち家や自動車といった財産を手放す必要があります。ローン残債があるものに関しては個人再生や任意整理の場合も同様ですが、自己破産の場合は生活に必要最低限以外の自身名義の財産が対象になるため、よりデメリットが大きい手続きともいえます。

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更新日 : 2025年03月24日
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