「離婚してよかった!」と感じている人は82%!
離婚経験者の20~50代の方を対象に、「離婚してよかったかどうか?」というアンケートを実施したところ、以下のように80%以上の方が「はい」と回答しました。
アンケートにより、実際に離婚した方の大半が「離婚してよかった」と感じていることが分かりました。
今のパートナーと「幸せな人生が歩めそうにない」と感じたら、思い切って離婚を考えてみるのも、自分の人生にとって良い選択肢になるかもしれません。
【アンケート調査】離婚してよかったと思っている理由
本記事で「離婚してよかった」と思っている理由についてアンケートを実施したところ、以下のような経験談が寄せられました。
- 「性格が合わない人と共同生活をしなくて良い喜び!」
- 「毎日の喧嘩がなくなり、子供の笑顔が増えた」
- 「義両親との付き合いによるストレスが減った」
- 「DV・モラハラによる悩みがなくなった」
- 「離婚後に出会った人と幸せな家庭を築けている」
- 「経済的に自立した生活が送れるようになった」
それぞれの経験談を詳しく紹介します。
「性格が合わない人と共同生活をしなくて良い喜び!」
結婚してから夫と性格や価値観が合わないと感じることが多くなり、共同生活に苦痛を感じていました。私はわりとひとりの時間を大事にしたい性格で、たまには1人で食事や外出をする時間が欲しいという考えでした。
一方で夫は食事から外出まで一緒にしたいという考えでまさに正反対の性格。連絡もまめに返さないと夫からイチイチ指摘されてストレスを感じることが多かったです。また、物の考え方や価値観も合わず、些細なことで口喧嘩になることも少なくありませんでした。
それから夫と顔を合わせるのも嫌になり、私は家に帰らなくなってしまったので離婚を決意しました。現在は、性格の合わない人と共同生活しなくて良い喜びを強く感じています。夫から細かいことでうるさく言われることがなくなり、家庭内でストレスを感じることも少なくなったので、精神的にとても楽になりました。
「特に相手の何が悪い」というわけではないものの、日々の過ごし方や好みなどの性格があまりにも合わないと、徐々にストレスが溜まっていってしまい、精神的な負担を感じてしまうことも・・・。
性格が合わない相手と別れたことで、日頃の小さなストレスがなくなり「解放された!」と感じる人が多いようです。
中には、「性格が合わないだけで、人としては嫌いではないので、離婚した後も友人として仲良くしている」という元夫婦も。
「離婚」というと、ネガティブなイメージが先行してしまいますが、このような経験談を見ると夫婦間のストレスがなくなり、楽しい人生を歩める可能性もある選択肢だと言えるでしょう。
「毎日の喧嘩がなくなり、子供の笑顔が増えた」
結婚して子供が生まれてから、夫とはほぼ毎日喧嘩していました。私と子供に対して1年に及ぶ無視を続け、言動も徐々に暴力的になっていきました。
何度も関係の修復を試みましたが効果はなく、当時は子供の表情が乏しかったのを覚えています。実の父親から無視無言の扱いを受け、きっと私以上にストレスを感じていたはずです。そんな子供の様子をみて、「この子の心が壊れる前に何とかしなければ」と思い離婚を決意しました。
夫と離婚してから毎日喧嘩することがなくなったのでストレスから解放されましたし、子供の笑顔も明らかに増えました。元夫は養育費の支払いには応じてくれなかったので、正直経済的には苦しいです。でも、今は子供と笑顔の絶えない毎日を送ることができているので、夫と離婚してよかったと思っています。
離婚をして、夫婦の喧嘩がない環境になることで、子供の笑顔が増えたという経験談も「離婚をしてよかった理由」として多く寄せられました。
親の大きな声や喧嘩中の強い言葉は、子供にも大きなストレスや不安を与えてしまうことがあります。
「子供がいるのに毎日の夫婦喧嘩が絶えない」「子供が夫婦喧嘩を知って不安そうにしている」という場合は、子どもの笑顔のために離婚を考えてみるのも良いでしょう。
「義両親との付き合いによるストレスが減った」
結婚してから知ったのですが、
元夫は実家住みで身の回りのことを全て義母にしてもらっていました。
結婚後は義家族との同居が始まりましたが、元夫は次の日休みだと私が次の日仕事でもおかまいなしで夜遅くまでテレビゲームをするので、睡眠もまともに取れていない状態が続きストレスが溜まる一方でした。
ある日、私以外は全員次の日休みのときに、隣で私が寝ているにも関わらず大声で談笑されて大喧嘩をしたこともあります。生活していくうえで義家族側からの配慮がほとんどなかったのが辛かったです。
義両親との付き合いによるストレスを抱えながらも結婚生活を続けていましたが、とうとう我慢の限界を迎えてしまい離婚届けを突きつけました。
離婚して一番よかったのは、不仲な義両親と顔を合わせる必要がなくなり、自由を手に入れられたことです。現在は実家で平和に暮らしています。
義両親との関係に悩むことはよくありますが、特に家が近かったり、同居をしていたりすると、強いストレスを感じることが多くあるでしょう。
「夫・妻のことは嫌いじゃないけど、義両親は苦手」という場合は、長年にわたって我慢してしまうこともあります。
夫・妻があなたの気持ちに寄り添ってくれる場合は、対処法が見つかることもあるかもしれませんが、夫・妻があなたの気持ちに真剣に寄り添ってくれない場合は、しっかりと話し合った上で、離婚も視野に入れると、ストレスだらけの毎日から解放されるかもしれません。
「DV・モラハラによる悩みがなくなった」
元夫は少しでも気に食わないことがあるとすぐに暴力をふるったり、モラハラな言動をしたりしてきました。新婚当初から毎日いつも元夫の顔色をうかがってばかりで、機嫌を損ねないようにビクビク過ごしていたので、家にいて心が休まることはほとんどありませんでした。
DVやモラハラだけでなく浮気も発覚し、生活費もろくに貰えない生活が続いたので離婚を決意。離婚してからはDV・モラハラによる悩みやストレスから解放されたものの、自分の人生に「離婚」がある事実を受け入れられず、しばらく塞ぎ込んでいました。ですが、半年後には自分の人生を楽しめるようになり、現在は一生懸命仕事に打ち込んで今では経済的にも自立できています。充実した毎日を送れているので、離婚への後悔や今後の人生の不安は一切ありません。
DVやモラハラは、身体的・精神的にあなたを追い詰める行為です。
特に日常的に暴力を受けている場合は、一刻も早く身を守るために行動するようにしましょう。
DVやモラハラについての相談先は以下の記事で詳しく解説しているので、配偶者からの暴力・暴言に悩んでいる場合は、ぜひ一度相談してみてください。
また、離婚時には慰謝料請求ができる可能性もあります。
モラハラ・DVをされていて、離婚したい場合は、以下の記事を参考にして、被害に応じた慰謝料をしっかり請求するようにしましょう。
「離婚後に出会った人と幸せな家庭を築けている」
元夫は怒ると話し合いができなくなる人で、ほかにも不満が重なり離婚しました。子供が小さいうちに離婚したので初めは不安でしたが、共通の知人からの紹介で出会った男性と再婚しました。
今の夫は本当に優しくて思いやりのある人で、家族のために仕事を頑張ってくれていて、元夫との子供も自分の子供のように大切にしてくれるのでとても感謝しています。
喧嘩をするときもありますが、元夫のときとは違い話し合いをきちんとできています。元夫と結婚生活を続けていたら今のような幸せな人生は手に入らなかったので、本当に離婚してよかったです。
性格の不一致やDV、モラハラなど、様々な理由で離婚した後に、新しく一緒に人生を歩む人を見つけて幸せになったという経験談もあります。
「離婚した時には、次の結婚なんて一切考えていなかった」という人も、次の結婚をして幸せになっているケースも多くあるようです。
「経済的に自立した生活が送れるようになった」
元夫と結婚して子供が生まれてからは専業主婦になったため、経済的には元夫にかなり依存していました。離婚してからは自分で収入を得るようになり、経済的に自立した生活を送れています。専業主婦からフルタイムの正社員になったので、いきなり忙しくなり子育てとの両立はとても大変でした。
ですが、離婚したことで貯金が貯まるようになったのはうれしかったです。元夫は飲みや趣味にはかなりお金をかけていたので、結婚していたときはなかなか貯金が貯まりませんでした。離婚後は無駄遣いせずコツコツ貯金し、夢だったマイホームの購入もできたので満足しています。本当に離婚してよかったです。
専業主婦・主夫の場合、自分でお金を稼いでいないので、「配偶者との金銭感覚が合わないのに意見を言いにくい」「意見を言うと稼いでいないことを理由にはぐらかされる・機嫌が悪くなる」ということがあるようです。
離婚することで、忙しくなりはするものの、経済的に自立することができたことや、経済的なストレスが減ったことで、離婚をしてよかったと感じている人が多く見られました。
【アンケート調査】離婚後に後悔した・大変だったこと
本記事のアンケートでは、「離婚してよかった」と感じている人が80%を超えているものの、「離婚して後悔している」「離婚して大変だったことがあった」という経験をしている人もいました。
具体的な経験談は以下の通りです。
- 「子供が離婚に納得していないと感じた時」
- 「子供に会える機会が少ないと感じた時」
- 「元妻・夫に未練があった」
- 「養育費や慰謝料の取り決めが不十分だった」
- 「離婚後の生活水準がすごく下がった」
それぞれの経験談を詳しく紹介します。
「子供が離婚に納得していないと感じた時」
元夫と離婚した後、子供は私が引き取って2人で暮らすことになりました。離婚してから仕事が多忙で子供と接する時間がなかなか取れず、帰りが遅い時は子供に家事をやってもらっています。また、離婚を機に子供は転校することになり、友人とも離ればなれになって寂しい思いをさせてしまいました。
ある日、些細なことで子供とちょっとした言い争いになった時に「離婚しなければこんな苦しい思いをしなかった」「本当は離婚してほしくなかった」と子供に言われました。その時に子供が離婚に納得していなかったと感じ、子供のためにも離婚せずに結婚生活を続けていればよかったと後悔しました。
子供がいる場合、離婚は夫婦だけの問題ではなくなります。
夫婦間の関係が悪くても、親子関係は悪くない場合は多くあるため、離婚をするか迷っているときは、子供と配偶者の関係を見て、決断するのが良いでしょう。
どうしても夫・妻に耐えられない場合は、離婚後の面会交流などをしっかり定期的におこなうなどして、子供のケアをすることを忘れないようにしましょう。
「子供に会える機会が少ないと感じた時」
元妻とはほぼ毎日喧嘩が絶えず、すれ違いの生活が続いたことを理由に離婚しました。離婚の際に子供の親権について対立しましたが、裁判で元妻が子供の親権を持つことが決まりました。元妻は子供を私に会わせることを嫌がっているようで、「子供が会いたがらない」という理由でなかなか子供に会わせてもらえません。元妻への愛情は冷めていますが、子供のことは大好きなので、子供に会えないくらいなら離婚せずに結婚生活を続けていればよかったと思っています。
離婚後に子供と別居することになった場合、「子供に会えなくて寂しい」と感じることが多くあるようです。
どうしても離婚をしなければならない場合は、面会交流権についてしっかり決めておくことが大切です。
また、親権を得るためのポイントをおさえておくことで、自分が子供の監護者になれることもあります。
親権については、以下の記事で詳しく解説しているので、「離婚はしたいけど、子供とは離れたくない」と考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
「元配偶者に未練があった」
元夫とは相手のDVが原因で離婚しましたが、元夫への未練が経ち切れず離婚を後悔しています。元々怒ると大声で怒鳴ることも多かったですが、実際に手を出されたことはありませんでした。
しかし、ある日私が夫を怒らせて離婚を突きつけられてしまい、拒否したところ子供に手を上げて離婚の理由にしようとされました。子供に手をあげられたにもかかわらず、元夫のことは嫌いになれません 。
もちろん子供のために離婚しましたが、今でも楽しかった頃や元夫の良いところばかりを思い出して、あの日夫を怒らせてしまった自分を責めてしまいます。
元妻・夫に未練があると、離婚後に後悔することが多いようです。
そのため、一時的な感情で離婚するのは避け、「離婚しても本当に後悔・未練はないのか」ということをじっくり考えるようにしましょう。
ただし、DVやモラハラをするような人だった場合は、自分や子供の心身を守るためにも離婚は選択肢の1つとして持っておくべきでしょう。
「いきなり離婚するのは後悔しそうで嫌だ」という場合は、一旦別居をするなどして、ゆっくり考えてみても良いでしょう。
「養育費や慰謝料の取り決めが不十分だった」
元夫の不倫と姑が毎日家に来るのが嫌で離婚したいと焦るあまり、慰謝料や財産分与などの取り決めをきちんと行なわずに離婚してしまいました。
そのため、離婚後は金銭面でかなり苦労しました。子供を育てながら仕事をし、忙しく辛い毎日です。養育費だけは毎月4万円支払いがありますが、子供が2人いるのでそれでも足りません。最近元夫は再婚したようで、再婚相手の方に養育費の支払いを減らすよう言われています。
勢いで離婚してしまうと、養育費や財産分与、慰謝料などの取り決めが不十分であることがあります。
あとから「しっかり決めておけばよかった」「もっと慰謝料を請求すればよかった」と思っても、遅いことがあるので、特にお金のことについては離婚をする前にしっかり取り決めておくようにしましょう。
取り決めたことは、後で反故にされないように、公正証書などに残しておくようにしましょう。
「離婚後の生活水準がすごく下がった」
結婚しているときは専業主婦でもお金に不自由しない暮らしができていました。しかし、離婚してからは収入が激減してしまったため、結婚時と同じ水準で生活するのは難しくなりました。娘1人を連れて出ましたが、現在は貯金も底を尽き生活は苦しいです。
旦那への未練は全くないのですが、離婚前に元夫の給料を子供の口座に移しておけば良かった点だけ後悔しています。そうでなくても、もう少し結婚生活を続けながら離婚のための貯蓄をしておくべきだったと思っています。
専業主婦・主夫だった場合、離婚後の生活水準が大きく下がってしまい、離婚したことを後悔したケースが見受けられました。
生きていくためにはお金は必要不可欠。
後悔しないためにも「離婚をしたい」と思っても、勢いで離婚することは避け、できるだけ貯蓄や仕事などの経済的自立の準備をしておくようにしましょう。
「離婚してよかった」と思える人の特徴
本記事で実施したアンケートをもとに「離婚してよかった」と思える人の特徴を以下にまとめました。
- 元夫・元妻に未練がない
- 精神的に頼れる友人・家族がいる
- 金銭的に自立している
- 離婚の準備を計画的におこなった
それぞれの特徴について詳しく解説します。
元夫・元妻に未練がない
精神的に自立していて、元夫・元妻に未練が全くない人は、「離婚してよかった」と感じている人が多いようです。
離婚する理由は夫婦によって異なりますが、特にDVやモラハラ、不倫などで心身共に傷つけられたにも関わらず、「相手に未練が残っている」という場合は、精神的にかなり追い詰められている可能性があります。
元配偶者に依存してしまっている場合もあるので、離婚をしたら「元妻・元夫は赤の他人」「もう関係のない人」と割り切って、新しい人生を楽しめるように、友人・家族と話したり、趣味を見つけたりしましょう。
精神的に頼れる友人・家族がいる
離婚をすると、精神的に大きな負担を感じる人がほとんどです。
その時に、一人だけで抱え込んでしまうと、辛い気持ちが大きくなってしまいます。
辛い気持ちや、悩み、不安をしっかり聞いてもらえる友人や家族がいるだけで、心の立ち直りは早くなるもの。
「離婚をしたい」と思ったら、弁護士などの専門家のほか、誰か信頼できる友人や家族に相談しながら進めていくのがおすすめです。
金銭的に自立している
本記事のアンケートで多く見られたのが、離婚後の金銭面での後悔。
特に専業主婦・主夫だったり、多くの収入を元妻・元夫が稼いでいた場合は、急に生活水準が落ちて、苦しい思いをしてしまうこともあるようです。
離婚後に金銭的なことで後悔しないために、離婚する前に貯金をしておいたり、安定した収入を得られる仕事を見つけておくのがおすすめ。
また、夫婦の財産についてもしっかり確認して、財産分与がどれくらい見込めるのかを把握しておきましょう。
離婚の準備を計画的におこなった
勢いで離婚してしまうと、経済的な面や手続きの面などで後悔してしまうため、「離婚したい」と思ったら、できるだけ計画的に離婚に向けての準備を進めるようにしましょう。
特に親権や慰謝料が欲しい場合は、適切な請求を行うためにも弁護士に相談することをおすすめします。
慰謝料請求や親権争いの面で有利になる可能性が高くなるので、できるだけ早い段階で弁護士に相談しましょう。
また、離婚後の住居や生活費、仕事などの確保をしっかりしておくことで、安心して新しい人生を歩めます。
離婚をしたい時の準備については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
離婚後に後悔しないためにやっておくべきこと
離婚前にやるべきことをしっかりとやらず、一時の感情や勢いで離婚してしまうと、離婚に後悔したり、離婚後の生活が苦しくなったりする可能性が高いです。離婚に後悔せずに新たな人生を歩むためにも、離婚する前には最低でも下記のことはしっかりとやっておきましょう。
- 本当に離婚するべきなのかを改めて考える
- 離婚後の生活を金銭面・精神面からシミュレーションする
- 子供にとって離婚が良い選択になるか考える
- 和解できる状態であれば夫婦でカウンセリングを受けてみる
- 離婚成立前に慰謝料・養育費についてしっかり取り決める
ここからは、上記のやっておくべきことについてそれぞれ詳しく解説していきます。
本当に離婚するべきなのかを改めて考える
一時の感情や勢いで離婚を決断すると、離婚後に金銭面や精神面で苦労して「離婚せずに解決する道もあったのではないか」と離婚したことに後悔する可能性があります。そのため、まずは本当に離婚するべきなのか、離婚せずに夫婦の仲を修復することはできないのか冷静になって考えてみてください。離婚したい理由を明確にし、自分でも解決可能な問題であれば、夫婦仲を修復のために最大限努力してみましょう。
たとえば、性格の不一致で離婚を考えているのであれば、一度夫婦で話し合う機会を設けて、相手に性格面での不満や改善してほしい点を伝えてみましょう。そうすれば、性格を変えようと相手が改善に向けて努力してくれるかもしれません。
また、相手の良いところを見つけて褒めるようにしたり、些細なことでも感謝の言葉を伝えるようにしたりと、自分自身の言動や考え方も見直すようにしましょう。そうすれば、以前よりも夫婦仲が良好になり、離婚しなくても一緒に生活していけるようになるかもしれません。
離婚後の生活を金銭面・精神面からシミュレーションする
離婚を切り出す前には、離婚後も金銭面・精神面で苦労しないよう、仕事や住む場所、生活費、子供の養育環境など離婚後の生活についてしっかりと考えておきましょう。離婚を焦るあまり、離婚後の生活について何も考えずに離婚してしまうと、離婚後の生活基盤を整えるのに苦労してしまいます。
特に配偶者の収入だけで生計を立てていた場合は、経済的に自立するために仕事を探さなければなりません。しかし、離婚後に慌てて仕事探しをしてもなかなか仕事が見つからず、生活に困ってしまう可能性があります。そのため、経済的に自立できるまで不安なく生活ができるくらいの生活費は最低限確保しておき、離婚後の仕事や新居探しなども離婚前に済ませておきましょう。
子供にとって離婚が良い選択になるか考える
子供がいる場合は、子供にとって離婚が良い選択になるか考える必要もあります。離婚すると子供はどちらかの親が引き取って育てることになるため、子供はもう一方の親と離れて暮らさなければなりません。もし、子供と離れて暮らす親との関係が良好な場合、これから親と離れて暮らさなければならないという事実をなかなか受け入れられず、精神面に悪影響を及ぼしてしまう恐れがあります。
また、離婚後に子供の親権を持った親は、離婚後の生活費を自身で工面しながら子供を育てていかなければなりません。金銭的にも子供に苦労をかけてしまったり、仕事が忙しくて子供に寂しい思いをさせてしまったりすることも多々あるでしょう。
そんな生活が続けば、子供も「両親の離婚でこんなに苦しい思いをするくらいなら、離婚しないでほしかった」と不満を抱いてしまうかもしれません。離婚は子供を巻き込むという点を親としてしっかりと認識し、子供の利益や気持ちを最優先に考えて離婚するかどうか慎重に判断するようにしましょう。
和解できる状態であれば夫婦でカウンセリングを受けてみる
話し合いが可能で和解が目指せる状態であれば、夫婦でカウンセリングを受けてみるのも1つの方法です。カウンセリングでは、離婚問題や夫婦問題に詳しいカウンセラーが夫婦双方から話を聞き、中立的な立場から専門的なアドバイスをして問題の解決を目指します。
カウンセリングで第三者を交えて離婚について話すことで、当事者間で話し合うよりも冷静に話し合いができますし、離婚せずに夫婦の問題を解決できる糸口が見つかるかもしれません。
離婚成立前に慰謝料・養育費について弁護士に相談してしっかり取り決める
慰謝料や養育費など離婚の条件についてまともに話し合いをせずに離婚してしまうと、経済的に苦しくなって生活に困ったり、慰謝料や養育費の支払いが滞ってトラブルに発展したりする恐れがあります。そのため、離婚の条件についてしっかりと取り決めを行ってから離婚するようにしましょう。
婚姻期間中に築き上げた財産は夫婦の共有財産になるため、離婚の際は夫婦で財産を分け合うことになります。財産分与の割合は基本的に2分の1ずつですが、お互いに納得すればどのような割合で分配しても問題ありません。
また、不倫や暴力、モラハラなど相手の行為によって精神的な苦痛を受けた場合は、相手に慰謝料の請求もできます。慰謝料の金額は離婚の原因や婚姻期間、相手の収入などの事情を考慮して決定します。なお、裁判での慰謝料の相場は50~300万円程度です。
さらに未成年の子どもがいる場合は、親権や面会交流、養育費について話し合う必要があります。どちらが親権を持った方が子供を安心して育て上げられるのか、離婚後も離婚前と同じように子供を育てていくにはいくら必要なのか、子供の利益を最優先に考えて取り決めを行ってください。
なお、話し合いで取り決めた内容は、後のトラブルを防ぐためにも離婚協議書を作成して書面化しておきましょう。その際、「公正証書」として作成するのをおすすめします。
公正証書は公務員が作成した公文書であり、公証役場に行けば誰でも作成してもらえます。離婚協議書だけでなく、遺言書や契約書などさまざまな文書の効力・証拠力を高められるのが特徴です。
特に離婚後はお互い他人に戻るため、養育費の支払いに応じてもらえないなどのトラブルが発生しやすいです。離婚協議書を公正証書として作成しておけば、慰謝料や養育費の支払いが滞った場合でも、裁判をせずに財産を差し押さえる強制執行手続きを行えます。
まとめ
離婚は人生の大きな決断の1つなので、「本当に離婚してもいいのか」「離婚後に後悔しないか」と不安に思ってしまうのは当然ですが、実際は離婚経験者の大半が「離婚してよかった」と思えています。しかし、一時的な感情で離婚してしまうと「経済的な理由で生活が苦しくなった」「元配偶者への未練が経ち切れない」「子供に辛い思いをさせてしまった」などの理由で離婚に後悔してしまう可能性があるので、よく考えて決めるのが重要です。
離婚に後悔しないためには、本当に離婚してもいいのか、夫婦関係を修復させる方法はないのかしっかりと夫婦で話し合いを行うことをおすすめします。
話し合いを重ねても修復が不可能であれば、離婚後の生活基盤を整えるための準備を行い、慰謝料や養育費などの条件をきちんと取り決めた上で離婚すれば、離婚に後悔せず新しい人生を歩めるでしょう。
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